北・東シリア自治局の支配下にあるハサカ県に駐留していた米軍部隊が撤退開始か?(2020年11月14日)

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、北・東シリア自治局の支配下にあるハサカ県シャッダーディー市に基地を設置し、駐留を続けている米軍部隊の一部が、車列を連ねてティグリス川河畔のスィーマルカー国境通行所を経由し、イラク領内(クルディスタン自治政府支配地域)に向かった。

車列のイラク領内への移動が、撤退なのか部隊の交代なのかは現在のところ不明。

シリア人権監視団が公開したビデオ映像には、車列を護衛するヘリコプターが上空を旋回するなか、MRAP(耐地雷・伏撃防護車両)多数が写っている。

https://www.syriahr.com/wp-content/uploads/2020/11/Untitled-Project25.mp4?_=1

オリエント・ネット(11月15日付)も、ハサカ県の特派員の話として、シリア北東部に駐留していた米軍兵士50人と装甲車70輌が14日夜、イラク・クルディスタン地域に向かって撤退した、と伝えた。

撤退したのは、ハサカ県マーリキーヤ市近郊に展開していた部隊だという。

AFP, November 15, 2020、ANHA, November 15, 2020、al-Durar al-Shamiya, November 15, 2020、Orient News, November 15, 2020、Reuters, November 15, 2020、SANA, November 15, 2020、SOHR, November 15, 2020などをもとに作成。

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