トルコ軍と国民軍がハサカ県、アレッポ県を砲撃(2020年10月13日)

ハサカ県では、SANA(10月13日付)によると、トルコ軍の支援を受ける国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるアブー・ラースィーン(ザルカーン)町を砲撃した。

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アレッポ県では、ANHA(10月3日付)によると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍が、シリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるマンビジュ市西のウンム・ジャッルード村、タッル・サイヤーダ村、ウンム・アダサ村などを砲撃した。

トルコ軍と国民軍はまた、シリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるタッル・リフアト市近郊のアキーバ村を砲撃した。

一方、シリア人権監視団によると、トルコ占領下のいわゆる「オリーブの枝」地域のジンディールス町近郊の国境地帯で、トルコ領内に越境しようとした子供1人がトルコ軍憲兵隊(ジャンダルマ)によって射殺された。

AFP, October 13, 2020、ANHA, October 13, 2020、al-Durar al-Shamiya, October 13, 2020、Reuters, October 13, 2020、SANA, October 13, 2020、SOHR, October 13, 2020などをもとに作成。

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欧州理事会はシリアでの化学兵器の開発・使用に関わっているとされる科学研究調査センター(SSRC)と関係者9人への制裁を1年延長(2020年10月12日)

欧州理事会は、化学兵器禁止条約(CWC)が定める化学兵器使用禁止を支援するとして、シリアでの化学兵器の開発・使用に関わっているとされる関係者9人と科学研究調査センター(SSRC)に対する制裁を2021年10月16日までの1年間延長したと発表した。

制裁が延長された主な関係者は以下の通り:

ハーリド・ミスリー:SSRC第1000研究所長
ハーリド・ズガイブ:SSRC200研究所長、第1000研究所保安局長
ターリク・ヤースミーヤ:大佐、大統領府とSSRCの連絡担当
サイード・サイード:SSRC第3000研究所員

制裁は2018年6月28日に欧州理事会によって発動されていた。

AFP, October 12, 2020、ANHA, October 12, 2020、al-Durar al-Shamiya, October 12, 2020、Reuters, October 12, 2020、SANA, October 12, 2020、SOHR, October 12, 2020などをもとに作成。

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ラッカ県ラサーファ砂漠地帯でシリア軍とダーイシュが激しく交戦、ロシア軍が同地を爆撃(2020年10月12日)

ラッカ県では、シリア人権監視団によると、アレッポ県、ハマー県との県境に位置するラサーファ砂漠一帯で、シリア軍とダーイシュ(イスラーム国)が激しく交戦、ロシア軍が同地を爆撃した。

AFP, October 12, 2020、ANHA, October 12, 2020、al-Durar al-Shamiya, October 12, 2020、Reuters, October 12, 2020、SANA, October 12, 2020、SOHR, October 12, 2020などをもとに作成。

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シリア民主軍が米主導の有志連合のヘリコプターの支援を受けてハサカ県シャッダーディー市近郊で若者多数を拘束(2020年10月12日)

ハサカ県では、SANA(10月12日付)によると、北・東シリア自治局の支配下にあるシャッダーディー市近郊のマディーナ村を人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が包囲、民家に押し入り、若者多数を拘束した。

これに関して、シリア人権監視団は、米主導の有志連合のヘリコプター部隊が上空を旋回し、シリア民主軍を支援したと発表した。

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ハサカ県では、ハーブール(10月2日付)によると、北・東シリア自治局の支配下にあるフール・キャンプに収容されていたダイル・ザウル県出身者約300人が、地元名士を身元保証を受けて避難生活を終えて、帰還した。

帰還したのは主にダーイシュ(イスラーム国)メンバーの家族。

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ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、シリア民主軍がハワーイジュ村で家宅捜索を行い、抗議デモに参加したとされる住民5人とダーイシュ(イスラーム国)の元メンバーとされる7人を拘束した。

