ダイル・ザウル県でアラブ系部族、シリア民主軍、有志連合の三者会合(2020年8月8日)

ダイル・ザウル県のムーハサン市で、ブーカマール郡部族評議会、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍、米主導の有志連合の各代表による三者会合が開催され、アラブ系部族長を狙った暗殺事件、ズィーバーン町などでのアラブ系部族の蜂起などへの対応について協議した。

ANHA(8月8日付)によると、会合には、ブーカマール郡のシュアイタート部族の族長であるナースィル・タッラーフ・ハルフ氏を代表とする族長と名士の代表20人あまり、シリア民主軍ダイル・ザウル地区司令官のルーニー・ムハンマド氏およびダイル・ザウル軍事評議会メンバー、有志連合の民生担当チームが出席した。

会合のなかで、ムハンマド司令官は、アラブ系部族長らの暗殺事件に関して、シリア政府、ダーイシュ(イスラーム国)、トルコが背後にいると釈明、検問所の増設やパトロールの強化、武装集団の潜入阻止と掃討を通じて対応すると述べた。

これに対して、族長や名士からは、シリア民主軍の措置への支持が表明されるとともに、有志連合に対して、諜報面でのシリア民主軍の支援を要請した。

 

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ANHA(8月8日付)は、ラッカ県のスフバ部族、ムアーディラ部族などの族長、ダイル・ザウル県のブーカマール市一帯の部族の族長たち、ハサカ県フール町一帯のハワーティナ部族の族長、アカイダート部族の戦闘員が、シリア民主軍への支持を表明したと伝えた。

AFP, August 8, 2020、ANHA, August 8, 2020、AP, August 8, 2020、al-Durar al-Shamiya, August 8, 2020、Reuters, August 8, 2020、SANA, August 8, 2020、SOHR, August 8, 2020、UPI, August 8, 2020などをもとに作成。

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