ブルガリアが米国の要請を受け、シリアに向かうロシア機の領空通過を禁止(2015年9月8日)

ブルガリア外務省報道官はロイター通信(9月8日付)に対し、ブルガリア政府がシリアに向かうロシア軍貨物機の領空通過を認めない方針を決定したことを明らかにした。

『ハヤート』(9月9日付)は、これに関して、米国が、ロシアによるシリア政府への軍備増強を阻止するため、シリア周辺諸国にロシアの航空機の領空通過を拒否するよう要請していると伝えた。

なお、7日には、ギリシャ政府が米国からこうした要請を受けており、対応を検討していると発表している。

一方、インテルファクス通信(9月8日付)によると、これに対して、ロシアのミハイル・ボグダノフ外務副大臣が、ブルガリア、ギリシャ両国政府に対して、こうした措置についての「釈明」を求めたという。

ロシアは2012年にトルコ領空を通過中の旅客機をトルコ軍に拿捕されて以降、トルコ領空の通過を控えており、ブルガリアなど東欧諸国がロシアの航空機の領空通過を拒否した場合は、イラン、イラク、アルメニア、アゼルバイジャン方面を経由して航空機を往来させることになるという。

AFP, September 8, 2015、AP, September 8, 2015、ARA News, September 8, 2015、Champress, September 8, 2015、al-Hayat, September 9, 2015、Interfax, September 8, 2015、Iraqi News, September 8, 2015、Kull-na Shuraka’, September 8, 2015、al-Mada Press, September 8, 2015、Naharnet, September 8, 2015、NNA, September 8, 2015、Reuters, September 8, 2015、SANA, September 8, 2015、UPI, September 8, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

イラン訪問中のスペイン外相「アサド大統領と交渉すべきだ。和平は敵どうしが行うのが常だ」(2015年9月8日)

スペインのホセ・マヌエル・ガルシア=マルガージョ外務大臣は訪問先のイランで、シリア情勢に言及し、シリア政府と交渉すべきだと表明した。

ガルシア=マルガージョ外務大臣はカデナ・セル放送(Cadena SER)に対して、「部分的な停戦を実現するためにシリアの大統領と交渉すべきであり、まずはアレッポから始め、最終的に全面的な発砲停止にいたるべきだ」と述べた。

また「当事者の一つがアサド政権だ。私は彼を個人的に評価はしないが…、和平は敵どうしが行うのが常だ。発砲停止に向けて交渉しなければならない」と強調した。

AFP(9月8日付)が伝えた。

AFP, September 8, 2015、AP, September 8, 2015、ARA News, September 8, 2015、Champress, September 8, 2015、al-Hayat, September 9, 2015、Iraqi News, September 8, 2015、Kull-na Shuraka’, September 8, 2015、al-Mada Press, September 8, 2015、Naharnet, September 8, 2015、NNA, September 8, 2015、Reuters, September 8, 2015、SANA, September 8, 2015、UPI, September 8, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

イランのロウハーニー大統領「シリアとイラクのテロを根絶したいのなら、国際社会が一致団結してテロ根絶をめざし、そのうえで中央政府を承認し、民主化を追求するべき」(2015年9月8日)

イランのホセイン・ロウハーニー大統領は、シリア・イラク情勢に関して、両国におけるテロを根絶し、安定を回復したいのであれば、国際社会が一致団結してテロ根絶をめざし、そのうえで中央政府を承認し、民主化を追求するべきだと主張した。

IRNA通信(9月8日付)によると、ロウハーニー大統領は、テヘランでのオーストリアのハインツ・フィッシャー大統領との会談後の記者会見で、「シリアで民主主義について議論することが優先事項なのか? 反体制派と政府、あるいはシリアの憲法の改編について話すことが優先事項なのか?」と自問し、ダーイシュ(イスラーム国)、シャームの民のヌスラ戦線をはじめとするテロリストへの対応に努力を集中すべきだとの姿勢を改めて示した。

また「テロと暴力をどこかの地域に温存させてはならない。これらとの戦いを包括的に行い、全世界、とりわけ欧州で、これらの(テロ)組織によるリクルートの基盤を根絶すべきだ」と述べたと伝えた。

ロウハーニー大統領はさらに「誰が、ダーイシュというテロリストから石油を買い、資金を援助し、武器を供与することで支援しているのか? 第1段階として、テロリストに資金、武器が届かないようにすべきだ…。シリアとイラクの国民の未来は両国民のみが決めねばならない。イランはEUとこの点で協力する用意がある…。流血を止め、テロを包括的に抑え、避難民を帰還させ、民主主義の基礎を構築し、すべての集団、エスニック集団が参加する政府を樹立するのは、中央政府を承認したうえで考慮されねばならない次の段階だ」と付言した。

そのうえで「テロは1カ所にはとどまらず、ほかの地域にも拡散する。だから、すべての国が手に手を携えて、テロと過激派の根絶を行わねばならない…。テロ集団との戦いがイラクとシリアに安定をもたらす最優先事項だ」と強調した。

これに対し、フィッシャー大統領は「アサドが犯した罪をわすれるべきではないが、我々がこの戦い(テロとの戦い)の戦線に身を置いている事実を直視することも忘れるべきでない」と述べたという。

AFP, September 8, 2015、AP, September 8, 2015、ARA News, September 8, 2015、Champress, September 8, 2015、al-Hayat, September 9, 2015、Iraqi News, September 8, 2015、IRNA, September 8, 2015、Kull-na Shuraka’, September 8, 2015、al-Mada Press, September 8, 2015、Naharnet, September 8, 2015、NNA, September 8, 2015、Reuters, September 8, 2015、SANA, September 8, 2015、UPI, September 8, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シリア軍はダーイシュ(イスラーム国)からジャズル・ガス田を死守、「穏健な反体制派」は「安全保障地帯」のハルジャラ村奪還に失敗(2015年9月8日)

ヒムス県では、シリア人権監視団によると、ダーイシュ(イスラーム国)が完全制圧したとされるジャズル村一帯で、シリア軍とダーイシュが交戦した。

『ハヤート』(9月8日付)などは、7日にシリア政府がジャズル・ガス採掘所一帯を放棄し、技術者、職員を撤収したと伝えたが、シリア人権監視団のラーミー・アブドゥッラフマーン代表も「シリア軍は(ガス採掘所の)複合施設内へのダーイシュの侵入を阻止している」と述べ、ガス採掘所を含む一帯を制圧したとするダーイシュ・ヒムス州の声明(6日)の内容を否定した。

また『ワタン』(9月8日付)によると、ヒムス県のタラール・バラーズィー県知事も、「ダーイシュは土曜日(5日)にジャズル村一帯の拠点5カ所を制圧したが、シリア軍はその後、これらの拠点を奪還した」と述べ、ガス採掘所放棄に関する報道を否定した。

シリア政府高官もロイター通信(9月8日付)に対し、「彼ら(ダーイシュ)は複数の拠点を制圧しようとしたが、攻撃は失敗した」と答えた。

シリア人権監視団によると、ジャズル・ガス採掘所一帯以外にも、シリア軍とダーイシュは、シャーイル・ガス採掘所一帯、タドムル市西部郊外の柑橘農園一帯でも激しく交戦し、ダーイシュ戦闘員8人が死亡した。

**

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、米トルコ両政府が設置合意した「安全地帯」にある反体制武装集団の拠点都市マーリア市近郊のハルジャラ村で、反体制武装集団が攻勢をかけたが、ダーイシュ(イスラーム国)がこれを撃退した。

反体制武装集団はハルジャラ村奪還を試みていたが、この戦闘で戦闘員14人以上を失った。 一方、SANA(9月8日付)によると、アレッポ県東部のアルバイド村、航空士官学校一帯で、シリア軍がダーイシュ(イスラム国)と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、マーリキーヤ市で大きな爆発が発生した。 この爆発に関して、ダーイシュ(イスラーム国)バラカ州がツイッターを通じて声明を出し、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊の武器庫を爆破したと発表した。

**

米中央軍(CENTCOM)は、9月8日にシリア、イラク領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して17回の空爆を行ったと発表した。

このうちシリア領内での空爆は3回におよび、フール町近郊(1回)、ラッカ市近郊(1回)、マーリア市近郊(1回)のダーイシュに対して攻撃が行われたという。

AFP, September 8, 2015、AP, September 8, 2015、ARA News, September 8, 2015、Champress, September 8, 2015、al-Hayat, September 9, 2015、Iraqi News, September 8, 2015、Kull-na Shuraka’, September 8, 2015、al-Mada Press, September 8, 2015、Naharnet, September 8, 2015、NNA, September 8, 2015、Reuters, September 8, 2015、SANA, September 8, 2015、UPI, September 8, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