AFP, October 12, 2020、ANHA, October 12, 2020、al-Durar al-Shamiya, October 12, 2020、al-Khabur, October 12, 2020、Reuters, October 12, 2020、SANA, October 12, 2020、SOHR, October 12, 2020、October 13, 2020などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民389人と国内避難民(IDPs)14人が新たにシリア政府支配地域に帰還、2018年半ば以降帰還した難民は612,239人、2019年以降帰還したIDPsは66,425人に(2020年10月12日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(10月12日付)を公開し、10月11日に難民389人(うち女性117人、子供199人)が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民389人(うち女性117人、子供199人)、ヨルダンから帰国したのは0人。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は612,239人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者216,239人(うち女性65,241人、子ども110,395人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者395,248人(うち女性118,618人、子ども201,569人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,719,841人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は841,519人(うち女性252,517人、子供428,886人)となった。

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一方、国内避難民38人が新たに帰宅した。

うちダマスカス郊外県東グータ地方に帰宅したのは0人、ダイル・ザウル県サーリヒーヤ村の通行所を経由してダマスカス郊外県、ヒムス県などに帰宅したのは0人、ヒムス県南東グラーブ山のジュライギム通行所を経由して帰還したのは14人、イドリブ県アブー・ズフール町郊外の通行所およびハマー県スーラーン町の通行所を経由して帰宅したのは0人だった。

グラーブ山通行所経由の帰還者のうち、米主導の有志連合が占領するヒムス県タンフ国境通行所一帯地域(55キロ地帯)に面するヨルダン北東部のルクバーン・キャンプから帰国した難民は14人(うち女性3人、子供9人)だった。

これにより、2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は66,425人(うち女性23,150人、子供27,343人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,335,021人(うち女性405,709人、子供671,109人)となった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, October 12, 2020をもとに作成。

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ハサカ県アイン・ディーワール村の住民はロシア軍による拠点設置を拒否:「出て行って、エルドアンの攻撃を食い止めてください」(2020年10月11日)

ハサカ県では、シリア人権監視団などによると、ロシア軍憲兵隊がトルコとの合意に基づいて、マーリキーヤ(ダイリーク)市一帯の国境地帯でパトロールを実施した。

装甲車11輌からなる部隊はヘリコプター1機を伴い、国境地帯を移動した後、アイン・ディーワール村近郊に集結、同地に拠点を設置しようとした。

だが、住民がこれに立ちはだかり、村への進入を阻止、憲兵隊は撤収を余儀なくされた。

その際、ロシア軍士官の1人と村の女性との間で激しい口論が起きたという。

口論の主なやりとりは以下の通り:

士官「ロシア軍部隊は市民を守るためにやって来た…。住民のなかに金銭を受け取ってロシア軍パトロール部隊に抵抗しようとしている者がいる」。

女性「ここから出て行きなさい。私たちはあなた方を必要としていません。私たちは安全に暮らしています。ここから出て行って、エルドアンが我々を攻撃するのを止めさせなさい。あなた方はアフリーンでもスィリー・カーニヤ(ラアス・アイン)でも私たちを裏切った。ここから出て行って、エルドアンからこれらの町を奪い返してください。あなたたちはここで何をしているのですか? 私たちはあなた方の保護など必要としていません」。

 

AFP, October 11, 2020、ANHA, October 11, 2020、al-Durar al-Shamiya, October 11, 2020、Reuters, October 11, 2020、SANA, October 11, 2020、SOHR, October 11, 2020などをもとに作成。

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イドリブ県でトルコ軍の車列を狙った爆発が発生(2020年10月11日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、10月10日深夜から11日未明にかけて、トルコ軍の車列がカファルヤー町近郊を通過しようとしたところ、道路に仕掛けられていた爆弾が爆発し、車輌1輌が被害を受けた。

死傷者はなかった。

AFP, October 11, 2020、ANHA, October 11, 2020、al-Durar al-Shamiya, October 11, 2020、Reuters, October 11, 2020、SANA, October 11, 2020、SOHR, October 11, 2020などをもとに作成。

