シリア革命反体制派国民連立と民主的変革諸勢力国民調整委員会は、ベルギーの首都ブリュッセルでの会合閉幕、共同声明を出し、EUに対して「シリアの紛争の政治的解決へのさらなる支援」を呼びかけた。
共同声明では、アサド政権による「虐殺」、反体制派支配地域の封鎖を厳しく非難、ジュネーブ合意(2012年6月)に沿った紛争の解決を主唱する一方、「テロとの戦い」を「独裁を終わらための条件」と位置づけた。
またクルド問題については、憲法においてクルド人のアイデンティティを保障する必要があることを確認した。
一方、シリア革命反体制勢力国民連立は会合閉幕後に報道声明を発表し、紛争解決に向けた新提案を行ったことを発表した。
声明によると、会合で、連立代表のアナス・アブダ氏は、イランの核開発問題に対処したのと同じ米国、ロシア、中国、英国、フランス、ドイツからなる紛争解決に向けた協議の仕組みを構築することを提案、欧州諸国からの回答を待っているという。
この仕組みは、「シリア危機解決への取り組みを米国とロシアが独占」することを回避するための提案だという。
『ハヤート』(6月17日付)、アナトリア通信(6月16日付)が伝えた。
AFP, June 16, 2016、AP, June 16, 2016、ARA News, June 16, 2016、Champress, June 16, 2016、al-Hayat, June 17, 2016、Iraqi News, June 16, 2016、Kull-na Shuraka’, June 16, 2016、al-Mada Press, June 16, 2016、Naharnet, June 16, 2016、NNA, June 16, 2016、Reuters, June 16, 2016、SANA, June 16, 2016、UPI, June 16, 2016などをもとに作成。
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