イスラエル軍戦闘機がアレッポ市近郊の防衛工場機構をミサイル攻撃(2020年9月11日)

SANA(9月11日付)は、イスラエル軍戦闘機複数機が午前1時半、アレッポ市一帯に対してミサイル攻撃を行ったが、シリア軍防空部隊がこれを迎撃し、ミサイルのほとんどを撃破したと伝えた。

シリア人権監視団によると、イスラエル軍戦闘機が攻撃したのは、サフィーラ市近郊の防衛工場機構。

また、ドゥラル・シャーミーヤ(9月11日付)がSNS上の複数の活動家の情報として伝えたところによると、攻撃は「アサドの民兵とイランの民兵」の拠点複数カ所に対して行われた。

AFP, September 11, 2020、ANHA, September 11, 2020、al-Durar al-Shamiya, September 11, 2020、Reuters, September 11, 2020、SANA, September 11, 2020、SOHR, September 11, 2020などをもとに作成。

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トルコ軍と国民軍がアレッポ県北部を砲撃(2020年9月11日)

アレッポ県では、ANHA(9月11日付)によると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍が、北・東シリア自治局とシリア政府の共同統治下にあるタッル・リフアト市近郊マーリキーヤ村、マルアナーズ村、シャワーリガ村、シャワーリガ砦、アイン・ダクナ村、マンナグ村、マンナグ航空基地を砲撃した。

AFP, September 11, 2020、ANHA, September 11, 2020、al-Durar al-Shamiya, September 11, 2020、Reuters, September 11, 2020、SANA, September 11, 2020、SOHR, September 11, 2020などをもとに作成。

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ロシア当事者和解調整センターは、シャーム解放機構がイドリブ県で化学兵器攻撃を偽装する準備を進めていると発表(2020年9月11日)

ラタキア県フマイミーム航空基地のシリア駐留ロシア軍司令部に設置されている当事者和解調整センターのアレクサンドル・グリンキェヴィチ(Alexander Grynkiewicz)副センター長(海軍少将)は声明を出し、イドリブ県内の緊張緩和地帯南部で、シャーム解放機構(旧シャームの民のヌスラ戦線)が、化学兵器を使用し、シリア軍による攻撃を偽装する準備をしているとの情報を得た、と発表した。

グリンキェヴィチ副センター長によると、シャーム解放機構が化学兵器の使用を偽装しようとしているのはザーウィヤ山地方で、外国人が派遣され、撮影やSNSを通じた偽情報の拡散を準備しているという。

AFP, September 11, 2020、ANHA, September 11, 2020、al-Durar al-Shamiya, September 11, 2020、Reuters, September 11, 2020、SANA, September 11, 2020、SOHR, September 11, 2020などをもとに作成。

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ロシア軍戦闘機、「イランの民兵」所属と思われるドローンがイドリブ県各所を爆撃(2020年9月11日)

イドリブ県の緊張緩和地帯(第1ゾーン)は、ロシア・トルコが3月5日の首脳会談で停戦に合意してから189日目を迎えた。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機1機が、シャーム解放機構によって軍事・治安権限が掌握されているイドリブ市とシャイフ・ユースフ村の間に位置する地域に対して2度にわたる爆撃を実施した。

ドゥラル・シャーミーヤ(9月11日付)によると、ロシア軍戦闘機が爆撃したのは、シャイフ・ユースフ村近郊と、アラブ・サイード村近郊。

また、シリア人権監視団によると、「イランの民兵」所属と思われる所属不明の無人航空機(ドローン)1機が、「決戦」作戦司令室の支配下にあるザーウィヤ山地方のバーラ村一帯に爆弾10発以上を投下した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

さらに、シリア軍がザーウィヤ山地方のスフーフン村、カンスフラ村、ファッティーラ村、フライフィル村、ルワイハ村一帯を砲撃した。

このほか、所属不明の無人航空機(ドローン)1機がトルコのハタイ県に近い国境地帯上空に飛来した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、「決戦」作戦司令室が県西部のバーラー村近郊で士官と思われるシリア軍兵士1人を殺害した。

これに対して、シリア軍はカフル・ハラブ村を砲撃した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、新興のアル=カーイダ系組織の一つアンサール・イスラームがシリア政府支配下のガーブ平原の灌漑計画地区を砲撃した。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、ムサイフラ町とキヒール村を結ぶ街道で総合治安、の支援者が正体不明の武装集団の発砲を受けて、死亡した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を3件(イドリブ県0件、ラタキア県1件、アレッポ県2件、ハマー県0件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を確認しなかった。

