イスラエル軍がガザ地区、ダマスカス国際空港近くをミサイル攻撃し、パレスチナ・イスラーム聖戦機構のメンバー2人、「イランの民兵」6人が死亡(2020年2月23日)

SANA(2月24日付)は、軍情報筋の話として、イスラエル軍戦闘機が23日午後11時25分、シリア領空外および占領下ゴラン高原上空から首都ダマスカス一帯に対してミサイル攻撃を行い、シリア軍防空部隊がこれを迎撃、そのほとんどを撃破したと伝えた。


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一方、シリア人権監視団は、このミサイル攻撃で、ダマスカス国際空港に近いパレスチナ・イスラーム聖戦機構とイラン・イスラーム革命防衛隊の拠点が狙われ、イスラーム聖戦機構のパレスチナ人メンバー2人、「イランの民兵」6人(うちシリア人は1人、それ以外の国籍は不明)が死亡したと発表した。

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イスラエル軍のアヴィハイ・アドライ報道官は、ツイッターのアカウント(https://twitter.com/avichayadraee)で、パレスチナのガザ地区からのロケット弾攻撃への報復として、首都ダマスカス南のイスラーム聖戦機構の拠点複数カ所、およびガザ地区の拠点数十カ所を狙ったことを明らかにした。

うち、ダマスカス郊外県に近いアーディリーヤ村の拠点は、シリア領内やガザ地区への攻撃で使用される兵器を開発するためのイラン・イスラーム革命防衛隊の拠点だったという。

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パレスチナのイスラーム聖戦機構は声明を出し、シリア領内へのイスラエル軍のミサイル攻撃でメンバー2人が死亡したと発表した。

AFP, February 24, 2020、ANHA, February 24, 2020、AP, February 24, 2020、al-Durar al-Shamiya, February 24, 2020、Reuters, February 24, 2020、SANA, February 24, 2020、SOHR, February 24, 2020、UPI, February 24, 2020などをもとに作成。

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