親政権系のメディアはハマー県ムーリク市近郊のトルコ軍監視所をバックに記念撮影するシリア軍兵士の画像を公開(2019年8月23日)

アキトTV(8月23日付)などトルコの複数のメディアは、ハマー県北部のムーリク市近郊に設置されているトルコ軍の監視所(第9監視所)が、シリア軍によって包囲されたと伝えた。

また、シリア・トゥルー・チューブ(8月23日付)など親政権系のメディアは、この監視所をバックに記念撮影するシリア軍兵士の画像を公開した。

AFP, August 23, 2019、Akit TV, August 23, 2019、ANHA, August 23, 2019、AP, August 23, 2019、al-Durar al-Shamiya, August 23, 2019、Reuters, August 23, 2019、SANA, August 23, 2019、SOHR, August 23, 2019、Syria True Tube, August 23, 2019、UPI, August 23, 2019などをもとに作成。

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アフガン人民兵組織のファーティミーユーン旅団の戦闘員約100人がダイル・ザウル県からアレッポ県に移動(2019年8月23日)

ジュルフ・ニュース(8月23日付)は、複数の地元筋の話として、ダイル・ザウル県内に展開していたアフガン人民兵組織のファーティミーユーン旅団の戦闘員約100人が、イラン・イスラーム革命防衛隊が用意した装甲車輌数十輌に乗って、アレッポ県に移動したと伝えた。

AFP, August 23, 2019、ANHA, August 23, 2019、AP, August 23, 2019、al-Durar al-Shamiya, August 23, 2019、Jurf news, August 23, 2019、Reuters, August 23, 2019、SANA, August 23, 2019、SOHR, August 23, 2019、UPI, August 23, 2019などをもとに作成。

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シリア・ロシア軍はイドリブ県への爆撃を続ける(2019年8月23日)

シリアのアル=カーイダと目されるシャーム解放機構が軍事・治安権限を掌握するイドリブ県、ハマー県北部、ラタキア県北部、アレッポ県西部の緊張緩和地帯では、シリア・ロシア軍が爆撃を激化させてから114日目を迎えた8月23日、シリア・ロシア軍は同地への攻撃を継続、シャーム解放機構などからなる反体制武装集団と交戦した。

シリア軍戦闘機による爆撃回数は85回を記録、ヘリコプターが「樽爆弾」78発を投下、ロシア軍も55回の爆撃を行った。

またシリア軍の地上部隊による砲撃は800発におよんだ。

シリア人権監視団によると、シリア・ロシア軍が緊張緩和地帯への攻撃を激化させた4月30日以降の戦闘による犠牲者数は前日より5人(民間人7?人(うち女性0人、子供1人)、シリア軍兵士は0人、反体制武装集団戦闘員0人)増えて3,763人となった。

うち、983人が民間人(女性174人、子供244人を含む)、1,281人がシリア軍兵士、1,499人が反体制武装集団戦闘員。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が戦闘機でタマーニア町、カフルナブル市、マアッラト・ハルマ村、カフルサジュナ村、カフルルーマー村、ガドファ村、ジャルジャナーズ町、ダイル・シャルキー村、タッフ村、タッル・マンス村に対して爆撃を実施するとともに、ヘリコプターでマアッラト・ヌウマーン市、ガドファ村、ジャルジャナーズ町、カフルサジュナ村、バスィーダー村、マアッル・シャマーリーン村、ダイル・シャルキー村、タッフ村、ヒーシュ村、ハーミディーヤ村に「樽爆弾」を投下した。

またシリア軍は地上部隊が県南部の戦闘地域を砲撃した。

ロシア軍もタマーニア町、タッフ村、タフターヤー村、ハーン・シャイフーン市一帯、ガドファ村、ジャルジャナーズ村、カフルジャジュナ村、ラッファ村を爆撃した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が戦闘機でICARDA、バルクーム村、バウワービーヤ村に対して爆撃を実施するとともに、地上部隊が県南部の戦闘地域を砲撃した。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シリア軍地上部隊が県北東部の戦闘地域を砲撃した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を30件(アレッポ県13件、ヒムス県1件、ラタキア県16件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を4件(イドリブ県)確認した。

AFP, August 23, 2019、ANHA, August 23, 2019、AP, August 23, 2019、al-Durar al-Shamiya, August 23, 2019、Ministry of Defence of the Russian Federation, August 23, 2019、Reuters, August 23, 2019、SANA, August 23, 2019、SOHR, August 23, 2019、UPI, August 23, 2019などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:レバノンから128人、ヨルダンから1,024人の難民が帰国、避難民0人が帰宅(2019年8月23日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(8月23日付)を公開し、8月22日に難民1,451人が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは427人(うち女性128人、子供218人)、ヨルダンから帰国したのは1,024人(うち女性307人、子供522人)。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は367,100人となった。

