『ハヤート』(10月11日付、イブラーヒーム・ハミーディー記者)は、8日にアリー・アブドゥッラー参謀長が大規模テロ掃討作戦の開始を宣言した声明において、主戦力として発表された「第4突撃軍団」と関連して、ラタキア県のロシア軍基地司令部から国防隊解体計画が発表された、と伝えた。
ハミーディー記者によると、アイユーブ参謀長が言及した「第4突撃軍団」が、解体が計画されている国防隊の後身組織になり、兵力は約5万、さまざまな宗派の宗徒、そして兵役忌避者からなると考えられるが、国内各地での国防隊の影響力を踏まえると、「第4突撃軍団」への再編は困難を極めるだろうとしている。
一方、別の軍事専門家は、「第4突撃軍団」が3個師団からなり、兵力は1万から1万5,000人だと推計しているという。
アリー・アブドゥッラー参謀長は8日、ダマスカスで異例の記者会見を開き、「ダーイシュおよびそのほかのテロ集団の戦闘能力を減じたロシア軍の空爆を受け、シリア軍武装部隊は軍事的な主導権を維持し、第4突撃軍団を中心とする、武器・装備を増強した兵員部隊を結成した…。本日、シリア軍武装部隊は、テロ集団殲滅、テロおよびその災いと犯罪によって蹂躙された地域や町々の解放を目的とする大規模な攻撃を開始した」と発表していた。
なお、シリア軍には3個軍団しか存在せず、「第4突撃軍団」という組織の存在はこれまで確認されていない。
AFP, October 10, 2015、AP, October 10, 2015、ARA News, October 10, 2015、Champress, October 10, 2015、al-Hayat, October 10, 2015、Iraqi News, October 10, 2015、Kull-na Shuraka’, October 10, 2015、al-Mada Press, October 10, 2015、Naharnet, October 10, 2015、NNA, October 10, 2015、Reuters, October 10, 2015、SANA, October 10, 2015、UPI, October 10, 2015などをもとに作成。
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