「決戦」作戦司令室を主導するシリアのアル=カーイダのシャーム解放機構が政府支配下のハマー県北西部を砲撃し、子供1人死亡、11人負傷(2021年7月19日)

ハマー県では、SANA(7月19日付)によると、イドリブ県のザーウィヤ山地方を支配下に置く「決戦」作戦司令室を主導するシャーム解放機構が、ガーブ平原のナーウール・シャトハ村、ジューリーン村、ナーウール・ジューリーン村、バラカ村を砲撃し、住民11人が負傷、住居が被害を受けた。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

シリア人権監視団によると、この砲撃で、子供1人が死亡した。

同監視団によると、これに対してシリア軍も、「決戦」作戦司令室支配下のガーブ平原各所を砲撃した。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるアリーハー市近郊のアウラム・ジャウズ村を砲撃し、住民5人が負傷した。

シリア軍はまたザーウィヤ山地方のファッティーラ村、スフーフン村、フライフィル村を砲撃した。

シリア軍の攻撃で使用された砲弾は100発以上に及んだという。

一方、シャーム解放機構が軍事・治安権限を握るイドリブ市で、正体不明の武装集団が住民に向けて発砲、2人が死亡、2人が負傷した。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、シリア政府の支配下にあるジャースィム市でオートバイに乗った正体不明の武装集団が、政府との和解に応じていない反体制組織の一つジャースィム地元評議会治安大隊のメンバー1人を殺害した。

AFP, July 19, 2021、ANHA, July 19, 2021、al-Durar al-Shamiya, July 19, 2021、Reuters, July 19, 2021、SANA, July 19, 2021、SOHR, July 19, 2021などをもとに作成。

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