北・東シリア自治局内務治安部隊(アサーイシュ)はカーミシュリー市とハサカ市への封鎖を解除、シリア軍もアレッポ県タッル・リフアト市一帯への封鎖を解除(2021年2月2日)

北・東シリア自治局の内務治安部隊(アサーイシュ)は声明を出し、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるハサカ市とカーミシュリー市内のシリア政府支配地区に対する封鎖を解除し、同地への物資の搬入を認めると発表した。

アサーイシュと人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍は、1月3日からカーミシュリー市のハラクー地区、タイ地区を、1月14日からハサカ市中心部(治安厳戒地区)に至る道路を封鎖、住民の往来を徒歩に限定するとともに、食糧品などの物資の搬入を禁じていた。

アサーイシュは声明で、封鎖が「すべての社会成員の友愛が作り出した我々の地域の安定を打ち砕こうとして、シリア軍が作り出した緊張状態」に対処するための措置だったとして、改めて自らを正当化したうえで、「善意を示すためのイニシアチブを発揮し、シリアの国土の統合を保全し、シリア人の血を守るため、我々は、日常生活を取り戻し、シリア軍が駐留するカーミシュリー市とハサカ市内の地区への物資搬入を認める」としている。

これを受けて、SANA(2月2日付)は、政府支配地区に対してシリア民主軍が続けていた封鎖を解除する措置が開始されたと伝えた。

ガッサーン・ハリール県知事は、封鎖解除がハサカ市中心部とカーミシュリー市の一部において始められたとしたうえで、「我々はハサカ市とカーミシュリー市の他の地区でも封鎖解除が続くことを望んでいる」と述べた。

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一方、アレッポ県でも、シリア軍によって封鎖されていたタッル・リフアト市一帯(北・東シリア自治局が言うところの「シャフバー地区」)のシリア民主軍展開地区に、食糧品や燃料の搬入が再開された。

シリア軍は、アサーイシュとシリア民主軍によるカーミシュリー市とハサカ市への封鎖への対抗措置として、1月14日からシリア民主軍が展開するアレッポ県タッル・リフアト市一帯、アレッポ市シャイフ・マクスード地区とアシュラフィーヤ地区を封鎖していた。

また、ANHA(2月2日付)によると、ロシア軍とシリア軍の士官らからなる使節団が、アレッポ市シャイフ・マクスード地区およびアシュラフィーヤ地区周辺に設置されているシリア軍の検問所を視察した。

AFP, February 2, 2021、ANHA, February 2, 2021、al-Durar al-Shamiya, February 2, 2021、Reuters, February 2, 2021、SANA, February 2, 2021、SOHR, February 2, 2021などをもとに作成。

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