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シリア民主軍はアレッポ県北西部でハムザート師団の司令官を襲撃(2020年10月11日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍がトルコ占領下のアフリーン市南東のバラード村に近い街道で、トルコ軍の支援を受ける国民軍に所属するハムザート師団の司令官が乗った車を攻撃した。

(シリア人権監視団によると、この司令官は、12日に死亡した。)

一方、ANHA(10月11日付)によると、トルコ軍と国民軍が北・東シリア自治局とシリア政府の共同統治下にあるタッル・リフアト市近郊のマイヤーサ村を砲撃した。

AFP, October 11, 2020、ANHA, October 11, 2020、al-Durar al-Shamiya, October 11, 2020、Reuters, October 11, 2020、SANA, October 11, 2020、SOHR, October 11, 2020、October 12, 2020などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民435人が新たに帰還、2018年半ば以降帰還した難民は611,850人に(2020年10月11日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(10月11日付)を公開し、10月10日に難民435人(うち女性130人、子供222人)が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民435人(うち女性130人、子供222人)、ヨルダンから帰国したのは0人。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は611,850人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者216,602人(うち女性65,124人、子ども110,196人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者395,248人(うち女性118,618人、子ども201,569人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,719,841人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は841,130人(うち女性252,400人、子供428,687人)となった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, October 11, 2020をもとに作成。

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駐シリア米大使館はシリア北西部での火災について、シリア政府に人命救助を行うよう求める(2020年10月10日)

駐シリア米大使館は、10月8日にタルトゥース県、ラタキア県、ヒムス県で発生した大規模火災に関して、ツイッターのアカウント(https://twitter.com/usembassysyria)を通じて声明を出した。

声明の内容は以下の通り。

米国は、2人が死亡、数十人が負傷し、大規模な物的損害が生じた火災の影響を受けたシリアのコミュニティに同情する。我々の思いは彼ら被害者たちとともにある。シリア政府は人命を救うため、今行動を起こさなければならない。

https://twitter.com/USEmbassySyria/status/1315012851862507521

AFP, October 10, 2020、ANHA, October 10, 2020、al-Durar al-Shamiya, October 10, 2020、Reuters, October 10, 2020、SANA, October 10, 2020、SOHR, October 10, 2020などをもとに作成。

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トルコ日刊紙はシリアの親政権民兵がイドリブ県で化学兵器攻撃を準備していると伝える(2020年10月10日)

トルコ日刊紙『テュルキイェ』(10月10日付)は、複数の治安筋の話として、シリアの親政権民兵が、イドリブ県南部の反体制派支配地域で化学兵器攻撃を行うため、化学物質を移送したと伝えた。

AFP, October 10, 2020、ANHA, October 10, 2020、al-Durar al-Shamiya, October 10, 2020、Reuters, October 10, 2020、SANA, October 10, 2020、SOHR, October 10, 2020、Turkiye, October 10, 2020などをもとに作成。

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シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるイドリブ県ザーウィヤ山地方を砲撃し、女性1人死亡(2020年10月10日)

イドリブ県の緊張緩和地帯(第1ゾーン)は、ロシア・トルコが3月5日の首脳会談で停戦に合意してから217日目を迎えた。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるザーウィヤ山地方のカンサフラ村、スフーフン村、カフル・ウワイド村、バーラ村、バイルーン村を砲撃し、バーラ村で女性1人が死亡した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

これに対して「決戦」作戦司令室は、シリア政府の支配下にあるサラーキブ市、ハザーリーン村を砲撃した。

一方、トルコ軍は、兵站物資を積んだ車輌複数輌をカフル・ルースィーン村に違法に設置されている国境通行所からシリア領内に新たに進入させた。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるガーブ平原のカストゥーン村を砲撃した。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、「決戦」作戦司令室がシリア政府の支配下にあるクルド山のシャルフ砦などを砲撃した。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、シャジャラ村で9日深夜、麻薬密売人が何者かによって殺害された。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を33件(イドリブ県16件、ラタキア県12件、アレッポ県2件、ハマー県3件)確認したと発表した。

