シリア国内の暴力:シリア軍がドゥーマー市、ザブディーン村住民数十世帯を保護(2014年12月30日)

ダマスカス郊外県では、SANA(12月30日付)によると、シリア軍部隊が、ドゥーマー市、ザブディーン村での「タクフィール主義テロ組織のテロ、暴行」から逃れてきた住民数十世帯を保護し、ダーヒヤト・クドスィーヤー市の仮設住宅に搬送した。

SANA, December 30, 2014

SANA, December 30, 2014

またカラムーン地方無人地帯、アイン・ブスターン村で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

一方、シリア人権監視団によると、シリア軍がハバーリーヤ村、ダーライヤー市などを「樽爆弾」で空爆した。

**

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、アレッポ市旧市街スワイカ地区で地下トンネルを破壊したと思われる爆発が発生した。

同監視団によると、シャーム戦線が爆破したのは、サブア・バフラート地区にあるシリア軍・国防隊拠点に通じるトンネルで、これによりシリア軍兵士ら20人以上が死傷したという。

これに関して、SANA(12月30日付)は、テロ集団がスワイカ地区に潜入しようとしたのをシリア軍、国防隊が迎撃し、複数の戦闘員を殺傷、その際に爆発が発生し、同地区内の史跡などが被害を受けたと報じた。

また、シリア人権監視団によると、アルド・マッラーフ地区一帯、アレッポ市ラーシディーン地区では、シリア軍、国防隊、ヒズブッラー戦闘員、クドス旅団、イラン人・アフガン人戦闘員が、シャームの民のヌスラ戦線、アンサール・ディーン戦線などジハード主義武装集団が交戦した。

一方、カフル・カルミーン村では、シャームの民のヌスラ戦線がいわゆる「穏健な反体制派」の一つハズム運動の拠点を攻撃し、制圧した。

**

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がハーン・シャイフーン市北東部、フバイト村を「樽爆弾」で空爆する一方、反体制武装集団はカンスフラ村で爆弾を仕掛けた車を爆破した。

一方、SANA(12月30日付)によると、ムーカー村、タマーニア町、フワイズ村、ダイル・サンバル村で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

ヒムス県では、シリア人権監視団によると、ヒムス市ワアル地区、タルビーサ市をシリア軍が重火器で砲撃、「樽爆弾」などを投下した。

一方、SANA(12月30日付)によると、ヒムス市ワアル地区、アルヤーナ村、ラジュム・カスル村、ヒブラ村、ムシャイリファ村、ラスム・ダブア村、ジャッブ・ジャッラーフ村一帯、アイン・フサイン村、アイン・ダナーニール村、ラスタン市、カフルラーハー市、タッルドゥー市で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、シャームの民のヌスラ戦線、シャーム自由人イスラーム運動、バッラー大隊の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

クナイトラ県では、シリア人権監視団によると、ナブア・サフル村をシリア軍が砲撃した。

一方、SANA(12月30日付)によると、クルーム丘、ジャッバー村、マスハラ村、ブザーク丘で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、シリア革命家戦線、ハーッラ殉教者大隊の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

ダルアー県では、シリア人権監視団によると、東カラク村、アルマー村、ナーミル村をシリア軍が空爆した。

一方、SANA(12月30日付)によると、ダルアー市各所、アトマーン村周辺、ナーミル村一帯、シャイフ・マスキーン市一帯、イブタア町、アルマー村で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

ハマー県では、SANA(12月30日付)によると、カフルズィーター市、ハスラーヤー村、ラターミナ町、アブー・リマール村、アトシャーン村、中カスタル村、アバーイカ村、クライブ・サウル村、ジャニー・アルバーウィー村で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, December 30, 2014、AP, December 30, 2014、ARA News, December 30, 2014、Champress, December 30, 2014、al-Hayat, December 31, 2014、Iraqi News, December 30, 2014、Kull-na Shuraka’, December 30, 2014、al-Mada Press, December 30, 2014、Naharnet, December 30, 2014、NNA, December 30, 2014、Reuters, December 30, 2014、SANA, December 30, 2014、UPI, December 30, 2014などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.