トルコの占領下にあるアレッポ県アフリーン市などで、シリア国民軍ハムザ師団の戦闘員どうしが交戦し、発端はトルコ軍装甲車密売と麻薬密造の容疑がかかる司令官どうしの対立(2021年11月8日)

アレッポ県では、SANA(11月8日付)、ANHA(11月8日付)によると、トルコの占領下にあるジンディールス町近郊のジャウラカーン村、アフリーン市で、シリア国民軍に所属するハムザ師団の戦闘員どうしが交戦し、戦闘員多数が死傷した。

シリア人権監視団によると、アブー・ジャービルを名乗る司令官が、ガーブ旅団のアラー・ジュナイド司令官の兄弟をジャウラカーン村で拘束したのが発端。

拘束された兄弟を奪還するため、ガーラ旅団がジャウラカーン村、カフルシール村、さらにはアフリーン市のハムザ師団の拠点に攻撃を加えたことを受けて、激しい戦闘になった。

ガーブ旅団の攻撃は、ハスナキー・バリール司令官の司令部にも及んだという。

ジュナイド司令官は、リビアでトルコ軍の装甲車1輌をロシアのワグネル・グループ社の傭兵に転売した容疑をかけられている。一方、アブー・ジャービル司令官、バリール司令官は麻薬密造を疑われている。

AFP, November 8, 2021、ANHA, November 8, 2021、al-Durar al-Shamiya, November 8, 2021、Reuters, November 8, 2021、SANA, November 8, 2021、SOHR, November 8, 2021などをもとに作成。

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