ロシア難民受入移送居住センター:難民72人が新たに帰還、2018年半ば以降帰還した難民は582,150人に(2020年7月19日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(7月19日付)を公開し、7月18日に難民64人(うち女性19人、子供32人)が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民64人(うち女性19人、子供32人)、ヨルダンから帰国したのは0人。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は582,150人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者186,902人(うち女性56,211人、子ども95,048人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者395,248人(うち女性118,618人、子ども201,569人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,702,924人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は811,430人(うち女性243,487人、子供413,539人)となった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, July 19, 2020をもとに作成。

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シリア民主軍がトルコ占領下のアアザーズ市近郊のカフルハーシル村を砲撃(2020年7月18日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍がトルコ占領下のアアザーズ市近郊のカフルハーシル村を砲撃した。

AFP, July 18, 2020、ANHA, July 18, 2020、AP, July 18, 2020、al-Durar al-Shamiya, July 18, 2020、Reuters, July 18, 2020、SANA, July 18, 2020、SOHR, July 18, 2020、UPI, July 18, 2020などをもとに作成。

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シリア軍と親政権民兵がスフナ市近郊の砂漠地帯でダーイシュと交戦、ロシア軍が爆撃(2020年7月18日)

ヒムス県では、シリア人権監視団によると、シリア軍と親政権民兵がスフナ市近郊の砂漠地帯でダーイシュ(イスラーム国)と交戦、ロシア軍が同地を爆撃した。

AFP, July 18, 2020、ANHA, July 18, 2020、AP, July 18, 2020、al-Durar al-Shamiya, July 18, 2020、Reuters, July 18, 2020、SANA, July 18, 2020、SOHR, July 18, 2020、UPI, July 18, 2020などをもとに作成。

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ダイル・ザウル県ブーカマール市近郊に展開する「イランの民兵」の拠点複数カ所で爆発(2020年7月18日)

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、ブーカマール市近郊に展開する「イランの民兵」の拠点複数カ所で爆発が発生した。

爆発は爆撃によるものと思われる。

また、マヤーディーン市近郊のマフカーン町では、車に仕掛けられていた爆弾が爆発し、シリア軍の中佐が死亡した。

AFP, July 18, 2020、ANHA, July 18, 2020、AP, July 18, 2020、al-Durar al-Shamiya, July 18, 2020、Reuters, July 18, 2020、SANA, July 18, 2020、SOHR, July 18, 2020、UPI, July 18, 2020などをもとに作成。

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イドリブ県ではシャーム解放機構系の石油会社の販売所が、ハマー県では「イランの民兵」の拠点が所属不明のドローンの爆撃を受ける(2020年7月18日)

イドリブ県の緊張緩和地帯(第1ゾーン)は、ロシア・トルコが3月5日の首脳会談で停戦に合意してから135日目を迎えた。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、サルマダー市でシャーム解放機構が軍事・治安権限を握る「解放区」で灯油、ガソリンなどの燃料の取引を牛耳るワタド石油の燃料販売所を所属不明の無人航空機(ドローン)が爆撃した。

死傷者はなく、物的被害にとどまったという。

一方、シリア軍は、「決戦」作戦司令室の支配下にあるザーウィヤ山地方のダイル・サンバル村、ルワイハ村、バイニーン村の森林地帯、バーラ村、カンスフラ村、スフーフン村、ファッティーラ村、フライフィル村を砲撃した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、所属不明の無人航空機(ドローン)が県東部のサラミーヤ市近郊に展開する「イランの民兵」の拠点複数カ所を複数回にわたり爆撃し、爆発が発生した。

また、サルマーニーヤ村一帯では、シリア軍と「決戦」作戦司令室が砲撃戦を行った。

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ダマスカス県では、SANA(7月18日付)によると、ナフル・イーシャ地区で、売店近くに仕掛けられていた爆弾2発が相次いで爆発し、住民1人が死亡、1人が負傷した。

シリア人権監視団によると、この爆発で死亡したのは、総合情報部のメンバーとその兄弟だという。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、イズラア市近郊の街道で、シリア軍1人兵士の遺体が発見された。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を確認しなかったと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を確認しなかった。

AFP, July 18, 2020、ANHA, July 18, 2020、AP, July 18, 2020、al-Durar al-Shamiya, July 18, 2020、Ministry of Defence of the Russian Federation, July 18, 2020、Reuters, July 18, 2020、SANA, July 18, 2020、SOHR, July 18, 2020、UPI, July 18, 2020などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民72人が新たに帰還、2018年半ば以降帰還した難民は582,086人に(2020年7月18日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(7月18日付)を公開し、7月17日に難民72人(うち女性22人、子供37人)が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民72人(うち女性22人、子供37人)、ヨルダンから帰国したのは0人。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は582,086人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者186,838人(うち女性56,192人、子ども95,016人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者395,248人(うち女性118,618人、子ども201,569人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,702,924人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は811,366人(うち女性243,468人、子供413,507人)となった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, July 18, 2020をもとに作成。