内訳は、レバノンからの帰国者116,426人(うち女性35,084人、子ども59,303人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者250,674人(うち女性75,235人、子ども127,832人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。
45カ国で難民登録したシリア人の数は6,634,214人(うち女性1,990,264人、子供3,383,449人)。

また、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は 596,380人(うち女性178,977人、子供304,057人)となった。

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一方、国内避難民の帰宅は行われず、2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は35,237人(うち女性10,920人、子供16,188人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,303,833人(うち女性393,479人、子供659,954人)とままだった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, August 23, 2019をもとに作成。

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アル・モニター:シリア北東部でのトルコと米国による安全地帯設置は3段階からなる(2019年8月22日)

アル・モニター(8月22日付)は、トルコと米国がシリア北東部の国境地帯で設置に向けて準備を続けている「安全地帯」に関して、詳細な設置の手順を明らかにした。

同サイトによると、設置の手順は以下3段階からなるという:

1. 国境線から幅5キロの安全地帯を設置し、米・トルコ両軍が合同パトロールを実施する。同地に駐留している人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍は撤退する一方、合同パトロールを行うトルコ軍部隊は、シリア民主軍に傘下で活動していた各地の軍事評議会が支配する居住地域に進入しない旨遵守する。
2. この安全地帯の南側に幅9キロの安全ベルトを設置し、シリア民主軍は同地から重火器を撤去する。トルコ軍は同地への進駐は行わない。
3. 幅9キロの安全ベルトをさらに南側に4キロ拡大する。これにより安全地帯の総幅を18キロとする。

AFP, August 22, 2019、ANHA, August 22, 2019、AP, August 22, 2019、al-Durar al-Shamiya, August 22, 2019、Reuters, August 22, 2019、SANA, August 22, 2019、SOHR, August 22, 2019、UPI, August 22, 2019などをもとに作成。

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シリア軍は反体制派支配下のイドリブ県内に設置されているトルコ軍監視所を砲撃(2019年8月22日)

イドリブ県では、シリア人権監視団やANHA(8月22日付)によると、シリア軍戦闘機は、マアッラト・ヌウマーン市東のサルマーン村近郊にあるトルコ軍監視所(第8監視所)を爆撃した。

爆撃で基地に物的被害が出たという。

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ロイター通信(8月22日付)は、トルコの高官2人の話として、シリア軍が北西部に設置されているトルコ軍の監視所1カ所に向けて発砲したと伝えた。

シリア軍が発砲したとされる監視所は明らかにされなかったが、2人の高官によると、死傷者は出なかったという。

AFP, August 22, 2019、ANHA, August 22, 2019、AP, August 22, 2019、al-Durar al-Shamiya, August 22, 2019、Reuters, August 22, 2019、SANA, August 22, 2019、SOHR, August 22, 2019、UPI, August 22, 2019などをもとに作成。

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北・東シリア自治局の支配下にあるシュハイル村(ダイル・ザウル県)で何者かが車を襲撃し、住民2人死亡(2019年8月22日)

アレッポ県では、アフリーン解放軍団がトルコ占領下のヴィーラート・カーディー村、キーマール村で20日と21日にトルコの支援を受ける反体制武装集団の拠点を爆破し、戦闘員2人を殺害したと発表した。

ANHA(8月22日付)が伝えた。

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ダイル・ザウル県では、ドゥラル・シャーミーヤ(8月22日付)によると、北・東シリア自治局の支配下にあるシュハイル村で何者かが車を襲撃し、乗っていた住民2人が死亡、多数が負傷した。

AFP, August 22, 2019、ANHA, August 22, 2019、AP, August 22, 2019、al-Durar al-Shamiya, August 22, 2019、Reuters, August 22, 2019、SANA, August 22, 2019、SOHR, August 22, 2019、UPI, August 22, 2019などをもとに作成。

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シリア・ロシア軍はイドリブ県などへの爆撃を続ける(2019年8月22日)

シリアのアル=カーイダと目されるシャーム解放機構が軍事・治安権限を掌握するイドリブ県、ハマー県北部、ラタキア県北部、アレッポ県西部の緊張緩和地帯では、シリア・ロシア軍が爆撃を激化させてから113日目を迎えた8月22日、シリア・ロシア軍は同地への攻撃を継続、シャーム解放機構などからなる反体制武装集団と交戦した。

