アル=カーイダ系のシャーム解放機構、シャーム自由人イスラーム運動、「穏健な反体制派」のヌールッディーン・ザンキー運動、イッザ軍、ナスル軍などがイドリブ県防衛のため新たな合同作戦司令室を設置(2018年1月1日)

ドゥラル・シャーミーヤ(1月1日付)は、複数の消息筋の話として、シリア北部に対するシリア・ロシア両軍の攻撃激化に対処するため、同地で活動する主要な反体制武装集団が合同作戦司令室を設置したと伝えた。

合同作戦司令室設置に参加したのは、「シリアのアル=カーイダ」と目されるシャーム解放機構、アル=カーイダの系譜を汲み「自由シリア軍」を自称するシャーム自由人イスラーム運動、シリア・ムスリム同胞団系のシャーム軍団、ジュンド・マラーヒム、シャーム解放機構から離反したアフラール軍、イッザ軍、ナスル軍、自由イドリブ軍、ヌールッディーン・ザンキー運動、エリート軍、アジュナード・カウカーズなど。

なお、この合同作戦司令室設置に先だって、ファトフ軍結成を主導したサウジ人説教師のアブドゥッラー・ムハイスィニー師がファトフ軍の経験を踏まえたかたちでの新たな合同作戦司令室の設置を呼びかけていた。

同消息筋によると、これらの武装集団の司令官らは1月1日に会合を開き、合同作戦司令室の設置を決定、第1段階としてイドリブ県南部およびハマー県北東部に進攻するシリア軍およびイランの民兵の進軍を止め、そのうえで第2段階で各戦線の事態への対応を検討することで合意したという。

al-Durar al-Shamiya, January 1, 2018

AFP, January 1, 2018、ANHA, January 1, 2018、AP, January 1, 2018、al-Durar al-Shamiya, January 1, 2018、al-Hayat, January 2, 2018、Reuters, January 1, 2018、SANA, January 1, 2018、UPI, January 1, 2018などをもとに作成。

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