トルコ軍と国民軍はアレッポ県マンビジュ市近郊のシリア軍拠点を砲撃(2020年3月3日)

アレッポ県では、ANHA(3月3日付)によると、トルコ軍の支援を受ける国民軍が、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるマンビジュ市北西のウンム・ジャッルード村にある国境通行所を砲撃した。

またトルコ軍が、マンビジュ市西のアラブ・ハサン村一帯に設置されているシリア軍拠点を砲撃した。

一方、シリア人権監視団によると、シリア政府との再和解を拒否していたダルアー県サナマイン市の元反体制武装集団メンバー21人が、シリア政府が用意した大型バスに乗って、トルコ占領下のバーブ市に至る通行所に到着した。

サナマイン市では1日、シリア軍が、戦車などからなる部隊を治安維持のために進駐させようとしたが、地元の武装集団が抵抗し交戦となり、2日に元反体制武装集団メンバーがロシアの仲介でイドリブ県に退去することを政府側と合意していた。

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ハサカ県では、ANHA(3月3日付)によると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍がアブー・ラースィーン(ザルカーン)町近郊を砲撃した。

シリア人権監視団によると、国民軍はまた、ラアス・アイン市近郊のタッル・ムハンマド村を砲撃した。

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ラッカ県では、ANHA(3月3日付)によると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍がタッル・アブヤド市近郊のカズアリー村、シュルバーニースク村、スライブ村、ハッラーブ・サールーンジュ村を砲撃した。

AFP, March 3, 2020、ANHA, March 3, 2020、AP, March 3, 2020、al-Durar al-Shamiya, March 3, 2020、Reuters, March 3, 2020、SANA, March 3, 2020、SOHR, March 3, 2020、UPI, March 3, 2020などをもとに作成。

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首都ダマスカスにある駐シリア・リビア大使館が再開(2020年3月3日)

リビア(リビア国民軍)のアブドゥッラフマーン・ウハイリシュ副首相、アブドゥルハーディー・フワイジュ外務国際関係大臣の訪問を受けて、首都ダマスカスにある駐シリア・リビア大使館が再開された。

SANA(3月3日付)などが伝えた。

AFP, March 3, 2020、ANHA, March 3, 2020、AP, March 3, 2020、al-Durar al-Shamiya, March 3, 2020、Reuters, March 3, 2020、SANA, March 3, 2020、SOHR, March 3, 2020、UPI, March 3, 2020などをもとに作成。

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トルコ軍がシリア軍戦闘機1機を、シリア軍がトルコ軍ドローン2機を撃墜、シリア軍はサラーキブ市近郊の4カ村を奪還(2020年3月3日)

イドリブ県では、SANA(3月3日付)がシリア軍筋の情報として伝えたところによると、県南部で武装テロ集団に対する任務にあたっていたシリア軍戦闘機1機が11時03分にトルコ軍が発射した地対空ミサイルを被弾し、マアッラト・ヌウマーン市北西に墜落した。


ドゥラル・シャーミーヤ(3月3日付)やシリア人権監視団によると、撃墜されたのは旧チェコスロバキア製のL-39軽攻撃機、攻撃を行ったのはトルコ軍のF-16戦闘機。

シリア人権監視団によると、反体制武装集団が撃墜された戦闘機の乗組員2名の遺体を発見したという。

これを受け、シリア軍は、対抗措置としてトルコ軍のバイラクタルTB2無人航空機(ドローン)2機をサラーキブ市近郊とハーン・スブル村東の上空で撃墜した。

SANAによると、うち1機はサラーキブ市近郊のシリア軍拠点に対して爆撃を加えようとしていたところを撃破したという。

また、シリア軍地上部隊は、ビンニシュ市、サルミーン市、ナイラブ村、ジスル・シュグール市およびその一帯、タルナバ村、マストゥーマ基地を砲撃、タルナバ村とマストゥーマ基地に対する砲撃では、トルコ軍兵士4人が死亡、7人が負傷した。

一方、ロシア軍戦闘機は、サルミーン市、ビンニシュ市、アリーハー市一帯、アーフィス村、サラーキブ市西部郊外一帯を爆撃した。

また、イドリブ市で早朝、大きな爆発が発生し、子ども3人を含む7人が死亡、20人が負傷した。

爆発は、ロシア軍の爆撃か弾道ミサイルによるものだという。

SANAによると、一連の戦闘で、シリア軍は、サラーキブ市近郊のジャウバース村、タルナバ村、ダーディーフ村、カフルバッティーフ村からトルコ軍の支援を受ける「決戦」作戦司令室(シャーム解放機構、国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体)を掃討し、同地を再び制圧した。

https://youtu.be/Fi_rbA0JWAs

対するトルコ軍は、砲兵部隊と無人航空機(ドローン)でサラーキブ市一帯、マアッラト・ヌウマーン市近郊、マアッルディブサ村のシリア軍拠点を攻撃した。

また、戦車や装甲車など60輌からなる増援部隊をカフル・ルースィーン村に違法に設置されている国境通行所からシリア領内に進入させた。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機がタカード村を爆撃した。

これに対して、トルコ軍は、砲兵部隊とドローンでズィルバ村などを攻撃した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、トルコ軍ドローンが、ジューリーン村北のミールザー砦にあるシリア軍拠点を爆撃した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を50件(イドリブ県9件、ラタキア県21件、アレッポ県20件、ハマー県0件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を35件(イドリブ県23件、ラタキア県0件、アレッポ県12件、ハマー県0件)確認した。