アル=カーイダ系組織のヌスラ戦線が2年以上にわたり包囲を続けたアブー・ズフール軍事飛行場(イドリブ県)を制圧か?(2015年9月8日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シャームの民のヌスラ戦線など反体制武装集団が包囲を続けるアブー・ズフール航空基地一帯で、シリア軍とヌスラ戦線らが激しく交戦した。

これに関して、クッルナー・シュラカー(9月9日付)によると、シャーム戦線アブー・ズフール地区広報センターは、ヌスラ戦線がアブー・ズフール航空基地敷地内に突入し、その大部分を制圧したと発表、基地内で捕獲したと思われる戦闘機やミサイルを背にして立つ戦闘員の写真などを公開した。

一方、SANA(9月8日付)は、シリア軍が、アブー・ズフール軍事基地に潜入しようとしたファトフ軍を同基地周辺で撃退したと伝えた。

Kull-na Shuraka', September 8, 2015
Kull-na Shuraka’, September 8, 2015
Kull-na Shuraka', September 8, 2015
Kull-na Shuraka’, September 8, 2015
Kull-na Shuraka', September 8, 2015
Kull-na Shuraka’, September 8, 2015
Kull-na Shuraka', September 8, 2015
Kull-na Shuraka’, September 8, 2015
Kull-na Shuraka', September 8, 2015
Kull-na Shuraka’, September 8, 2015

**

ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、シリア軍第4師団、国防隊、ヒズブッラー戦闘員、パレスチナ解放軍が、ザバダーニー市内でジハード主義武装集団、地元武装集団との交戦、進軍を続けた。

またシリア軍は、ジスリーン町農場地帯、アーリヤ農場を砲撃した。

一方、SANA(9月8日付)によると、シリア軍がレバノンのレジスタンス(ヒズブッラー)とともに、ザバダーニー市での掃討作戦を継続し、市内中心に位置するジスル地区とアーラ地区の間に位置するマース地区を制圧した。

シリア軍とレバノンのレジスタンスはまた、市内ザフラ地区東部とジスル交差点北部にある複数の建物群を制圧した。

このほか、クッルナー・シュラカー(9月9日付)は、ダマスカス郊外県で活動するラフマーン軍がイスラーム軍に統合されたと伝えた。

**

ダマスカス県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がジャウバル区を砲撃した。

**

ダルアー県では、シリア人権監視団によると、ラジャート高原で、ダーイシュ(イスラーム国)に忠誠を誓うヤルムーク殉教者旅団が、反体制武装集団の車輌を襲撃、シャームの民のヌスラ戦線などからなる武装集団と交戦した。

**

ハマー県では、シリア人権監視団によると、スライヒーン町近郊で、シリア軍、国防隊がシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団と交戦した。

これに関連して、クッルナー・シュラカー(9月9日付)は、ヌスラ戦線がマアルカバ村を制圧したと伝えた。

**

スワイダー県では、SANA(9月8日付)によると、シリア軍がザルファア丘一帯に潜入しようとした反体制武装集団を撃退した。

**

ラタキア県では、SANA(9月8日付)によると、シリア軍がカビール村を空爆し、シャームの民のヌスラ戦線、海岸自由人旅団、スルターン・アブドゥルハミード旅団など反体制武装集団戦闘員24人(ほとんどがトルクメン人などの外国人)を殺害、36人を負傷させた。

**

ヒムス県では、SANA(9月8日付)によると、ダブール丘、ガジャル村、キースィーン村東部、フーシュ・ハッジュー村で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、シャームの民のヌスラ戦線の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

アレッポ県では、SANA(9月8日付)によると、カフルハムラ村、アレッポ市ハラブ・ジャディーダ地区、ラーシディーン地区、ライラムーン地区、バニー・ザイド地区、ラームーサ地区、サーリヒーン地区、ハラク地区で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, September 8, 2015、AP, September 8, 2015、ARA News, September 8, 2015、Champress, September 8, 2015、al-Hayat, September 9, 2015、Iraqi News, September 8, 2015、Kull-na Shuraka’, September 8, 2015、September 9, 2015、al-Mada Press, September 8, 2015、Naharnet, September 8, 2015、NNA, September 8, 2015、Reuters, September 8, 2015、SANA, September 8, 2015、UPI, September 8, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シリアの国連代表大使「民間人保護を口実とした過剰な人道主義に基づく主権侵害は国際法違反」(2015年9月8日)

シリアのバッシャール・ジャアファリー国連代表大使は、安保理の非公式会合で、「民間人保護に関わる問題を政治化し、過剰に人道主義に訴えて対処し、主権侵害を正当化するために彼らの被害に乗じようとする姿勢は、国連憲章や国連における諸決議に反している」と主張した。

SANA(9月8日付)が伝えた。

AFP, September 8, 2015、AP, September 8, 2015、ARA News, September 8, 2015、Champress, September 8, 2015、al-Hayat, September 9, 2015、Iraqi News, September 8, 2015、Kull-na Shuraka’, September 8, 2015、al-Mada Press, September 8, 2015、Naharnet, September 8, 2015、NNA, September 8, 2015、Reuters, September 8, 2015、SANA, September 8, 2015、UPI, September 8, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

アターリブ市(アレッポ県)で、アル=カーイダ系組織ヌスラ戦線の退去を求めるデモ発生(2015年9月7日)

アレッポ県では、クッルナー・シュラカー(9月8日付)によると、アターリブ市で、住民がシャームの民のヌスラ戦線の退去を求めるデモを行い、トルコ国境のバーブ・ハワー国境通行所にいたる街道などを道路封鎖し、抗議行動を行った。

デモに参加した住民は「アターリブは自由、自由。(ヌスラ)戦線は出て行け」、「戦線の連中ども聞け、聞け。アターリブは屈しない」といったシュプレヒコールを挙げ、抗議の意を示したという。

アリー・アフマドを名乗る地元活動家は、ARA News(9月8日付)に対し、デモには周辺の村々からも住民が集まり、数百人がデモを行ったと述べた。

また、ARA News(9月8日付)は、匿名の目撃者の話として、ヌスラ戦線のメンバーと住民の一人がアターリブ市内で口論となり、ヌスラ戦線メンバーが発砲、またヌスラ戦線の車輌が市内に展開し、検問所を設置したことに対し、住民らが退去を求め、デモに発展したと伝えた。

しかし、ヌスラ戦線の高官は「月曜日(7日)に起きたことは、マフムード・ディーブーを名乗る人物が…ヌスラ戦線のメンバーを罵倒し、殺害すると脅迫し、暴行を加えようとした」と主張し、アターリブ市への展開を正当化した。

ARA News, September 8, 2015
ARA News, September 8, 2015
Kull-na Shuraka', September 8, 2015
Kull-na Shuraka’, September 8, 2015
Kull-na Shuraka', September 8, 2015
Kull-na Shuraka’, September 8, 2015
Kull-na Shuraka', September 8, 2015
Kull-na Shuraka’, September 8, 2015

 

AFP, September 8, 2015、AP, September 8, 2015、ARA News, September 8, 2015、Champress, September 8, 2015、al-Hayat, September 9, 2015、Iraqi News, September 8, 2015、Kull-na Shuraka’, September 8, 2015、al-Mada Press, September 8, 2015、Naharnet, September 8, 2015、NNA, September 8, 2015、Reuters, September 8, 2015、SANA, September 8, 2015、UPI, September 8, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シリア軍、ヒズブッラーがザバダーニー市(ダマスカス郊外県)内のシリア商業銀行一帯を制圧(2015年9月7日)

ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、シリア軍第4師団、国防隊、ヒズブッラー戦闘員、パレスチナ解放軍がザバダーニー市内で進軍を続け、ジハード主義武装集団、地元武装集団と交戦するなか、シリア軍が同地一帯に「樽爆弾」14発を投下した。

シリア軍はまた、アルバイン市など東グータ地方一帯を空爆し、アジュナード・シャーム・イスラーム連合司令官1人を含む3人が死亡した。

一方、SANA(9月7日付)によると、シリア軍がレバノンのレジスタンス(ヒズブッラー戦闘員)とともにザバダーニー市内でシャームの民のヌスラ戦線などからなる反体制武装集団と交戦し、戦闘員24人を殲滅、市内マハッタ地区にあるシリア商業銀行ほか複数の建物群を制圧し、市内東部に向けて進軍を続けた。

