リビア国民軍がトルコによって派遣されたシリア人戦闘員9人を殺害、5人を捕捉(2020年4月20日)

シリア人権監視団は、リビアの首都トリポリ近郊の戦線で、トルコによって派遣されたシリア人戦闘員(国民軍戦闘員)5人がハリーファ・ハフタル将軍率いるリビア国民軍に捕捉されたと発表した。

捕捉された5人は、トルコ占領下のアレッポ県北部(「ユーフラテスの盾」地域)のハワール・キリス村からトルコのガジアンテップ県に入り、ガジアンテップ空港からイスタンブール国際空港を経て、リビアのミスラータ県に入国していた。

また、リビア領内では、リビア国民軍との戦闘で国民軍戦闘員9人が新たに死亡、リビアでの戦闘で死亡した国民軍戦闘員はこれで199人となった。

なお、リビアに派遣された国民軍戦闘員は約5,300人に達し、約2,100人が派遣に向けて、「オリーブの枝」、「ユーフラテスの盾」地域に設置されているキャンプでトルコ軍の教練を受けている。

AFP, April 20, 2020、ANHA, April 20, 2020、AP, April 20, 2020、al-Durar al-Shamiya, April 20, 2020、Reuters, April 20, 2020、SANA, April 20, 2020、SOHR, April 20, 2020、UPI, April 20, 2020などをもとに作成。

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イランのザリーフ外務大臣がダマスカスでアサド大統領と会談(2020年4月20日)

イランのモハンマド・ジャヴァード・ザリーフ外務大臣がシリアを訪問し、首都ダマスカスでアサド大統領と会談した。

マスク姿で会談に臨んだアサド大統領は、同じくマスクを着用したザリーフ外務大臣に対して、イランでの新型コロナウイルス犠牲者への弔意を示す一方、米国をはじめとする一部西側諸国がこの危機を政治利用していると批判、こうした試みがこれらの国の国民を資していないと指弾した。

これに対して、ザリーフ外務大臣は、シリアやイランへの制裁を解除しようとしない米国の姿勢を非人道的と非難した。

会談では、制憲委員会(憲法委員会)、アスタナ・プロセスなどの政治プロセスの進捗、トルコの侵攻・占領が続くシリア北部情勢などについても意見を交わし、アサド大統領は、シリア領内でのトルコの振る舞いがアスタナ・プロセス、ソチ・プロセスでの合意を遵守しようとしないことの現れだと批判した。

一方、ザリーフ外務大臣は、欧米諸国が化学兵器使用疑惑問題を再び持ち出すことで、シリアへの復興を疎外しようとしていると批判した。

会談では、このほか、二国間の経済関係などについても意見が交わされた。

会談には、ワリード・ムアッリム副首相兼外務在外居住者大臣、ブサイナ・シャアバーン大統領府政治報道補佐官、ファイサル・ミクダード外務在外居住者副大臣が同席した。

ザリーフ外務大臣はまた、ムアッリム副首相兼外務在外居住者大臣とも個別に会談した。

SANA(4月20日付)が伝えた。

AFP, April 20, 2020、ANHA, April 20, 2020、AP, April 20, 2020、al-Durar al-Shamiya, April 20, 2020、Reuters, April 20, 2020、SANA, April 20, 2020、SOHR, April 20, 2020、UPI, April 20, 2020などをもとに作成。

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シリア軍はイドリブ県、ラタキア県で砲撃を続ける(2020年4月20日)

英国を拠点に活動する反体制派系NGOのシリア人権監視団によると、ロシア・トルコ首脳会談で合意された停戦が発効(3月5日深夜)してから46日目となる4月20日、シリア・ロシア軍、トルコ軍の爆撃は確認されなかった。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を2件(イドリブ県2件、ラタキア県0件、アレッポ県0件、ハマー県0件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を確認しなかった。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるマルアンド村、バイニーン村、マアッルバリート村、サーン村、サーリヒーヤ村、アーフィス村一帯、ファッティーラ村、カンスフラ村を砲撃した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるトルコマン山一帯を砲撃した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、イスリヤー村近郊でシリア軍の車輌に仕掛けられていた爆弾が爆発し、兵士2人が死亡した。

同地はダーイシュ(イスラーム国)の残党が潜伏を続ける地域。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、サフム・ジャウラーン村とシャジャラ町を結ぶ街道で、軍事情報局の兵士1人が何者かの襲撃を受けて死亡した。

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スワイダー県では、シリア人権監視団によると、サアラ村で和解委員会(平地山地和解委員会)メンバーの遺体が発見された。

遺体には頭部を強打された跡が残っていたという。

AFP, April 20, 2020、ANHA, April 20, 2020、AP, April 20, 2020、al-Durar al-Shamiya, April 20, 2020、Ministry of Defence of the Russian Federation, April 20, 2020、Reuters, April 20, 2020、SANA, April 20, 2020、SOHR, April 20, 2020、UPI, April 20, 2020などをもとに作成。