シリア政府によると、停戦違反は33件(イドリブ県16件、ラタキア県12件、アレッポ県2件、ハマー県3件)。

一方、トルコ側の監視チームは停戦違反を確認しなかった。

AFP, October 10, 2020、ANHA, October 10, 2020、al-Durar al-Shamiya, October 10, 2020、Ministry of Defence of the Russian Federation, October 10, 2020、Reuters, October 10, 2020、SANA, October 10, 2020、SOHR, October 10, 2020などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民520人が新たに帰還、2018年半ば以降帰還した難民は611,415人に(2020年10月10日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(10月10日付)を公開し、10月9日に難民520人(うち女性156人、子供265人)が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民520人(うち女性156人、子供265人)、ヨルダンから帰国したのは0人。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は611,415人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者216,157人(うち女性64,994人、子ども109,974人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者395,248人(うち女性118,618人、子ども201,569人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は7,017,175人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は840,695人(うち女性252,270人、子供428,695人)となった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, October 10, 2020をもとに作成。

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米国のタンクローリー約20輌が石油を積んでシリアからイラクに向かう(2020年10月9日)

ハサカ県では、SANA(10月10日付)によると、北・東シリア自治局支配下の油田地帯から、米国のタンクローリー約20輌が、違法に設置されているワリード国境通行所を経由してイラクに石油を輸送した。

AFP, October 10, 2020、ANHA, October 10, 2020、al-Durar al-Shamiya, October 10, 2020、Reuters, October 10, 2020、SANA, October 10, 2020、SOHR, October 10, 2020などをもとに作成。

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トルコがアゼルバイジャンに派遣したシリア人傭兵の死者数が100人を超える(2020年10月9日)

シリア人権監視団は、トルコによってアゼルバイジャンに派遣されたシリア人傭兵(国民軍戦闘員)35人がナゴルノ・カラバフ地方一帯での戦闘で新たに死亡したと発表した。

このうち26人が過去48時間の戦闘での犠牲者。

これにより、戦闘が始まった9月27日以降のシリア人傭兵の死者数は107人となった。

なお、トルコがアゼルバイジャンに派遣したシリア人傭兵は約1,450人(うち400人以上がスルターン・ムラード師団とハムザート師団のメンバー、また約1,200人がトルコマン系)。

このうち250人が先週、新たにアゼルバイジャンに到着した戦闘員。

AFP, October 9, 2020、ANHA, October 9, 2020、al-Durar al-Shamiya, October 9, 2020、Reuters, October 9, 2020、SANA, October 9, 2020、SOHR, October 9, 2020などをもとに作成。

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トルコ軍と国民軍はラッカ県タッル・アブヤド市近郊のシリア軍拠点を砲撃(2020年10月9日)

ラッカ県では、ANHA(10月9日付)によると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍がタッル・アブヤド市に近いシリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるサアルーナジャク村のシリア軍拠点複数カ所を砲撃した。

AFP, October 9, 2020、ANHA, October 9, 2020、al-Durar al-Shamiya, October 9, 2020、Reuters, October 9, 2020、SANA, October 9, 2020、SOHR, October 9, 2020などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民456人が新たに帰還、2018年半ば以降帰還した難民は610,895人に(2020年10月9日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(10月9日付)を公開し、10月8日に難民456人(うち女性137人、子供233人)が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民456人(うち女性137人、子供233人)、ヨルダンから帰国したのは0人。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は610,895人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者215,647人(うち女性64,838人、子ども109,709人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者395,248人(うち女性118,618人、子ども201,569人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は7,017,175人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は840,175人(うち女性252,114人、子供428,175人)となった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, October 9, 2020をもとに作成。

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米ホワイト・ハウスはシリア北東部における非常事態を1年延長すると発表(2020年10月8日)

米ホワイト・ハウスは声明を出し、シリア北東部における非常事態を1年延長すると発表した。

非常事態は2019年10月9日に、トルコが「平和の泉」作戦を発動し、ラッカ県北部とハサカ県北部に侵攻したのを受けて、同月14日に大統領令第13974号として発出されていた。

