【トルコ・シリア大地震】クルド赤新月社の支援物資と救急車輌がシリア政府支配地を経由して北・東シリア自治局の支配地に入るが、シリア人権監視団は依然足止めに遭っていると発表(2023年2月21日)

イラク・クルディスタン地域のスライマーニーヤ市の住民から寄せられた救援物資が、北・東シリア自治局のシャフバー地区(アレッポ県タッル・リフアト市一帯地域)で暮らすアフリーン郡からの国内避難民(IDPs)の被災者に届けられた。

支援物資は7輌の貨物車輌によって運ばれ、シリア政府支配地と北・東シリア自治局支配地を隔てるターイハト・トゥワイマート村での通行所で5日足止めに合ったものの、シリア当局に通過を許可され、現地入りした。

物資は、クルド赤新月社が北・東シリア自治局シャフバー地区の社会問題委員会と連携して、被災者に配給された。

ANHA(2月21日付)が伝えた。

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一方、シリア人権監視団は、ターイハト・トゥワイマート村に設置されている通行所を経由して、医薬品や救援物資を積んだクルド赤新月社の貨物車輌4輌と医療チームを乗せた救急車輌2輌がシリア政府支配地に入り、北・東シリア自治局の支配地(アレッポ市シャイフ・マクスード地区およびアシュラフィーヤ地区、シャフバー地区)に向かったと発表した。

だが、その後同監視団は、これらの車列がアレッポ市シャイフ・マクスード地区およびアシュラフィーヤ地区に入ることをシリア政府当局によって阻止されたと改めて発表した。

AFP, February 21, 2023、ANHA, February 21, 2023、al-Durar al-Shamiya, February 21, 2023、Reuters, February 21, 2023、SANA, February 21, 2023、SOHR, February 21, 2023などをもとに作成。

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