「決戦」作戦司令室がイドリブ県サラーキブ市近郊でシリア軍兵士1人を狙撃し、殺害(2021年11月10日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア政府の支配下にあるサラーキブ市近郊で「決戦」作戦司令室がシリア軍兵士1人を狙撃し、殺害した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

「決戦」作戦司令室はまた、ダール・カビーラ村一帯、トゥライハ村を砲撃した。

また、ザーウィヤ山地方のファッティーラ村、サラーキブ市周辺では、シリア軍と「決戦」作戦司令室が砲撃戦を行った。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、「決戦」作戦司令室がシリア政府の支配下にあるブルカーン丘を砲撃した。

対するシリア軍はカッバーナ村一帯を砲撃した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、「決戦」作戦司令室がシリア政府の支配下にあるシャイフ・アキール山一帯、アウラム・スグラー村を砲撃した。

これに対して、シリア軍は「決戦」作戦司令室の支配下にあるカフル・ヌーラーン村一帯を砲撃した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるガーブ平原各所を砲撃した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を2件(イドリブ県1件、ラタキア県0件、アレッポ県1件、ハマー県0件)確認したと発表した。

シリア政府によると、停戦違反は0件。

一方、トルコ側の監視チームは、停戦違反を7件確認したと発表した(ただし、ロシア側はこれらの違反を確認していない)。

AFP, November 10, 2021、ANHA, November 10, 2021、al-Durar al-Shamiya, November 10, 2021、Ministry of Defence of the Russian Federation, November 10, 2021、Reuters, November 10, 2021、SANA, November 10, 2021、SOHR, November 10, 2021などをもとに作成。

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