ファトフ軍がイドリブ県にあるシーア派の町フーア市地下でトンネルを爆破、また「地獄の大砲」など1,000発以上で無差別砲撃(2015年8月10日)

イドリブ県では、クッルナー・シュラカー(8月10日付)によると、ファトフ軍がシリア政府支配下にあるフーア市に向かって掘削した地下トンネル内で爆弾を爆発させ、ヒズブッラー戦闘員、国防隊隊員数十人を殺害した。

この地下トンネルは、シャーム自由人イスラーム運動が掘削したもので、全長は350メートルに達し、フーア市内にまで達していたという。

Kull-na Shuraka', August 10, 2015

Kull-na Shuraka’, August 10, 2015

またシリア人権監視団によると、ファトフ軍はフーア市、カファルヤー町に対して「地獄の大砲」など1,000発以上を発射し、無差別砲撃を行うとともに、カファルヤー町一帯で、シャームの民のヌスラ戦線、ジュンド・アクサー機構などが、国防隊、ヒズブッラー戦闘員と交戦した。

これに対して、シリア軍も同地一帯を空爆した。

またファトフ軍はフーア市に通じる地下トンネルを爆破した直後、フーア市近郊のダイル・ザグブ地区でも爆弾を仕掛けた車を爆発させ、同地一帯に進軍したという。

これに関して、ドゥラル・シャーミーヤ(8月10日付)などは、ファトフ軍がフーア市への攻勢を強め、シリア軍側に数十人の死傷者が出たのに対し、シリア軍は「報復」としてジャルジャナーズ町、カンスフラ村、イフスィム村、カフルシャラーヤー村、ジューズィフ村、アリーハー市、ビンニシュ市などへの空爆を強化し、多数の民間人が死傷したと伝えた。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、アレッポ市スライマーン・ハラビー地区やシリア政府支配地域を反体制武装集団が砲撃し、子供2人を含む4人が死亡、20人が負傷した。

またマーリア市郊外のアサンバル村、フール・ナフル村、ウユーン村で住民20人以上が何者かによって拉致された。

さらにアフリーン市郊外のシャンカラ村からトルコ領内に入ろうとしたシリア人男性1人にトルコ国境警備隊が暴行を加え、シリア領に追い返した。

男性は負傷しており、その後病院に搬送されたという。

一方、SANA(8月10日付)によると、アレッポ市カスタル・ハラーミー地区、ライラムーン地区、旧市街、アシュラフィーヤ地区一帯、ナアナーイー地区、バニー・ザイド地区、科学研究センター一帯、バッラートで、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、ザバダーニー市に対してシリア軍ヘリコプターが10発以上の「樽爆弾」を投下、また第4師団、ヒズブッラー戦闘員、パレスチナ解放軍がシャームの民のヌスラ戦線、シャーム自由人イスラーム運動、地元武装集団と交戦した。

シリア軍とジハード主義武装集団はまた、タッル・クルディー町一帯でも交戦した。

一方、SANA(8月10日付)によると、シリア軍がレバノンのレジスタンス(ヒズブッラー戦闘員)とともにザバダーニー市でシャームの民のヌスラ戦線、シャーム自由人イスラーム運動など反体制武装集団との戦闘を続け、市内北部の建物群16カ所を制圧した。

他方、団結党(シリア・アラブ団結党)のムハンマド・アブー・カースィム書記長はフェイスブックで、ダマスカス郊外県ザバダーニー市での停戦に向け、同市内の反体制活動家や武装集団から7日に交渉の権限を付託されたと発表し、その文書を公開した。

Kull-na Shuraka', August 10, 2015

Kull-na Shuraka’, August 10, 2015

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ラタキア県では、SANA(8月10日付)によると、フルワ村、ラウダ村、アティーラ村などで、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、シャームの民のヌスラ戦線の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダルアー県では、SANA(8月10日付)によると、ダルアー市・タファス市街道のチップス工場北部、シューマラ村、ガーリヤ村、イブタア町、ダーイル町で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、シャームの民のヌスラ戦線の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ハマー県では、SANA(8月10日付)によると、タッル・ワースィト村、ザジュラム丘、アンカーウィー村、ザイズーン村、アルービー村、マンスーラ村一帯、タンジャラ村、ズィヤーラ村、カフルヌブーダ町、ザクーム村、ハウワーシュ村をシリア軍が空爆し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

一方、ARA News(8月10日付)によると、ファトフ軍がガーブ平原北部最大のシリア軍の拠点であるジューリーン基地(ズィヤーラ村に隣接)への攻撃を開始した。

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イドリブ県では、SANA(8月10日付)によると、ビンニシュ市、ウンム・ジャリーン村、アイン・スーダ村、タッル・サラムー村、トゥルア村、アブー・ズフール町一帯、カルクール村、マシュバク村で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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NNA(8月10日付)によると、ベカーア県バアルベック郡アルサール村郊外で、武装集団に所属するとされるシリア人容疑者6人を軍事情報局が逮捕した。

AFP, August 10, 2015、AP, August 10, 2015、ARA News, August 10, 2015、Champress, August 10, 2015、al-Hayat, August 11, 2015、Iraqi News, August 10, 2015、Kull-na Shuraka’, August 10, 2015、al-Mada Press, August 10, 2015、Naharnet, August 10, 2015、NNA, August 10, 2015、Reuters, August 10, 2015、SANA, August 10, 2015、UPI, August 10, 2015などをもとに作成。

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