シリア軍はまた、ダイル・アサーフィール市農場地帯、ハラスター市、アーリヤ農場、ジスリーン町農場地帯、ダーライヤー市、バラダー渓谷、バイト・ジン村で反体制武装集団と交戦し、シャームの民のヌスラ戦線、イスラーム軍、イスラーム旅団の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

ダマスカス県では、シリア人権監視団によると、ジャウバル区で、シリア軍、国防隊、ヒズブッラー戦闘員がシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団と交戦した。

**

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、アブー・ズフール航空基地一帯で、シリア軍、国防隊がシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団と交戦した。

シリア軍が地対地ミサイルでヌスラ戦線の拠点などを攻撃するなか、ヌスラ戦線は基地の外壁内で爆弾を積んだ車を爆破するなどして攻勢を続けたという。

一方、SANA(9月7日付)によると、シリア軍がマウザラ村、アルナバ村、バルユーン村、マアッラーター村、アブー・ズフール航空基地一帯を空爆し、ファトフ軍の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

シリア軍はまた、アリーハー市内中心部のシャーミー病院近くのファトフ軍拠点に対して攻撃を行い、戦闘員40人を殲滅した。

他方、ARA News(9月7日付)は、シャームの民のヌスラ戦線の前線司令官の一人だというアブー・アドハム氏からの情報だとして、ヌスラ戦線がフーア市、カファルヤー町制圧に向けたファトフ軍の攻撃に本格参加した、と伝えた。

**

ハマー県では、シリア人権監視団によると、ムーリク市北部郊外でシリア軍が進軍を試み、ジハード主義武装集団と交戦した。

一方、SANA(9月7日付)によると、シリア軍がラターミナ町、アトシャーン村を空爆し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、アレッポ市内のシリア政府支配地区に対してジハード主義武装集団が砲撃を行った。

またアレッポ市北部のブライジュ村一帯では、シリア軍、国防隊、ヒズブッラー戦闘員、クドス旅団(パレスチナ人)がムハージリーン・ワ・アンサール軍(チェチェン人)などからなるアンサールッディーン戦線と交戦した。

**

ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がサルマー町一帯、クルド山一帯を空爆した。

一方、SANA(9月7日付)によると、シリア軍がワーディー・バースール村を空爆し、シャームの民のヌスラ戦線の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

ダルアー県では、SANA(9月7日付)によると、ズィムリーン村、ダルアー市セノビア学校一帯、
シャームの民のヌスラ戦線、シャーム自由人イスラーム運動で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, September 7, 2015、AP, September 7, 2015、ARA News, September 7, 2015、Champress, September 7, 2015、al-Hayat, September 8, 2015、Iraqi News, September 7, 2015、Kull-na Shuraka’, September 7, 2015、al-Mada Press, September 7, 2015、Naharnet, September 7, 2015、NNA, September 7, 2015、Reuters, September 7, 2015、SANA, September 7, 2015、UPI, September 7, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ダーイシュ(イスラーム国)によるジャズル村(ヒムス県)完全制圧を受け、シリア政府は「最後の大規模油田」ジャズル・ガス田を放棄(2015年9月7日)

ヒムス県では、シリア人権監視団によると、6日にダーイシュ(イスラーム国)ヒムス州がジャズル村一帯を完全制圧したのを受け、ジャズル・ガス採掘所の技術者、就労者らが設備、機器を破壊・焼却して撤収、シリア政府は「2,500バレル/日の生産量を誇っていた最後の大規模油田」を放棄・喪失した。

シリアは「アラブの春」が波及した2011年には38万バレル/日の石油を生産していたが、2014年には9,329バレル/日にまで生産量が落ち込んでいた。

同監視団によると、ヒムス県東部では、ジャズル・ガス採掘所一帯などで、シリア軍とダーイシュが散発的な戦闘を続ける一方、柑橘農園一帯でも戦闘が続いた。

一方、SANA(9月7日付)によると、タドムル市西部校外、柑橘農園一帯、ジャズル・ガス採掘所一帯で、シリア軍がダーイシュ(イスラーム国)と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

ラッカ県では、シリア人権監視団によると、ラッカ市北部および西部各所に対して有志連合が空爆を行い、ダーイシュ(イスラーム国)メンバー16人以上が死亡した。

地元活動家によると、死亡した16人のうち5人が外国人(ウズベク人、エジプト人、チュニジア人、モロッコ人)、11人がシリア人だという。

また、ARA News(9月7日付)によると、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のユーフラテスの火山合同作戦司令室が、ラッカ市北部のヒーシャ村一帯でダーイシュ(イスラーム国)と交戦した。

**

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、米トルコ両政府が設置合意したとされる「安全地帯」内の反体制武装集団の拠点都市マーリア市一帯、ハルジャラ村一帯、ダフラ村一帯、ハルバル村一帯で、ダーイシュ(イスラーム国)とジハード主義武装集団の戦闘が続いた。

これに関して、ARA News(9月7日付)は、アレッポ・ファトフ作戦司令室がダーイシュとの戦闘の末、ハルジャラ村の大部分を制圧したと伝えた。

アレッポ・ファトフ作戦司令室は、2015年3月にイドリブ県のほぼ全域を制圧したファトフ軍に倣って、アレッポ県で活動する武装集団が2015年5月に結成した連合組織。

ヌールッディーン・ザンキー運動、ムジャーヒディーン軍、スンナ軍、アブー・アマーラ大隊、第101歩兵師団、第16師団、第13師団、ファトフ旅団、スルターン・ムラード旅団、フルサーン・ハック旅団、山地の鷹旅団、ハック旅団、フルカーン旅団、バヤーリク・イスラーム運動からなる。
一方、SANA(9月7日付)によると、アレッポ市東部の航空士官学校一帯で、シリア軍がダーイシュ(イスラーム国)と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

スワイダー県では、SANA(9月7日付)によると、サアド村一帯で、シリア軍がダーイシュ(イスラーム国)と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

ハサカ県では、ARA News(9月7日付)によると、ダーイシュ(イスラーム国)がタッル・ブラーク町近郊の西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊拠点を攻撃した。

また、クッルナー・シュラカー(9月7日付)によると、カーミシュリー市でサナーディード軍を構成する部隊の隊員(ズィーブ・ウワイナーン大隊の隊員とフサイニーヤ大隊の隊員)が口論の末に撃ち合いとなり、負傷した。

**

米中央軍(CENTCOM)は、9月7日にシリア、イラク領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して19回の空爆を行ったと発表した。

このうちシリア領内での空爆は5回におよび、フール町(ハサカ県)近郊(1回)、アイン・イーサー市近郊(1回)、マーリア市近郊(3回)のダーイシュに対して攻撃が行われたという。

AFP, September 7, 2015、Alarabia.net, May 7, 2015、AP, September 7, 2015、ARA News, September 7, 2015、Champress, September 7, 2015、al-Hayat, September 8, 2015、Iraqi News, September 7, 2015、Kull-na Shuraka’, September 7, 2015、al-Mada Press, September 7, 2015、Naharnet, September 7, 2015、NNA, September 7, 2015、Reuters, September 7, 2015、SANA, September 7, 2015、UPI, September 7, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

4日に爆殺された反体制組織「カラーマの男たち」指導者のワヒード・バルウース師葬儀に数千人が参列、一部が暴徒化するも、「カラーマの男たち」指導者が自制を呼びかけ、事態は収束(2015年9月7日)

スワイダー県では、『ハヤート』(9月8日付)などによると、4日の連続爆破テロで死亡された反体制組織「カラーマの男たち」の指導者ワヒード・バルウース師の葬儀がスワイダー市内の県立競技場で執り行われた。

クッルナー・シュラカー(9月7日付)によると、葬儀には数千人の住民が参列し、ドゥルーズ派の旗、シリア国旗などを掲げ(反体制派が使用するフランス委任統治領シリアの国旗(いわゆる革命旗)は映像などでは確認されず)弔意を示したが、シリア政府関係者の参列は見られなかった。

これに関して、ARA News(9月7日付)は、「カラーマの男たち」の支持者らがフェイスブックなどを通じて、シリア政府関係者の参列を阻止するよう呼びかけた、と伝えた。