AFP, March 3, 2020、ANHA, March 3, 2020、AP, March 3, 2020、al-Durar al-Shamiya, March 3, 2020、Ministry of Defence of the Russian Federation, March 3, 2020、Reuters, March 3, 2020、SANA, March 3, 2020、SOHR, March 3, 2020、UPI, March 3, 2020などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民1,009人が新たに帰還、2018年半ば以降帰還した難民は567,963人に(2020年3月3日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(3月3日付)を公開し、3月2日に難民1,009人が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは212人(うち女性64人、子供108人)、ヨルダンから帰国したのは797人(うち女性239人、子供406人)。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は567,963人となった。

内訳は、レバノンからの帰国者179,551人(うち女性54,263人、子ども91,869人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者388,412人(うち女性116,567人、子ども198,083人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

45カ国で難民登録したシリア人の数は6,580,101人(うち女性1,974,030人、子供3,355,852人)。

また、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は797,243人(うち女性239,488人、子供406,874人)となった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, March 3, 2020をもとに作成。

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ロシアのプーチン大統領「我々は誰とも戦争するつもりはない」(2020年3月2日)

ロシアのヴラジミール・プーチン大統領は、タス通信(3月2日付)の新コーナー「ウラジーミル・プーチンの20人の高官」のなかで、イドリブ県情勢の緊迫化に関して、「我々は誰とも戦争するつもりはない。だが、我々は、誰かが我々に対して戦争をしかけるようと思いつかないようにするため、防空分野において事態に備えるようと取り組んでいる」と述べた。

AFP, March 2, 2020、ANHA, March 2, 2020、AP, March 2, 2020、al-Durar al-Shamiya, March 2, 2020、Reuters, March 2, 2020、SANA, March 2, 2020、SOHR, March 2, 2020TASSMarch 2, 2020、UPI, March 2, 2020などをもとに作成。

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イスラエル軍機がクナイトラ県の車輌をミサイル攻撃(2020年3月2日)

クナイトラ県では、シリア人権監視団によると、イスラエル軍無人航空機(ドローン)が、アイン・ティーナ村で、親政権民兵の車輌を攻撃し、これを破壊した。

死傷者が出たかは不明。

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これに関して、イスラエル軍のアヴィハイ・アドライ報道官はツイッターの公式アカウント(https://twitter.com/AvichayAdraee/)で「イスラエル軍部隊は先ほど、ゴラン高原北部地域で狙撃が行われようとしているのを補則した…。これを鑑み、同部隊はこの作戦を実施しようとしていた車を攻撃した」と発表した。

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一方、SANA(3月2日付)は、イスラエル軍が占領下ゴラン高原上空からアイン・ティーナ村で車に対してミサイル攻撃を行った、と伝えた。

AFP, March 2, 2020、ANHA, March 2, 2020、AP, March 2, 2020、al-Durar al-Shamiya, March 2, 2020、Reuters, March 2, 2020、SANA, March 2, 2020、SOHR, March 2, 2020、UPI, March 2, 2020などをもとに作成。

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トルコ軍と国民軍はラッカ県、ハサカ県を砲撃(2020年3月2日)

ラッカ県では、ANHA(3月2日付)によると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍がタッル・アブヤド市近郊のスライブ村、アイン・イーサー市近郊の国内避難民(IDPs)キャンプ、フーシャーン村、ハーリディーヤ村を砲撃した。

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ハサカ県では、ANHA(3月2日付)によると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍がタッル・タムル町近郊のウンム・カイフ村を砲撃した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍とトルコ軍がアイン・アラブ(コバネ)市近郊の国境地帯で合同パトロールを実施した。

一方、アフリーン解放戦線は声明を出し、1日にマルアナーズ村でトルコの支援を受ける反体制武装集団を攻撃し、3人を殺害したと発表した。

AFP, March 2, 2020、ANHA, March 2, 2020、AP, March 2, 2020、al-Durar al-Shamiya, March 2, 2020、Reuters, March 2, 2020、SANA, March 2, 2020、SOHR, March 2, 2020、UPI, March 2, 2020などをもとに作成。

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アサド大統領はシリアを訪問中のリビア国民軍側の副首相・外相と会談(2020年3月2日)

アサド大統領は、リビア(リビア国民軍)のアブドゥッラフマーン・ウハイリシュ副首相、アブドゥルハーディー・フワイジュ外務国際協力大臣らからなる使節団と会談した。

SANA(3月2日付)によると、会談でえは、両国関係、テロとの戦い、トルコなどによる外国の干渉への対応などについて意見が交わされた。

AFP, March 2, 2020、ANHA, March 2, 2020、AP, March 2, 2020、al-Durar al-Shamiya, March 2, 2020、Reuters, March 2, 2020、SANA, March 2, 2020、SOHR, March 2, 2020、UPI, March 2, 2020などをもとに作成。

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トルコ軍ドローンの爆撃にもかかわらず、シリア軍はサラーキブ市を奪還、トルコ軍兵士1人を砲撃で殺害(2020年3月2日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、トルコ軍無人航空機(ドローン)が、サラーキブ市一帯のシリア軍拠点に対して爆撃を行った。