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所属不明の戦闘機が県南東部のブーカマール市一帯の「イランの民兵」拠点3カ所を爆撃(2020年7月17日)

ダイル・ザウル県では、スマート・ニュース(7月17日付)によると、所属不明の戦闘機が県南東部のブーカマール市一帯に展開する「イランの民兵」の拠点3カ所を爆撃し、数十人が死傷した。

AFP, July 17, 2020、ANHA, July 17, 2020、AP, July 17, 2020、al-Durar al-Shamiya, July 17, 2020、Reuters, July 17, 2020、SANA, July 17, 2020、SMART News, July 17, 2020、SOHR, July 17, 2020、UPI, July 17, 2020などをもとに作成。

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シリア軍と「決戦」作戦司令室がハマー県、イドリブ県、アレッポ県で交戦(2020年7月17日)

イドリブ県の緊張緩和地帯(第1ゾーン)は、ロシア・トルコが3月5日の首脳会談で停戦に合意してから134日目を迎えた。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、「決戦」作戦司令室が、シリア政府支配下のバイト・ハサヌー村、バフサ村、フールー村を砲撃した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

これに対して、シリア軍は「決戦」作戦司令室の支配下にあるガーブ平原のアンカーウィー村を砲撃した。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるザーウィヤ山地方のルワイハ村、ファッティーラ村、スフーフン村、ハルービー村、バーラ村一帯などを砲撃した。

一方、トルコ軍は、兵站物資を積んだ車輌約100輌をカフル・ルースィーン村に違法に設置されている国境通行所からシリア領内に新たに進入させた。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるカフルタアール村、カフル・アンマ村を砲撃した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を10件(イドリブ県4件、ラタキア県4件、アレッポ県2件、ハマー県0件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を1件(イドリブ県0件、ラタキア県1件、アレッポ県0件、ハマー県0件)確認した。

AFP, July 17, 2020、ANHA, July 17, 2020、AP, July 17, 2020、al-Durar al-Shamiya, July 17, 2020、Ministry of Defence of the Russian Federation, July 17, 2020、Reuters, July 17, 2020、SANA, July 17, 2020、SOHR, July 17, 2020、UPI, July 17, 2020などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民89人が新たに帰還、2018年半ば以降帰還した難民は582,014人に(2020年7月17日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(7月17日付)を公開し、7月16日に難民89人(うち女性27人、子供45人)が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民89人(うち女性27人、子供45人)、ヨルダンから帰国したのは0人。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は582,014人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者186,766人(うち女性56,170人、子ども94,979人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者395,248人(うち女性118,618人、子ども201,569人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,702,924人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は811,294人(うち女性243,446人、子供413,470人)となった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, July 17, 2020をもとに作成。

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スィーマルカー国境通行所に向かおうとしたロシア軍部隊の進行を米軍が阻止(2020年7月16日)

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍の装甲車6輌からなる部隊が、シリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるカーミシュリー市からティグリス川河畔のスィーマルカー国境通行所に向かったが、シュクル・ハージュ村に近い交差点(ルーバール村に至る交差点)で米軍の進行を阻止された。

一方、SANA(7月16日付)によると、米軍の装甲車や貨物車輌など25輌からなる車列が、イラクからヤアルビーヤ(タッル・クージャル)町の国境通行所を経由してシリア領内に進入、ハッラーブ・ジール村違法に設置されている航空基地に向かった。

米軍の車列は前日にも同基地に向かっている。

AFP, July 16, 2020、ANHA, July 16, 2020、AP, July 16, 2020、al-Durar al-Shamiya, July 16, 2020、Reuters, July 16, 2020、SANA, July 16, 2020、SOHR, July 16, 2020、UPI, July 16, 2020などをもとに作成。

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トルコ軍所属と思われるドローンがハサカ県北部のロシア軍拠点を爆撃、ロシア軍兵士負傷(2020年7月16日)

ハサカ県では、ANHA(7月16日付)によると、トルコ軍と思われる所属不明の無人航空機(ドローン)が、シリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるダルバースィーヤ市とハサカ市を結ぶ街道を午前と夕方の2回にわたって爆撃した。

爆撃を受けたのはダルバースィーヤ市から南1キロほど離れた街道一帯。

シリア人権監視団によると、1度目の爆撃では、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍とロシア軍の合同調整センターから100メートルほど離れたガレージが狙われ、1人が負傷した。

