シャーム解放戦線がシリア政府支配下のアレッポ市ザバディーヤ地区を砲撃し、子供2人が死亡(2019年7月31日)

シリアのアル=カーイダと目されるシャーム解放機構が軍事・治安権限を掌握するイドリブ県、ハマー県北部、ラタキア県北部、アレッポ県西部の緊張緩和地帯では、シリア・ロシア軍が攻撃を激化させてから91日目となる7月31日、シリア・ロシア軍は爆撃を継続、シリア軍とシャーム解放機構などからなる反体制武装集団が交戦した。

シリア人権監視団によると、4月30日以降の戦闘による犠牲者数は前日より10人(民間人2人(うち女性0人、子供2人)、シリア軍兵士4人、反体制武装集団戦闘員4人)増えて2,860人となった。

うち、855人が民間人(女性158人、子供211人を含む)、1,007人がシリア軍兵士、1,038人が反体制武装集団戦闘員。

シリア軍戦闘機による爆撃回数は60回を記録、ヘリコプターが「樽爆弾」34発を投下、ロシア軍も44回の爆撃を行った。

またシリア軍の地上部隊による砲撃は300発以上におよんだ。

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アレッポ県では、SANA(7月31日付)によると、アレッポ市ラーシディーン地区で活動を続けるシャーム解放機構がアレッポ市ザバディーヤ地区を砲撃し、子供2人が死亡、市民8人が負傷した。

一方、シリア人権監視団によると、シリア軍地上部隊が県西部一帯を砲撃した。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が戦闘機でカッバーナー村一帯に対して爆撃を実施するとともに、ヘリコプターで同地に「樽爆弾」を投下した。

またシリア軍は地上部隊が同地を砲撃した。

ロシア軍もカッバーナ村一帯を爆撃した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が戦闘機でラターミナ町、カフルズィーター市、ラトミーン村、ドゥワイル・アクラード村に対して爆撃を実施するとともに、ヘリコプターでムーリク市、ラターミナ町、カフルズィーター市に「樽爆弾」を投下した。

またシリア軍は地上部隊が県北部と北西部の戦闘地域を砲撃した。

ロシア軍もカフルズィーター市、ラトミーン村、アルバイーン村、ザカート村、サルマーニーヤ村を爆撃した。

一方、SANA(7月31日付)によると、シリア軍がアブー・ライーダ村一帯で反体制武装集団を追撃、戦闘員17人を殲滅した。

シリア軍はまた、ハスラーヤー村一帯、アルバイーン村一帯、ラターミナ町一帯、カフルズィーター市、ラトミーン村にあるシャーム解放機構などの拠点を砲撃した。

これに対して、ドゥラル・シャーミーヤ(7月31日付)によると、シャーム解放機構、国民解放戦線、イッザ軍などからなる「必勝」作戦司令室は、自作の大型ロケット弾ハミームおよびブルカーンでシャイルート村一帯のシリア軍、ロシア軍の拠点を攻撃した。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が戦闘機でハーン・シャイフーン市およびその一帯、タフターヤー村、ラカーヤー村、マウカ村一帯、ヒーシュ村に対して爆撃を実施するとともに、ヘリコプターでハーン・シャイフーン市に「樽爆弾」を投下した。

またシリア軍は地上部隊が県南部一帯を砲撃した。

ロシア軍もハーン・シャイフーン市、カフルサジュナ村一帯、ジャバーラー村、アーミリーヤ村、タフターヤー村、タッフ村一帯を爆撃した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を21件(アレッポ県4件、ラタキア県9件、ハマー県7件、イドリブ県1件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を18件(イドリブ県1件、ハマー県14件、アレッポ県2件、ラタキア県1件)確認した。

AFP, July 31, 2019、ANHA, July 31, 2019、AP, July 31, 2019、al-Durar al-Shamiya, July 31, 2019、Ministry of Defence of the Russian Federation, July 31, 2019、Reuters, July 31, 2019、SANA, July 31, 2019、SOHR, July 31, 2019、UPI, July 31, 2019などをもとに作成。

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