自由シリア軍が「国土の40%を制圧した」との主張がなされるなか、ダマスカス郊外県ナブク市で、軍、国防隊、ヒズブッラー戦闘員がサラフィー主義諸組織と激しく交戦(2013年12月5日)

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反体制勢力の動き

シリア革命反体制勢力国民連立は声明を出し、過去2週間で、「自由シリア軍」がシリア軍の戦闘機4機などを破壊、兵士79人を殺害するといった「勝利」を収め、ダマスカス郊外県、アレッポ市郊外など、「国土の40%を制圧した」と主張した。

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シリア革命総合委員会報道官を名乗るアーミル・カラムーニーなる活動家は、クッルナー・シュラカー(12月5日付)に、シリア軍がナブク市制圧のため、化学物質を装填したと思われる迫撃砲弾多数を使用したと主張した。

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アレッポ・シャリーア委員会は声明を出し、アレッポ市フルカーン地区での4日の迫撃砲着弾に関して、キンディー大学病院での戦闘で軍が発射したものであることを確認したと発表した。

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シリア革命反体制勢力国民連立のアフマド・トゥウマ暫定内閣首班は、フランスのローラン・ファビウス外務大臣と会談し、シリア情勢などについて協議した。

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『ニューヨーク・タイムズ』(12月5日付)は、アル=カーイダのアイマン・ザワーヒリー師が最近、アブー・ハーリド・スーリー氏をシリアに派遣、シャームの民のヌスラ戦線とイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)の対立の仲介に乗り出している、と報じた。

シリア政府の動き

外務在外居住者省は国連安保理議長と事務総長に宛てて書簡を送り、トルコがシリアでの武装テロ集団支援に関与していると報告、抗議した。

国内の暴力

ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、ナブク市で、軍、国防隊、ヒズブッラー戦闘員と、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)、シャームの民のヌスラ戦線が激しく交戦、軍が同市およびマアルーラー市近郊、アーリヤ農場(ドゥーマー市近郊)などを爆撃した。

またマヤーディーン・チャンネル(12月5日付)は、ナブク市・リーマー農場間で、レバノン人のアフマド・フジャイリー氏と13人の武装集団が、シリア軍の要撃を受けて、死亡した、と報じた。

同チャンネルによると、11月18日にも、レバノン人戦闘員2人(ユースフ・フジャイリー氏、ハーリド・フジャイリー氏)がシリア国内で地雷に触れて死亡しているという。

一方、SANA(12月5日付)によると、リーマー農場、ナブク市北東部の農場地帯、イバーダ農場、ダイル・サルマーン農場、アーリヤ農場、ザマルカー回廊、アルバイン市、ザマルカー町、ヤルダー市、ザバダーニー市東部の山岳地帯で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、シャームの民のヌスラ戦線、アンサール・シャリーア大隊の戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダマスカス県では、クッルナー・シュラカー(12月5日付)によると、タウヒードの獅子旅団のアブー・アナス・バイルーティー司令官がヤルムーク区の自宅で何者かに暗殺された。

バイルーティー司令官は、アブー・ヌール・ドゥライド前司令官の暗殺を受けて司令官に就任したばかりだった。

タウヒードの獅子旅団は、ダマスカス郊外県スバイナ町を拠点とし、ヤルムーク・キャンプにおいてパレスチナ・コマンド大隊として活動しており、スバイナ町での敗北・撤退後は、ダマスカス県ヤルムーク区、タダームン区、ハジャル・アスワド市にメンバーを移動させていたという。

一方、SANA(12月5日付)によると、カーブーン区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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アレッポ県では、『ハヤート』(12月6日付)が、反体制筋の話として、アブドゥッラッザーク・ミシュアル氏が何者かに暗殺されたと報じた。

ミシュアル氏は、ハーン・アサル村の作戦司令部のメンバーで、アブドゥルジャッバール・ウカイディー大佐の「右腕」と目されてきた活動家。

またクッルナー・シュラカー(12月5日付)によると、反体制武装集団が、キンディー大学病院の複数カ所を爆破し、同病院の一部を制圧した。

一方、SANA(12月5日付)によると、キンディー大学病院に潜入しようとした反体制武装集団を軍が撃退した。

またアレッポ市アシュラフィーヤ地区、サラーフッディーン地区、ブスターン・カスル地区、旧市街、タッラト・ガーリー市、ナッカーリーン村、バヤーヌーン町、シャイフ・サイード市、アレッポ中央刑務所周辺、アレッポ市カースティールー地区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

さらに、シャーム・プレス(12月5日付)は、信頼できる消息筋の話として、軍がアレッポ市東部の発電所を占拠するイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)戦闘員に対する作戦を成功させ、同発電所を制圧したと報じた。