また、シャーム解放機構、国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる「決戦」作戦司令室が、サラーキブ市一帯、同市近郊のジャウバース村、タルナバ村一帯でシリア軍への攻撃を続けた。

しかし、シリア軍地上部隊はシリア・ロシア軍の航空支援を受けて反撃し、「決戦」作戦司令室との激しい戦闘の末、サラーキブ市を再び制圧した。

サラーキブ市は2月5日にシリア軍が制圧したが、トルコの支援を受ける「決戦」作戦司令室は26日にこれを奪還したと発表していた。

シリア軍によるサラーキブ市再制圧を受け、ロシア軍はサラーキブ市に憲兵隊を派遣したと発表した。

これに対して、シャーム解放機構は、精鋭のアサーイブ・ハムラー(赤鉢巻)部隊を同地に派遣した。

シリア軍地上部隊はまた、タフタナーズ航空基地に設置されているトルコ軍の拠点を砲撃し、トルコ軍兵士1人が死亡、3人が負傷した。

シリア軍地上部隊はさらに、シリア・ロシア両軍の航空支援を受けて、県南部で「決戦」作戦司令室に攻勢をかけ、フライフィル村、ダール・カビーラ村、ハザーリーン村を奪還した。

一方、ロシア軍戦闘機は、県南部のほか、フーア市、アドワーン村、サラーキブ市一帯を爆撃し、フーア市で住民2人が死亡、6人が負傷、アドワーン村では国内避難民(IDPs)2人が死亡した。

これに対して、トルコ軍は、カフルルースィーン村に違法に設置されている国境通行所から戦車や装甲車などからなる車列をシリア領内に進入させ、イドリブ県との県境に位置するアレッポ県のバータブー村に新たな拠点を設置した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、トルコ軍地上部隊がカブターン・ジャバル村、アンジャーラ村、シャイフ・アキール山、カフル・ハラブ村を砲撃、「決戦」作戦司令室が同地でシリア軍と激しく交戦した。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シリア軍防空部隊が、シリア駐留ロシア軍司令室が設置されているフマイミーム航空基地に向かって飛来した無人航空機複数機を撃墜した。

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ハマー県では、SANA(3月2日付)によると、トルコ軍の支援を受ける「決戦」作戦司令室がジューリーン村を砲撃し、女性1人と子ども1人が死亡、住民7人が死亡した。

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シリア人権監視団によると、一連の戦闘でシリア軍兵士11人と「決戦」作戦司令室戦闘員21人が死亡した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を31件(イドリブ県4件、ラタキア県18件、アレッポ県8件、ハマー県1件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を16件(イドリブ県5件、ラタキア県0件、アレッポ県11件、ハマー県0件)確認した。

AFP, March 2, 2020、ANHA, March 2, 2020、AP, March 2, 2020、al-Durar al-Shamiya, March 2, 2020、Ministry of Defence of the Russian Federation, March 2, 2020、Reuters, March 2, 2020、SANA, March 2, 2020、SOHR, March 2, 2020、UPI, March 2, 2020などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民743人と国内避難民(IDPs)1,821人が新たにシリア政府支配地域に帰還、2018年半ば以降帰還した難民は566,954人、2019年以降帰還したIDPsは59,515人に(2020年3月2日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(3月2日付)を公開し、3月1日に難民743人が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは340人(うち女性102人、子供173人)、ヨルダンから帰国したのは403人(うち女性121人、子供206人)。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は566,954人となった。

内訳は、レバノンからの帰国者179,339人(うち女性54,199人、子ども91,761人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者387,615人(うち女性116,328人、子ども197,677人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

45カ国で難民登録したシリア人の数は6,580,101人(うち女性1,974,030人、子供3,355,852人)。

また、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は796,234人(うち女性239,185人、子供406,360人)となった。

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一方、国内避難民1,821人が新たに帰宅した。

うちダマスカス郊外県東グータ地方に帰宅したのは0人、ダイル・ザウル県サーリヒーヤ村の通行所を経由してダマスカス郊外県、ヒムス県などに帰宅したの1,821人(うち女性691人、子ども422人)、ヒムス県南東グラーブ山のジュライギム通行所を経由して帰還したのは0人、イドリブ県アブー・ズフール町郊外の通行所およびハマー県スーラーン町の通行所を経由して帰宅したのは0人だった。

これにより、2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は59,515人(うち女性20,280人、子供24,782人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,328,111人(うち女性402,839人、子供668,548人)となった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, March 2, 2020をもとに作成。

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トルコのアカル国防大臣「27日に開始された「春の盾」作戦は成功裏に続けられているが…ロシアと事を構える意思はない」(2020年3月1日)

トルコのフルシ・アカル国防大臣は、トルコ軍兵士33人が死亡した2月27日のイドリブ県ザーウィヤ山に対するシリア軍の爆撃を受けて開始された「春の盾」作戦が成功裏に継続されていると発表した。

作戦開始は27日の緊急国家安全保障会議で決定されたもの。

アカル国防大臣は「作戦の目的はシリア政府の虐殺を食い止め、過激派と難民発生を抑えることにある」としたうえで、「しかし、ロシアと事を構える意思はない」と強調した。

また、「これまでにシリア軍兵士2,000人以上を無力化、無人航空機1機、ヘリコプター8機、戦車103輌、大砲・ミサイル発射台72基、防空システム3基を破壊した」と付言した。

