ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、ロシアの仲介により停戦に達したアイン・フィージャ町一帯で、シリア軍が13回にわたり空爆を行うとともに、バラダー渓谷の無人地帯を砲撃した。
シリア軍はまた、東グータ地方一帯に対してもを空爆を実施した。
一方、SANA(1月8日付)によると、東グータ地方を拠点とする反体制武装集団が撃った迫撃砲弾1発がアッバースィーイーン競技場近くに着弾した。
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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、ラジャート高原でシリア軍、親政権武装勢力が、シャーム・ファトフ戦線などからなる反体制武装集団と交戦した。
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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、アレッポ市ハラブ・ジャディーダ地区に迫撃砲弾1発が着弾した。
これに対し、シリア軍も、ファトフ軍支配下のアレッポ市東部郊外のアブー・タルタル村各所、同市西部のバービース村を砲撃し、15人が死傷したほか、アレッポ市ラーシディーン地区、同市郊外のカフルナーハー村、ハーン・トゥーマーン村、アイス村、タッル・ダマーン村、クナイトラート村、サルジュ・ファーリア村、サミーリーヤ村、バンーン・フッス村、ワージド村、ヌウマーニーヤ村、ミンタール村、カフルカール村、アウラム・クブラー町、カフル・ハムラ村、ICARDA一帯などを空爆した。
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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がアイドゥーン村、ダラーク村、ラハーヤー村、ムーリク市、アトシャーン村を砲撃・空爆する一方、反体制武装集団もラビーア村を砲撃した。
また、ARA News(1月8日付)によると、ハルファーヤー市一帯でシリア政府と反体制武装集団の停戦に向けた交渉が進むなか、「穏健な反体制派」と目されているイッザ軍が声明を出し、両者の間で停戦が成立したとしても「我々はこれを遵守しない」と発表、拒否の構えを示した。
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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がウンム・シャルシューフ村各所、タルビーサ市、ハウラ地方一帯を砲撃した。
一方、SANA(1月8日付)によると、ラスタン市、タルビーサ市、ムハッラム村一帯の反体制武装集団元戦闘員130人が、2016年政令第15号に基づく恩赦の対象となり、放免となった。
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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、戦闘機(所属明示せず)がアブー・ズフール町、アブー・ズフール航空基地一帯を空爆、またスカイク村を砲撃し、子供1人を含む4人が死亡した。
一方、ARA News(1月8日付)によると、シャーム・ファトフ戦線がハーン・スブル村を襲撃し、同地の反体制武装集団戦闘員多数を拘束した。
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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がクルド山一帯を砲撃した。
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ラタキア県フマイミーム航空基地のシリア駐留ロシア軍司令部に設置された当事者和解調整センターは、過去24時間(1月7日)にシリア領内で6件の停戦違反が発生したと発表した。
停戦違反は、ラタキア県、アレッポ県、ハマー県で発生、いずれも反体制武装集団によるものだった。
AFP, January 8, 2017、AP, January 8, 2017、ARA News, January 8, 2017、Champress, January 8, 2017、al-Hayat, January 9, 2017、Iraqi News, January 8, 2017、Kull-na Shuraka’, January 8, 2017、al-Mada Press, January 8, 2017、Naharnet, January 8, 2017、NNA, January 8, 2017、Reuters, January 8, 2017、SANA, January 8, 2017、UPI, January 8, 2017などをもとに作成。
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