アル=カーイダ系のシャーム解放機構、シャーム自由人イスラーム運動、「穏健反体制派」のアフラール軍、ヌールッディーン・ザンキー運動は、アサド政権とダーイシュに対抗するためファトフ軍再活性化に向けた合同作戦司令室を設置することで合意(2017年12月11日)

ドゥラル・シャーミーヤ(12月11日付)は、複数の消息筋の話として、シリアのアル=カーイダとして知られるシャーム解放機構、アル=カーイダの系譜を汲むシャーム自由人イスラーム運動、「穏健な反体制派」として知られたアフラール軍、そしてヌールッディーン・ザンキー運動の幹部が拡大会合を開いたと伝えた。

拡大会合は、ハマー県北東部に対するダーイシュ(イスラーム国)の攻撃激化を受けたもので、シャーム解放機構からはアブー・ムハンマド・ジャウラーニー指導者、アウドゥッラー・ムハイスィニー氏(サウジアラビア人説教師)、ムスリフ・アルヤーニー氏、シャーム自由人イスラーム運動からはハサン・スーファーン最高司令官、アフラール軍からはアブー・サーリフ・タッハーン最高司令官、ヌールッディーン・ザンキー運動からはタウフィーク・シハーブ最高司令官が参加したという。

会合では、①2015年3月のイドリブ県制圧の起点となったファトフ軍の再活性化に向けた合同作戦司令室の設置、②ヌールッディーン・ザンキー運動とシャーム解放機構の対立解消、③各組織が拘束している捕虜の釈放、④シャーム解放機構によるシャーム自由人イスラーム運動とアフラール軍の復権許可について合意され、アサド政権とダーイシュの攻撃に対する総動員の必要が確認されたという。

al-Durar al-Shamiya, December 11, 2017

AFP, December 11, 2017、ANHA, December 11, 2017、AP, December 11, 2017、ARA News, December 11, 2017、Champress, December 11, 2017、al-Durar al-Shamiya, December 11, 2017、al-Hayat, December 12, 2017、al-Mada Press, December 11, 2017、Naharnet, December 11, 2017、NNA, December 11, 2017、Reuters, December 11, 2017、SANA, December 11, 2017、UPI, December 11, 2017などをもとに作成。

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