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ハサカ県で米軍ハンヴィーが何者かの襲撃を受け、車輌大破、複数人負傷(2020年4月20日)

ハサカ県では、SANA(4月20日付)が複数の地元筋の話として伝えたところによると、サブア・ワ・アルバイーン町南西に位置するダイル・ザウル県ルワイシド村に向かう交差点で、米軍のハンヴィー(HMMWV)1輌が何者かの襲撃を受け、車輌が大破、多数の兵士が負傷した。

このハンヴィーは、米軍兵士と人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍戦闘員を乗せていた。

一方、シリア人権監視団によると、ロシア軍とトルコ軍がマアバダ(カルキールキー)町近郊の国境地帯で合同パトロールを実施した。

AFP, April 21, 2020、ANHA, April 21, 2020、AP, April 21, 2020、al-Durar al-Shamiya, April 21, 2020、Reuters, April 21, 2020、SANA, April 21, 2020、SOHR, April 21, 2020、UPI, April 21, 2020などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民・国内避難民(IDPs)の帰還なし(2020年4月20日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(4月20日付)を公開し、4月19日に帰還した難民はいなかったと発表した。

2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は577,853人。

内訳は、レバノンからの帰還者182,605人(うち女性55,179人、子ども93,427人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者395,248人(うち女性118,618人、子ども201,569人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,715,172人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は807,133人(うち女性242,455人、子供411,918人)。

Ministry of Defence of the Russian Federation, April 20, 2020をもとに作成。

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アサド大統領のおじのマフルーフ一家がロシアとともに経済権益を伸張するアスマー大統領夫人の封じ込めを画策(2020年4月18日)

英国に本社を置くパン・アラブ・メディアのアラビー・ジャディード(4月18日付)は、複数の消息筋の話として、アサド大統領のおじでロシアに在住するムハンマド・マフルーフ氏およびダマスカスで暮らす息子のラーミー・マフルーフ氏と、アスマー・アフラス大統領夫人との間で「決済戦争」が始まったと伝えた。

首都ダマスカスの同消息筋が匿名を条件に明らかにしたところによると、「アスマー夫人のいとこのムハンナド・ダッバーグ氏が所有する「タカームル社」を貶めようとする計画が、マフルーフ氏によって推し進められ、その結果、アーティフ・ナッダーフ国内通商消費者保護大臣が先週、スマート・カードを輸出する「タカームル社」がパン配給事業に参入することを禁じると発表した。

同消息筋によると、マフルーフ氏によるこの「報復」は、アスマー夫人が昨年にガンを克服して以降、シリア経済の「パイ」の分配に介入し、ラーミー氏の投資に口出ししたことに端を発しているという。ラーミー氏は、ブスターン慈善協会を通じて、シリアの二大携帯会社であるシリアテルとMTNに投資を行っているが、アスマー夫人が両社の社長の人選を行い、免税事業を展開しているラーミー氏のラーマーク社から会計帳簿などを持ち出したという。

また、アサド大統領がアスマー夫人のために3,000万ドルもする絵画を購入したことにまつわる「スキャンダル」も、アスマー夫人を「丸裸」にし、シリア経済において果たしている役割を奪おうとする計略の一環として行われたものだという。

「タカームル社」は2016年、燃料、砂糖、米、お茶、パンの配給に使用するためのスマート・カードの開発を政府から受注することで、その名を広く知られるようになった。

同社はカード1枚あたり、400シリア・ポンドを受け取っており、首都ダマスカスの複数の情報筋の試算によると、これまでに約300万枚のカードを配布したという。また、カードが利用される度にその手数料として100シリア・ポンドが同社に支払われているという。

一方、シリア政府のもとで次官を務めたという男性は匿名を条件に、アスマー夫人を封じ込めようとする動きがロシアの「青信号」を得て行われていると指摘している。「アスマー夫人がロシアの取り分にも手を伸ばしている」というのがその理由。

元次官によると、シリア政府は、ロシアへのガスの輸出をめぐって、ドル建てとすることを求めて対立していたが、これに参入したのがアスマー夫人だったという。

高価な絵画をめぐる「スキャンダル」はロシアの『ゴスノヴォスチ』紙が報じたもので、ロシア政府は、貧困や新型コロナウイルス感染対策で外出規制に苦しむシリア人に、大統領夫妻の贅沢ぶりを暴露することで、不満を煽ることを狙っていた。実際、ラタキアでは数日前に抗議デモが発生している。

なお、『ゴスノヴォスチ』紙は、アサド大統領がアスマー夫人へのプレゼントとして、「スプラッシュ」と名づけられた英国人画家(デヴィッド・ハンク氏)の絵画をロンドンの所有者から3,000万ドルで購入したと伝えていた。

AFP, April 19, 2020、ANHA, April 19, 2020、AP, April 19, 2020、al-‘Arabi al-Jadid, April 18, 2020、al-Durar al-Shamiya, April 19, 2020、Reuters, April 19, 2020、SANA, April 19, 2020、SOHR, April 19, 2020、UPI, April 19, 2020などをもとに作成。