AFP, September 11, 2020、ANHA, September 11, 2020、al-Durar al-Shamiya, September 11, 2020、Ministry of Defence of the Russian Federation, September 11, 2020、Reuters, September 11, 2020、SANA, September 11, 2020、SOHR, September 11, 2020などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民453人と国内避難民(IDPs)7人が新たにシリア政府支配地域に帰還、2018年半ば以降帰還した難民は598,657人、2019年以降帰還したIDPsは66,378人に(2020年9月11日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(9月11日付)を公開し、9月10日に難民453人(うち女性136人、子供231人)が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民453人(うち女性136人、子供231人)、ヨルダンから帰国したのは0人。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は598,657人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者203,409人(うち女性61,164人、子ども103,466人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者395,248人(うち女性118,618人、子ども201,569人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,706,136人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は827,937人(うち女性248,440人、子供421,957人)となった。

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一方、国内避難民7人が新たに帰宅した。

うちダマスカス郊外県東グータ地方に帰宅したのは0人、ダイル・ザウル県サーリヒーヤ村の通行所を経由してダマスカス郊外県、ヒムス県などに帰宅したのは0人、ヒムス県南東グラーブ山のジュライギム通行所を経由して帰還したのは7人、イドリブ県アブー・ズフール町郊外の通行所およびハマー県スーラーン町の通行所を経由して帰宅したのは0人だった。

グラーブ山通行所経由の帰還者のうち、米主導の有志連合が占領するヒムス県タンフ国境通行所一帯地域(55キロ地帯)に面するヨルダン北東部のルクバーン・キャンプから帰国した難民は7人だった。

これにより、2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は66,378人(うち女性23,135人、子供27,316人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,334,974人(うち女性405,694人、子供671,082人)となった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, September 11, 2020をもとに作成。

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サウジアラビアが米国の同意を得て、ダイル・ザウル県東部で対立を深めるシリア民主軍と地元のアラブ系部族の仲介に乗り出す(2020年9月10日)

レバノン日刊紙の『アフバール』(9月10日付)は、サウジアラビアが米国の同意を得て、ダイル・ザウル県東部で対立を深める人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍と地元のアラブ系部族の仲介に乗り出していると伝えた。

同紙によると、サウジアラビア軍が、ハサカ県シャッダーディー市にある米軍基地に派遣され、仲介にあたっているという。

8月11日にズィーバーン町での「ダイル・ザウル・ズバイド諸部族子息会合」において発表された「アカイダート部族のための声明」が設定した猶予期間終了が迫ったのを受けた動き。

「アカイダート部族のための声明」の骨子は以下の通り:

1. マトシャル・ハンムード・ジャドアーン・ハフル殺害事件を調査するための独立専門家調査委員会の設置。
2. いかなる当事者の指導も受けない住民へのダイル・ザウル県の自治の移譲。
3. 無垢の逮捕者の釈放、国内避難民(IDPs)キャンプからの女性と子供の開放。
4. 有志連合およびすべての関係勢力によるシリアでの政治解決プロセス推進。

声明は、これらの要求が実施されるため、1ヶ月という猶予期間を設けると締めくくられていた。

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また、在ダマスカス米大使館は、パン製造所や給水所の新設、肥料の分配などを骨子とするプロジェクトをアラブ系部族に提示し、懐柔を試みているという。。。。

AFP, September 10, 2020、al-Akhbar, September 10, 2020、ANHA, September 10, 2020、al-Durar al-Shamiya, September 10, 2020、Reuters, September 10, 2020、SANA, September 10, 2020、SOHR, September 10, 2020などをもとに作成。

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ロシア軍がラッカ県砂漠地帯でダーイシュを爆撃(2020年9月10日)

ラッカ県では、シリア人権監視団によると、ダーイシュ(イスラーム国)がマンスーラ町とラサーファ市の間に位置する砂漠地帯にあるシリア軍の拠点複数カ所を襲撃、これに対してロシア軍戦闘機4機が爆撃を実施した。

AFP, September 10, 2020、ANHA, September 10, 2020、al-Durar al-Shamiya, September 10, 2020、Reuters, September 10, 2020、SANA, September 10, 2020、SOHR, September 10, 2020などをもとに作成。

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トルコ軍のセズギン・エルドアン准将がイドリブ県での任務中に死亡(2020年9月9日)

トルコ国防省は声明を出し、セズギン・エルドアン准将(51歳)がイドリブ県での任務中に健康状態が悪化し、死亡したと発表した。

『ミッリイイェト』(9月9日付)によると、エルドアン准将は2019年8月にイスタンブール県バージュラル地区を拠点とする第47旅団司令官としてイドリブ県に着任した。

AFP, September 9, 2020、ANHA, September 9, 2020、al-Durar al-Shamiya, September 9, 2020、Milliyet, September 9, 2020、Reuters, September 9, 2020、SANA, September 9, 2020、SOHR, September 9, 2020などをもとに作成。

