シリア軍がイドリブ県アルビーフ村にある「決戦」作戦司令室所属のアフラール軍の拠点を砲撃、戦闘員2人死亡(2021年7月12日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室支配下のタフタナーズ市の東に位置するアルビーフ村にあるアフラール軍(​自由人軍)の拠点を砲撃、戦闘員2人が死亡した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

アフラール軍は国民解放戦線に所属する武装集団。

シリア軍はまた、ザーウィヤ山地方のバーラ村、カンスフラ村、ファッティーラ村、フライフィル村、ルファイハ村を砲撃した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるガーブ平原のフマイマート村、カストゥーン村、クライディーン村、ザクーム村、アンカーウィー村、サルマーニーヤ村、ズィヤーラ町を砲撃し、フマイマート村では女児1人が死亡、複数人が負傷した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、「決戦」作戦司令室がシリア政府支配下のアレッポ市西部郊外にある第46中隊基地一帯を砲撃した。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、シリア政府の支配下にあるジャースィム市で軍事情報局の協力者と見られる男性が正体不明の武装集団の襲撃を受けて、死亡した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を36件(イドリブ県17件、ラタキア県10件、アレッポ県3件、ハマー県6件)確認したと発表した。

シリア政府によると、停戦違反は31件。

一方、トルコ側の監視チームは、停戦違反を11件確認したと発表した(ただし、ロシア側はこれらの違反を確認していない)。

AFP, July 12, 2021、ANHA, July 12, 2021、al-Durar al-Shamiya, July 12, 2021、Ministry of Defence of the Russian Federation, July 12, 2021、Reuters, July 12, 2021、SANA, July 12, 2021、SOHR, July 12, 2021などをもとに作成。

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