米CNN(10月1日付)は、アゼルバイジャンに派遣されたシリア人傭兵にWhatsAppで取材を行い、その内容を伝えた。
CNNが取材したのは、ダマスカス県出身で、トルコ占領下のアレッポ県アフリーン郡に暮らしていたというシリア人男性(匿名)。
この男性は国民軍のメンバーで、司令官からアゼルバイジャンに行くために登録するよう求められたという。
男性はCNNの取材に対して以下の通り答えたという。
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「自発的にそうした。
私の部隊の90%は署名した…。
彼らは、毎月1,500米ドルを支払うと言った。
契約期間は3ヶ月で、司令官から毎月(報酬を)受け取る。
(アゼルバイジャン行きを決めたのは)金のためだ。ここで暮らすシリア人が飢え死にしそうだということは世界中が知っている。
だが、第1陣がアゼルバイジャンに向かった後に、我々はシリアやリビアと同じような戦闘が行われていることを知った。
我々はそれが戦争で、保安会社の仕事でないと知った。
1,000人くらい、あるいはそれ以上の戦闘員がいる。
私の親戚は誰も第1陣としては行かなかったが、第1陣のなかに知っている奴がいる。
アゼルバイジャンとアルメニアの戦争が終わって欲しいと思っているが、警備の仕事をしているだけだ。そうすることでのみ、子供たちに食べ物や生活を与えられる」。
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契約に応じた戦闘員らは、アレッポ県のハワール・キリス村に集められ、国民軍の部隊によってトルコに移送されたという。
AFP, October 1, 2020、ANHA, October 1, 2020、CNN, October 1, 2020、al-Durar al-Shamiya, October 1, 2020、Reuters, October 1, 2020、SANA, October 1, 2020、SOHR, October 1, 2020などをもとに作成。
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