アナトリア通信(3月1日付)が伝えた。

AFP, March 1, 2020、Anadolu Ajansı, March 1, 2020、ANHA, March 1, 2020、AP, March 1, 2020、al-Durar al-Shamiya, March 1, 2020、Reuters, March 1, 2020、SANA, March 1, 2020、SOHR, March 1, 2020、UPI, March 1, 2020などをもとに作成。

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トルコ軍がイドリブ県でシリア軍戦闘機2機を撃墜、パイロットは無事(2020年3月1日)

シリア軍消息筋は、イドリブ県で「テロ組織」の拠点に対する攻撃を実施していたシリア軍戦闘機2機が13時25分、トルコ軍戦闘機の攻撃を受け、撃墜されたと発表した。

パイロットは脱出し無事だという。

SANA(3月1日付)が伝えた。


シリア人権監視団などによると、撃墜されたのはシリア軍戦闘機はSu-24。

トルコ空軍所属のF-16戦闘機によって、マアッラト・ヌウマーン市近郊とザーウィヤ山の上空でそれぞれ撃墜された。

AFP, March 1, 2020、ANHA, March 1, 2020、AP, March 1, 2020、al-Durar al-Shamiya, March 1, 2020、Reuters, March 1, 2020、SANA, March 1, 2020、SOHR, March 1, 2020、UPI, March 1, 2020などをもとに作成。

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シリア軍がトルコ軍無人航空機3機を撃墜(2020年3月1日)

SANA(3月1日付)は、シリア軍が「決戦」作戦司令室を支援するトルコ軍の無人航空機(ドローン)3機を撃墜したと伝えた。

うち1機は、「決戦」作戦司令室との交戦が続くサラーキブ市近郊上空、1機はハマー市上空で撃墜された。

残る1機の撃墜場所は明らかにされなかった。

https://youtu.be/QMbUzXGihrU

なお、シリア人権監視団は、トルコ軍のドローンがハマー市近郊の第47旅団基地上空に飛来、シリア軍防空部隊が迎撃したが、撃墜されたかどうかは確認できないと発表していた。

AFP, March 1, 2020、ANHA, March 1, 2020、AP, March 1, 2020、al-Durar al-Shamiya, March 1, 2020、Reuters, March 1, 2020、SANA, March 1, 2020、SOHR, March 1, 2020、UPI, March 1, 2020などをもとに作成。

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ロシア大統領府報道官「いかなる発言がなされようと、シリア国内でのテロとの戦いを継続する」と述べ、トルコを牽制(2020年3月1日)

ロシア大統領府のドミトリー・ペスコフ報道官は「いかなる発言がなされようと、シリア国内でのテロとの戦いを継続する」と述べ、トルコを牽制した。

ペスコフ報道官は「1年前のソチでの合意に従って、トルコはテロ勢力の無力化しなければならなかった。しかし、残念ながら、トルコはこの誓約を守らっていない。テロリストはシリア軍への攻撃を行っている…。シリア軍の最近の発言はテロ組織に対峙することが目的だ…。いかなる発言がなされようと、このテロ勢力との戦いは続く」と述べた。

AFP, March 1, 2020、ANHA, March 1, 2020、AP, March 1, 2020、al-Durar al-Shamiya, March 1, 2020、Reuters, March 1, 2020、SANA, March 1, 2020、SOHR, March 1, 2020、UPI, March 1, 2020などをもとに作成。

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ロシア当事者和解調整センター長「ロシア軍はシリア領空でのトルコ軍の安全を保障できない」(2020年3月1日)

ラタキア県フマイミーム航空基地のシリア駐留ロシア軍司令部に設置されている当事者和解調整センターのオレグ・ジュラフロフ副センター長(少将)は、記者団に対して、シリア軍がイドリブ県領空を封鎖したことを受け「このような状況において、ロシア軍司令部はシリア領空でのトルコ軍の安全を保障できない」と述べた。

AFP, March 1, 2020、ANHA, March 1, 2020、AP, March 1, 2020、al-Durar al-Shamiya, March 1, 2020、Reuters, March 1, 2020、SANA, March 1, 2020、SOHR, March 1, 2020、UPI, March 1, 2020などをもとに作成。

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シリア政府とハフタル将軍率いるリビア国民軍は在外公館再開で合意(2020年3月1日)

ワリード・ムアッリム副首相兼外務在外居住者大臣は、リビア(ハリーファ・ハフタル将軍に率いるリビア国民軍)のアブドゥッラフマーン・ウハイリシュ副首相、アブドゥルハーディー・フワイジュ外務国際関係大臣らからなる使節団と首都ダマスカスで会談した。

SANA(3月1日付)によると、会談では、二国間関係、両国での復興について意見が交わされるとともに、トルコのあからさまな主権侵害、内政干渉という共通の脅威への対処で連携することを確認した。

会談後、ムアッリム副首相兼外務在外居住者大臣とフワイジュ外務国際関係大臣は、両国の在外公館・領事館を再開するための了解覚書(MoU)に調印した。

AFP, March 1, 2020、ANHA, March 1, 2020、AP, March 1, 2020、al-Durar al-Shamiya, March 1, 2020、Reuters, March 1, 2020、SANA, March 1, 2020、SOHR, March 1, 2020、UPI, March 1, 2020などをもとに作成。