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クナイトラ県では、『ハヤート』(12月6日付)によると、ウンム・ルーカス村のシリア軍部隊基地を反体制武装集団が制圧、基地内の兵士を殺害した。

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イドリブ県では、SANA(12月5日付)によると、アルバイーン山一帯、アアッルザーフ村、バドリーヤ村、サルジャ村で、軍と国防隊が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ヒムス県では、SANA(12月5日付)によると、タルビーサ市、マッラーン村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ハサカ県では、クッルナー・シュラカー(12月5日付)によると、ハサカ市グワイラーン地区で、反体制武装集団が軍のパトロール隊を狙って、路上に仕掛けた爆弾が爆発させ、複数の兵士が負傷した。

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ラタキア県では、SANA(12月5日付)によると、タルティヤーフ村、アイン・サームール村、アーラー村で、軍と国防隊が反体制武装集団の拠点を攻撃、外国人戦闘員ら31人を殺害、41人を負傷させた。

またカスタル村、デードゥー村でも、軍と国防隊が反体制武装集団の拠点を攻撃、外国人戦闘員ら32人を殺害、31人を負傷させた。

さらに、グマーム村、カサブ村、ズワイク村では、軍と国防隊が反体制武装集団の拠点を攻撃、外国人戦闘員ら69人を殺害、105人を負傷させた。

加えて、サルマー町では15人の戦闘員を殺害、19人を負傷、ハドラー村、リーハーニーヤ村では35人を殺害、44人を負傷、ザーヒヤ村で12人を殺害、58人を負傷、ワーディー村で42人を殺害、51人を負傷、バーシューラ村では46人を殺害、63人を負傷、サルマー町、ラビーア町では44人を殺害、52人を負傷させたという。

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AFP(12月5日付)などによると、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)は「解放区」と呼ばれる地域で、イラク人カメラマンのヤースィル・ファイサル・ジュマイリー氏を処刑した。

レバノンの動き

ナハール・ネット(12月5日付)によると、北部県トリポリ市のバーブ・タッバーナ地区、ジャバル・ムフスィン地区を取材中のジャディーダ・チャンネルの取材チームが武装集団の攻撃を受け、軍がこれに介入し交戦状態となり、兵士1人を含む7人が死亡した。

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NNA(12月5日付)によると、北部県アッカール郡のザハビーヤ村、ヌーラー村、クウィーシュラ村郊外に、シリア領から発射された迫撃砲弾が着弾した。

諸外国の動き

OPCW・国連合同派遣団特別調整官のスィグリッド・カーグ国連事務次長補は、現在ハーグで開催中の化学兵器禁止機関(OPCW)の締結国会議で4日に行われた審議内容に関して、米国貨物船へのシリアの化学物質の積み込みを行う港湾施設の使用に関して某国の承諾を待っている状況にあることを明らかにした。

シリアの化学物質は、シリアから一端、第3国に搬出されたのち、米国船に積み込まれることになっており、現在、イタリア、ノルウェー、デンマークが名乗りをあげているという。

『ハヤート』(12月6日付)が報じた。

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イランのハサン・ロウハーニー大統領はテヘラン訪問中のイラクのヌーリー・マーリキー首相と会談し、シリア情勢などについて協議した。

イラン大統領府によると、ロウハーニー大統領は会談で、「ジュネーブ2会議がシリアでの完全無条件の自由選挙の実施の道を開く…。我々には、ジュネーブ2会議などを通じて、シリア国民の理想と要求を守る責任がある…。シリアからのテロリストの完全放逐が和平会議で今日されねばならない」と述べた。

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ロシアのチェチェン共和国のラムザン・カディロフ大統領(首長)は声明を出し、ロシアの治安機関がシリアで戦っているサラフィー主義戦闘員に対抗するための軍事教練を受けていることを明らかにした。

カディロフ大統領は「あの悪党どもは、ビデオ声明のなかで、シリアの次は北コーカサスに移動し、テロ破壊活動を行うと言っていた。この手の脅しを黙って聞いていることも、こうした流行病がロシアに来ることを待っているわけにもいかない」と述べた。

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ヨルダンの国境警備隊司令官のフサイン・ズユード准将は「ヨルダンは、シリアからヨルダン領内および近隣諸国への武器持ち込みの試みに対して、力と決意を持って立ち向かうだろう」と述べた。

UPI(12月5日付)が伝えた。

AFP, December 5, 2013、Champress, December 5, 2013、al-Hayat, December 6, 2013、Kull-na Shuraka’, December 5, 2013、al-Mayadeen, December 5, 2013、Naharnet, December 5, 2013、The New York Times, December 5, 2013、NNA, Deccember 5, 2013、Reuters, December 5, 2013、Rihab News, December 5, 2013、SANA, December 5, 2013、UPI, December 5, 2013などをもとに作成。

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