AFP, October 9, 2020、ANHA, October 9, 2020、al-Durar al-Shamiya, October 9, 2020、Reuters, October 9, 2020、SANA, October 9, 2020、SOHR, October 9, 2020などをもとに作成。

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トルコのエルドアン大統領「トルコ軍はシリアでの危機に持続的解決がもたらされたら撤退する」(2020年10月8日)

トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領は、トルコ軍部隊のシリア駐留に関して、「トルコはシリアに永遠にとどまることはない。我が軍の駐留は、同地での危機に持続的解決がもたらせれ次第終わる」と述べた。

発言は、トルコ大国民議会(国会)が、シリアとイラクにおける派兵期間の1年延長を承認したことを受けたもの。

アナトリア通信(10月8日付)が伝えた。

AFP, October 8, 2020、Anadolu Ajansı, October 8, 2020、ANHA, October 8, 2020、al-Durar al-Shamiya, October 8, 2020、Reuters, October 8, 2020、SANA, October 8, 2020、SOHR, October 8, 2020などをもとに作成。

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ロシア軍戦闘機がダイル・ザウル県マヤーディーン市近郊の砂漠にあるダーイシュ拠点を爆撃(2020年10月8日)

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機複数機が、マヤーディーン市郊外の砂漠地帯にあるダーイシュ(イスラーム国)の拠点に対して7回以上にわたり爆撃を実施した。

AFP, October 8, 2020、ANHA, October 8, 2020、al-Durar al-Shamiya, October 8, 2020、Reuters, October 8, 2020、SANA, October 8, 2020、SOHR, October 8, 2020などをもとに作成。

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トルコと国民軍がハサカ県アブー・ラースィーン町一帯を砲撃(2020年10月8日)

ハサカ県では、ANHA(10月8日付)によると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍が、北・東シリア自治局とシリア政府の共同統治下にあるアブー・ラースィーン(ザルカーン)町西の農地や住居を砲撃した。

AFP, October 8, 2020、ANHA, October 8, 2020、al-Durar al-Shamiya, October 8, 2020、Reuters, October 8, 2020、SANA, October 8, 2020、SOHR, October 8, 2020などをもとに作成。

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イドリブ県ではシリア軍の砲撃で国民解放戦線の司令官1人が死亡、トルコはM4高速道路で単独パトロール(2020年10月8日)

イドリブ県の緊張緩和地帯(第1ゾーン)は、ロシア・トルコが3月5日の首脳会談で停戦に合意してから215日目を迎えた。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、「決戦」作戦司令室がシリア政府の支配下にあるサラーキブ市とその一帯を砲撃した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

これに対して、シリア軍は「決戦」作戦司令室の支配下にあるザーウィヤ山地方のカンスフラ村などを砲撃し、国民解放戦線に所属する山地の鷹旅団の司令官1人を殺害した。

この砲撃で、司令官の妻と子供たちも負傷した。

一方、トルコ軍はラタキア市とアレッポ市を結ぶM4高速道路一帯に部隊を展開させ、単独でのパトロールを実施した。

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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、シリア政府の支配下にあるジャイルード市で正体不明の武装集団が男性1人に発砲し、殺害した。

また、シリア軍は、カナーキル村の包囲を解除、拘束していた女性を釈放した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を30件(イドリブ県25件、ラタキア県5件、アレッポ県0件、ハマー県0件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を4件確認した。

AFP, October 8, 2020、ANHA, October 8, 2020、al-Durar al-Shamiya, October 8, 2020、Ministry of Defence of the Russian Federation, October 8, 2020、Reuters, October 8, 2020、SANA, October 8, 2020、SOHR, October 8, 2020などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民432人が新たに帰還、2018年半ば以降帰還した難民は610,439人に(2020年10月8日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(10月8日付)を公開し、10月7日に難民432人(うち女性130人、子供220人)が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民432人(うち女性130人、子供220人)、ヨルダンから帰国したのは0人。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は610,439人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者215,191人(うち女性64,701人、子ども109,476人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者395,248人(うち女性118,618人、子ども201,569人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は7,017,175人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は839,719人(うち女性251,977人、子供427,967人)となった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, October 8, 2020をもとに作成。