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トルコの諜報機関がシリア領内で特殊作戦を敢行し、2013年のハタイ県レイハンル市での爆破事件の容疑者を逮捕(2020年9月9日)

トルコの複数メディアは、トルコの諜報機関がシリア領内で特殊作戦を敢行し、 2013年5月1日にハタイ県レイハンル市のPTT前で発生した爆破事件に関与したとされる容疑者の1人、オジャーン・スライマーン・バイト氏を拘束したと伝えた。

また、ツイッターでは、容疑者と彼が所持していたとされるシリアの諜報機関のIDの写真が公開された。

AFP, September 9, 2020、ANHA, September 9, 2020、al-Durar al-Shamiya, September 9, 2020、Reuters, September 9, 2020、SANA, September 9, 2020、SOHR, September 9, 2020などをもとに作成。

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ハマー県の森林火災の消火活動にイランの航空機が参加する一方、農業省は火災の原因を公表(2020年9月9日)

ハマー県では、SANA(9月9日付)によると、スカイラビーヤ郡(ガーブ地方)とミスヤーフ郡で続く森林火災に、イラン軍の航空機1機が、シリア軍航空機・ヘリコプターとともに消火活動に参加した。

これにより、アイン・シャムス村の山岳地帯の火災はほぼ鎮火した。

一方、ミスヤーフ郡に隣接するタルトゥース県のアイン・カディーブ村に拡大した森林火災も、地元の消防隊、シリア軍、治安部隊の消火活動により鎮火した。

https://youtu.be/nuxYU0DRJjQ

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農業省は、フェイスブックの公式アカウント「シリア農業広報」(https://www.facebook.com/agriculturalSyria/)を通じて、ハマー県スカイラビーヤ郡(カーブ地方)、ミスヤーフ郡、ラタキア県スルンファ町一帯で多発している森林火災に関して、調査委員会による初期調査の結果を発表した。

それによると、アイン・クルーム村の植林地で発生した最初の火災は、放火によるもので、容疑者3人を逮捕し、火災発生現場に木材を運搬した車輌5台を押収し、捜査が行われている。

また、このほか7人に対しても事情聴取が行われている。

スルンファ町の保護林で出火し、ハマー県北西部のジューリーン村、フライカ村、アイン・スライムー村、ヌブル・ハティーブ村、アイン・バドリーヤ村、シャトハ村一帯に拡大した第2の火災は、火の不始末が原因で、1人を逮捕したという。

ミスヤーフ郡のシャイフ・ザイトゥーン山で出火し、ビーラト・ジュルド村、マジュウィー村、マシュラア村に拡大した第3の火災も、火の不始末が原因で、1人を逮捕した。

ハズール村、アイン・ハラーキーム町での火災については、調査中だという。

https://www.facebook.com/agriculturalSyria/posts/3291732650943388?__xts__%5B0%5D=68.ARAz51Q89VjIrPeXP-2o-oh8yl0tXZOhvNUTGnIQEHeCX-YJ-QpQX-0Xt8dMlxuWKRzQuMf8mYiTtB5XYtCnXsWd9RVpyhe-1PvvRpSk6cdm6v46WDlYUf1tha333UCXu1MrxR4Y9AOjaRAUj4h6fJKSTSy4uqk5LSWVN1Ni4setGZVmoChUYXHZS_pQyIANXsAZSqyTAI2ZzaGgCV4uFgFtouUx2qerW5WEQfxGnhHi4Q_uAeSxuW9oEW0YIGHyKt0kk5H_vMk8nz-guIiMiJEgsWMIvcrJ88stnmPeBJlZvz1Dp0lgJWwEcnSg_0s_aDa374DFNJ20XgagN92z89m0Fw&__tn__=-R

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SANA(9月9日付)によると、一連の火災により、ビーラト・ジュルド村一帯で2,000ドゥーナム、フライカ村一帯で2,000ドゥーナム、アイン・ハラーキーム町一帯で3,000ドゥーナムの植林地が消失した。

AFP, September 9, 2020、ANHA, September 9, 2020、al-Durar al-Shamiya, September 9, 2020、Reuters, September 9, 2020、SANA, September 9, 2020、SOHR, September 9, 2020などをもとに作成。

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北・東シリア自治局の支配下にあるハサカ市グワイラーン地区のスィナーア刑務所で収監中のダーイシュ・メンバーが暴動(2020年9月9日)

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、北・東シリア自治局の支配下にあるハサカ市グワイラーン地区にあるスィナーア刑務所(グワイラーン刑務所)で、収監中のダーイシュ(イスラーム国)メンバーが暴動を起こし、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍と内務治安部隊(アサーイシュ)が鎮圧にあたった。