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ハサカ県北部を占領するトルコがハサカ市への飲料水供給を止めてから1週間(2020年3月1日)

SANA(3月1日付)は、ハサカ県ラアス・アイン市一帯を占領下に置くトルコとその支援を受ける国民軍が、ハサカ市にいたる水路を封鎖を続け、飲料水の供給が停止されてから1週間が経ったと伝えた。

AFP, March 1, 2020、ANHA, March 1, 2020、AP, March 1, 2020、al-Durar al-Shamiya, March 1, 2020、Reuters, March 1, 2020、SANA, March 1, 2020、SOHR, March 1, 2020、UPI, March 1, 2020などをもとに作成。

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トルコ軍無人航空機と砲兵部隊がイドリブ県、アレッポ県、ハマー県への攻撃を続けるなか、「決戦」作戦司令室は13カ村を奪還(2020年3月1日)

シリア人権監視団はトルコ軍のバイラクタルTB2無人航空機(ドローン)と砲兵部隊が「ヒステリックな攻撃」を加えていると発表した。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、トルコ軍ドローンがザーウィヤ山一帯に配置されているシリア軍拠点やハーミディーヤ航空基地を爆撃し、兵士少なくとも19人が死亡した。

また、トルコ軍ドローンの航空支援を受ける「決戦」作戦司令室が、シリア軍と交戦、県南部のダール・カビーラ村、フライフィル村、カウカバ村、タウィーラ村、カフルムース村、ファッティーラ村、スフーフン村、ハザーリーン村で同地を奪還した。

「決戦」作戦司令室はまた、カフルナブル市一帯、サラーキブ市一帯でシリア軍と交戦を続けた。

これに対して、シリア軍はサラーキブ市への突入に向けて増援部隊を派遣した。

トルコ軍も、カフルルースィーン村に違法に設置された国境通行所から戦車、装甲車など55輌からなる増援部隊をシリア領内に進入させた。

https://stepagency-sy.net/nfiles/2020/03/map-2048×1175.jpg

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ハマー県では、ドゥラル・シャーミーヤ(3月1日付)によると、「決戦」作戦司令室がシリア軍との戦闘の末、カーヒラ村、クライディーン村、アンカーウィー村、ダクマーク村、ザクーム村を奪還した。

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アレッポ県では、アナトリア通信(3月1日付)によると、トルコ軍ドローンがナイラブ航空基地を爆撃し、基地を利用不能にした。

また、シリア人権監視団によると、トルコ軍ドローンはアレッポ市西のザフラー協会地区一帯を爆撃、地上部隊も同地を砲撃した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を25件(イドリブ県2件、ラタキア県15件、アレッポ県8件、ハマー県0件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を23件(イドリブ県14件、ラタキア県0件、アレッポ県8件、ハマー県1件)確認した。

AFP, March 1, 2020、Anadolu Ajansı, March 1, 2020、ANHA, March 1, 2020、AP, March 1, 2020、al-Durar al-Shamiya, March 1, 2020、Ministry of Defence of the Russian Federation, March 1, 2020、Reuters, March 1, 2020、SANA, March 1, 2020、SOHR, March 1, 2020、UPI, March 1, 2020などをもとに作成。

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トルコ軍はロシア軍基地があるアレッポ県東部のアリーマ町を砲撃(2020年3月1日)

アレッポ県では、ANHA(3月1日付)、シリア人権監視団によると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍が、シリア政府の支配下にあるマンビジュ市西のアリーマ町を砲撃した。

同地には、シリア軍、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍傘下のバーブ軍事評議会が展開するほか、ロシア軍の基地があり、砲撃は基地一帯にも及んだ。

トルコ軍と国民軍はまた、北・東シリア自治局の支配下にあるタッル・リフアト市近郊のハルバル村を砲撃した。

AFP, March 1, 2020、ANHA, March 1, 2020、AP, March 1, 2020、al-Durar al-Shamiya, March 1, 2020、Reuters, March 1, 2020、SANA, March 1, 2020、SOHR, March 1, 2020、UPI, March 1, 2020などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民807人が新たに帰還、2018年半ば以降帰還した難民は566,211人に(2020年3月1日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(3月1日付)を公開し、2月29日に難民807人が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは239人(うち女性72人、子供122人)、ヨルダンから帰国したのは568人(うち女性170人、子供290人)。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は566,211人となった。

内訳は、レバノンからの帰国者178,999人(うち女性54,097人、子ども91,588人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者387,212人(うち女性116,207人、子ども197,471人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

45カ国で難民登録したシリア人の数は6,580,101人(うち女性1,974,030人、子供3,355,852人)。

また、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は795,491人(うち女性238,962人、子供405,981人)となった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, March 1, 2020をもとに作成。

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トルコのエルドアン大統領はイドリブ県情勢をめぐってシリア北東部に「安全地帯」増設を要求(2020年2月29日)

トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領は、与党公正発展党(AKP)の党員に対して演説を行い、イドリブ県情勢をめぐって、同地ではなくシリア北東部国境地帯で「安全地帯」を設置し続ける意向を表明した。

エルドアン大統領の主な発言は以下の通り:

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「トルコはアサドではなく、シリア国民の要請を受けて、シリアに向かう」。