シリア軍戦闘機による爆撃回数は90回を記録、ヘリコプターが「樽爆弾」100発を投下、ロシア軍も45回の爆撃を行った。

またシリア軍の地上部隊による砲撃は700発におよんだ。

シリア人権監視団によると、シリア・ロシア軍が緊張緩和地帯への攻撃を激化させた4月30日以降の戦闘による犠牲者数は前日より23人(民間人4人(うち女性1人、子供1人)、シリア軍兵士11人、反体制武装集団戦闘員8人)増えて3,758人となった。

うち、976人が民間人(女性174人、子供243人を含む)、1,281人がシリア軍兵士、1,499人が反体制武装集団戦闘員。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が戦闘機でマアッルシューリーン村、タッル・マンス村、ダイル・シャルキー村、ジャルジャナーズ町、ハルバ村、サルマーン村一帯、カフルサジュナ村、タッフ村、タマーニア町、ハーミディーヤ村、カフルナブル市に対して爆撃を実施するとともに、ヘリコプターでカフルルーマー村、ファッティーラ村、ヒーシュ村、タッフ村、タフターヤー村、ダイル・ガルビー村、タッル・マンス村、ガドファ村、ジャルジャナーズ町、サフヤーン村、カフルサジュナ村、ラッファ、ハルバ村に「樽爆弾」を投下した。

またシリア軍は地上部隊が県南東部の戦闘地域を砲撃した。

ロシア軍もガドファ村、ハーミディーヤ一帯、タマーニア町、サルマーニーヤ村、ドゥワイル・アクラード村を爆撃した。

一方、SANA(8月22日付)によると、シリア軍はハーン・シャイフーン市東のタルイー丘一帯で制圧地域を拡大した。

なお、ドゥラル・シャーミーヤ(8月22日付)によると、この2日間のロシア軍の爆撃で、ジャルジャナーズ町のラフマーン・モスクとアリー・ブン・アビー・ターリブ・モスク、タッフ村のナスル・モスク、ダイル・シャルキー村の大モスク、ウマル・ブン・アブドゥルアズィーズ・モスクが破壊され、シリア軍の「樽爆弾」投下により、タッル・マンス村の大モスクとガドファ村の大モスクが被害を受けた。

このほか、シャーム解放機構に近いイバー・ネット(8月22日付)によると、シャーム解放機構の治安機関が、アーフィス村近郊での爆発物敷設に関与していた諜報機関の工作員グループを摘発した。

また、ドゥラル・シャーミーヤ(8月22日付)によると、国民解放戦線はハーン・シャイフーン市内の民家から家財道具などを略奪し、持ち出そうとしていたシリア軍の車輌1台を重火器で攻撃し、兵士多数を殺傷した。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が戦闘機でカッバーナ村一帯に対して爆撃を実施するとともに、ヘリコプターで同地に「樽爆弾」を投下した。

またシリア軍は地上部隊が同地を砲撃した。

ロシア軍も同地を爆撃した。

一方、ドゥラル・シャーミーヤ(8月22日付)によると、シリア軍とロシアの支援を受けた親政権民兵がクバイナ丘一帯に進軍を試みたが、シャーム解放機構がこれを撃退した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が戦闘機でバウワービーヤ村に対して爆撃を実施するとともに、地上部隊が県南部および西部の戦闘地域を砲撃した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を31件(ラタキア県14件、アレッポ県12件、イドリブ県4件、ハマー県1件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を7件(イドリブ県)確認した。

AFP, August 22, 2019、ANHA, August 22, 2019、AP, August 22, 2019、al-Durar al-Shamiya, August 22, 2019、Ministry of Defence of the Russian Federation, August 22, 2019、Reuters, August 22, 2019、SANA, August 22, 2019、Shabaka Iba’ al-Ikhbariya, August 22, 2019、SOHR, August 22, 2019、UPI, August 22, 2019などをもとに作成。

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ロシアとトルコは緊急会合で停戦とハーン・シャイフーン市の処遇を協議(2019年8月21日)

トルコの支援を受ける国民解放戦線のアブー・スブヒー・ナッハース政治局長は、シャーム解放機構、国民解放戦線、イッザ軍などからなる「必勝」作戦司令室がイドリブ県ハーン・シャイフーン市、ハマー県北部を放棄したことを受け、トルコ・ロシア両国の高官が緊急会合を開いたことを明らかにした。

