アサド大統領は太陽光発電プロジェクトの運用の第 1 段階の開始に立ち会い、発電施設を稼動(2022年9月29日)

アサド大統領は、ダマスカス郊外県アドラー市産業都市を訪問し、太陽光発電プロジェクトの運用の第 1 段階の開始に立ち会い、発電施設を稼動させた。

プロジェクトは、2021 年 6 月にアサド大統領がアドラ市産業都市を訪問した後、公共部門の支援のもと民間投資事業として開始され、完成時の総面積は165ヘクタール、ソーラーパネルを通じて100メガワットの電力を生産することがめざされている。

これまでに 18,000 枚を超えるソーラー パネルが設置され、10 メガワットの発電が可能となった。

アサド大統領は訪問先のアドラー市産業都市で以下の通り述べた。

戦争状態、封鎖状態について話すのなら、規模にかかわらずいかなる新規の経済開発計画も、そして規模にかかわらずいかなる施設も、12年にわたるこの困難な状況のもとで持ちこたえることができた。それ自体が課題だった。それは電力部門に限られたものではなく、全般的な課題でだった。一方で資金にかかる課題であり、他方で設備や機器にかかる課題だった。にもかかわらず、これら二つは根本的な課題だとは想定していない。このプロジェクトのヴィジョンから解消すべき最大の課題は、何よりもまず運営面での課題である。投資に関して思考様式を変えること、モデルを変えることである。

何ができるのか? 理論について話さないようにするため、答えは我々の前に存在する、現実のなかにあると言いたい。初期段階において何かすることは可能だったが、意志、思考様式に立ち返ることで、新たな思考モデルとなる。この事業の実施者、つまり資本家は、より容易な投資プロジェクトを考案できた…。だが、私は「より収益がある」ではなく「より容易な」と言っている。なぜなら、電力プロジェクトにおいて収益があがり、安定的に運営されるのは、短期的ではなく、長期的な視座に立った場合だからだ。そしてこのことが思考様式の転換を表している。これはまた、国家機関と民間セクターの協力の新たなモデルなのだ。さまざまな協力関係は、この側面におけるモデルを提示するとともに、別の面では、私がかつて…話したことを体現している。

国民資本だけが勇敢な資本となり、臆病な資本とはなり得ない。資本が臆病になる時、それは往々にして外国資本であり、国民資本ではない。これこそがモデルだ。我々がやっていることはまさにこれだ。すべてのセクターが重要であり、互いを補完し、支え合っている。しかし、電力は、とくにシリアが電力生産不足の状況にあるなかでも、そのほかのすべてのセクターにかかわり、それを育むセクターである。それは日々の生活に存在することで、社会生活のレベルを向上させる…。つまり、我々に求められているのは、こうしたプロジェクトをその重要性を踏まえて国家として支援し、どのように投資を支援するのか、あるいは民間セクターがどのように投資に実質的に貢献するのかにかかる新たな思考様式を支援することである。

我々は過去2年にわたり代替エネルギーの問題について多く話してきた。多くの人が、代替エネルギーに未来があると考えている。国家は代替エネルギーの発電所を建設するだろうか。それはない…。それは伝統的なエネルギーにとって代わることはない。それは、グローバルなレベルで、伝統的なエネルギーにとってかわる技術に達してない。それは名前に過ぎず、誤った理解を与えてもいる。正しく名づけるのであれば、支援エネルギーとなるだろう…。生産量が少ない現状において…、つまりシリアのような電力不足の状況において…、生産量の少なさは他の国よりもより具体的な影響を与える。それゆえ、代替エネルギーへと向かい、電力を補おうとするのは当然だ。

他方で、代替エネルギーは技術的に進歩している…。今後数年でそのコストはされに低下し、余剰エネルギーを生産能力する能力も高まるだろう…。

シリアにおいて、我々は国家レベルで、公共部門レベルでの伝統的なエネルギーを支援している。数ヵ月前にはアレッポ県の発電所でのタービンを再稼働させた。復旧中の発電所は他にもあり、数ヵ月以内に再稼働するだろう…。代替エネルギーに向かうことは、もちろん戦略的選択肢だ。だが、その影響は累積していくもので、代替エネルギーのように突然現れるものではない。

国家は現在、復興に力を入れており、それを実行中である。実行中という時、我々にはテロ行為によって破壊された発電所がある。だが、インフラは存在している。まずインフラが存在すれば、費用は少なくて済む。第2に、波及効果も大きい…。国家はこの方向をめざすだろう。だが、民間セクターは代替エネルギーに向かって進むことができる…。さらに民間セクターには、消費者に対処するうえでの柔軟性がある…。

しかし、我々は現状を踏まえた場合に必要な協力関係の段階について話すことはできる。義務だとは言いたくない。だが、国家は現在、運輸・分配ネットワークの唯一の所有者であり、公共セクターと民間セクターの協力関係が今必要となっている。資本面、運営面での協力関係ではなく、プロジェクト実施での協力関係が必要なのである。国家は…エネルギーの売買パートナーになり得る。場合によっては、運輸・分配ネットワークの貸主にもなり得る。だが、消費者と企業は直接関係を持っていなければならない。

国家は伝統的なエネルギーに力点を置いているが、同時に、生産プロジェクトを担っているがゆえに、代替エネルギー部門におけるパートナーでもある。資本に基づくパートナーではない。投資支援と消費者支援を通じてプロセスを円滑化することでパートナーとなる。資本の一部になる必要はない。なぜなら、国家は現状においてこのセクターからの利益を得ようとしているのではなく、このセクターを前進させ、支援しようとしているからだ。

SANA(9月29日付)が伝えた。

https://www.facebook.com/watch/?v=3139348826378141

https://www.facebook.com/watch/?v=636799357984405

https://www.facebook.com/SyrianPresidency/posts/pfbid02yhmwva72znmctsTq1qtNCELqJQXEccWceHFvad2HYnKdsD9kgNt1B7fBgTUF3MSTl

AFP, September 29, 2022、ANHA, September 29, 2022、al-Durar al-Shamiya, September 29, 2022、Reuters, September 29, 2022、SANA, September 29, 2022、SOHR, September 29, 2022などをもとに作成。

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