狙われたガレージは、シリア民主軍がかつて拠点として利用していたという。

またANHAによると、2度目の爆撃では、街道に設置されているロシア軍の拠点が狙われ、ロシア軍兵士2人と同行していたシリア軍兵士1人が負傷した。


これに関して、北・東シリア自治局の内務治安部隊(アサーイシュ)は声明を出し、爆撃を行ったのがトルコ軍のドローンだと断定したうえで、ロシア軍兵士1人と民間人3人が負傷したと発表した。

AFP, July 16, 2020、ANHA, July 16, 2020、AP, July 16, 2020、al-Durar al-Shamiya, July 16, 2020、Reuters, July 16, 2020、SANA, July 16, 2020、SOHR, July 16, 2020、UPI, July 16, 2020などをもとに作成。

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トルコ軍と国民軍はアレッポ県北部を砲撃(2020年7月16日)

アレッポ県では、ANHA(7月16日付)によると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍が、北・東シリア自治局とシリア政府の共同統治下にあるタッル・リフアト市近郊のマルアナーズ村、マーリキーヤ村、アルカミーヤ村、シャワーリガ村、シャワーリガ砦、アイン・ダクナ村、バイルーニーヤ村を砲撃した。

AFP, July 16, 2020、ANHA, July 16, 2020、AP, July 16, 2020、al-Durar al-Shamiya, July 16, 2020、Reuters, July 16, 2020、SANA, July 16, 2020、SOHR, July 16, 2020、UPI, July 16, 2020などをもとに作成。

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トルコ軍と「決戦」作戦司令室はアレッポ県西部でシリア軍を砲撃(2020年7月16日)

イドリブ県の緊張緩和地帯(第1ゾーン)は、ロシア・トルコが3月5日の首脳会談で停戦に合意してから133日目を迎えた。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるイドリブ市南東のサルミーン市一帯、ナイラブ村一帯、アーフィス村を砲撃した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

これに対して、「決戦」作戦司令室に所属する国民解放戦線は、シリア政府支配下のダーディーフ村を砲撃した。

シリア軍はまた、「決戦」作戦司令室の支配下にあるザーウィヤ山地方のカンスフラ村、ファッティーラ村を砲撃した。

これに対して「決戦」作戦司令室はマアッラト・ヌウマーン市、ハントゥーティーン村、ハーン・スブル村にあるシリア軍の拠点を砲撃した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、トルコ軍と「決戦」作戦司令室が、アレッポ市西のミーズナーズ村を砲撃した。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、バッカール村に設置されている空軍情報部の検問所に仕掛けられていた爆弾が爆発し、兵士複数人が死傷した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を3件(イドリブ県2件、ラタキア県0件、アレッポ県1件、ハマー県0件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を確認しなかった。

AFP, July 16, 2020、ANHA, July 16, 2020、AP, July 16, 2020、al-Durar al-Shamiya, July 16, 2020、Ministry of Defence of the Russian Federation, July 16, 2020、Reuters, July 16, 2020、SANA, July 16, 2020、SOHR, July 16, 2020、UPI, July 16, 2020などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民80人が新たに帰還、2018年半ば以降帰還した難民は581,925人に(2020年7月16日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(7月16日付)を公開し、7月15日に難民80人(うち女性24人、子供40人)が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民80人(うち女性24人、子供40人)、ヨルダンから帰国したのは0人。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は581,925人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者186,677人(うち女性56,143人、子ども94,934人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者395,248人(うち女性118,618人、子ども201,569人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,702,924人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は811,205人(うち女性243,419人、子供413,425人)となった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, July 16, 2020をもとに作成。

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フランスの考古学研究グループが、北・東シリア自治局の支配下にあるダイル・ザウル県でYPGの護衛を受けて遺跡の盗掘(2020年7月15日)

トルコ国営のアナトリア通信(7月15日付)は、複数の地元筋から得た情報として、フランスの考古学研究者のグループが、北・東シリア自治局の支配下にあるダイル・ザウル県のユーフラテス川東岸地域で、人民防衛隊(YPG)の護衛を受けて、秘密裏に遺跡の盗掘を行っていると伝えた。

同通信によると、遺跡の盗掘は数ヶ月前に始められ、ハーブール川下流のガリーバ村にあるドゥル・カトリンム遺跡とその一帯で発掘作業が行われているという。


AFP, July 15, 2020、Anadolu Ajansı, July 15, 2020、ANHA, July 15, 2020、AP, July 15, 2020、al-Durar al-Shamiya, July 15, 2020、Reuters, July 15, 2020、SANA, July 15, 2020、SOHR, July 15, 2020、UPI, July 15, 2020などをもとに作成。