クッルナー・シュラカーによると、葬儀後、参列者500人以上が、スワイダー県庁舎前でデモを行い、舎内に突入を試みたが、「カラーマの男たち」の指導者の一人が、デモ参加者に対して、突入を止め、「バルウーニー師の埋葬が終わるまで行動を控えるよう」呼びかけた。

この呼びかけに対して、参列者の一人が空砲を撃ち、怒りを露わにしつつも、この指導者の言葉に従い、デモ参加者の多くは、バルウース師の故郷であるマズラア町での葬儀に参列するため、同町に帰着したという。

Kull-na Shuraka', September 6, 2015
Kull-na Shuraka’, September 6, 2015

 

AFP, September 7, 2015、AP, September 7, 2015、ARA News, September 7, 2015、Champress, September 7, 2015、al-Hayat, September 8, 2015、Iraqi News, September 7, 2015、Kull-na Shuraka’, September 7, 2015、al-Mada Press, September 7, 2015、Naharnet, September 7, 2015、NNA, September 7, 2015、Reuters, September 7, 2015、SANA, September 7, 2015、UPI, September 7, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ロシア外務省報道官「ロシアは、テロと戦うシリア当局に軍備を供与していることを隠したことなどない」(2015年9月7日)

ロシア外務省のマリア・ザハロワ報道官は、5日に行われたセルゲイ・ラブロフ外務大臣とジョン・ケリー米国務長官の電話会談に関して、「ロシア側は、これまでに1日たりとも、テロと戦うシリア当局に軍備を供与していることを隠したことなどない…。引き続きこうした支援を行う」と述べた。

ザハロワ報道官はまた「シリア軍こそが、ダーイシュ(イスラーム国)などのテロリストに対してもっとも有効に戦っている軍だ」と強調した。

そのうえで、「ロシアは外国の元首の任命や退任に関与することはない…。これはシリア、そして中東地域の他の国自体に関わる問題で、これらの国の国民は自分たちの国の運命を決めることができる」と述べ、アサド政権の退陣を要求する欧米諸国には同調しないとの姿勢を改めて示した。

AFP, September 7, 2015、AP, September 7, 2015、ARA News, September 7, 2015、Champress, September 7, 2015、al-Hayat, September 8, 2015、Iraqi News, September 7, 2015、Kull-na Shuraka’, September 7, 2015、al-Mada Press, September 7, 2015、Naharnet, September 7, 2015、NNA, September 7, 2015、Reuters, September 7, 2015、SANA, September 7, 2015、UPI, September 7, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ロシアによる軍事支援強化に先んじて、英首相は8月にラッカ市を単独爆撃したと認める一方、仏大統領もシリア爆撃に向けた偵察飛行を開始すると発表(2015年9月7日)

英国のデヴィッド・キャメロン首相は、英議会下院で、英空軍が8月21日に無人戦闘機でシリア領内のラッカ市を空爆し、ダーイシュ(イスラーム国)メンバーの英国人2人を含む3人を殺害したと証言した。

殺害されたメンバーの1人はレヤード・ハーン容疑者(21歳、カーディフ出身)で、ハーン容疑者は、2014年にダーイシュへの勧誘ビデオに登場、キャメロン首相によると「明白かつ現在の危険」だったという。

キャメロン首相は下院議員に対し「自衛行為として、また綿密な作戦計画のもと、レヤード・ハーンは、8月21日に英空軍の遠隔操作無人戦闘機の正確な空爆により殺害された。空爆時、彼はシリアのラッカを車で移動中だった…。空爆の標的であるレヤード・ハーンのほかにも、2人の仲間が殺害された。そのうち1人、ルフル・アミンも英国籍であることが確認されている。彼らは戦闘員で、民間人に犠牲者が出なかったと確信している」と述べた。

空爆は、米国が主導する有志連合の枠内ではなく、英国単独で実施されたという。

『ガーディアン』(9月7日付)などが伝えた。

**

フランスのフランソワ・オランド大統領はパリで記者会見を開き、対シリア政策を方針転換し、シリア領内でダーイシュ(イスラーム国)に対する空爆を行う、と発表した。

オランド大統領はこれまで、イラク領内のダーイシュに対する有志連合の空爆には参加してきたが、アサド政権に利するとの理由で、シリア領内での空爆を見送ってきた。

記者会見で、オランド大統領は「私は国防省に対し、明日(8日)からシリア上空での偵察飛行を行い、ダーイシュに対する空爆を計画するよう要請した」と述べた。

オランド大統領は、シリア領内への地上部隊の派遣については、派遣部隊が「占領軍になりかねない」と述べ、「必然性がなく、非現実的だ」として否定、「自らの責任を果たすのは(フランスではなく)地域諸国の部隊であり、フランスは政治的解決策をもたらすために活動する」と表明した。

そのうえで、シリア情勢に関しては、アサド大統領の退陣が紛争解決の「本質」をなすと改めて述べた。

AFP(9月7日付)などが伝えた。

**

英仏両首脳の発表に先立ち、ロシアのヴラジミール・プーチン大統領は4日、「シリア政府への軍事、技術支援を続ける」と述べる一方、『ニューヨーク・タイムズ』(9月4日付)などが、ロシアがシリア政府への軍事支援を強化しようとしていると伝えていたが、英仏はロシアに先んじて、シリアに軍事介入することになる。

**

『ハヤート』(9月8日付)は、ギリシャ外務省消息筋の話として、ギリシャ政府当局が、9月1日から24日にかけてギリシャ領空のロシア軍機の通過を阻止するよう求める米国からの要請への対応を検討している、と報じた。

同消息筋は匿名を条件に「我々は土曜日(5日)に要請を受け、検討している」と語った。

AFP, September 7, 2015、AP, September 7, 2015、ARA News, September 7, 2015、Champress, September 7, 2015、The Guardian, September 7, 2015、al-Hayat, September 8, 2015、Iraqi News, September 7, 2015、Kull-na Shuraka’, September 7, 2015、al-Mada Press, September 7, 2015、Naharnet, September 7, 2015、NNA, September 7, 2015、Reuters, September 7, 2015、SANA, September 7, 2015、UPI, September 7, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

『ハヤート』:ロシアによる軍事支援増強は、6月のムアッリム外相のモスクワ訪問時に具体的に検討されていた(2015年9月7日)

『ハヤート』(9月7日付、イブラーヒーム・ハミーディー記者)は、ロシアのヴラジミール・プーチンに大統領が4日に「シリア政府への軍事、技術支援を続ける」と述べたことに関連して、ワリード・ムアッリム外務在外居住者大臣が6月末にロシアを訪問した際に、ロシアによる軍事支援について具体的に意見が交わされたと伝えた。

同紙のハミーディー記者は、「『ハヤート』紙の豊富な情報に基づいて」、ムアッリム大臣のロシア訪問およびそれに先だって行われたアリー・マムルーク国民安全保障会議議長の極秘訪問において、ロシア軍上級士官のシリアへの派遣、ロシア空軍による空爆実施、MiG31戦闘機や偵察機の供与、武器弾薬・装備、兵員輸送車輌の供与、ラタキア県での反体制武装集団との戦闘へのロシア軍の参加、タルトゥース市にあるロシア海軍の軍港の改築(拡大)などについての検討がなされた、と記している。

ハミーディー記者によると、プーチン大統領は、アサド大統領からの正式要請に基づき、1980年に締結された友好協力同盟の活性化するかたちで、シリア駐留ロシア軍の増強を決定したという。

複数の消息筋によると、ロシア政府は今のところシリアに地上部隊を派遣していないが、派遣はダーイシュ(イスラーム国)に対する地域同盟の結成の有無にかかっているという。

AFP, September 6, 2015、AP, September 6, 2015、ARA News, September 6, 2015、Champress, September 6, 2015、al-Hayat, September 7, 2015、Iraqi News, September 6, 2015、Kull-na Shuraka’, September 6, 2015、al-Mada Press, September 6, 2015、Naharnet, September 6, 2015、NNA, September 6, 2015、Reuters, September 6, 2015、SANA, September 6, 2015、UPI, September 6, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

米国防総省は「穏健な反体制派」への軍事教練プログラムの「重大な欠陥」を認め、抜本的改革に乗り出す(2015年9月6日)

『ニューヨーク・タイムズ』(9月6日付)は、米国防総省が、ダーイシュ(イスラーム国)掃討を目的として米軍行っている「穏健な反体制派」の軍事教練プログラムの「重大な欠陥」を認め、その抜本的改革を行うための計画を策定していると伝えた(http://www.nytimes.com/2015/09/07/world/middleeast/us-to-revamp-training-program-to-fight-isis.html?_r=0)。