「イドリブ県情勢を利用して、トルコを貶めようとする者がいる…。南部国境地帯に100万人以上のシリア人のための「安全地帯」を設置することを求めている」。

「ロシアは手を引き、シリアがシリア政府にだけ(軍事的に)対処できるようにするよう求めている…。代償を支払わねばならないのはシリア政府だ…。我々はイドリブ県にいるシリア人数百万人がシリア政府のもとに置かれることを放置できない…。イドリブ県で続けられている我々の闘争は血塗られた体制と戦う人々を守るためだ」。

「トルコはシリア領内に幅30キロの「安全地帯」を設置しようとし続けている…。しかし、ロシアと米国はテロ組織をシリア北部から排除するという約束を守っていない」。

「EUは我々との約束を守っていないため、我々は難民を前にして門戸を閉ざすことはない。我々が彼らすべてを保護する義務はない…。シリア難民300万人以上がシリア領内で暮らしている。我々はさらなる難民の波に耐えることはできない」。

「我々は、シリアの石油も領土も要らない。我が国の国境に安全を確保したいだけだ。シリアとの国境でテロ組織の脅威に対する安全を確保できなければ、事態は深刻になる…。我々はシリア領内でテロ組織と戦わなければ、我々はトルコで戦わざるを得なくなる…。シリア国内には40,000人から60,000人のテロリストが教練を受け、我が国にとって脅威となっている」。

「我々はすでに、シリア政府側の2,000人以上を殺害し、車輌300輌、滑走路、化学兵器庫を破壊した」。
AFP, February 29, 2020、ANHA, February 29, 2020、AP, February 29, 2020、al-Durar al-Shamiya, February 29, 2020、Reuters, February 29, 2020、SANA, February 29, 2020、SOHR, February 29, 2020、UPI, February 29, 2020などをもとに作成。

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トルコ国家安全保障会議の決定を受け、シリア難民37,776人が欧州に入る(2020年2月29日)

トルコ国営のアナトリア通信(2月29日付)は、トルコ国家安全保障会議が27日にシリア難民の欧州への移動を阻止しないと決定したのを受け、シリア難民37,776人が27日から29日晩までの間に、エディルネ県から欧州(ギリシャ)に渡ったと伝えた。

AFP, February 29, 2020、Anadolu Ajansı, February 29, 2020、ANHA, February 29, 2020、AP, February 29, 2020、al-Durar al-Shamiya, February 29, 2020、Reuters, February 29, 2020、SANA, February 29, 2020、SOHR, February 29, 2020、UPI, February 29, 2020などをもとに作成。

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トルコ軍と国民軍は北・東シリア自治局とシリア政府の共同支配下にあるタッル・リフアト市近郊(アレッポ県)を砲撃(2020年2月29日)

アレッポ県では、ANHA(2月29日付)によると、トルコ軍のその支援を受ける国民軍が北・東シリア自治局とシリア政府の共同支配下にあるタッル・リフアト市近郊のシャイフ・ヒラール村、ダイル・ジュマイイル村、カフル・ナーヤー村、イルシャーディーヤ村、タート・マラーシュ村、アルカミーヤ村を砲撃した。

AFP, February 29, 2020、ANHA, February 29, 2020、AP, February 29, 2020、al-Durar al-Shamiya, February 29, 2020、Reuters, February 29, 2020、SANA, February 29, 2020、SOHR, February 29, 2020、UPI, February 29, 2020などをもとに作成。

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イランのロウハーニー大統領はイドリブ県の事態収拾に向けて、トルコのエルドアン大統領、ロシアのプーチン大統領と電話会談(2020年2月29日)

イランのIRNA通信(2月29日付)によると、ハサン・ロウハーニー大統領がトルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領、ロシアのヴラジミール・プーチン大統領と個別に電話会談を行い、イドリブ県情勢への対応を協議した。

ロウハーニー大統領は、エルドアン大統領との会談でイドリブ県で「テロとの戦い」を行うことが重要だとしたうえで、「イドリブ県情勢の悪化は、どの国のためにもならない…。イドリブ県の危機は、政治的な対話で解決すべきで、アスタナ会議のプロセスを衰退させるべきではない」と伝えた。

また、「イラン政府は、シリアでの問題解決に向けたアスタナ会議のプロセスの一環として、イラン、ロシア、トルコの三カ国首脳会談を開催する用意がある」と付言した。

一方、プーチン大統領との会談では、アスタナ会議での合意の包括的な即時実施の重要性を確認するとともに、イドリブ県情勢を口実とした米国のシリア情勢への介入を許さないことが必要だと強調した。

AFP, February 29, 2020、ANHA, February 29, 2020、AP, February 29, 2020、al-Durar al-Shamiya, February 29, 2020IRNA, February 29, 2020Reuters, February 29, 2020、SANA, February 29, 2020、SOHR, February 29, 2020、UPI, February 29, 2020などをもとに作成。

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トルコ軍がイドリブ県内のシリア軍拠点への爆撃を続け、兵士26人とヒズブッラー民兵10人が新たに死亡(2020年2月29日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、トルコ政府が最近の戦闘での制圧地からのシリア軍の撤退期限としていた2月29日、トルコ軍無人航空機(ドローン)が、M5高速道路沿線のマアッラト・ヌウマーン市、サラーキブ市、マアッルシューリーン村、ハーッス村、タッル・マルディーフ村一帯のシリア軍拠点、ナイラブ航空基地を爆撃した。