ナッハース政治局長によると、会合はイドリブ県を中心とする緊張緩和地帯第1ゾーンでの停戦、ハーン・シャイフーン市の処遇を協議するのが目的で、反体制派は会合の結果を待っている状態だという。

イナブ・バラディー(8月21日付)が伝えた。

これに関して、ラタキア県フマイミーム航空基地の駐留ロシア軍のアレクサンドル・イヴァノフ報道官は、会合の目的が停戦とハーン・シャイフーン市の処遇を協議することにあることを認めた。

AFP, August 21, 2019、ANHA, August 21, 2019、AP, August 21, 2019、al-Durar al-Shamiya, August 21, 2019、‘Inab Baladi, April 21, 2019、Reuters, August 21, 2019、SANA, August 21, 2019、SOHR, August 21, 2019、UPI, August 21, 2019などをもとに作成。

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米国防総省報道官「シリアで化学兵器が使用される、あるいは使用を裏づける何らかの証拠があれば、我々は報復する」(2019年8月21日)

米国防総省のショーン・ロバートソン報道官は、シリア情勢に関して「化学兵器が使用される、あるいは使用を裏づける何らかの証拠があれば、我々による報復が行われることになる」と述べた。

ロバートソン報道官はまた、イドリブ県に対するシリア・ロシア軍の攻撃に関して「無謀な行為、この地域に深刻な人道的危機をもたらしかねない」としたうえで「シリア政府とロシアが、人道活動家を標的とすること止め、イドリブ県に人道支援が届くことを許さねばならないと見ている」を非難した。

フッラ・チャンネル(8月21日付)が伝えた。

AFP, August 21, 2019、ANHA, August 21, 2019、AP, August 21, 2019、al-Durar al-Shamiya, August 21, 2019、Alhurra, August 21, 2019、Reuters, August 21, 2019、SANA, August 21, 2019、SOHR, August 21, 2019、UPI, August 21, 2019などをもとに作成。

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アフリーン解放軍団はトルコ占領下のアアザーズ市近郊で反体制武装集団の戦闘員3人を殺害したと発表(2019年8月21日)

アレッポ県では、アフリーン解放軍団が声明を出し、トルコの占領下にあるアアザーズ市近郊のカフルハーシル村で18日に反体制武装集団と交戦し、戦闘員3人を殺害したと発表した。

ANHA(8月21日付)が伝えた。

AFP, August 21, 2019、ANHA, August 21, 2019、AP, August 21, 2019、al-Durar al-Shamiya, August 21, 2019、Reuters, August 21, 2019、SANA, August 21, 2019、SOHR, August 21, 2019、UPI, August 21, 2019などをもとに作成。

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シリア・ロシア軍はM5高速道路上の拠点都市マアッラト・ヌウマーン市一帯を激しく攻撃、ロシア軍の爆撃で病院が利用不能に(2019年8月21日)

シリアのアル=カーイダと目されるシャーム解放機構が軍事・治安権限を掌握するイドリブ県、ハマー県北部、ラタキア県北部、アレッポ県西部の緊張緩和地帯では、シリア・ロシア軍が爆撃を激化させてから112日目を迎えた8月21日、シリア・ロシア軍は同地への攻撃を継続、シャーム解放機構などからなる反体制武装集団と交戦した。

シリア軍戦闘機による爆撃回数は100回を記録、ヘリコプターが「樽爆弾」75発を投下、ロシア軍も55回の爆撃を行った。

またシリア軍の地上部隊による砲撃は850発以上におよんだ。

シリア人権監視団によると、シリア・ロシア軍が緊張緩和地帯への攻撃を激化させた4月30日以降の戦闘による犠牲者数は前日より61人(民間人22人(うち女性1人、子供2人)、シリア軍兵士16人、反体制武装集団戦闘員31人)増えて3,735人となった。

うち、972人が民間人(女性173人、子供242人を含む)、1,270人がシリア軍兵士、1,491人が反体制武装集団戦闘員。

なお、ドゥラル・シャーミーヤ(8月21日付)によると、シリア・ロシア軍の攻撃は20日夜から断続的に続いたという。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が戦闘機でM5高速道路上の拠点都市マアッラト・ヌウマーン市、タマーニア町、ジャルジャナーズ町、ガドファ村、マアッルシューリーン村、タッフ村、ダイル・シャルキー村、タッル・マンス村、マアッラト・スィーン村、バシーリーヤ村、ハザーリーン村、ブサンクール村灌木地帯、サラーキブ市に対して爆撃を実施するとともに、ヘリコプターでヒーシュ村、シャイフ・ダーミス村、スィフヤーン村、ラカーヤー村、マアッルシューリーン村、タマーニア町、タフターヤー村、バスィーダー村、カフルサジュナ村、ジャルジャナーズ町、ガドファ村、マアッラト・ヌウマーン市、ダイル・シャルキー村、タッフ村に「樽爆弾」を投下し、タッル・マンス村で女児1人を含む3人が、マアッルシューリーン村で市民1人が死亡した。