米主導の有志連合のヘリコプター複数機も飛来し、シリア民主軍とアサーイシュを支援した。

AFP, September 9, 2020、ANHA, September 9, 2020、al-Durar al-Shamiya, September 9, 2020、Reuters, September 9, 2020、SANA, September 9, 2020、SOHR, September 9, 2020などをもとに作成。

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トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍がラッカ県アイン・イーサー市近郊を砲撃(2020年9月9日)

ラッカ県では、ANHA(9月9日付)によると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍がアイン・イーサー市近郊のハーリディーヤ村を砲撃した。

AFP, September 9, 2020、ANHA, September 9, 2020、al-Durar al-Shamiya, September 9, 2020、Reuters, September 9, 2020、SANA, September 9, 2020、SOHR, September 9, 2020などをもとに作成。

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アレッポ県、イドリブ県のシリア政府支配地がドローンの攻撃を受け、ロシア軍がイドリブ県、ラタキア県を爆撃(2020年9月9日)

イドリブ県の緊張緩和地帯(第1ゾーン)は、ロシア・トルコが3月5日の首脳会談で停戦に合意してから187日目を迎えた。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア政府支配下のミーズナーズ村に爆弾を装備した所属不明の無人航空機(ドローン)複数機が飛来し、自爆した。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア政府支配下のトゥライハ村に爆弾を装備した所属不明の無人航空機(ドローン)複数機が飛来し、自爆した。

これに対して、ロシア軍の戦闘機5機がシャーム解放機構によって軍事・治安権限が掌握されているイドリブ市西方一帯を爆撃した。

また、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるザーウィヤ山地方のスフーフン村、ファッティーラ村、フライフィル村を砲撃する一方、フライフィル村一帯に潜入しようとしたが、「決戦」作戦司令室がこれを撃退した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

一方、トルコ軍は、兵站物資を積んだ車輌約15輌をカフル・ルースィーン村に違法に設置されている国境通行所からシリア領内に新たに進入させた。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機複数機が、「決戦」作戦司令室の支配下にあるクルド山地方のカッバーナ村の丘陵地帯を爆撃した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を5件(イドリブ県0件、ラタキア県2件、アレッポ県3件、ハマー県0件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を確認しなかった。

AFP, September 9, 2020、ANHA, September 9, 2020、al-Durar al-Shamiya, September 9, 2020、Ministry of Defence of the Russian Federation, September 9, 2020、Reuters, September 9, 2020、SANA, September 9, 2020、SOHR, September 9, 2020などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民536人と国内避難民(IDPs)19人が新たにシリア政府支配地域に帰還、2018年半ば以降帰還した難民は597,775人、2019年以降帰還したIDPsは66,360人に(2020年9月9日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(9月9日付)を公開し、9月8日に難民536人(うち女性161人、子供273人)が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民536人(うち女性161人、子供273人)、ヨルダンから帰国したのは0人。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は597,775人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者202,527人(うち女性60,899人、子ども103,016人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者395,248人(うち女性118,618人、子ども201,569人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,706,136人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は827,055人(うち女性248,175人、子供421,507人)となった。

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一方、国内避難民19人が新たに帰宅した。

うちダマスカス郊外県東グータ地方に帰宅したのは0人、ダイル・ザウル県サーリヒーヤ村の通行所を経由してダマスカス郊外県、ヒムス県などに帰宅したのは0人、ヒムス県南東グラーブ山のジュライギム通行所を経由して帰還したのは19人、イドリブ県アブー・ズフール町郊外の通行所およびハマー県スーラーン町の通行所を経由して帰宅したのは0人だった。

グラーブ山通行所経由の帰還者のうち、米主導の有志連合が占領するヒムス県タンフ国境通行所一帯地域(55キロ地帯)に面するヨルダン北東部のルクバーン・キャンプから帰国した難民は19人(うち女性5人、子供7人)だった。

これにより、2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は66,360人(うち女性23,130人、子供27,306人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,334,956人(うち女性405,689人、子供671,072人)となった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, September 9, 2020をもとに作成。

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リビアからシリア人傭兵1,200人が帰還する一方、トルコはリビア残留を希望するシリア人の給与を減額(2020年9月8日)

シリア人権監視団は、リビアでの戦闘に参加していたシリア人傭兵(国民軍戦闘員)約1,200人がこの1週間でトルコ占領下のアレッポ県北部に帰還する一方、トルコがリビアへの残留を希望する傭兵への給与を月2,000米ドルから米600ドルに引き下げたと発表した。