この改革により、米トルコ両政府が設置合意した「安全地帯」に多数の戦闘員を派遣するとともに、彼らの戦闘技術の向上、良質の情報の提供などがめざされるという。

この改革計画は、米軍の教練を修了後シリア領内に派遣された第30(歩兵)師団(54人)が、アレッポ県アアザーズ市郊外でアル=カーイダ系のシャームの民のヌスラ戦線に襲撃され、司令官らを拉致されたことを受けて、立案が開始されたという。

ヌスラ戦線の襲撃などから、①「穏健な反体制派」が敵の攻撃に対して充分な備えができないない、②あまりにも小規模でシリア領内に派遣された、③地元住民の支援を受けられなかった、④敵に関する諜報を欠いていた、④戦闘員の多くがイード(ラマダーン明けの祭日)に、家族や親戚がいるシリア国内やトルコ領内の避難民キャンプに戻ったまま、隊に復帰しなかった、といった欠陥が明らかになったという。

国防総省では、こうした欠陥を解消するための改革計画を策定中だという。

The New York Times, September 6, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

英財務大臣「避難民流入問題の根本である邪悪なアサド体制とダーイシュ(イスラーム国)に対処すべき」(2015年9月6日)

英国のジョージ・オズボーン財務大臣はG20財務相会議出席のために訪問中のトルコで、シリア情勢について「問題(欧州への避難民の流入)に根本、すなわち邪悪なアサド体制とダーイシュ(イスラーム国)のテロリストに対処すべきだ。シリアに安定と平和をもたらすための包括的な計画が不可欠だ」と述べた。

ロイター通信(9月6日付)が伝えた。

SANA(9月6日付)によると、これに対して、シリアの外務在外居住者省はただちに反応し、国連安保理議長および事務総長に宛てて書簡を送り、英国こそがジハード・ジョンなどのテロリストをシリアに送り込んでいるテロ支援国家で、シリアの混乱の根本をなしている、と反論した。

AFP, September 6, 2015、AP, September 6, 2015、ARA News, September 6, 2015、Champress, September 6, 2015、al-Hayat, September 7, 2015、Iraqi News, September 6, 2015、Kull-na Shuraka’, September 6, 2015、al-Mada Press, September 6, 2015、Naharnet, September 6, 2015、NNA, September 6, 2015、Reuters, September 6, 2015、SANA, September 6, 2015、UPI, September 6, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

「カラーマの男たち」の新指導者は、アラブ山を解放区に設定するとの声明第1号との関係を否定(2015年9月6日)

ワヒード・バルウース師の死去に伴い「カラーマの男たち」の新指導者に任命されたサイード・バルウース師はクッルナー・シュラカー(9月7日付)の取材に対し、アラブ山で「解放区」の設立を宣言した「カラーマの男たち」の第1号声明(6日)に関して、「我々はこれまでに出されたいかなる声明とも無関係だ。今までに我々は、今後に関する我々の見解を示すいかなる声明も発表していない」と怒りを込めて答えた。

AFP, September 6, 2015、AP, September 6, 2015、ARA News, September 6, 2015、Champress, September 6, 2015、al-Hayat, September 7, 2015、Iraqi News, September 6, 2015、Kull-na Shuraka’, September 6, 2015、al-Mada Press, September 6, 2015、Naharnet, September 6, 2015、NNA, September 6, 2015、Reuters, September 6, 2015、SANA, September 6, 2015、UPI, September 6, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ハマー県、イドリブ県、ダマスカス郊外県でのシリア軍とジハード主義武装集団の戦闘続く(2015年9月6日)

ヒムス県では、シリア人権監視団によると、ラスタン市一帯、サアン・アスワド村一帯で、シリア軍、国防隊がシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団と激しく交戦、またヒムス市ワアル地区ではシリア軍による砲撃が続いた。

一方、マズラア町出身のシーア派武装集団がヒムス市クスール地区のハール市場を襲撃し、住民や商店主に罵倒を浴びせたり、暴行を加え、身分証明書や金品を略奪した。

他方、SANA(9月6日付)によると、アブー・サナースィル丘、ラスタン市郊外で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、シャームの民のヌスラ戦線などの戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

ハマー県では、シリア人権監視団によると、サラミーヤ市郊外のカーファート村一帯にジハード主義武装集団が進攻し、シリア軍、国防隊と交戦した。

シリア軍はまた、県南部のジャルニーヤト・アースィー村などを砲撃した。

シリア軍はさらに、県北部ガーブ平原のマンスーラ村、カーヒラ村、ジャズラム丘、ハウワーシュ村、カフルズィーター市、カストゥーン村を「樽爆弾」などで空爆した。

一方、SANA(9月6日付)によると、マンスーラ村、タッル・ワースィト村、カストゥーン村、ジナーン村をシリア軍が空爆し、ファトフ軍の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

シリア軍はまた、サラミーヤ市郊外のサマーフ村近郊の哨所を襲撃しようとした反体制武装集団と交戦、これを撃退した。

**

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、アブー・ズフール町一帯、マルイヤーン村、ラーミー村、アリーハー市をシリア軍が空爆し、アリーハー市で30人が死傷した。

またファトフ軍の包囲が続くフーア市、カファルヤー町一帯では、国防隊、人民諸委員会がヒズブッラーの指揮下でファトフ軍と交戦した。

一方、SANA(9月6日付)によると、シリア軍がハシール村、ウンム・ジャリーン村、タッル・サラムー村、マジャース村、アブー・ズフール町一帯、カンスフラ村、イブリーン村、カルクール村、ムハムバル村、フライカ村、アリーハー市を空爆し、ファトフ軍の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、アレッポ市西部の科学研究センター施設、ビニャーミーン村一帯で、シリア軍、ヒズブッラー特殊部隊が山地の鷹旅団、ヌールッディーン・ザンキー運動、イスラーム自由旅団などと交戦し、シリア軍がラーシディーン地区を砲撃した。

一方、SANA(9月6日付)によると、ブラート村、トゥライディム村、ジュッブ・サファー村、アレッポ市ジュダイダ地区、ラーシディーン地区、ライラムーン地区、サーフール地区、シャイフ・サイード地区、バニー・ザイド地区、ブスターン・バーシャー地区、サラーフッディーン地区、ザフラー地区で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がダーライヤー市各所を空爆、またドゥーマー市でジハード主義武装集団と交戦した。

またザバダーニー市でも、シリア軍による砲撃が続き、市内では第4師団、国防隊、ヒズブッラー戦闘員、パレスチナ解放軍が、アル=カーイダ系組織のシャームの民のヌスラ戦線などジハード主義武装集団、地元武装集団と交戦した。

この戦闘で、アジュナード・シャーム・イスラーム連合の司令官(アブー・アーミル)がダーライヤー市で戦死し、同連合は弔意を示した。

一方、SANA(9月6日付)によると、シリア軍がレバノンのレジスタンス(ヒズブッラー)とともに、ザバダーニー市内での掃討作戦を続け、反体制武装集団の拠点を攻撃、破壊し、ナーブーア地区の複数の建物群を制圧した。

シリア軍はまた、ハラファー村に潜入しようとしたシャームの民のヌスラ戦線を撃退した。

**

クナイトラ県では、SANA(9月6日付)によると、ハミーディーヤ村、フッリーヤ村、ウーファーニヤー村からハーン・アルナバ市に潜入しようとした反体制武装集団をシリア軍、人民防衛諸組織が撃退した。

**

ダルアー県では、SANA(9月6日付)によると、ダルアー市Syriatelビル一帯、バジャービジャ地区北部で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、シャームの民のヌスラ戦線の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

ラタキア県では、SANA(9月6日付)によると、シリア軍がダルーシャーン村で反体制武装集団を攻撃し、4人を殺害、22人を負傷させ、武器、装備を破壊した。

**

ダマスカス県では、クッルナー・シュラカー(9月7日付)によると、6日晩、第4師団の士官がウマウィーイーン広場の検問所を通過しようとした際、軍事情報局士官と口論となり、その場に居合わせた第4師団と軍事情報局隊員が撃ち合いとなり、2人が死亡、多数が負傷した。

