ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、ダイル・ザウル民政評議会(北・東シリア自治局)の支配下にあるジュナイナ村近くの街道で進行を阻止されていたロシア軍の車列が人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の護衛を受けて、シリア政府の支配地域からサーリヒーヤ村通行所を経由して、同村近くの街道を通過、アブー・ハシャブ村の砂漠地帯を経て、ラッカ県に向かった。
ジュナイナ村では、10月21日、住民らが道路に土嚢を積み、タイヤを燃やすなどして、ロシア軍の車列の通行を妨害していた。
これを受けて、ロシア軍部隊はシリア民主軍とともに障害物を撤去し、通過を試みたが、シリア民主軍に所属するダイル・ザウル軍事評議会が現場に部隊を増強し、進行を阻止した。
事態を受けて、シリア民主軍が、ロシア軍部隊とダイル・ザウル軍事評議会の仲裁を試みたが、ダイル・ザウル軍事評議会と住民はロシア軍部隊の進入を拒否していた。
AFP, October 22, 2021、ANHA, October 22, 2021、al-Durar al-Shamiya, October 22, 2021、Reuters, October 22, 2021、SANA, October 22, 2021、SOHR, October 22, 2021などをもとに作成。
(C)青山弘之 All rights reserved.