なお、トルコがリビアに派遣した国民軍戦闘員の数は18,000人(うち子供350人)、契約が終了し、帰国した戦闘員の数は7,100人となった。

一方、リビアに派遣されたジハード主義者の数は10,000人(うちチュニジア人は2,500人)。

リビアでの戦闘で死亡したシリア人戦闘員は481人(うち子供34人)とされる。

AFP, September 8, 2020、ANHA, September 8, 2020、al-Durar al-Shamiya, September 8, 2020、Reuters, September 8, 2020、SANA, September 8, 2020、SOHR, September 8, 2020などをもとに作成。

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トルコはイドリブ県アリーハー市の住民にビラを回付、地域の経済再生のためM4高速道路を再開させたいと表明(2020年9月8日)

イドリブ県の緊張緩和地帯(第1ゾーン)は、ロシア・トルコが3月5日の首脳会談で停戦に合意してから186日目を迎えた。

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イドリブ県では、シリア人権監視団、ドゥラル・シャーミーヤ(9月8日付)によると、トルコ軍が、M4高速道路の沿線に位置するアリーハー市の住民にビラを配布し、住民の声明と財産の保護に努めており、イドリブ県に対する軍事行動を阻止し、国内避難民(IDPs)を帰還させるすることが駐留の目的だとしたうえで、M4高速道路とM5高速道路の通行を再開させることで地域の経済生活を再生したいと強調し、理解を求めた。


一方、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるザーウィヤ山地方のカンスフラ村、カフル・ウワイド村、ハルーバ村、フライフィル村、バーラ村、バイニーン村森林地帯を砲撃した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるクルド山地方のカッバーナ村の丘陵地帯を砲撃した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、県西部の第46中隊基地一帯でシリア軍とシャーム解放機構が交戦した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を3件(イドリブ県1件、ラタキア県1件、アレッポ県1件、ハマー県0件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を確認しなかった。

AFP, September 8, 2020、ANHA, September 8, 2020、al-Durar al-Shamiya, September 8, 2020、Ministry of Defence of the Russian Federation, September 8, 2020、Reuters, September 8, 2020、SANA, September 8, 2020、SOHR, September 8, 2020などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民413人と国内避難民(IDPs)21人が新たにシリア政府支配地域に帰還、2018年半ば以降帰還した難民は597,239人、2019年以降帰還したIDPsは66,341人に(2020年9月8日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(9月8日付)を公開し、9月7日に難民413人(うち女性124人、子供210人)が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民413人(うち女性124人、子供210人)、ヨルダンから帰国したのは0人。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は597,239人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者201,991人(うち女性60,738人、子ども102,743人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者395,248人(うち女性118,618人、子ども201,569人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,706,136人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は826,106人(うち女性247,890人、子供421,024人)となった。

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一方、国内避難民21人が新たに帰宅した。

うちダマスカス郊外県東グータ地方に帰宅したのは0人、ダイル・ザウル県サーリヒーヤ村の通行所を経由してダマスカス郊外県、ヒムス県などに帰宅したのは0人、ヒムス県南東グラーブ山のジュライギム通行所を経由して帰還したのは21人、イドリブ県アブー・ズフール町郊外の通行所およびハマー県スーラーン町の通行所を経由して帰宅したのは0人だった。

グラーブ山通行所経由の帰還者のうち、米主導の有志連合が占領するヒムス県タンフ国境通行所一帯地域(55キロ地帯)に面するヨルダン北東部のルクバーン・キャンプから帰国した難民は21人(うち女性10人、子供7人)だった。

これにより、2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は66,341人(うち女性23,125人、子供27,299人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,334,937人(うち女性405,684人、子供671,065人)となった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, September 8, 2020をもとに作成。

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トルコとの契約を終えたシリア人傭兵450人がリビアから帰国(2020年9月7日)

シリア人権監視団は、リビアでの戦闘に参加していたシリア人傭兵(国民軍戦闘員)約450人が、トルコとの契約期間を終了し、リビアのミティガ国際空港から、イスタンブール国際空港に移送され、その後、トルコ占領下のアレッポ県北部に帰還したと発表した。

これにより、トルコがリビアに派遣した国民軍戦闘員の数は17,420人(うち子供350人)、契約が終了し、帰国した戦闘員の数は6,700人となった。

一方、リビアに派遣されたジハード主義者の数は10,000人(うちチュニジア人は2,500人)。

リビアでの戦闘で死亡したシリア人戦闘員は481人(うち子供34人)とされる。

AFP, September 7, 2020、ANHA, September 7, 2020、al-Durar al-Shamiya, September 7, 2020、Reuters, September 7, 2020、SANA, September 7, 2020、SOHR, September 7, 2020などをもとに作成。

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シリア軍がヒムス県東部砂漠地帯でダーイシュと激しく交戦、ロシア軍が爆撃(2020年9月7日)

ヒムス県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がスフナ市近郊からダイル・ザウル県シューラー村一帯、ラッカ県南部にいたる砂漠地帯でダーイシュ(イスラーム国)と交戦した。