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カーミシュリー市でシリア軍とアサーイシュ(内務治安部隊)が交戦し、双方に死傷者(2020年7月15日)

ハサカ県では、ドゥラル・シャーミーヤ(7月15日付)によると、シリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるカーミシュリー市で、シリア軍とアサーイシュ(内務治安部隊)が交戦し、アサーイシュの隊員2人が死亡、4人が負傷した。

シリア軍側も士官1人が死亡、5人が負傷した。

戦闘は、市の中心街に位置するサブア・バフラート交差点近くのアサーイシュの検問所でシリア軍が制止を振り切って通過しようとしたために発生した。

戦闘を受けて、ロシア軍のパトロール部隊が現場に展開し、兵力を引き離し、事態を収拾した。

一方、シリア人権監視団によると、ロシア軍がタッル・サマン村一帯でパトロールを実施した。

AFP, July 15, 2020、ANHA, July 15, 2020、AP, July 15, 2020、al-Durar al-Shamiya, July 15, 2020、Reuters, July 15, 2020、SANA, July 15, 2020、SOHR, July 15, 2020、UPI, July 15, 2020などをもとに作成。

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トルコ占領下のアレッポ県バーブ市を所属不明の航空機が爆撃、10人以上死亡(2020年7月15日)

アレッポ県では、ANHA(7月15日付)によると、トルコ占領下の「ユーフラテスの盾」地域の拠点都市の一つバーブ市が所属不明の航空機の爆撃を受け、ブー・ガザール地区のイーマーン・モスク一帯とアール・ナッジャール地区のサラーム病院一帯の住宅が倒壊し、住民多数が死傷した。

シリア人権監視団、ザマーン・ワスル(7月15日付)によると、爆撃はロシア軍戦闘機によると見られ、女性と子供を含む住民10人以上が死傷した。

ドゥラル・シャーミーヤ(7月15日付)は、ロシア軍による爆撃と断じた。

一方、シリア人権監視団によると、バーブ市で、内務治安部隊(自由警察)が追跡中の指名手配者と交戦、1人を殺害、複数人を負傷させた。

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同じく、アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるマンビジュ市東のトゥーハール村一帯で、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍傘下のマンビジュ軍事評議会とトルコの支援を受ける国民軍が交戦した。

一方、トルコ軍は、同じくシリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるタッル・リフアト市、同市近郊のマルアナーズ村、アイン・ダクナ村を砲撃した。

AFP, July 15, 2020、ANHA, July 15, 2020、AP, July 15, 2020、al-Durar al-Shamiya, July 15, 2020、Reuters, July 15, 2020、SANA, July 15, 2020、SOHR, July 15, 2020、UPI, July 15, 2020、Zaman al-Wasl, July 15, 2020などをもとに作成。

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ハマー県東部でシリア軍がダーイシュと交戦し、戦闘員複数人を殲滅(2020年7月15日)

ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍と親政権民兵が、ラッカ県、アレッポ県との県境に近いイスリヤー村一帯でダーイシュ(イスラーム国)と交戦し、戦闘員複数人を殲滅した。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シャーム解放機構の治安部隊が、サルミーン市、サルマダー市でダーイシュ(イスラーム国)のスリーパー・セル摘発作戦を敢行し、激しい戦闘の末にセルの指導者1人を殺害した。

AFP, July 15, 2020、ANHA, July 15, 2020、AP, July 15, 2020、al-Durar al-Shamiya, July 15, 2020、Reuters, July 15, 2020、SANA, July 15, 2020、SOHR, July 15, 2020、UPI, July 15, 2020などをもとに作成。

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シリア軍がイドリブ県を激しく砲撃し、「決戦」作戦司令室戦闘員3人を殺害、トルコ軍がこれに応戦(2020年7月15日)

イドリブ県の緊張緩和地帯(第1ゾーン)は、ロシア・トルコが3月5日の首脳会談で停戦に合意してから132日目を迎えた。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるザーウィヤ山地方のカンスフラ村、バーラ村などを激しく砲撃し、戦闘員3人が死亡、2人が負傷した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

これに対して、「決戦」作戦司令室とこれを支援するトルコ軍部隊が、カフルナブル市一帯に展開するシリア軍の拠点に対して砲撃を行った。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を5件(イドリブ県3件、ラタキア県0件、アレッポ県2件、ハマー県0件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を確認しなかった。

