ロシア・シリア両軍はシャーム・ファトフ戦線主導のファトフ軍支配下のイドリブ県ハーッス村の学校を爆撃し、児童7人を含む22人が死亡(2016年10月26日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、戦闘機(所属明示せず)が、シャーム・ファトフ戦線主導のファトフ軍支配下のハーッス村にある学校およびその一帯を空爆し、22人が死亡、数十人が負傷した。

死亡した22人のうちの7人が学校内にいた児童たちだという。

戦闘機はまた、バーラ村を空爆し、女性2人を含む3人が死亡、またマルアンド村などでも空爆で複数人が負傷した。

一方、SANA(10月26日付)によると、シリア軍がラターミナ町、ムーリク市、カフルズィーター市、スーラーン市、バッザーム丘一帯でシャーム・ファトフ戦線などからなる反体制武装集団の拠点を空爆した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、戦闘機(所属明示せず)がアナダーン市、タームーラ村、ハーン・トゥーマーン村、バウワービーヤ村、カラースィー村、マンスラ村、ハーン・アサル村、カフルナーハー村を空爆、またアレッポ市ブアイディーン地区一帯、ブスターン・バーシャー地区一帯、サラーフッディーン地区一帯、ラーシディーン地区、第1070集合住宅建設地区で、シリア軍、親政権武装勢力が反体制武装集団(ファトフ軍、アレッポ・ファトフ軍作戦司令室)と交戦した。

さらにアレッポ市マイダーン地区(シリア政府支配地区)に、反体制武装集団が撃った迫撃砲弾が着弾し、複数人が負傷した。

一方、SANA(10月26日付)によると、シリア軍がアレッポ市ラーシディーン地区、アブー・シャイラム村、カブターン・ジャバル村、ハーン・トゥーマーン村、アウラム・スグラー村東部でファトフ軍の拠点を空爆した。

ARA News, October 26, 2016

ARA News, October 26, 2016

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が県北部のスーラーン市、タイバト・イマーム市、ムーリク市、カフルズィーター市、ラターミナ町、ラトミーン村、サイヤード村、バッザーム丘、サルハブ市、カストゥーン村、カムハーナ町などを空爆・砲撃、反体制武装集団(ファトフ軍)との戦闘を続ける一方、反体制武装集団はムハルダ市を砲撃した。

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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が地対地ミサイルと思われる砲弾や「樽爆弾」で、ドゥーマー市一帯、ハーン・シャイフ・キャンプ一帯を攻撃する一方、反体制武装集団が撃った迫撃砲弾がワーフィディーン・ゴラン高原難民キャンプに着弾した。

一方、SANA(10月26日付)によると、イスラーム軍がワーフィディーン・ゴラン高原難民キャンプを砲撃し、住民10人が負傷した。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、戦闘機(所属明示せず)がカッバーナ村一帯を空爆した。

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ヒムス県では、SANA(10月26日付)によると、シリア軍がマシュラファ村方面に潜入しようとした反体制武装集団と交戦、これを撃退した。

また、ラスタン市、アイン・フサイン裏、タルビーサ市でシャーム・ファトフ戦線、シャーム自由人イスラーム運動などからなる反体制武装集団と交戦した。

一方、クッルナー・シュラカー(10月26日付)によると、ヒムス市ワアル地区にシリア赤新月社と国連の支援チームが食糧物資などを搬入した。

AFP, October 26, 2016、AP, October 26, 2016、ARA News, October 26, 2016、Champress, October 26, 2016、al-Hayat, October 27, 2016、Iraqi News, October 26, 2016、Kull-na Shuraka’, October 26, 2016、al-Mada Press, October 26, 2016、Naharnet, October 26, 2016、NNA, October 26, 2016、Reuters, October 26, 2016、SANA, October 26, 2016、UPI, October 26, 2016などをもとに作成。

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