ダイル・ザウル県では、ダイル・ザウル県では、ドゥラル・シャーミーヤ(8月16日付)によると、北・東シリア自治局の支配下にあるユーフラテス川東岸(ダイル・ザウル市工業地区)で、15日深夜から16日未明にかけて、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の特殊部隊が、シリア民主軍に所属するアラブ人戦闘員によって構成されるダイル・ザウル軍事評議会と交戦した。
複数の地元筋によると、戦闘は、シリア民主軍の特殊部隊が、ダイル・ザウル軍事評議会の「ハリール・ワフシュ」を名乗る副司令官を拘束しようとして、自宅を包囲したことに対して、同評議会のメンバーやバッカーラ部族が抵抗したことで発生した。
シリア民主軍の特殊部隊がワフシュ副司令官の自宅を包囲した際、なかではダイル・ザウル軍事評議会の司令官ら、アカイダート部族、バッカーラ部族の代表らが会合を行っており、ワフシュ司令官とダイル・ザウル軍事評議会の別の司令官の1人が、アラブ人戦闘員の役割をめぐって口論になっていたという。
一方、SANA(8月16日付)によると、北・東シリア自治局の支配下にあるスワル町で、シリア民主軍が正体不明の武装集団による銃撃を受け、戦闘員複数人が負傷した。
また、シリア人権監視団によると、北・東シリア自治局の支配下にあるシャアファ村近郊で、シリア民主軍の車輌が幹線道路に仕掛けられていた爆弾の爆発に巻き込まれ、兵士複数人が負傷した。
AFP, August 16, 2020、ANHA, August 16, 2020、AP, August 16, 2020、al-Durar al-Shamiya, August 16, 2020、Reuters, August 16, 2020、SANA, August 16, 2020、SOHR, August 16, 2020、UPI, August 16, 2020などをもとに作成。
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