米国は「ハマード浄化のために我らは馬具を備えし」作戦司令室に武器返却を要求、カルタタイン殉教者旅団はこれを拒否し、タンフ国境通行所から退去(2017年8月1日)

シリア人権監視団は、米国が、ヒムス県東部のタンフ国境通行所を拠点として同県、ダマスカス郊外県東部、スワイダー県北東部などで活動を続ける殉教者アフマド・アブドゥー軍団、東部獅子軍、カルヤタイン殉教者旅団に対して、これまでに供与した武器弾薬の返還を求めていると発表した。

これら3組織は「ハマード浄化のために我らは馬具を備えし」作戦司令室、自由シリア軍砂漠諸派、「土地は我らのものだ」作戦司令室などの名で共闘し、米国から支援を受けてきた。

しかし、カルヤタイン殉教者旅団は、米国の要請を拒否し、タンフ国境通行所の拠点から撤退したという。

これに関して、カルヤタイン殉教者旅団は声明で、「有志連合との間の懸案事項は解決された」と発表したが、その内容については明示しなかった。

また、シリア人権監視団によると、この声明発表後、カルヤタイン殉教者旅団は別の声明も発表したという。

この声明はいまだ開示されていないが、米政権の対応への反体制武装集団の不満が列記されているという。

AFP, August 1, 2017、AP, August 1, 2017、ARA News, August 1, 2017、Champress, August 1, 2017、al-Hayat, August 2, 2017、Kull-na Shuraka’, August 1, 2017、al-Mada Press, August 1, 2017、Naharnet, August 1, 2017、NNA, August 1, 2017、Reuters, August 1, 2017、SANA, August 1, 2017、UPI, August 1, 2017などをもとに作成。

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