AFP, September 6, 2015、AP, September 6, 2015、ARA News, September 6, 2015、Champress, September 6, 2015、al-Hayat, September 7, 2015、Iraqi News, September 6, 2015、Kull-na Shuraka’, September 6, 2015、September 7, 2015、al-Mada Press, September 6, 2015、Naharnet, September 6, 2015、NNA, September 6, 2015、Reuters, September 6, 2015、SANA, September 6, 2015、UPI, September 6, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ダーイシュ(イスラーム国)がヒムス県中部のジャズル・ガス田一帯を完全制圧か?(2015年9月6日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、米トルコ両政府が設置合意したとされる「安全地帯」にあるハワール・キリス村一帯で、ダーイシュ(イスラーム国)とジハード主義武装集団が交戦した。

また有志連合がスィッリーン町郊外のムライハ村一帯のダーイシュ拠点などを空爆した。

一方、ARA News(9月7日付)によると、ダーイシュ(イスラーム国)がアレッポ県の拠点都市の一つであるバーブ市で、クルド人男性2人(活動家)を処刑した。

このほか、SANA(9月6日付)によると、航空士官学校一帯、アルバイド村で、シリア軍がダーイシュ(イスラーム国)と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

ラッカ県では、シリア人権監視団によると、ダーイシュ(イスラーム国)ラッカ州の宗教警察(ヒスバ)が「顎髭を剃った」との理由で若者2人を逮捕した。

またクッルナー・シュラカー(9月6日付)などによると、ラッカ州教育局のアブー・ワドル局長が、義務教育制度を実施することを決定した。

**

ヒムス県では、クッルナー・シュラカー(9月6日付)によると、ダーイシュ(イスラーム国)ヒムス州広報局が、ジャズル・ガス採掘所を要するジャズル村を完全制圧したと発表した。

ダーイシュは4日からジャズル・ガス採掘所一帯への攻勢を強めていた。

一方、SANA(9月6日付)によると、タドムル市、ジャズル・ガス採掘所一帯、ジュッブ・ジャッラーフ村郊外で、シリア軍がダーイシュ(イスラーム国)と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

米中央軍(CENTCOM)は、9月6日にシリア、イラク領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して15回の空爆を行ったと発表した。

このうちシリア領内での空爆は4回におよび、ラッカ市近郊(1回)、マーリア市近郊(1回)、タマフ村(アレッポ県バーブ市近郊のウンム・タマフ村のこと)近郊(2回)のダーイシュに対して攻撃が行われたという。

AFP, September 6, 2015、AP, September 6, 2015、ARA News, September 6, 2015、Champress, September 6, 2015、al-Hayat, September 7, 2015、Iraqi News, September 6, 2015、Kull-na Shuraka’, September 6, 2015、al-Mada Press, September 6, 2015、Naharnet, September 6, 2015、NNA, September 6, 2015、Reuters, September 6, 2015、SANA, September 6, 2015、UPI, September 6, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

当局がスワイダー市での連続爆破テロの実行犯の一人を逮捕、「ワヒード・バルウース師を狙った」と自供(2015年9月6日)

SANA(9月6日付)は、関係当局が住民の協力により、4日にスワイダー市で発生した連続爆破テロ実行犯の一人とされるワーフィド・アブー・トゥッラーバ容疑者(1969年生まれ)をスワイダー県マズラア町で逮捕したと伝えた。

スワイダー県の保安委員会の委員長がSANAに明らかにしたところによると、アブー・トゥッラーバ容疑者は、スワイダー市内での連続爆破テロへの関与を自供するとともに、4日晩に発生したスワイダー市の軍事情報局、刑事保安局への襲撃に参加し、器物破損と略奪を行い、また県庁舎を襲撃しようとしたことを認めた。

スワイダー県警察によると、アブー・トゥッラーバ容疑者は、3日に白いピックアップ・トラックをレンタルし、ウマル・ハルブ・カルカマーズ氏(1979年)に運転させ移動、その後カルカマーズ氏を殺害し、トラックに爆弾を仕掛けたうえで、スワイダー市東部郊外のダフル・ジャバル街道に駐車させ、犯行に及んだという。

カルカマーズ氏の遺体は3日午後、クライヤー町・ムナイズィラ村間で発見されているという。

アブー・トゥッラーバ容疑者はまた、「カラーマの男たち」の指導者のワヒード・バルウース師が乗った車列を狙って、トラックを爆破したことについても認めた。

その後、シリア・アラブ・テレビ(9月6日付)は、アブー・トゥッラーバ容疑者の証言映像を放映した。

映像のなかで、アブー・トゥッラーバ容疑者は、スワイダー軍事評議会司令官を名乗る離反士官(大佐)のマルワーン・ハマド氏から1ヶ月半以上前に連絡があり、「バルウース師は決まりを遵守せず、独断的に活動するようになっている。彼を止めねばならない。彼より有能な人物は100人といる」と言われ、バルアーニー師暗殺を持ちかけられたことを証言した。

アブー・トゥッラーバ容疑者が、ハマド氏に自分が何を求められているのかと問いただすと、ハマド氏はバルアーニー師を粛清するよう命じたという。

SANA, September 6, 2015
SANA, September 6, 2015

**

一方、『ディヤール』(9月6日付)は、4日のスワイダー市での連続爆破テロで、「カラーマの男たち」の指導者ワヒード・バルウース師が死去したことを受け、共和国護衛隊からドゥルーズ派の兵士の排除がなされた、と伝えた。

アサド大統領への血讐を防止するための措置だという。

AFP, September 6, 2015、AP, September 6, 2015、ARA News, September 6, 2015、Champress, September 6, 2015、al-Diyar, September 6, 2015、al-Hayat, September 7, 2015、Iraqi News, September 6, 2015、Kull-na Shuraka’, September 6, 2015、al-Mada Press, September 6, 2015、Naharnet, September 6, 2015、NNA, September 6, 2015、Reuters, September 6, 2015、SANA, September 6, 2015、UPI, September 6, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ケリー米国務長官はラブロフ露外相との電話会談で、シリア政府への軍事支援強化への懸念を伝える(2015年9月5日)

ジョン・ケリー米国務長官とロシアのセルゲイ・ラブロフ外務大臣は電話会談を行い、シリア情勢などへの対応について意見を交わした。

電話会談で、ケリー米国務長官はラブロフ外務大臣に対して、ロシアがシリア政府への軍事支援を強化しているとする報道について、「こうしたレポートが本当であれば、紛争を激化させ、さらに多くの無実の人の命を奪い、難民を流出させ、ダーイシュ(イスラーム国)と戦う有志連合を危険にさらすことになる」との懸念を伝えた。

ARA News(9月6日付)などが伝えた。

AFP, September 6, 2015、AP, September 6, 2015、ARA News, September 6, 2015、Champress, September 6, 2015、al-Hayat, September 7, 2015、Iraqi News, September 6, 2015、Kull-na Shuraka’, September 6, 2015、al-Mada Press, September 6, 2015、Naharnet, September 6, 2015、NNA, September 6, 2015、Reuters, September 6, 2015、SANA, September 6, 2015、UPI, September 6, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

トルコ当局は、海岸でシリア人幼児が遺体で発見された事件で、シリア人4人を逮捕(2015年9月5日)

ARA News(9月6日付)によると、トルコ治安当局が、シリア人幼児アイラーン・クルディーくん(本名アーラーン・シャンノー)が溺死し、トルコ海岸で遺体で発見された事件に関して、アイラーンくんの家族らが乗っていたボートを操舵していたシリア人1人を含むシリア人4人を逮捕したと発表した。

逮捕されたのは、アリー・フサイン容疑者、ハサン・サーリフ容疑者、ハーリド・シャアバーン容疑者、ムスタファー・ハリール容疑者の4人。

AFP, September 6, 2015、AP, September 6, 2015、ARA News, September 6, 2015、Champress, September 6, 2015、al-Hayat, September 7, 2015、Iraqi News, September 6, 2015、Kull-na Shuraka’, September 6, 2015、al-Mada Press, September 6, 2015、Naharnet, September 6, 2015、NNA, September 6, 2015、Reuters, September 6, 2015、SANA, September 6, 2015、UPI, September 6, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

YPG報道官「シリア国民連合はダーイシュ(イスラーム国)を物的に支援している」(2015年9月5日)

西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊のライドゥール・ハリール報道官は、フェイスブックの公式ページで、「以前にも述べたが、今日改めて言おう。シリア革命反体制勢力国民連立はテロ組織ダーイシュ(イスラーム国)の政治部門であり、連立およびその政府(暫定内閣)はダーイシュを物的に支援している!」と綴った。