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ロシアがリビアに派遣していたシリア人傭兵が契約を終えて帰国(2020年10月7日)

サウト・アースィマ(10月7日付)は、ロシアがハリーファ・ハフタル将軍率いるリビア国民軍を支援するためにリビアに派遣されていたシリア人傭兵の1人の話として、戦闘員多数が5日朝に3ヶ月間の現地滞在を終えて帰国したと伝えた。

帰国したシリア人傭兵には、ラタキア県フマイミーム航空基地のシリア駐留ロシア軍司令部に設置された当事者和解調整センターが発効した「ロシアの友人」カードと報酬が支給されたという。

このカードを所持していると、シリア軍、親政権民兵の検問所を自由に通過できるという。

しかし、報酬は1,000米ドル相当をシリア・ポンドで支給される契約だったが、シリア・ポンドの急落の影響を受けて、450米ドルに目減りしたという。

なお、一部のシリア人傭兵はシリアへの帰国を拒み、現地に残ったという。

これは、現地で殴り合いの喧嘩を起こし、ロシア軍によってシリアに強制送還された傭兵2人が投獄されたことを受けたもので、一部の傭兵は帰国後に当局の追及を受けることを恐れているという。

AFP, October 7, 2020、ANHA, October 7, 2020、al-Durar al-Shamiya, October 7, 2020、Reuters, October 7, 2020、SANA, October 7, 2020、Sawt al-‘Asima, October 7, 2020、SOHR, October 7, 2020などをもとに作成。

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ジョージアのズラビシュヴィリ大統領がダマスカスでのアブハジア大使館開設を非難(2020年10月7日)

ジョージアのサロメ・ズラビシュヴィリ大統領は、ツイッターの公式アカウント(https://twitter.com/zourabichvili_s)で、10月7日のダマスカスでのアブハジア大使館開設を非難した。

ツイートの内容は以下の通り:

「シリアでのいわゆる「アブハジア大使館」の開設により、ダマスカスによる国際法の重大な違反は続いている。シリアによるジョージアの領土保全への侵害は国際社会で非難されてきたし、これからも非難されるだろう」。

AFP, October 7, 2020、ANHA, October 7, 2020、al-Durar al-Shamiya, October 7, 2020、Reuters, October 7, 2020、SANA, October 7, 2020、SOHR, October 7, 2020などをもとに作成。

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トルコ占領下のアレッポ県北部で住民が人道支援物資の配給をめぐって撃ち合いに(2020年10月7日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、トルコの占領下にある県北部のシャマーリフ村で人道支援物資の配給をめぐって住民どうしが対立し、撃ち合いとなり、複数人が負傷した。

AFP, October 7, 2020、ANHA, October 7, 2020、al-Durar al-Shamiya, October 7, 2020、Reuters, October 7, 2020、SANA, October 7, 2020、SOHR, October 7, 2020などをもとに作成。

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ダイル・ザウル県でイラン・イスラーム革命防衛隊に所属するアッバース旅団の部隊10人が地雷の爆発で死傷(2020年10月7日)

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、シリア政府の支配下にあるマヤーディーン市郊外の砂漠地帯で、イラン・イスラーム革命防衛隊に所属するアッバース旅団の部隊が地雷に触れ、爆発によって10人が死傷した。

AFP, October 7, 2020、ANHA, October 7, 2020、al-Durar al-Shamiya, October 7, 2020、Reuters, October 7, 2020、SANA, October 7, 2020、SOHR, October 7, 2020などをもとに作成。

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マッケンジー米中央軍(CENTCOM)司令官「ダーイシュはシリアとイラクに今も1万人の戦闘員を抱えている」(2020年10月7日)

