トルコ占領地とシリア政府・北・東シリア自治局共同統治地域を結ぶ通行所が再開、ウクライナで盗まれた小麦のシリアへの密輸が続く(2023年1月12日)

トルコで活動するシリア革命反体制勢力国民連立の傘下にある暫定内閣は、トルコの占領下にあるアレッポ県北部のいわゆる「ユーフラテスの盾」地域内のジャラーブルス市と、シリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるマンビジュ市を結ぶ街道沿線のアウン・ダーダート村に設置されている通行所を2月に人道的な理由で再開し、民間人のみの往来を認めると発表した。

シリア人権監視団によると、同通行所は、2020年12月19日にシリア国民軍によって閉鎖され、その後2021年7月に再開されていた。

一方、北・東シリア自治局傘下のマンビジュ市および同郊外民主民政評議会も1月2日に、アウン・ダーダート村に面するウンム・ジャッルード村の通行所と、ラッカ県タブカ市に設置されている通行所を再開したと発表している。

なお、シリア人権監視団によると、アウン・ダーダート村とウンム・ジャッルード村の通行所を通じて、北・東シリア自治局配下の業者が、ウクライナで盗まれた小麦をトルコから大量に密輸入しているという。

AFP, January 12, 2023、ANHA, January 12, 2023、al-Durar al-Shamiya, January 12, 2023、Reuters, January 12, 2023、SANA, January 12, 2023、SOHR, January 12, 2023などをもとに作成。

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