AFP, July 15, 2020、ANHA, July 15, 2020、AP, July 15, 2020、al-Durar al-Shamiya, July 15, 2020、Ministry of Defence of the Russian Federation, July 15, 2020、Reuters, July 15, 2020、SANA, July 15, 2020、SOHR, July 15, 2020、UPI, July 15, 2020などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民52人が新たに帰還、2018年半ば以降帰還した難民は581,845人に(2020年7月15日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(7月15日付)を公開し、7月14日に難民52人(うち女性15人、子供27人)が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民52人(うち女性15人、子供27人)、ヨルダンから帰国したのは0人。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は581,845人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者186,597人(うち女性56,119人、子ども94,894人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者395,248人(うち女性118,618人、子ども201,569人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,702,924人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は811,125人(うち女性243,395人、子供413,385人)となった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, July 15, 2020をもとに作成。

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イドリブ県でロシア・トルコ合同パトロールを狙った爆発が発生、ロシア軍兵士3人負傷、ロシア・シリア軍は報復として爆撃・砲撃激化(2020年7月14日)

イドリブ県の緊張緩和地帯(第1ゾーン)は、ロシア・トルコが3月5日の首脳会談で停戦に合意してから131日目を迎えた。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍とトルコ軍がアレッポ市とラタキア市を結ぶM4高速道路で21回目となる合同パトロールを実施した。

部隊は、アルナバ村を出発し、ラタキア県北東部クルド山地方のアイン・フール村に至る全区間での初となるパトロールする予定だった。

だが、ムサイビーン村近くを通過しようとした際、大きな爆弾が発生した。

ドゥラル・シャーミーヤ(7月14日付)によると、爆発は道路脇に停車中の車に仕掛けられていた爆弾によるもの。

これに関して、ラタキア県フマイミーム航空基地のシリア駐留ロシア軍司令部に設置されている当事者和解調整センターは声明を出し、イドリブ県を通るM4高速道路でパトロールを実施していたロシア軍部隊が、「テロ集団」によって仕掛けられた爆弾の爆発に巻き込まれ、兵士3人が負傷したと発表した。

同センターによると、パトロールは現在停止され、被害を受けた装備の撤去が行われるとともに、負傷した兵士3人はフマイミーム航空基地に搬送されたと付言した。

なお、負傷した兵士3人は、トルコ軍の装甲救急車によって近くの医療拠点に搬送されたのち、フマイミーム航空基地に移送された。

トルコ国防省も声明を出し、テロリストがイドリブ県で(ロシア・トルコ)合同パトロール部隊を爆弾を仕掛けた車で攻撃し、車輌2輌が被害を受けたが、死者は出なかった…。イドリブ県の合同パトロール部隊は必要な安全対策をとりつつ活動を継続する」と発表した。

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合同パトロール部隊への攻撃に対して、ロシア軍戦闘機は「決戦」作戦司令室の支配下にあるザーウィヤ山地方のスフーフン村、バイニーン村、バーラ村を11回にわたり爆撃を実施した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

シリア軍も、M4高速道路沿線に位置するアリーハー市を砲撃、子供1人を含む2人が死亡、少なくとも3人が負傷した。

シリア軍はまた、これに先立って、ザーウィヤ山地方のカンスフラ村近郊で、オートバイに乗った男女2人組を無人航空機(ドローン)で攻撃、2人を負傷させたほか、ザーウィヤ山地方のバーラ村、アイン・ラールーズ村、ファッティーラ村、カンスフラ村、カフル・ウワイド村、ハルーバ村に砲撃を加えた。

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ロシア軍の爆撃とシリア軍の砲撃が激化したのを受けて、アリーハー市やザーウィヤ山の村々の一部の住民が避難を開始した。

一方、トルコ軍は、合同パトロール部隊の襲撃を受けて、コンクリート・ブロックなどを積んだ車輌15輌を、カフル・ルースィーン村に違法に設置されている国境通行所からシリア領内に新たに進入させ、M4高速道路沿線に向かわせた。

https://youtu.be/Gn6WRxZEQzc

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機が「決戦」作戦司令室の支配下にあるクルド山地方のカッバーナ村一帯を12回にわたり爆撃した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるガーブ平原一帯を砲撃した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を1件(イドリブ県0件、ラタキア県1件、アレッポ県0件、ハマー県0件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を確認しなかった。