この爆撃で、シリア軍兵士26人と、レバノンのヒズブッラーの民兵10人が新たに死亡したという。

トルコ日刊紙『ミッリイェト』(2月29日付)は、トルコ軍が無人航空機を投入し、イドリブ県の領空封鎖を試みていると伝えた。

また、アラビー21(2月29日付)は、トルコ軍がドローン数十機からなる編隊をイドリブ県に進入させ、シリア軍の拠点を爆撃することで進軍を止め、反転攻勢に出ていると伝えた。

トルコ軍はまた、地上部隊がサラーキブ市近郊、ザーウィヤ山にあるシリア軍の拠点を砲撃するとともに、ヒルバト・ジャウズ村に違法に設置されている国境通行所から戦車や装甲車など約120輌をシリア領内に進入させた。

これに対して、ロシア軍戦闘機は、サルミーン市、サラーキブ市、アーフィス村などを爆撃、シリア軍戦闘機もサラーキブ市およびその一帯を爆撃した。

シリア軍はまた、地上部隊がサラーキブ市、サルミーン市、ビンニシュ市、マストゥーマ村、クマイナース村、ダーディーフ村、ザカール村、マアーッラト・ウルヤー村、カフルバッティーフ村、マアーッラト・ナアサーン村、ジャーヌーディーヤ町などを砲撃し、ビンニシュ市では子ども1人が死亡した。

一方、ザーウィヤ山地方のスフーフン村、カフル・ウワイド村では、シャーム解放機構、国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる「決戦」作戦司令室がシリア軍に対して反転攻勢を加え、両村を制圧した。

これに対して、シリア軍が再び反撃し、スフーフン村を奪還した。

なお、SANA(2月29日付)は、シリア軍がカフル・ウワイド村、サラーキブ市でトルコ軍の砲撃支援を受ける「テロ集団」に対する軍事作戦を継続したと伝えた。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機がカフル・ヌーラーン村一帯、アターリブ市一帯を爆撃した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、「決戦」作戦司令室がクライディーン村、ザクーム村でシリア軍に反転攻勢を加えて、両村を制圧した。

これに対して、シリア軍が再び反撃、クライディーン村を奪還した。

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シリア人権監視団によると、一連の戦闘で、シリア軍兵士23人、「決戦」作戦司令室戦闘員31人が死亡した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を39件(イドリブ県8件、ラタキア県12件、アレッポ県18件、ハマー県1件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を36件(イドリブ県33件、ラタキア県0件、アレッポ県3件、ハマー県0件)確認した。

AFP, February 29, 2020、ANHA, February 29, 2020、AP, February 29, 2020、Arabi 21February 29, 2020、al-Durar al-Shamiya, February 29, 2020、Milliyet, February 29, 2020、Ministry of Defence of the Russian Federation, February 29, 2020、Reuters, February 29, 2020、SANA, February 29, 2020、SOHR, February 29, 2020、UPI, February 29, 2020などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民701人が新たに帰還、2018年半ば以降帰還した難民は565,404人に(2020年2月29日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(2月29日付)を公開し、2月28日に難民701人が新たに帰国したと発表した。


このうちレバノンから帰国したのは178人(うち女性53人、子供91人)、ヨルダンから帰国したのは523人(うち女性157人、子供267人)。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は565,404人となった。

内訳は、レバノンからの帰国者178,760人(うち女性54,025人、子ども91,466人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者386,644人(うち女性116,037人、子ども197,181人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

45カ国で難民登録したシリア人の数は6,568,303人(うち女性1,970,491人、子供3,349,835人)。

また、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は794,684人(うち女性238,720人、子供405,569人)となった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, February 29, 2020をもとに作成。

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サウジアラビアとUAEのメディアが、イドリブ県へのトルコ軍の侵攻に反対するキャンペーン(2020年2月28日)

UAE71(2月28日付)は、サウジアラビアとUAEのメディアが、イドリブ県へのトルコ軍の侵攻に対峙するロシアとアサド政権を支持するキャンペーンを共同で行っていると伝えた。

UAEの女性作家のヌーラー・ムタイリー氏は、ドナルド・トランプ米大統領がトルコのイドリブ県での軍事作戦に理解を示していることに関して、「私たちアラブの作家は、イドリブ県に対して戦争を仕掛けている(レジェップ・タイイップ・)エルドアン(大統領)を支持するとのトランプ大統領の発言を読みました。それはダーイシュ(イスラーム国)、ヌスラ、シャーム解放機構などのようなテロ組織を直接支援するようなものです。あなた(トランプ大統領)はそうした印象を与えたくないはずです」と批判した。

またサウジアラビアの『ウカーズ』紙も、「エルドアン主義の衰退」と題した作家のジャミール・ズィヤービー氏の論説を掲載した。

ズィヤービー氏はこのなかで、「トルコで起きていることから見て取れるエルドアンのヘゲモニーは、彼が信じている政治的イスラームのイデオロギー、かつてトプカプ宮殿の権威に服していた地域を再び支配したいというあからさまな欲求ゆえに、トルコのEU加盟をかつてないほど遠ざけてしまった」としたうえで、「トルコ大統領はこの地域の紛争での影響力を行使するすべての機会を逸した…。シリアでも失敗し、その代わりにイランが躍進した」と批判した。