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イドリブ県でシャーム解放機構とフッラース・ディーン機構の緊張高まる(2020年4月19日)

英国を拠点に活動する反体制派系NGOのシリア人権監視団によると、ロシア・トルコ首脳会談で合意された停戦が発効(3月5日深夜)してから45日目となる4月19日、シリア・ロシア軍、トルコ軍の爆撃は確認されなかった。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を1件(イドリブ県1件、ラタキア県0件、アレッポ県0件、ハマー県0件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を確認しなかった。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構が、マアーッラト・イフワーン村にある支援物資用の倉庫をメンバーの住居として転用するとして、明け渡すよう、地元評議会に強要した。

これに対して、地元評議会は、倉庫は近く住民向けの医療クリニックとして転用される予定であるため、明け渡すことができないと回答した。

だが、シャーム解放機構は、国内避難民(IDPs)を収容している学校をクリニックとして転用すればいいとして、これを拒否した。

また、シャーム解放機構が軍事・治安権限を握るイドリブ市で、外国人司令官が乗った車にしかけられていた爆弾が爆発し、この司令官が負傷した。

外国人の国籍、所属組織は不明。

一方、アルマナーズ市では、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構と新興のアル=カーイダ系組織の一つフッラース・ディーン機構の緊張が高まった。

シャーム解放機構が、アルマナーズ市に複数の拠点を構えているフッラース・ディーン機構を排除しようとしたことがきっかけ。

シャーム解放機構の嫌がらせにフッラース・ディーン機構が反発、非難する声明を出した。

こうしたなか、シリア軍は「決戦」作戦司令室の支配下にあるファッティーラ村、カンスフラ村、スフーフン村、バーラ村、アルナバ村を砲撃した。

「決戦」作戦司令室は、シャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

対するトルコ軍は、兵站物資などを積んだ貨物車輌など約70輌からなる車列をカフル・ルースィーン村に違法に設置されている国境通行所からシリア領内に新たに進入させた。

トルコ軍はまた、ザーウィヤ山地方のバサーミス村に新たな拠点を設置した。

これにより、シリア領内のトルコ軍監視所・拠点は61カ所となった。
(シリア人権監視団の計算だと59)

トルコ軍の監視所・拠点が設置されている場所は以下の通り:

監視所

イドリブ県:サルワ村、タッル・トゥーカーン村、サルマーン村、ジスル・シュグール市(イシュタブリク村)
アレッポ県:登塔者聖シメオン教会跡、シャイフ・アキール山、アナダーン山、アレッポ市ラーシディーン地区(南)、アイス村(アイス丘)
ハマー県:ムーリク市、シール・マガール村
ラタキア県:ザイトゥーナ村

拠点

イドリブ県:マアッル・ハッタート村、サラーキブ市(3カ所)、タルナバ村、ナイラブ村、クマイナース村、サルミーン市、タフタナーズ航空基地、マアーッラト・ナアサーン村、マアッラトミスリーン市、マストゥーマ軍事キャンプ、タルマーニーン村、バルダクリー村、ナフラヤー村、ムウタリム村、ブサンクール村(2カ所)、ナビー・アイユーブ丘、バザーブール村、ラーム・ハムダーン村、アブザムー町、ムシャイリファ村、タッル・ハッターブ村、ビダーマー町(2カ所)、ナージヤ村、ズアイニーヤ村(2カ所)、ガッサーニーヤ村、クファイル村、バクサルヤー村、フライカ村、バルナース村、アリーハー市、ジャンナト・クラー村、バサーミス村
アレッポ県:アナダーン市、アレッポ市ラーシディーン地区、ジーナ村(2カ所)、カフル・カルミーン村、タワーマ村、第111中隊基地、アターリブ市、ダーラト・イッザ市、カフル・ヌーラーン村、バータブー村
ハマー県:ムガイル村

なおこのほかにも、トルコ軍はM4高速道路沿線に監視ポスト14カ所を設置している。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、スワイダー県のハラバー村に近い県境の街道に仕掛けられていた爆弾が爆発し、街道を走行していたシリア軍の車輌に乗っていた兵士1人が死亡、2人が負傷した。

AFP, April 19, 2020、ANHA, April 19, 2020、AP, April 19, 2020、al-Durar al-Shamiya, April 19, 2020、Ministry of Defence of the Russian Federation, April 19, 2020、Reuters, April 19, 2020、SANA, April 19, 2020、SOHR, April 19, 2020、UPI, April 19, 2020などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民・国内避難民(IDPs)の帰還なし(2020年4月19日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(4月19日付)を公開し、4月18日に帰還した難民はいなかったと発表した。

2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は577,853人。

内訳は、レバノンからの帰還者182,605人(うち女性55,179人、子ども93,427人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者395,248人(うち女性118,618人、子ども201,569人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,715,172人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は807,133人(うち女性242,455人、子供411,918人)。

Ministry of Defence of the Russian Federation, April 19, 2020をもとに作成。

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ダイル・ザウル県ではシリア民主軍がIDPsキャンプを急襲し、若者多数を連行(2020年4月18日)