AFP, July 14, 2020、ANHA, July 14, 2020、AP, July 14, 2020、al-Durar al-Shamiya, July 14, 2020、Ministry of Defence of the Russian Federation, July 14, 2020、Reuters, July 14, 2020、SANA, July 14, 2020、SOHR, July 14, 2020、UPI, July 14, 2020などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民73人と国内避難民(IDPs)3人が新たにシリア政府支配地域に帰還、2018年半ば以降帰還した難民は581,793人、2019年以降帰還したIDPsは66,009人に(2020年7月14日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(7月14日付)を公開し、7月13日に難民73人(うち女性22人、子供37人)が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民73人(うち女性22人、子供37人)、ヨルダンから帰国したのは0人。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は581,793人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者186,545人(うち女性56,104人、子ども94,867人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者395,248人(うち女性118,618人、子ども201,569人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,702,924人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は811,073人(うち女性243,380人、子供413,358人)となった。

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一方、国内避難民3人が新たに帰宅した。

うちダマスカス郊外県東グータ地方に帰宅したのは0人、ダイル・ザウル県サーリヒーヤ村の通行所を経由してダマスカス郊外県、ヒムス県などに帰宅したのは0人、ヒムス県南東グラーブ山のジュライギム通行所を経由して帰還したのは3人(うち女性1人、子供2人)、イドリブ県アブー・ズフール町郊外の通行所およびハマー県スーラーン町の通行所を経由して帰宅したのは0人だった。

グラーブ山通行所を経由して帰還した3人のうち、米主導の有志連合が占領するヒムス県タンフ国境通行所一帯地域(55キロ地帯)に面するヨルダン北東部のルクバーン・キャンプから帰国した難民は3人(うち女性1人、子供2人)だった。

これにより、2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は66,009人(うち女性23,029人、子供27,170人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,334,605人(うち女性405,588人、子供670,936人)となった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, July 14, 2020をもとに作成。

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ロシア軍戦闘機がヒムス県スフナ市近郊の砂漠地帯を爆撃、シリア軍と親政権民兵が同地でダーイシュと交戦(2020年7月13日)

ヒムス県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機がスフナ市近郊の砂漠地帯を爆撃、シリア軍と親政権民兵が同地でダーイシュ(イスラーム国)と交戦した。

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ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、米主導の有志連合のヘリコプター3機が、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の支援を受けて、ブルトゥカール村で空挺作戦を実施し、ダーイシュ(イスラーム国)の元メンバー1人を逮捕した。

AFP, July 13, 2020、ANHA, July 13, 2020、AP, July 13, 2020、al-Durar al-Shamiya, July 13, 2020、Reuters, July 13, 2020、SANA, July 13, 2020、SOHR, July 13, 2020、UPI, July 13, 2020などをもとに作成。

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ハサカ県カーミシュリー市南に位置するザバーナ村で、住民が米国のシーザー・シリア市民保護法、米軍やトルコ軍による制裁に抗議(2020年7月13日)

ハサカ県では、SANA(7月13日付)によると、カーミシュリー市南に位置するザバーナ村でデモが組織され、住民が米国のシーザー・シリア市民保護法などによる一方的制裁、米軍やトルコ軍による制裁に抗議した。

一方、シリア人権監視団によると、ロシア軍とトルコ軍がダルバースィーヤ市一帯の国境地帯で合同パトロールを実施した。

対する、米軍と人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の合同部隊は、カーミシュリー市東のカフターニーヤ(ディルベ・スピーイェ)市一帯、ルマイラーン町一帯でパトロールを実施した。

AFP, July 13, 2020、ANHA, July 13, 2020、AP, July 13, 2020、al-Durar al-Shamiya, July 13, 2020、Reuters, July 13, 2020、SANA, July 13, 2020、SOHR, July 13, 2020、UPI, July 13, 2020などをもとに作成。

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シリア軍と「決戦」作戦司令室がイドリブ県、ハマー県で砲撃戦(2020年7月13日)

イドリブ県の緊張緩和地帯(第1ゾーン)は、ロシア・トルコが3月5日の首脳会談で停戦に合意してから130日目を迎えた。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるザーウィヤ山地方のバイニーン村、ルワイハ村、ダイル・サンバル村、バーラ村、アルナバ村、アイン・ラールーズ村、マウザラ村、ファッティーラ村を砲撃した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

一方、トルコ軍は、兵站物資を積んだ車輌約30輌をカフル・ルースィーン村に違法に設置されている国境通行所からシリア領内に新たに進入させた。

他方、シャーム解放機構は、サルミーン市の民家を急襲し、中にいたダーイシュ(イスラーム国)のメンバーと思われる指名手配者6人と交戦、1人を殺害、5人を逮捕した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるガーブ平原のカーヒラ村、クライディーン村を砲撃した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を2件(イドリブ県1件、ラタキア県0件、アレッポ県1件、ハマー県0件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を0件(イドリブ県1件、ラタキア県2件、アレッポ県0件、ハマー県0件)確認した。

