イランのIRNA通信(2月29日付)によると、ハサン・ロウハーニー大統領がトルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領、ロシアのヴラジミール・プーチン大統領と個別に電話会談を行い、イドリブ県情勢への対応を協議した。
ロウハーニー大統領は、エルドアン大統領との会談でイドリブ県で「テロとの戦い」を行うことが重要だとしたうえで、「イドリブ県情勢の悪化は、どの国のためにもならない…。イドリブ県の危機は、政治的な対話で解決すべきで、アスタナ会議のプロセスを衰退させるべきではない」と伝えた。
また、「イラン政府は、シリアでの問題解決に向けたアスタナ会議のプロセスの一環として、イラン、ロシア、トルコの三カ国首脳会談を開催する用意がある」と付言した。
一方、プーチン大統領との会談では、アスタナ会議での合意の包括的な即時実施の重要性を確認するとともに、イドリブ県情勢を口実とした米国のシリア情勢への介入を許さないことが必要だと強調した。
AFP, February 29, 2020、ANHA, February 29, 2020、AP, February 29, 2020、al-Durar al-Shamiya, February 29, 2020、IRNA, February 29, 2020、Reuters, February 29, 2020、SANA, February 29, 2020、SOHR, February 29, 2020、UPI, February 29, 2020などをもとに作成。
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