人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の政治母体であるシリア民主評議会のイルハーム・アフマド執行委員会共同議長は、国連総会に合わせて訪問中の米国で、ワシントン近東政策研究所のシンポジウムに出席、そのなかで「シリア民主軍はトルコとの対話を行う用意がある」と述べたうえで、国際社会に対話を支援するよう求めた。
アフマド共同議長は以下のように述べた。
シリア民主軍は、「オリーブの枝」作戦と「平和の泉」作戦によってトルコの影響下に置かれえたシリア北部のアフリーン市、ラアス・アイン市、タッル・アブヤド市など、クルド人に関係する問題にトルコが対処することの見返りとして、トルコとの対話を行い、平和的な方法と対話によってトルコとの意見の相違のすべてを解決する用意がある。
シリアのクルド人はアンカラに敵対しているのではなく、トルコで禁じられているクルディスタン労働者党(PKK)に対して道徳的な姿勢をとってる」と付言した。
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また、アフマド共同議長を代表とするシリア民主評議会使節団は、ジョーイ・フッド米国務省近東問題担当次官補と会談した。
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ドゥラル・シャーミーヤ(9月29日付)、シリア・テレビ(9月29日付)などが伝えた。
AFP, September 29, 2021、ANHA, September 29, 2021、al-Durar al-Shamiya, September 29, 2021、Reuters, September 29, 2021、SANA, September 29, 2021、SOHR, September 29, 2021などをもとに作成。
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