AFP, July 13, 2020、ANHA, July 13, 2020、AP, July 13, 2020、al-Durar al-Shamiya, July 13, 2020、Ministry of Defence of the Russian Federation, July 13, 2020、Reuters, July 13, 2020、SANA, July 13, 2020、SOHR, July 13, 2020、UPI, July 13, 2020などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民68人と国内避難民(IDPs)18人が新たにシリア政府支配地域に帰還、2018年半ば以降帰還した難民は581,720人、2019年以降帰還したIDPsは66,006人に(2020年7月13日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(7月13日付)を公開し、7月12日に難民68人(うち女性20人、子供35人)が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民68人(うち女性20人、子供35人)、ヨルダンから帰国したのは0人。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は581,720人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者186,472人(うち女性56,082人、子ども94,830人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者395,248人(うち女性118,618人、子ども201,569人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,702,924人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は811,000人(うち女性243,358人、子供413,321人)となった。

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一方、国内避難民18人が新たに帰宅した。

うちダマスカス郊外県東グータ地方に帰宅したのは0人、ダイル・ザウル県サーリヒーヤ村の通行所を経由してダマスカス郊外県、ヒムス県などに帰宅したのは0人、ヒムス県南東グラーブ山のジュライギム通行所を経由して帰還したのは18人(うち女性6人、子供5人)、イドリブ県アブー・ズフール町郊外の通行所およびハマー県スーラーン町の通行所を経由して帰宅したのは0人だった。

グラーブ山通行所を経由して帰還した18人のうち、米主導の有志連合が占領するヒムス県タンフ国境通行所一帯地域(55キロ地帯)に面するヨルダン北東部のルクバーン・キャンプから帰国した難民は18人(うち女性6人、子供5人)だった。

これにより、2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は66,006人(うち女性23,028人、子供27,168人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,334,602人(うち女性405,587人、子供670,934人)となった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, July 13, 2020をもとに作成。

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ロシア軍とシリア民主軍は下マンサフ村一帯からのシリア軍の撤退を要請(2020年7月12日)

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、タッル・タムル町近郊の牧草地に設置されているロシア軍基地で、ロシア軍、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍、シリア軍の会合が開かれた。

会合は、シリア軍が7月10日に下マンサフ村で米軍の部隊を撃退したことを受けたもの。

会合では、ロシア軍とシリア民主軍が、シリア軍に対して事件発生から1週間以内に検問所を撤去するとともに、タッル・タムル町近郊の居住地から退去するよう猶予を与えた。

また、シリア民主軍はシリア軍に対して、米軍との緊張状態が発生した場合、これを収拾するため、北・東シリア自治局の内務治安部隊(アサーイシュ)と連携するよう要請した。

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なお、RT(7月12日付)などは、下マンサフ村で米軍部隊を退却させたシリア軍の士官の映像を公開した。

米軍に対峙した士官は下マンサフ村一帯に展開する第53旅団の大尉。

この大尉は、米軍に同行する通訳と思われる人物に「車を出せ…。アッラーに誓って、もしお前たちがもし明日もここに来たら、パトロール部隊を中にいる奴らごと焼き払ってやる」と警告し、退去を求めた。

警告を受けた米軍は装甲車をただちに切り返し、退却した。

https://www.youtube.com/watch?v=jZp9XpH0b3k

AFP, July 13, 2020、ANHA, July 13, 2020、AP, July 13, 2020、al-Durar al-Shamiya, July 13, 2020、Reuters, July 13, 2020、RT, July 13, 2020、SANA, July 13, 2020、SOHR, July 13, 2020、UPI, July 13, 2020などをもとに作成。

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ロシア軍がヒムス県スフナ市近郊の砂漠地帯、アレッポ県・ラッカ県との県境に位置するハマー県のイスリヤー村一帯で、ダーイシュを爆撃(2020年7月12日)

シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機がヒムス県スフナ市近郊の砂漠地帯、アレッポ県・ラッカ県との県境に位置するハマー県のイスリヤー村一帯で、ダーイシュ(イスラーム国)に対する爆撃を実施した。

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ラッカ県では、シリア人権監視団によると、カブシュ村近郊の橋に仕掛けられていた爆弾が爆発し、シリア軍と親政権民兵の車列が兵士複数人が死傷した。

AFP, July 12, 2020、ANHA, July 12, 2020、AP, July 12, 2020、al-Durar al-Shamiya, July 12, 2020、Reuters, July 12, 2020、SANA, July 12, 2020、SOHR, July 12, 2020、UPI, July 12, 2020などをもとに作成。

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ロシア当事者和解調整センターはフマイミーム航空基地に向かって飛来する「テロ組織」の無人航空機2機を撃墜したと発表(2020年7月12日)