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が17日深夜から18日未明にかけて、米主導の有志連合の航空支援を受けて、スブハ村近郊にある国内避難民(IDPs)キャンプを急襲し、多数の若者を連行した。

急襲の理由は不明。

一方、ハワーイジュ村では、ダーイシュ(イスラーム国)と思われるグループが仕掛けた爆弾が爆発した。

爆発はシリア民主軍が拠点として転用している学校の近くで発生した。

有志連合の無人航空機は、ハワーイジュ村で、オートバイ1台に対して攻撃を加えた。

オートバイに誰が乗っていたかは不明。

AFP, April 18, 2020、ANHA, April 18, 2020、AP, April 18, 2020、al-Durar al-Shamiya, April 18, 2020、Reuters, April 18, 2020、SANA, April 18, 2020、SOHR, April 18, 2020、April 19, 2020、UPI, April 18, 2020などをもとに作成。

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カーミシュリー市近郊の農村住民が米軍装甲車4輌からなる車列に立ちはだかり、これを退去させる(2020年4月18日)

ハサカ県では、SANA(4月18日付)によると、シリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるカーミシュリー市近郊の農村住民が、タッル・ハミース市近郊のアブー・カサーイブ村方面から進入しようとした米軍装甲車4輌からなる車列に立ちはだかり、これを退去させた。

また、シリア人権監視団によると、ロシア軍憲兵隊の装甲車4輌が、カーミシュリー市一帯地域でパトロール活動を実施した。

一方、米軍は兵站物資などを積んだ貨物車輌35輌(シリア人権監視団によると約50輌)からなる車列を、ヤアルビーヤ町(タッル・クージャル)近郊に違法に設置されているワリード国境通行所を経由してイラクからシリアに新たに進入させた。

車列はカーミシュリー市方面に向かったという。

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シリア人権監視団は、米軍部隊が、ラッカ県ジャズラ村近郊に違法に設置されている基地を頻繁に訪問し、同地での影響力回復を狙っていると発表した。

AFP, April 18, 2020、ANHA, April 18, 2020、AP, April 18, 2020、al-Durar al-Shamiya, April 18, 2020、Reuters, April 18, 2020、SANA, April 18, 2020、SOHR, April 18, 2020、UPI, April 18, 2020などをもとに作成。

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シャーム解放機構はシリア政府支配地とを結ぶ通商路の設置を決定したが、住民の反発を受け撤回(2020年4月18日)

英国を拠点に活動する反体制派系NGOのシリア人権監視団によると、ロシア・トルコ首脳会談で合意された停戦が発効(3月5日深夜)してから44日目となる4月18日、シリア・ロシア軍、トルコ軍の爆撃は確認されなかった。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を1件(イドリブ県1件、ラタキア県0件、アレッポ県0件、ハマー県0件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を確認しなかった。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構がシリア政府支配下のサラーキブ市とを結ぶ通商用の通行所を設置することを決定し、準備していたが、住民の反発を受け、決定を撤回した。

通行所の設置が予定されていたサラーキブ市・サルミーン市間の街道では、住民やメディア活動家らが、決定に反対する抗議行動を行うために集結していたが、シャーム解放機構はこれを強制排除していた。

一方、シリア軍は、「決戦」作戦司令室の支配下にあるザーウィヤ山地方のアルナバ村、カンスフラ村、バーラ村を砲撃した。

「決戦」作戦司令室は、シャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

他方、トルコ軍は、兵站物資を積んだ貨物車輌など30輌からなる車列をカフル・ルースィーン村に違法に設置されている国境通行所からシリア領内に新たに進入させた。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、フラーク市と西ムライハ村を結ぶ街道で、シリア軍第52旅団の車輌が襲撃され、乗っていた士官(大佐)1人を含む3人が死亡した。

AFP, April 18, 2020、ANHA, April 18, 2020、AP, April 18, 2020、al-Durar al-Shamiya, April 18, 2020、Ministry of Defence of the Russian Federation, April 18, 2020、Reuters, April 18, 2020、SANA, April 18, 2020、SOHR, April 18, 2020、UPI, April 18, 2020などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民・国内避難民(IDPs)の帰還なし(2020年4月18日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(4月18日付)を公開し、4月17日に帰還した難民はいなかったと発表した。

2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は577,853人。

内訳は、レバノンからの帰還者182,605人(うち女性55,179人、子ども93,427人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者395,248人(うち女性118,618人、子ども201,569人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,715,172人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は807,133人(うち女性242,455人、子供411,918人)。

Ministry of Defence of the Russian Federation, April 18, 2020をもとに作成。

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トルコ軍との戦闘でシリア民主軍戦闘員2人死亡(2020年4月17日)

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍がアブー・ラースィーン(ザルカーン)町近郊のバーブ・ファラジュ村にあるトルコ軍の拠点に潜入を試みたが、トルコ軍の反撃を受け、戦闘員2人が死亡した。

トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍はまた、同地でシリア民主軍を砲撃戦を行った。

AFP, April 17, 2020、ANHA, April 17, 2020、AP, April 17, 2020、al-Durar al-Shamiya, April 17, 2020、Reuters, April 17, 2020、SANA, April 17, 2020、SOHR, April 17, 2020、UPI, April 17, 2020などをもとに作成。

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アレッポ県でシャーム解放機構の司令官が暗殺される(2020年4月17日)

英国を拠点に活動する反体制派系NGOのシリア人権監視団によると、ロシア・トルコ首脳会談で合意された停戦が発効(3月5日深夜)してから43日目となる4月17日、シリア・ロシア軍、トルコ軍の爆撃は確認されなかった。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を1件(イドリブ県1件、ラタキア県0件、アレッポ県0件、ハマー県0件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を7件(イドリブ県1件、ラタキア県3件、アレッポ県3件、ハマー県0件)確認した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、アターリブ市とサッハーラ村を結ぶ街道で、シャーム解放機構の司令官が何者かに撃たれて死亡した。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるルハイワ村一帯を砲撃した。

一方、トルコ軍は貨物車輌、装甲車など30輌からなる車列をカフル・ルースィーン村に違法に設置されている国境通行所からシリア領内に新たに進入させた。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

AFP, April 17, 2020、ANHA, April 17, 2020、AP, April 17, 2020、al-Durar al-Shamiya, April 17, 2020、Ministry of Defence of the Russian Federation, April 17, 2020、Reuters, April 17, 2020、SANA, April 17, 2020、SOHR, April 17, 2020、UPI, April 17, 2020などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ロシア難民受入移送居住センター:難民・国内避難民(IDPs)の帰還なし(2020年4月17日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(4月17日付)を公開し、4月16日に帰還した難民はいなかったと発表した。

2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は577,853人。

内訳は、レバノンからの帰還者182,605人(うち女性55,179人、子ども93,427人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者395,248人(うち女性118,618人、子ども201,569人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,715,172人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は807,133人(うち女性242,455人、子供411,918人)。

Ministry of Defence of the Russian Federation, April 17, 2020をもとに作成。

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ロシアRIA-FAN通信:アサド大統領の再選を望むのはたった31.4%(2020年4月16日)

ロシアのRIA-FAN通信(Federal News Agensy、4月16日付)は、シリア政府支配地域の1,000人を対象とした世論調査結果を明らかにした。

それによると、2021年の大統領選挙でアサド大統領の再選を望むかとの問いに対して、31.4%が「はい」、41.3%が「いいえ」と答えた。

アサド大統領に投票するかとの問いには、32.1%が「はい」、53.5%が「いいえ」と答えた。

また、アサド大統領の再出馬については、23.5%が賛成、36.8%が反対、39.7%が無回答だった。

一方、シリア国内でもっとも深刻な問題は何かとの問い(複数回答)に対して、71.1%が「汚職」、60.6%が「低賃金と物価高」、43.4%が「電力不足」と答えた。

このほか、36.7%が「正統な政府が存在しない」、16.1%が「食糧不足」、15.7%が「政治的安定の欠如」、12.6%が「テロの脅威」と答えた。

アサド政権に対する大規模な抗議デモが今後起こると思うかとの質問に対しては、9.3%が「非常に起こり得る」、27.8%が「起こり得る」、10.4%が「起こり得ない」、28.9%が「不可能」、23.6%が無回答だった。

AFP, April 23, 2020、ANHA, April 23, 2020、AP, April 23, 2020、al-Durar al-Shamiya, April 23, 2020、Reuters, April 23, 2020、RIA-FAN, April 20, 2020、SANA, April 23, 2020、SOHR, April 23, 2020、UPI, April 23, 2020などをもとに作成。

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トルコ占領下のラッカ県ラアス・アイン市近郊で国民軍の車が爆発、複数の戦闘員が死傷(2020年4月16日)

ラッカ県では、SANA(4月16日付)によると、トルコ占領下のラアス・アイン市近郊のアフラース村でトルコ軍の支援を受ける国民軍の車に仕掛けられていた爆弾が爆発し、複数の戦闘員が死傷した。

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アレッポ県では、ANHA(4月16日付)によると、ロシア軍とトルコ軍がアイン・アラブ(コバネ)市東の国境地帯で合同パトロールを実施した。

パトロールには、両軍それぞれ4輌の装甲車とロシア軍ヘリコプター2機が参加した。

AFP, April 16, 2020、ANHA, April 16, 2020、AP, April 16, 2020、al-Durar al-Shamiya, April 16, 2020、Reuters, April 16, 2020、SANA, April 16, 2020、SOHR, April 16, 2020、UPI, April 16, 2020などをもとに作成。

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ハサカ県の村人が米軍装甲車5輌からなる車列を放逐(2020年4月16日)

ハサカ県では、SANA(4月16日付)によると、タッル・ハミース市近郊のアブー・カサーイブ村、ラヒーヤト・サウダ村の住民が、両村を通過しようとした米軍装甲車5輌からなる車列の進行を阻止、車列は退去を余儀なくされた。