AFP, February 28, 2020、ANHA, February 28, 2020、AP, February 28, 2020、al-Durar al-Shamiya, February 28, 2020、Reuters, February 28, 2020、SANA, February 28, 2020、SOHR, February 28, 2020、UAE71, February 28, 2020、UPI, February 28, 2020などをもとに作成。

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トルコで欧州に渡ることを希望するシリア難民の移動を阻止しないよう命令が発出されことを受けて、シリア難民が地中海岸に向かう(2020年2月28日)

アナトリア通信(2月28日付)は、27日にトルコの憲兵隊、海岸警備隊、国境警備隊に対して、欧州に渡ることを希望するシリア難民の移動を阻止しないよう命令が発出されたことを受けて、欧州との国境に向かって移動するシリア難民の写真やビデオを公開した。

この難民(不法滞在者)は、チャナッカレ県アイヴァジュック郡の地中海岸に到着、ギリシャのレスボス島を経由して、西欧諸国に移住しようとしているという。

https://twitter.com/anadoluajansi/status/1233289480582443009?ref_src=twsrc%5Etfw%7Ctwcamp%5Etweetembed%7Ctwterm%5E1233289480582443009&ref_url=https%3A%2F%2Feldorar.com%2Fnode%2F148938

https://twitter.com/anadoluajansi/status/1233282494688043008?ref_src=twsrc%5Etfw%7Ctwcamp%5Etweetembed%7Ctwterm%5E1233282494688043008&ref_url=https%3A%2F%2Feldorar.com%2Fnode%2F148938%20https://eldorar.com/sites/default/files/styles/696×367/public/er1_4x8xkaaifqg.jpg?ezimgfmt=rs:635×340/rscb28/ng:webp/ngcb28

AFP, February 28, 2020、Anadolu Ajansı, February 28, 2020、ANHA, February 28, 2020、AP, February 28, 2020、al-Durar al-Shamiya, February 28, 2020、Reuters, February 28, 2020、SANA, February 28, 2020、SOHR, February 28, 2020、UPI, February 28, 2020などをもとに作成。

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トルコのエルドアン大統領とトランプ米大統領が電話会談でイドリブ県情勢への対応について協議(2020年2月28日)

米国務省は声明を出し、イドリブ県ザーウィヤ山地方に対する爆撃でトルコ軍兵士33人が死亡したことに関して、「NATOの同盟国であるトルコを支持し、アサド体制、ロシア、そしてイランが支援する勢力に不快な攻撃を停止するよう呼びかける」としたうえで、「我々はこの危機においてトルコを支援するより良い方法についての選択しを検討している」発表した。

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トルコ大統領府は声明を出し、レジェップ・タイイップ・エルドアン大統領とドナルド・トランプ米大統領が電話会談を行い、二国間および中東地域にかかる諸問題、とりわけイドリブ県の情勢への対応について協議したと発表した。

会談で、エルドアン大統領は、トルコ軍に対するシリア軍の攻撃を非難、2018年9月のソチでのロシア・トルコ首脳会談での合意(非武装地帯設置合意)が定める非武装地帯からシリア軍を浄化する決意を表明したという。

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NATOのヤンス・ストルテンベルグ事務総長は加盟国大使との会合を開き、イドリブ県ザーウィヤ山地方に対する27日の爆撃でトルコ軍兵士33人が死亡したことへの対応を協議した。

ストルテンベルグ事務総長は会合後に記者会見を開き、トルコを支持するとともに、ロシアとシリア政府に無差別爆撃・攻撃を停止し、国際法を尊重するよう呼びかけた。

またシリア紛争の政治的解決に向けた国連主導の取り組みに参加するよう両国に呼びかけた。

AFP, February 28, 2020、ANHA, February 28, 2020、AP, February 28, 2020、al-Durar al-Shamiya, February 28, 2020、Reuters, February 28, 2020、SANA, February 28, 2020、SOHR, February 28, 2020、UPI, February 28, 2020などをもとに作成。

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アカル国防大臣はトルコ軍兵士33人が死亡したイドリブ県での爆撃についてのロシアの主張に反論(2020年2月28日)

トルコのフルシ・アカル国防大臣は、イドリブ県ザーウィヤ山地方に対する27日の爆撃でトルコ軍兵士33人が死亡したことに関するロシア国防省の説明に反論した。

アカル国防大臣は「このこの攻撃が行われたとき、我が軍部隊以外には武装集団はいなかった…。我が軍が最初に標的になってから警告したにもかかわらず、攻撃は救急車輌にも及んだ」と述べた。

アカル国防大臣はまた、この攻撃でトルコ軍兵士33人が死亡したことを明らかにしたうえで、報復として「我々はシリア軍拠点200カ所以上に対して、無人航空機や重火器で爆撃・砲撃を行い…、ヘリコプター5機、戦車23輌、兵士309人、ブーク防空システム(Buk-M1-2)1基を無力化した」と述べた。

AFP, February 28, 2020、ANHA, February 28, 2020、AP, February 28, 2020、al-Durar al-Shamiya, February 28, 2020、Reuters, February 28, 2020、SANA, February 28, 2020、SOHR, February 28, 2020、UPI, February 28, 2020などをもとに作成。

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