戦闘は、ワーディー・ダビーヤート、ハイル油田一帯でもっとも激しく行われ、シリア軍を航空支援するロシア軍が爆撃を行った。

AFP, September 7, 2020、ANHA, September 7, 2020、al-Durar al-Shamiya, September 7, 2020、Reuters, September 7, 2020、SANA, September 7, 2020、SOHR, September 7, 2020などをもとに作成。

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トルコ軍と国民軍がアレッポ県北部、ハサカ県北部を砲撃(2020年9月7日)

アレッポ県では、ANHA(9月7日付)によると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍が、シリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるタッル・リフアト市近郊のマルアナーズ村、マーリキーヤ村、シャワーリガ村を砲撃した。

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ハサカ県では、SANA(9月7日付)によると、トルコ軍とその国民軍がタッル・タムル町近郊を砲撃、同町とアブー・ラースィーン(ザルカーン)町を結ぶ20KF送電線が被害を受け、送電が停止した。

AFP, September 7, 2020、ANHA, September 7, 2020、al-Durar al-Shamiya, September 7, 2020、Reuters, September 7, 2020、SANA, September 7, 2020、SOHR, September 7, 2020などをもとに作成。

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ロシアのラヴロフ外務大臣がシリアを電撃訪問、ボリソフ副首相らとともにアサド大統領と会談(2020年9月7日)

ロシアのユーリイ・ボリソフ副首相を団長とする使節団が9月6日にシリアに到着したのに続いて、SANA(9月7日付)によると、セルゲイ・ラヴロフ外務大臣がシリアを電撃訪問し、使節団に加わった。

ラヴロフ外務大臣がシリアを訪問するのは8年ぶり。

ラヴロフ外務大臣を加えたロシア使節団は首都ダマスカスで、アサド大統領と会談した。

SANA(9月7日付)によると、二国間関係の維持強化について話し合われ、経済面では、一部諸外国によるシリアへの制裁の影響を軽減するため、すでに締結されている二国間合意の実施状況、新規の合意の是非について意見が交わされた。

政治面では、ロシア使節団が、一部諸外国に対抗して、シリアの領土の統一性と保全、主権の維持、国際社会や地域における役割の回復を支援すると表明、アサド大統領も「テロとの戦い」、治安と安定の回復に向けて路線を継続すると答え、ロシア側に謝意を示した。

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ロシア使節団はその後、フサイン・アルヌース首相と個別に会談した。

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会談後、ワリード・ムアッリム外務在外居住者大臣兼副首相、ボロゾフ副首相、ラヴロフ外務大臣が外務在外居住者省で共同記者会見を行った。

ムアッリム外務在外居住者大臣は、会談について「すべての分野で実り多いものだった」と総評したうえで、シリアとロシアの関係は発展し、両国民の利益を実現すると述べ、「両国関係は安泰で、有望だ」と強調した。

また、米国によるシリアへの経済制裁について、シリア独自の決定、イスラエルやレジスタンスへの姿勢を好ましいと思っていないがゆえの措置だと批判した。

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一方、ボリソフ副首相も、「会談は建設的で有益だった」としたうえで、両国の通商、工業、経済分野での協力拡大にかかる新規の合意案があり、その数は40以上にのぼることを明らかにした。

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ラヴロフ外務大臣は、シリア国内の戦況が比較的落ち着いているとしたうえで、「こうした方向に向けた取り込みを続ける必要がある…。シリア人は国内で一致団結しなければならない」と述べる一方、「しかし、外国諸勢力はこうした前進を快く思っておらず、分離主義的なアジェンダを押し通そうとし、一方的な経済制裁を駆使してシリア国民を経済的に締め付けようとする」と警鐘を鳴らした。

そのうえで、国連安保理決議第2254号に基づき、制憲委員会の活動への支援などを通じて、主権や領土の一体性の原則がシリアで貫徹されるよう支援すると強調した。

さらに、シリアが、ロシアの支援を受けて、国際テロリズム、そしてそれを支援する外国勢力との戦いに勝利したとしたうえで、完全勝利に向けて「テロと戦い」を継続すると述べる一方、シリアにおける新たな優先課題は、インフラや経済の復興だと述べた。

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質疑応答においては、ロシアで活動し、いわゆるモスクワ・プラットフォームを主導してきた人民意思党(カドリー・ジャミール元副首相が率いる組織)と人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の代表がモスクワで「シリア民主評議会」の設置を合意したことに話題が及んだ。