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ラッカ県では、シリア人権監視団によると、トルコ軍はアブドゥーキー村(アレッポ県)に面する国境地帯に設置されていたコンクリートの壁の一部を撤去し、重機などをシリア領内に進入させ、タッル・アブヤド市とラッカ市を結ぶ街道に新たな基地の建設を開始した。

AFP, April 16, 2020、ANHA, April 16, 2020、AP, April 16, 2020、al-Durar al-Shamiya, April 16, 2020、Reuters, April 16, 2020、SANA, April 16, 2020、SOHR, April 16, 2020、April 18, 2020、UPI, April 16, 2020などをもとに作成。

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モーリタニア大統領はシリア独立記念日に合わせてアサド大統領に祝辞を送る(2020年4月16日)

モーリタニア通信(AMI4月14日付)は、ムハンマド・ウルド・シャイフ・ガズワーニー大統領がシリア独立記念日(4月17日)に合わせて、アサド大統領に祝辞を送ったと伝えた。

AFP, April 16, 2020、AMI, April 16, 2020、ANHA, April 16, 2020、AP, April 16, 2020、al-Durar al-Shamiya, April 16, 2020、Reuters, April 16, 2020、SANA, April 16, 2020、SOHR, April 16, 2020、UPI, April 16, 2020などをもとに作成。

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ロシア・トルコの停戦合意発効後初の爆撃:ハマー県で所属不明のドローンが反体制派の車輌を攻撃し、4人死亡(2020年4月16日)

英国を拠点に活動する反体制派系NGOのシリア人権監視団によると、ロシア・トルコ首脳会談で合意された停戦が発効(3月5日深夜)してから42日目となる4月16日、所属不明の無人航空機(ドローン)がハマー県で反体制武装集団の車輌に対する爆撃を行った。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を1件(イドリブ県1件、ラタキア県0件、アレッポ県0件、ハマー県0件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を確認しなかった。

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ハマー県では、シリア人権監視団やドゥラル・シャーミーヤ(4月15日付)によると、無人航空機(ドローン)1機が、ガーブ平原のアンカーウィー村で軍用車輌に対して爆撃を行い、戦闘員3人が死亡、5人が負傷した。

ナスル軍の広報責任者を務めるムハンマド・ラシード氏はツイッター(https://twitter.com/mohmad_rasheed/)を通じて、ドローンの攻撃を受けてメンバー2人が死亡したと発表した。

ナスル軍は、バラク・オバマ前米政権が支援していた「穏健な反体制派」の一つで、イッザ軍とともに長らくシャーム解放機構と共闘していたが、2018年6月にトルコの肝入りで結成された国民解放戦線に参加した。

ラシード氏は「イランの自爆型ドローン」が攻撃を行ったと断じている。

これに対し、シリア人権監視団は、爆撃を行ったドローンの所属は不明だが、ロシア軍、レバノンのヒズブッラー、あるいはそれ以外の「イランの民兵」のドローンの可能性が高いと発表した。

同監視団によると、所属不明のドローンはまた、ガーブ平原で活動を続けるアル=カーイダ系組織の一つフッラース・ディーン機構の車輌に対しても爆撃を行い、人的被害を与えた。

これに関して、ドゥラル・シャーミーヤは、別の無人航空機が、沿岸師団の車輌を爆撃し、乗っていた1人が死亡したと伝えた。

沿岸師団(第1沿岸師団および第2沿岸師団)が国民解放戦線に所属している。

これに対して、「決戦」作戦司令室はシリア政府の支配下にあるガーブ平原一帯を砲撃、ドゥラル・シャーミーヤによると、「占領国ロシアの民兵」の無人偵察機1機を撃墜したという。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるタフタナーズ市近郊の農地を砲撃、農作業をしていた女性3人が負傷した。

シリア軍はまた、トゥライハ村、ザーウィヤ山一帯(バーラ村、ファッティーラ村)にも砲撃を実施した。

これに対して、「決戦」作戦司令室もイドリブ県南部のシリア政府支配地域を砲撃した。

一方、トルコ軍は、装甲車や貨物車輌約40輌からなる車列をカフル・ルースィーン村に違法に設置されている国境通行所からシリア領内に新たに進入させた。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍(第46連隊駐留部隊)が「決戦」作戦司令室の支配下にあるカフルタアール村を砲撃、住民1人が死亡した。

一方、シャーム解放機構は、トルコの占領下にある「オリーブの枝」地域に面するダイル・バッルート村に設置している通行所を再び開放した。

開放期間は1日と見られる。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がナワー市でオートバイに乗った2人組の襲撃を受け、兵士1人が負傷した。

