アムネスティ・インターナショナルは米主導の有志連合によるラッカ市攻撃を「戦争犯罪の可能性がある」と指摘、有志連合はこれを否定(2018年6月5日)

アムネスティ・インターナショナルは「Syria: “War of annihilation”: Devastating toll on civilians, Raqqa – Syria」と題した報告書を公表し、米主導の有志連合が、2017年10月に西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍によって解放されたラッカ市に対する軍事攻撃で、民間人数千人を殺傷し、市内の公共・民間施設、インフラを破壊したと非難し、戦争犯罪を犯した可能性があると指摘した。

有志連合の報道官を務める米軍のライアン・ディロン大佐は、アムネスティ・インターナショナルの批判を受けて、フッラ・チャンネル(6月5日付)に対して「有志連合はラッカ市での民間人に対する侵害行為に関するすべての報告を調査した」としたうえで「ダーイシュ(イスラーム国)の方がラッカ市で民間人に対し罪を犯していた」と反論した。

al-Durar al-Shamiya, June 5, 2018

AFP, June 5, 2018、ANHA, June 5, 2018、AP, June 5, 2018、al-Durar al-Shamiya, June 5, 2018、al-Hayat, June 6, 2018、Reuters, June 5, 2018、SANA, June 5, 2018、UPI, June 5, 2018などをもとに作成。

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