これに関して、ムアッリム外務在外居住者大臣は「我々シリアは、シリアの憲法に反するいかなる合意も支援しない」と述べた。

また、ラヴロフ外務大臣は「我々ロシアは過去数年にわたり、モスクワ・プラットフォームにシリアの様々な勢力を加えて拡充させようとしてきた。おそらくは、現時点でそれ以外に良いプラットフォームがないがゆえに、シリア民主軍とモスクワ・プラットフォームはロシアのモスクワを協議の場所として選んだのだろう」と述べ、関与していないことを明らかにした。

SANA(9月7日付)が伝えた。

AFP, September 7, 2020、ANHA, September 7, 2020、al-Durar al-Shamiya, September 7, 2020、Reuters, September 7, 2020、SANA, September 7, 2020、SOHR, September 7, 2020などをもとに作成。

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シリア軍が「決戦」作戦司令室支配下のアリーハー市を砲撃し、11人死傷(2020年9月7日)

イドリブ県の緊張緩和地帯(第1ゾーン)は、ロシア・トルコが3月5日の首脳会談で停戦に合意してから185日目を迎えた。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるザーウィヤ山地方のクーフキーン村、ハルーバ村、バーラ村、スフーフン村、カフル・ウワイド村、フライフィル村、ファッティーラ村、M4高速道路沿線のアリーハー市を砲撃し、アリーハー市で2人が死亡、9人が負傷した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

これに対して、「決戦」作戦司令室もシリア政府の支配下にあるサラーキブ市近郊のダーディーフ村、カフルバッティーフ村一帯、カフルナブル市を砲撃した。

一方、トルコ軍部隊は、アイン・ハムラー村近くのM4高速道路沿線に爆弾が仕掛けられているのを発見し、これを爆破した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、県西部のアブザムー町にあるシャーム解放機構の本部で大きな爆発が発生した。

爆発の原因は不明。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を5件(イドリブ県0件、ラタキア県0件、アレッポ県5件、ハマー県0件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を確認しなかった。

AFP, September 7, 2020、ANHA, September 7, 2020、al-Durar al-Shamiya, September 7, 2020、Ministry of Defence of the Russian Federation, September 7, 2020、Reuters, September 7, 2020、SANA, September 7, 2020、SOHR, September 7, 2020などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民389人が新たに帰還、2018年半ば以降帰還した難民は596,826人に(2020年9月7日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(9月7日付)を公開し、9月6日に難民389人(うち女性117人、子供199人)が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民389人(うち女性117人、子供199人)、ヨルダンから帰国したのは0人。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は596,826人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者201,578人(うち女性60,614人、子ども102,533人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者395,248人(うち女性118,618人、子ども201,569人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,706,136人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は826,106人(うち女性247,890人、子供421,024人)となった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, September 7, 2020をもとに作成。

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イドリブ県内のトルコ軍拠点が正体不明の武装集団の攻撃を受け、兵士1人死亡(2020年9月6日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、「決戦」作戦司令室の支配下にあるM4高速道路沿線のアリーハー市近郊に位置するムウタリム村に設置されているトルコ軍拠点が正体不明の武装集団の襲撃を受け、トルコ軍兵士2人が負傷し、うち1人が死亡した。

同監視団によると、武装集団は午前2時15分頃、ヒュンダイ社のサンタフェに乗って拠点に接近し、発砲したという。

負傷したトルコ軍兵士2人は、トルコ軍の装甲車が、バーブ・ハワー国境通行所を通って、トルコ本国に直ちに移送した。

トルコ国防省は声明を出し、兵士1人が死亡したと発表した。

攻撃は、アンサール・アビー・バクル・スィッディーク中隊によるものと思われるが、犯行声明は出ていない。

AFP, September 6, 2020、ANHA, September 6, 2020、al-Durar al-Shamiya, September 6, 2020、Reuters, September 6, 2020、SANA, September 6, 2020、SOHR, September 6, 2020などをもとに作成。

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ロシアのボリソフ副首相を団長とする使節団がシリアを訪問(2020年9月6日)

ロシアのユーリイ・ボリソフ副首相を団長とする使節団が、両国間関係の強化について政府高官と協議するため、空路でシリア入りした。

ダマスカス国際空港では、アイマン・スーサーン外務在外居住者省次官らが使節団を出迎えた。

SANA(9月6日付)が伝えた。

AFP, September 6, 2020、ANHA, September 6, 2020、al-Durar al-Shamiya, September 6, 2020、Reuters, September 6, 2020、SANA, September 6, 2020、SOHR, September 6, 2020などをもとに作成。

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シリア軍と「決戦」作戦司令室がイドリブ県で交戦、トルコ軍が政府支配地域を砲撃(2020年9月6日)

イドリブ県の緊張緩和地帯(第1ゾーン)は、ロシア・トルコが3月5日の首脳会談で停戦に合意してから184日目を迎えた。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍は「決戦」作戦司令室の支配下にあるザーウィヤ山地方のスフーフン村、ファッティーラ村、バーラ村、カフル・ウワイド村、カンスフラ村、ルワイハ村を砲撃、同地一帯で「決戦」作戦司令室と交戦した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

