国連人権理事会調査委員会のピネイロ委員長はトルコの支援を受ける国民軍が戦争犯罪を行っていると非難(2020年9月15日)

シリアでの人権侵害を調査するための国連人権理事会調査委員会のパウロ・セルジオ・ピネイロ委員長(ブラジル)は、スイスのジュネーブでの会合で、国連安保理に提出された最新の報告書の内容に関して、トルコの支援を受ける国民軍が、市民の拉致、拷問、略奪といった非人道的な行為を行っており、トルコは抑える必要があると述べた。

ピネイロ委員長は「アフリーン市、ラアス・アイン市、そして両市周辺地域では、トルコが支援する国民軍が誘拐、残酷な扱い、拷問、強姦といった戦争犯罪を行っている」としたうえで、「トルコはこうした虐待を阻止し、支配地域の市民を保護すべきだ」と強調した。

また、国民軍がシリア人を拘束し、訴追のためにトルコに移送することが、戦争犯罪にあたる可能性があると指摘した。

ロイター通信(9月15日付)などが伝えた。

AFP, September 15, 2020、ANHA, September 15, 2020、al-Durar al-Shamiya, September 15, 2020、Reuters, September 15, 2020、SANA, September 15, 2020、SOHR, September 15, 2020などをもとに作成。

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