AFP, September 6, 2015、AP, September 6, 2015、ARA News, September 6, 2015、Champress, September 6, 2015、al-Hayat, September 7, 2015、Iraqi News, September 6, 2015、Kull-na Shuraka’, September 6, 2015、al-Mada Press, September 6, 2015、Naharnet, September 6, 2015、NNA, September 6, 2015、Reuters, September 6, 2015、SANA, September 6, 2015、UPI, September 6, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ダマスカス郊外県南部のジハード主義武装集団はダーイシュ(イスラーム国)包囲に向け、ヤルムーク・パレスチナ難民キャンプ一帯への街道封鎖を決定(2015年9月5日)

ダマスカス郊外県のヤルダー市、バービッラー市、バイト・サフム市で活動を続けるジハード主義武装集団は声明を出し、ダーイシュ(イスラーム国)の攻撃への対抗措置として、ダーイシュが占拠するダマスカス県ヤルムーク・パレスチナ難民キャンプ一帯やカダム区にいたる街道を封鎖すると発表した。

**

米中央軍(CENTCOM)は、9月5日にシリア、イラク領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して23回の空爆を行ったと発表した。

このうちシリア領内での空爆は21回におよび、マーリア市近郊(3回)、タッル・アブヤド市近郊(1回)のダーイシュに対して攻撃が行われたという。

AFP, September 6, 2015、AP, September 6, 2015、ARA News, September 6, 2015、Champress, September 6, 2015、al-Hayat, September 7, 2015、Iraqi News, September 6, 2015、Kull-na Shuraka’, September 6, 2015、al-Mada Press, September 6, 2015、Naharnet, September 6, 2015、NNA, September 6, 2015、Reuters, September 6, 2015、SANA, September 6, 2015、UPI, September 6, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

西クルディスタン移行期民政局コバネ執行評議会のマフムード・ブーザーン通商大臣と妻娘がアサーイシュに撃たれる(2015年9月5日)

アレッポ県では、クッルナー・シュラカー(9月5日付)によると、アイン・アラブ市南部のマナーズ村で、西クルディスタン移行期民政局コバネ執行評議会のマフムード・ブーザーン通商経済委員長(通商経済大臣)がアサーイシュ隊員と口論の末、この隊員の発砲を受け負傷したと伝えた。

ブーザーン委員長の妻と娘も撃たれて負傷し、3人はアイン・アラブ市に面したトルコ領内のスルチュ市の病院に搬送された。

AFP, September 5, 2015、AP, September 5, 2015、ARA News, September 5, 2015、Champress, September 5, 2015、al-Hayat, September 6, 2015、Iraqi News, September 5, 2015、Kull-na Shuraka’, September 5, 2015、al-Mada Press, September 5, 2015、Naharnet, September 5, 2015、NNA, September 5, 2015、Reuters, September 5, 2015、SANA, September 5, 2015、UPI, September 5, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シリア軍がザバダーニー市(ダマスカス郊外県)のバイト・ダーラーティー地区を制圧(2015年9月5日)

ダマスカス県では、SANA(9月5日付)によると、シリア軍がレバノンのレジスタンス(ヒズブッラー戦闘員)とともにザバダーニー市での作戦を継続し、バイト・ダーラーティー地区を制圧した。

シリア軍はまた、マルジュ・スルターン村で、シャームの民のヌスラ戦線拠点に対する特殊作戦を行い、チェチェン人を含む戦闘員5人を殲滅したほか、ザマルカー町でもイスラーム軍の車輌を破壊、戦闘員5人を殺害した。

さらにハムーリーヤ市農場地帯、ドゥーマー市、ザブディーン村農場地帯、ダーライヤー市でも、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、アジュナード・シャーム・イスラーム連合、イスラーム殉教者旅団の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

一方、シリア人権監視団によると、シリア軍第4師団、国防隊、ヒズブッラー戦闘員、パレスチナ解放軍がザバダーニー市内でジハード主義武装集団、地元武装集団と交戦を続けた。

シリア軍はまた、ハラスター市の車輌管理局一帯でシャームの民のヌスラ戦線などジハード主義武装集団と交戦したほか、ザブディーン村、アルバイーン市に対して空爆を行った。

**

ダマスカス県では、シリア人権監視団によると、ジャウバル区をシリア軍が4回にわたり空爆した。

**

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、ファトフ軍が包囲を続けるフーア市、カファルヤー町一帯での戦闘で死亡した18歳未満の国防隊などの隊員の数が9人にのぼった。

一方、SANA(9月5日付)によると、アブー・ズフール町一帯、ハシール村、マジャース村、ファッティーラ村、カンスフラ村一帯、マウザラ村、ジューズィフ村をシリア軍が空爆し、シャームの民のヌスラ戦線、シャーム自由人イスラーム運動の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

シリア軍はまた、ムハムバル村・フライカ村間で、ヌスラ戦線と交戦し、戦闘員11人を殲滅した。

**

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、バーシュカウィー村、ハンダラート・キャンプ一帯で、シリア軍がジハード主義武装集団と交戦した。

一方、SANA(9月5日付)によると、アレッポ市北部郊外のタッル・ファーウーリー村、スバイヒーヤ村、ジャッブール村、アレッポ市ラーシディーン地区、サーフール地区、サラーフッディーン地区、カッラーサ地区、ライラムーン地区などで、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

他方、ARA News(9月5日付)によると、アレッポ・ファトフ作戦司令室がナイラブ航空基地を攻撃した。

**

ヒムス県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がヒムス県ワアル地区(第7)を砲撃し、ジハード主義武装集団戦闘員3人を含む4人が死亡した。

一方、SANA(9月5日付)によると、ダール・カビーラ村、ハッターブ村、サアン・アスワド村で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、シャームの民のヌスラ戦線の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がラターミナ町、カフルズィーター市、カーヒラ村、アンカーウィー村、クライディーン村、ジャズラム丘を空爆した。

一方、SANA(9月5日付)によると、シリア軍がアンカーウィー村、クライディーン村、カストゥーン村、ダクマーク村、ハミーディーヤ村、マンスーラ村、ザクーム村を空爆し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

クナイトラ県では、SANA(9月5日付)によると、ハミーディーヤ村・トゥルナジャ村間で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、シャームの民のヌスラ戦線の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, September 5, 2015、AP, September 5, 2015、ARA News, September 5, 2015、Champress, September 5, 2015、al-Hayat, September 6, 2015、Iraqi News, September 5, 2015、Kull-na Shuraka’, September 5, 2015、al-Mada Press, September 5, 2015、Naharnet, September 5, 2015、NNA, September 5, 2015、Reuters, September 5, 2015、SANA, September 5, 2015、UPI, September 5, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

アレッポ県北部の「安全保障地帯」でダーイシュ(イスラーム国)と反体制武装集団の戦闘が続くなか、「穏健な反体制派」のシャーム戦線は、米軍の軍事教練を受けた「第30師団はいない」と主張(2015年9月5日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、米トルコ両政府が設置合意したとされる「安全地帯」における反体制武装集団の拠点都市マーリア市一帯で、ダーイシュ(イスラーム国)と反体制武装集団が戦闘を続け、ダーイシュ戦闘員27人と、反体制武装集団側20人が死亡した。

双方の戦闘が続くなか、有志連合はマーリア市近郊のタラーリーン村を空爆した。

有志連合はまた、ダーイシュの支配下にあるダイル・ハーフィル市に対しても空爆を行った。

一方、ダーイシュに対する戦闘を主導していると思われるジハード主義武装集団の連合組織のシャーム戦線は、米国の軍事教練を受け、マーリア市に進駐したとされる第30師団が「安全地帯」に展開していないと発表した。

第30師団は、同地への進駐を拒否していたアル=カーイダ系組織のシャームの民のヌスラ戦線との調整の末、マーリア市に進駐し、ダーイシュとの戦いを開始したと主張していた。

こうしたなか、AKI(9月5日付)は、複数の外交筋の情報として、米軍の軍事教練を受けた第30師団を監督する上級士官(離反士官)が、今年末までに1,500人の戦闘員をシリア領内に派遣することをめざしていることを明らかにしたと伝えた。

このほか、SANA(9月5日付)によると、航空士官学校一帯、アルバイド村、ナアーム丘一帯、タッル・イスタブル村などで、シリア軍がダーイシュ(イスラーム国)と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