ケネス・マッケンジー米中央軍(CENTCOM)司令官(海兵隊大将)は、アラブ首長国連邦(UAE)戦略研究調査センターの会合にインターネットで参加し、最近のダーイシュ(イスラーム国)の活動に関して、「ダーイシュはシリアとイラクに今も1万人の戦闘員を抱えている」と述べた。

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シリア人権監視団によると、北・東シリア自治局渉外関係局(外務省に相当)は、ハサカ県フール・キャンプに収容されていたカナダ国籍のダーイシュ(イスラーム国)メンバーの孤児1人をカナダ政府に引き渡した。

AFP, October 7, 2020、ANHA, October 7, 2020、al-Durar al-Shamiya, October 7, 2020、Reuters, October 7, 2020、SANA, October 7, 2020、SOHR, October 7, 2020などをもとに作成。

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ロシア軍がハサカ県北東部でパトロールを実施、米軍の大型トレーラー55輌がイラクからハサカ県に進入(2020年10月7日)

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍の装甲車5輌からなる部隊がシリア政府と北・東シリア自治局の支配下にあるカーミシュリー市からカフターニーヤ(ディルベ・スピーイェ)市、マーリキーヤ(ダイリーク)市、ルマイラーン町にいたる地域でパトロールを実施した。

一方、SANA(10月7日付)によると、米軍の大型トレーラーなど55輌からなる車列がイラク領内からワリード国境通行所を経由して違法に入国、米軍の影響下にあるルマイラーン町方面に向かった。

このほか、シリア人権監視団によると、アブー・ラースィーン(ザルカーン)町近郊の国境地帯でトルコ領内に入国しようとした住民と密輸業者合わせて7人に対して、トルコ軍の国境警備隊が発砲し、2人を殺害した。

AFP, October 7, 2020、ANHA, October 7, 2020、al-Durar al-Shamiya, October 7, 2020、Reuters, October 7, 2020、SANA, October 7, 2020、SOHR, October 7, 2020などをもとに作成。

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イドリブ県では「決戦」作戦司令室との戦闘でシリア軍兵士2人死亡、トルコ軍がM4高速道路一帯に展開(2020年10月7日)

イドリブ県の緊張緩和地帯(第1ゾーン)は、ロシア・トルコが3月5日の首脳会談で停戦に合意してから214日目を迎えた。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるザーウィヤ山地方のファッティーラ村、カンスフラ村、スフーフン村、フライフィル村を砲撃した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

これに対して、「決戦」作戦司令室は、シリア政府の支配下にあるダール・カビーラ村、カフルバッティーフ村一帯を砲撃し、カフルバッティーフ村一帯ではシリア軍兵士2人が死亡した。

一方、トルコ軍部隊がバイラクタルTB2無人航空機(ドローン)の護衛を受けて、M4高速道路一帯に展開した。

トルコ軍はまた、兵站物資を積んだ車輌約75輌をカフル・ルースィーン村に違法に設置されている国境通行所からシリア領内に新たに進入させた。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるザイゥーン村の火力発電所一帯、ガーブ平原のアンカーウィー村一帯を砲撃した。

これに対し、「決戦」作戦司令室はシリア政府の支配下にあるガーブ平原一帯を砲撃した。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が県北東部の「決戦」作戦司令室の支配下にあるクルド山地方のカッバーナ村一帯、トルコマン山地方のカルア山を砲撃した。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、シリア政府の支配下にあるナワー市で軍事情報局第215強襲局でボランティアとして活動している男性が何者かに撃たれて死亡した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を38件(イドリブ県23件、ラタキア県11件、アレッポ県1件、ハマー県3件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を確認しなかった。

AFP, October 7, 2020、ANHA, October 7, 2020、al-Durar al-Shamiya, October 7, 2020、Ministry of Defence of the Russian Federation, October 7, 2020、Reuters, October 7, 2020、SANA, October 7, 2020、SOHR, October 7, 2020などをもとに作成。

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