トルコ軍がシリア政府の支配下にあるカフルナブル市一帯、サラーキブ市を砲撃した。
このほか、カフルタハーリーム町にあるシャーム解放機構の検問所が正体不明の武装集団の襲撃を受けた。

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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、シリア政府支配下のジャルマーナー市で住民数十人が生活難を訴えて抗議デモを行った。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を1件(イドリブ県0件、ラタキア県0件、アレッポ県1件、ハマー県0件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を確認しなかった。

AFP, September 6, 2020、ANHA, September 6, 2020、al-Durar al-Shamiya, September 6, 2020、Ministry of Defence of the Russian Federation, September 6, 2020、Reuters, September 6, 2020、SANA, September 6, 2020、SOHR, September 6, 2020などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民475人が新たに帰還、2018年半ば以降帰還した難民は596,437人に(2020年9月6日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(9月6日付)を公開し、9月5日に難民475人(うち女性242人、子供143人)が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民475人(うち女性242人、子供143人)、ヨルダンから帰国したのは0人。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は596,437人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者201,189人(うち女性60,497人、子ども101,334人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者395,248人(うち女性118,618人、子ども201,569人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,705,117人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は825,717人(うち女性247,773人、子供420,825人)となった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, September 6, 2020をもとに作成。

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シリア民主軍がトルコ占領下のハサカ県北部に潜入、国民軍戦闘員20人あまりを殺傷(2020年9月5日)

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍がトルコ占領下のタッル・タムル町近郊に潜入、アッブーシュ村とアニーク・ハワー村一帯の国民軍の拠点を襲撃し、20人あまりを殺傷した。

潜入に際して、シリア民主軍の戦闘員2人も地雷の爆発に巻き込まれて死亡した。

AFP, September 6, 2020、ANHA, September 6, 2020、al-Durar al-Shamiya, September 6, 2020、Reuters, September 6, 2020、SANA, September 6, 2020、SOHR, September 6, 2020などをもとに作成。

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トルコ軍と国民軍がラッカ県、ハサカ県を砲撃(2020年9月5日)

ラッカ県では、SANA(9月5日付)によると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍がタッル・アブヤド市近郊のカズアリー村、カルナファル村、ビール・アラブ村を砲撃した。

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ハサカ県では、SANA(9月5日付)やANHA(9月5日付)によると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍がラアス・アイン市近郊のダルダーラ村、タッル・マナーフ村、アッブーシュ村を砲撃、ビール・ヌーフ村に突入し、住民6人を拉致連行した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、トルコ占領下のガンドゥーラ町で車に仕掛けられていた爆弾が爆発し、3人が死傷した。

また、アアザーズ市近郊で、国民軍に所属するアル=カーイダ系組織の一つシャーム自由人イスラーム運動の武器弾薬庫で爆発が発生し、火災となった。

AFP, September 5, 2020、ANHA, September 5, 2020、al-Durar al-Shamiya, September 5, 2020、Reuters, September 5, 2020、SANA, September 5, 2020、SOHR, September 5, 2020などをもとに作成。

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ロシア・トルコ軍はイドリブ県で2度目となる合同演習を実施(2020年9月5日)

イドリブ県の緊張緩和地帯(第1ゾーン)は、ロシア・トルコが3月5日の首脳会談で停戦に合意してから183日目を迎えた。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるザーウィヤ山地方のイフスィム町、カフル・ウワイド村、スフーフン村を砲撃、フライフィル村一帯で両者が交戦した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

一方、ラタキア県フマイミーム航空基地のシリア駐留ロシア軍司令部に設置されている当事者和解調整センターのエフニギー・ポリャコフ副センター長は声明を出し、ロシア軍とトルコ軍が2度目となる合同演習を実施したと発表した。

ポリャコフ副センター長によると、合同演習は、アレッポ市とラタキア市を結ぶM4高速道路での両国軍合同パトロール部隊に対する反体制武装集団の攻撃を想定して行われた。

また、トルコ軍は、兵站物資を積んだ車輌約20輌をカフル・ルースィーン村に違法に設置されている国境通行所からシリア領内に新たに進入させた。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるガーブ平原のアンカーウィー村を砲撃した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を2件(イドリブ県0件、ラタキア県1件、アレッポ県1件、ハマー県0件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を確認しなかった。

AFP, September 5, 2020、ANHA, September 5, 2020、al-Durar al-Shamiya, September 5, 2020、Ministry of Defence of the Russian Federation, September 5, 2020、Reuters, September 5, 2020、SANA, September 5, 2020、SOHR, September 5, 2020などをもとに作成。

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