一方、シリア政府と和解し、シリア軍に編入された元反体制武装集団が、同市の詰所でこの2人組と思われる若者2人を射殺した。

さらに、ブスル・ハリール市とイズラア市を結ぶ街道では、シリア軍の車輌が武装集団の攻撃を受け、兵士3人が死亡、2人が負傷した。

また、ヒルバト・カイス村でシリア軍の少尉が武装集団の襲撃を受けて死亡した。

AFP, April 16, 2020、ANHA, April 16, 2020、AP, April 16, 2020、al-Durar al-Shamiya, April 16, 2020、Ministry of Defence of the Russian Federation, April 16, 2020、Reuters, April 16, 2020、SANA, April 16, 2020、SOHR, April 16, 2020、UPI, April 16, 2020などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民・国内避難民(IDPs)の帰還なし(2020年4月16日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(4月16日付)を公開し、4月15日に帰還した難民はいなかったと発表した。

2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は577,853人。

内訳は、レバノンからの帰還者182,605人(うち女性55,179人、子ども93,427人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者395,248人(うち女性118,618人、子ども201,569人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,715,172人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は807,133人(うち女性242,455人、子供411,918人)。

Ministry of Defence of the Russian Federation, April 16, 2020をもとに作成。

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イスラエル軍ドローンがダマスカス郊外県の国境通行所でヒズブッラーの車をミサイル攻撃(2020年4月15日)

ダマスカス郊外県では、ロイター通信(4月15日付)などによると、イスラエル軍の無人航空機(ドローン)がレバノンのマスナア国境通行所(ベカーア県)に面するジュダイダト・ヤーブース国境通行所で軍用ジープに対してミサイル攻撃を行った。

発射されたミサイルは2発。

誰が乗っていたかは不明だが、狙われたのはヒズブッラーの車輌。


AFP, April 15, 2020、ANHA, April 15, 2020、AP, April 15, 2020、al-Durar al-Shamiya, April 15, 2020、Reuters, April 15, 2020、SANA, April 15, 2020、SOHR, April 15, 2020、UPI, April 15, 2020などをもとに作成。

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ダーイシュがユーフラテス川東岸のアッターラ石油ステーションを攻撃、米主導の有志連合が反撃(2020年4月15日)

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、ダーイシュ(イスラーム国)が、北・東シリア自治局の支配下にあるユーフラテス川東岸のアッターラ石油ステーション(ダイル・ザウル市北東)を攻撃した。

これを受け、CONOCOガス工場とジャフラ村に違法に駐留する米軍主導の有志連合が同地を砲撃した。

AFP, April 15, 2020、ANHA, April 15, 2020、AP, April 15, 2020、al-Durar al-Shamiya, April 15, 2020、Reuters, April 15, 2020、SANA, April 15, 2020、SOHR, April 15, 2020、UPI, April 15, 2020などをもとに作成。

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トルコ軍は新型コロナウイルス感染者に、金銭を支払う見返りとして、北・東シリア自治局支配地域に移動するよう強要(2020年4月15日)

ANHA(4月15日付)は、複数の情報筋の話として、トルコの占領下にあるラッカ県タッル・アブヤド市近郊の占領地内で、トルコ軍が新型コロナウイルスに感染した5人に、金銭を支払う見返りとして、北・東シリア自治局支配地域に移動するよう強要していると伝えた。

同情報筋によると、5人はスルーク町で感染が確認されたという。

AFP, April 15, 2020、ANHA, April 15, 2020、AP, April 15, 2020、al-Durar al-Shamiya, April 15, 2020、Reuters, April 15, 2020、SANA, April 15, 2020、SOHR, April 15, 2020、UPI, April 15, 2020などをもとに作成。

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ロシア合同連携センターとシリア国外難民帰還調整委員会は米国がシリア領内の占領地での新型コロナウイルス感染拡大の脅威から目を逸らしていると非難(2020年4月15日)

ロシア合同連携センターとシリア国外難民帰還調整委員会は共同声明を出し、国際社会に対して、米国とその同盟国によるシリア制裁の解除に向けてシリアを支援するよう呼びかけた。

共同声明では、米国は、ダーイシュ(イスラーム国)が勢力拡大した時と同様、シリアでの新型コロナウイルス感染症拡大の脅威から目を逸らしていると非難、「国民もろとも根絶」をめざす米国とその同盟国によるシリア制裁を解除させるため、シリアを支援するよう国際社会に呼びかけられている。

声明はまた、米国が違法に占領するヒムス県タンフ国境通行所一帯地域(55キロ地帯)に面するルクバーン・キャンプと、米国の支援を受ける北・東シリア自治局の支配下にあるハサカ県のフール・キャンプの国内避難民(IDPs)が、感染拡大の脅威に晒されていると警鐘を鳴らした。

AFP, April 15, 2020、ANHA, April 15, 2020、AP, April 15, 2020、al-Durar al-Shamiya, April 15, 2020、Reuters, April 15, 2020、SANA, April 15, 2020、SOHR, April 15, 2020、UPI, April 15, 2020などをもとに作成。

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中国からの新型コロナウイルス感染症対策支援物資がダマスカス国際空港に到着(2020年4月15日)

中国からの新型コロナウイルス感染症対策支援物資がダマスカス国際空港に到着した。

ファイサル・ミクダード外務在外居住者副大臣は、空港で記者団に対し、新型コロナウイルス感染の拡大防止に努めるシリア、さらには世界各国しようとする中国の姿勢を高く評価した。