イドリブ県の緊張緩和地帯(第1ゾーン)は、ロシア・トルコが3月5日の首脳会談で停戦に合意してから129日目を迎えた。

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ラタキア県フマイミーム航空基地のシリア駐留ロシア軍司令部に設置された当事者和解調整センターのアレクサンドル・シェルビツキー(Alexander Shcherbitsky)センター長(海軍大将)は声明を出し、11日北東部からフマイミーム航空基地に向かって飛来する「テロ組織」の無人航空機2機を、基地から5キロの上空で防空兵器で撃墜したと発表した。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるザーウィヤ山地方のバーラ村、フライフィル村を砲撃、「決戦」作戦司令室と交戦した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

一方、トルコ軍は、兵站物資を積んだ車輌約40輌をカフル・ルースィーン村に違法に設置されている国境通行所からシリア領内に新たに進入させた。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、正体不明の武装集団がタファス市でダーイシュ(イスラーム国)に忠誠を誓っていたハーリド・ブン・ワリード軍の元メンバーを殺害した。

AFP, July 12, 2020、ANHA, July 12, 2020、AP, July 12, 2020、al-Durar al-Shamiya, July 12, 2020、Reuters, July 12, 2020、SANA, July 12, 2020、SOHR, July 12, 2020、UPI, July 12, 2020などをもとに作成。

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国連安保理はバーブ・ハワー国境通行所経由での越境人道支援を1年延長する決議2533号を採択(2020年7月11日)

国連安保理は、周辺国からシリアへの越境(クロスボーダー)人道支援をイドリブ県バーブ・ハワー国境通行所に限定し、その期限を1年間(2021年7月10日)延長することを定めた決議2533号を賛成12、棄権3(ロシア、中国、ドミニカ共和国)で採択した。

決議案はドイツとベルギーの2カ国が共同提出したもの。

決議全文(英語)は以下の通り:

Resolution 2533 (2020)
Adopted by the Security Council on 11 July 2020
The Security Council,
Recalling its resolutions 2042 (2012), 2043 (2012), 2118 (2013), 2139 (2014), 2165 (2014), 2175 (2014), 2191 (2014), 2209 (2015), 2235 (2015), 2254 (2015), 2258 (2015), 2268 (2016), 2286 (2016), 2332 (2016), 2336 (2016), 2393 (2017), 2401 (2018), 2449 (2018), 2504 (2020) and its Presidential Statements of 3 August 2011 (S/PRST/2011/16), 21 March 2012 (S/PRST/2012/6), 5 April 2012 (S/PRST/2012/10), 2October 2013 (S/PRST/2013/15), 24 April 2015 (S/PRST/2015/10),17 August 2015 (S/PRST/2015/15), and 8 October 2019 (S/PRST/2019/12),
Reaffirming its strong commitment to the sovereignty, independence, unity and territorial integrity of Syria and to the purposes and principles of the Charter of the United Nations,
Determining that the devastating humanitarian situation in Syria continues to constitute a threat to peace and security in the region,
Underscoring that Member States are obligated under Article 25 of the Charter of the United Nations to accept and carry out the Council’s decisions,
1. Demands the full and immediate implementation of all provisions of all relevant Security Council resolutions, including resolutions 2139 (2014), 2165 (2014), 2191 (2014), 2258 (2015), 2332 (2016), 2393 (2017), 2401 (2018), 2449 (2018) and 2504 (2020);
2. Decides to renew the decisions in paragraphs 2 and 3 of Security Council resolution 2165 (2014), for a period of twelve months, that is, until 10 July 2021, excluding the border crossings of Al-Ramtha, Al Yarubiyah and Bab al-Salam;
3. Requests the Secretary-General to brief the Council monthly and to provide a report on a regular basis, at least every 60 days, on the implementation of resolutions 2139 (2014), 2165 (2014), 2191 (2014), 2258 (2015), 2332 (2016), 2393 (2017), 2401 (2018), 2449 (2018), 2504 (2020) and this resolution and on compliance by all relevant parties in Syria and further requests the Secretary-General to continue to include in his reports overall trends in United Nations cross-line and cross-border humanitarian access and detailed information on the humanitarian assistance delivered through United Nations humanitarian cross-border operations, including on the number of beneficiaries, locations of aid deliveries at district-level and the volume and nature of items delivered;
4. Decides to remain actively seized of the matter.

AFP, July 12, 2020、ANHA, July 12, 2020、AP, July 12, 2020、al-Durar al-Shamiya, July 12, 2020、Reuters, July 12, 2020、SANA, July 12, 2020、SOHR, July 12, 2020、UPI, July 12, 2020などをもとに作成。

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