ラッカ県では、シリア人権監視団によると、ラッカ市郊外の第17師団基地を有志連合が空爆した。

**

ヒムス県では、シリア人権監視団によると、シャーイル・ガス採掘所一帯、ジャズル・ガス採掘所一帯でシリア軍とダーイシュ(イスラーム国)が交戦する一方、シリア軍がカルヤタイン市を空爆した。

また、SANA(9月5日付)によると、シリア軍は、ジャズル・ガス採掘所一帯を空爆するとともに、国防隊とともにダーイシュと交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

一方、ダーイシュからイスラーム教徒への改宗か、ジズヤ支払いか、退去のいずれかの選択を迫まられていたカルヤタイン市住民のうち、女性、子供約15人が同市から退去し、ダーイシュ支配地域の外に到着した。

他方、ダーイシュ(イスラーム国)ヒムス州は、カルヤタイン市でのシリア軍との戦闘で、ヨルダン人司令官のハーズィム・ムナイズィル・アブー・ルンマーン氏(アブー・カアカーア)が死亡したと発表した。

**

スワイダー県では、SANA(9月5日付)によると、サアド村一帯で、シリア軍がダーイシュ(イスラーム国)と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、有志連合がタッル・ブラーク町南部郊外のダーイシュ(イスラーム国)支配地域を空爆した。

**

ダルアー県では、シリア人権監視団によると、ダーイシュ(イスラーム国)に忠誠を誓うヤルムーク殉教者旅団と、アル=カーイダ系組織のシャームの民のヌスラ戦線などからなる反体制武装集団がサフム・ジャウラーン村一帯で交戦した。

AFP, September 5, 2015、AKI, September 5, 2015、AP, September 5, 2015、ARA News, September 5, 2015、Champress, September 5, 2015、al-Hayat, September 6, 2015、Iraqi News, September 5, 2015、Kull-na Shuraka’, September 5, 2015、al-Mada Press, September 5, 2015、Naharnet, September 5, 2015、NNA, September 5, 2015、Reuters, September 5, 2015、SANA, September 5, 2015、UPI, September 5, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

スワイダー市での連続爆破テロによるワヒード・バルウース師死亡を受け「カラーマの男たち」が「アラブ山を「解放区」とする」と宣言(2015年9月5日)

カラーマの男たちは「声明第1号」を出し、バルウース師の死に関して、「軍事情報局スワイダー支局のワフィーク・ナースィル支局長、シリア大統領バッシャール・アサドの悪党に対して政治的疑いを向けており、これまでに起きた暗殺、そして今後起こるであろう暗殺のすべての責任は治安当局にある」と主張し、シリア政府への敵意を露わにした。

そのうえで、「アラブ山を、治安機関の悪党やその省庁から解き放たれた解放区とすることを宣言し…、スワイダー県のカラーマ(「カラーマの男たち」のこと)の男たちの連合は、アラブ山を解放区とし…、県内の各市・町のカラーマの男たちが治安を掌握した」と発表した。

また「アラブ山防衛暫定委員会による自治のもとに公共機関の活動を継続し、カラーマの男たちからなる作戦司令室に対して、アラブ山のすべての武装集団との関係を調整し、県内における政権の拠点を除去し、治安と日常生活の維持を監督することを任じる」と主張、「アラブ山を、安全地帯、あるいは飛行禁止空域に設定し、ヨルダン政府との調整のもとに対ヨルダン国境の国境通行所を開放するため、諸外国政府、国際機関と連絡を取るための政治交渉委員会を設置する」と表明した。

クッルナー・シュラカー(9月5日付)などが伝えた。

**

クッルナー・シュラカー(9月5日付)は、スワイダー県の複数の消息筋の話として、カラーマの男たち(カラーマの男たち指導評議会)は、死亡したワヒード・バルウース師の後任としてアブー・ユースフ・ラアファト・バルウース師を新たな指導者に選出したと伝えた。

**

『ハヤート』(9月6日付)によると、シリア革命反体制勢力国民連立政治委員会メンバーのスハイル・アタースィー女史は、バルウース師の市に関して「アサド体制による暗殺」と断じた。

**

一方、レバノンの進歩社会主義のワリード・ジュンブラート党首(ドゥルーズ派)は、スワイダー市で発生した連続爆破テロにより、バルウース師が死亡したことに関して、アサド政権が関与していると非難するとともに、「バルウース師はアサド体制軍への従軍を拒むインティファーダを指導した唯一のシャイフだった。彼はまた、アラブ山(スワイダー県)住民がシリア国民の弾圧や殺戮に参加することに異議を唱えてきた」と讃えたうえで、「シリアのドゥルーズ派は、誰が敵で、誰が友人かを知る時が来た」と述べた。

**

これに対して、スワイダー県警察のムハンマド・サムラ署長は、SANA(9月5日付)に対して、「スワイダー市の今日の状況は、平静且つ安定しており、報道されているようないかなる衝突も起きていない」と述べた。

AFP, September 5, 2015、AP, September 5, 2015、ARA News, September 5, 2015、Champress, September 5, 2015、al-Hayat, September 6, 2015、Iraqi News, September 5, 2015、Kull-na Shuraka’, September 5, 2015、al-Mada Press, September 5, 2015、Naharnet, September 5, 2015、NNA, September 5, 2015、Reuters, September 5, 2015、SANA, September 5, 2015、UPI, September 5, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

反体制派は、ザバダーニー市(ダマスカス郊外県)、フーア市、カファルヤー町(イドリブ県)の停戦に向けて、アル=カーイダ系のシャーム自由人イスラーム運動に代えて新たな交渉団を発足(2015年9月5日)

『ハヤート』(9月6日付)によると、トルコのイスタンブールで活動する反体制組織のシリア・イスラーム最高評議会は、ダマスカス郊外県ザバダーニー市、イドリブ県フーア市、カファルヤー町での停戦に関して、シリア政府側との交渉を行うための新たな交渉団を発足したと発表した。

またイドリブ県で活動するファトフ軍に所属するシャーム軍団も声明を出し、シリア・イスラーム最高評議会が発足した新たな交渉団を支持し、その合意事項を遵守すると発表した。

ザバダーニー市、フーア市、カファルヤー町の停戦をめぐる交渉は、これまでアル=カーイダ系組織のシャーム自由人イスラーム運動が反体制武装集団を代表して行ってきたが、新代表団はこれに代わるものと見られる。

AFP, September 5, 2015、AP, September 5, 2015、ARA News, September 5, 2015、Champress, September 5, 2015、al-Hayat, September 6, 2015、Iraqi News, September 5, 2015、Kull-na Shuraka’, September 5, 2015、al-Mada Press, September 5, 2015、Naharnet, September 5, 2015、NNA, September 5, 2015、Reuters, September 5, 2015、SANA, September 5, 2015、UPI, September 5, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

『ニューヨーク・タイムズ』はロシアがシリア政府に対して大規模な軍事支援を計画していると伝える(2015年9月4日)

『ニューヨージュ・タイムズ』(9月4日付)は、ロシアがシリアに先遣隊を派遣したほか、シリア国内の飛行場に数百人の舞台を収容できるプレハブ設備を輸送したとしたうえで、ロシアがシリア政府に対して大規模な軍事支援を計画しているものと思われると伝えた。

The New York Times, September 4, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

トルコ海岸で遺体で発見されたシリア人幼児の父親の素性(2015年9月4日)

クッルナー・シュラカー(9月4日付)は、フェイスブックの情報として、2日にギリシャにボートで移動中に遭難し、トルコ海岸で遺体として発見されたアイラーン・クルディーくん(本名アイラーン・シャンヌー、クルド語名アーラーン・シャンノー)の父親のアブドゥッラー・クルディー氏(36歳)が、シリアの空軍情報部の拘置所で5ヶ月拘留されていたとしたうえで、自分の店を売却し、500万シリア・ポンドを賄賂として支払うことで釈放されていたとの素性を紹介した。

アブドゥッラー氏は拘留中の拷問により、すべての歯を抜かれたという。

Kull-na Shuraka', September 4, 2015
Kull-na Shuraka’, September 4, 2015

AFP, September 4, 2015、AP, September 4, 2015、ARA News, September 4, 2015、Champress, September 4, 2015、al-Hayat, September 5, 2015、Iraqi News, September 4, 2015、Kull-na Shuraka’, September 4, 2015、al-Mada Press, September 4, 2015、Naharnet, September 4, 2015、NNA, September 4, 2015、Reuters, September 4, 2015、SANA, September 4, 2015、UPI, September 4, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.