一方、冯飚駐シリア中国大使は、今回供与された物資が新型コロナウイルスの感染を確認するための検査キットであることを明らかにしたうえで、第1回目となる今回の支援に続いて、今後も支援を継続すると付言した。

また、物資供与に先立って、シリアと中国の専門家がインターネットを通じて、感染症対策についての情報を交換していたことを明らかにした。

SANA(4月15日付)が伝えた。

AFP, April 15, 2020、ANHA, April 15, 2020、AP, April 15, 2020、al-Durar al-Shamiya, April 15, 2020、Reuters, April 15, 2020、SANA, April 15, 2020、SOHR, April 15, 2020、UPI, April 15, 2020などをもとに作成。

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トルコ軍と国民軍はアレッポ県、ラッカ県北部を砲撃(2020年4月15日)

アレッポ県では、ANHA(4月15日付)によると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるタッル・リフアト市近郊のブルジュ・カーディー村、カルーティー村(シーラーワー町近郊)を砲撃した。

一方、アフリーン解放軍団が声明を出し、11日と13日にトルコ占領下のシーラーワー町近郊のバースータ村とマーリア市近郊でトルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍を攻撃、戦闘員2人を殺害し、4人を負傷させたと発表した。

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ラッカ県では、ANHA(4月15日付)によると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるアイン・イーサー市近郊のフーシャーン村、ハーリディーヤ村を砲撃した。

AFP, April 15, 2020、ANHA, April 15, 2020、AP, April 15, 2020、al-Durar al-Shamiya, April 15, 2020、Reuters, April 15, 2020、SANA, April 15, 2020、SOHR, April 15, 2020、UPI, April 15, 2020などをもとに作成。

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ロシア・トルコ軍がイドリブ県のM4高速道路で合同パトロール、シリア軍の砲撃で国民解放戦線司令官1人死亡(2020年4月15日)

英国を拠点に活動する反体制派系NGOのシリア人権監視団によると、ロシア・トルコ首脳会談で合意された停戦が発効(3月5日深夜)してから41日目となる4月15日、シリア・ロシア軍、トルコ軍の爆撃は確認されなかった。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を2件(イドリブ県1件、ラタキア県0件、アレッポ県0件、ハマー県2件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を0件(イドリブ県1件、ラタキア県0件、アレッポ県0件、ハマー県1件)確認した。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、トルコ軍とロシア軍がM4高速道路での合同パトロールを実施した。

両軍合同部隊はタルナバ村を出発、ナイラブ村までの区間をパトロールした。

一方、シリア軍はM4高速道路沿線のアリーハー市近郊のマアッルバリート村一帯を砲撃し、トルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)の司令官1人が死亡した。

シリア軍はまた、「決戦」作戦司令室の支配下にあるザーウィヤ山地方のバーラ村、フライフィル村、ハザーリーン村一帯を砲撃した。

対する「決戦」作戦司令室も応戦した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構と国民解放戦線などからなる武装連合体。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、ヤードゥーダ村でシリア軍第4師団を支援する予備部隊の隊員1人が何者かの発砲を受けて死亡した。

また、タスィール町でもヒズブッラー協力者1人が何者かによって殺害された。

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クナイトラ県では、シリア人権監視団によると、ナースィリーヤ村でシリア軍兵士が何者かの襲撃を受けて殺害された。

AFP, April 15, 2020、ANHA, April 15, 2020、AP, April 15, 2020、al-Durar al-Shamiya, April 15, 2020、Ministry of Defence of the Russian Federation, April 15, 2020、Reuters, April 15, 2020、SANA, April 15, 2020、SOHR, April 15, 2020、UPI, April 15, 2020などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民・国内避難民(IDPs)の帰還なし(2020年4月15日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(4月15日付)を公開し、4月14日に帰還した難民はいなかったと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは61人(うち女性18人、子供31人)、ヨルダンから帰国したのは0人。

2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は577,853人。

内訳は、レバノンからの帰還者182,605人(うち女性55,179人、子ども93,427人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者395,248人(うち女性118,618人、子ども201,569人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,715,172人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は807,133人(うち女性242,455人、子供411,918人)。

Ministry of Defence of the Russian Federation, April 15, 2020をもとに作成。

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米軍の車輌100輌以上がイラクからシリア領内に新たに進入(2020年4月14日)

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、米軍が兵站物資や軍事装備を積んだ貨物車輌や装甲車100輌以上からなる車列をイラクからワリード国境通行所を経由してシリア領内に新たに進入させた。

車列は人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の護衛を受けて、ハサカ県、ダイル・ザウル県に違法に設置されている米軍基地へと向かった。

AFP, April 14, 2020、ANHA, April 14, 2020、AP, April 14, 2020、al-Durar al-Shamiya, April 14, 2020、Reuters, April 14, 2020、SANA, April 14, 2020、SOHR, April 14, 2020、UPI, April 14, 2020などをもとに作成。

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