またシリア軍は地上部隊が県内の戦闘地域を砲撃し、バシーリーヤ村で子供1人を含む3人が死亡した。

ロシア軍もタマーニア町、タッル・タルイー村、マアッラト・ハルマ村、タッフ村、ダイル・シャルキー村、ダイル・ガルビー村、マアッルシューリーン村、ガドファ村、ジャルジャナーズ町を爆撃し、ダイル・ガルビー村で市民3人が死亡した。

ホワイト・ヘルメットによると、タッル・マンス村に対するロシア軍の爆撃では、ラフマ病院が標的となり、利用不能となったという。

一方、SANA(8月21日付)によると、シリア軍がタマーニア町とハマー県ムーリク市の間に位置するタッル・タルイー村一帯でシャーム解放機構などからなる反体制武装集団と交戦し、多数の戦闘員を殺傷した。

ドゥラル・シャーミーヤ(8月21日付)によると、シャーム解放機構、国民解放戦線、イッザ軍などからなる「必勝」作戦司令室はハーン・シャイフーン市東に位置する戦略的要衝のタルイー丘一帯でシリア軍と激しく交戦した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が戦闘機でICARDA一帯に対して爆撃を実施するとともに、地上部隊が県南西部の戦闘地域を砲撃した。

ロシア軍もカフル・ハラブ村一帯を爆撃した。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シリア軍地上部隊が県北東部の戦闘地域を砲撃した。

ロシア軍もカッバーナ村一帯を爆撃した。

シャーム解放機構に近いイバー通信(8月21日付)によると、シリア軍とヒズブッラーがクバイナ丘に進軍、シャーム解放機構がこれを迎撃した。

同通信によると、この戦闘でシリア軍とヒズブッラー側は25人が死亡、60人あまりが負傷したという。

ドゥラル・シャーミーヤ(8月21日付)もまた、クバイナ丘一帯で、シャーム解放機構、国民解放戦線、イッザ軍などからなる「必勝」作戦司令室の軍事筋の話として、同作戦司令室がシリア軍と激しく交戦したと伝えた。

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ハマー県では、ドゥラル・シャーミーヤ(8月21日付)によると、シリア軍が、ムーリク市に近いトルコ軍の監視所(第9監視所)一帯に対して爆撃・砲撃を行った。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を27件(ラタキア県14件、アレッポ県11件、イドリブ県2件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を9件(イドリブ県5件、ハマー県3件、アレッポ県1件)確認した。

AFP, August 21, 2019、ANHA, August 21, 2019、AP, August 21, 2019、al-Durar al-Shamiya, August 21, 2019、Ministry of Defence of the Russian Federation, August 21, 2019、Reuters, August 21, 2019、SANA, August 21, 2019、SOHR, August 21, 2019、UPI, August 21, 2019、Shabaka Iba’ al-Ikhbariya, August 21, 2019などをもとに作成。

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アフリーン解放軍団はトルコ占領下のアアザーズ市近郊(アレッポ県)でトルコ軍兵士1人を殺害したと発表(2019年8月20日)

アレッポ県では、アフリーン解放軍団が声明を出し、18日にトルコ占領下のアアザーズ市近郊でトルコ軍の拠点複数カ所を2度にわたり攻撃し、トルコ軍兵士1人を殺害、3人を負傷させたと発表した。

一方、ANHA(8月20日付)によると、トルコ軍とその支援を受ける反体制武装集団が、北・東シリア自治局とシリア政府の共同支配下にあるタッル・リフアト市近郊のマーリキーヤ村、シャワーリガ村、シャワーリガ城跡、マルアナーズ村を砲撃した。

AFP, August 20, 2019、ANHA, August 20, 2019、AP, August 20, 2019、al-Durar al-Shamiya, August 20, 2019、Reuters, August 20, 2019、SANA, August 20, 2019、SOHR, August 20, 2019、UPI, August 20, 2019などをもとに作成。

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シリア・ロシア軍はイドリブ県への爆撃を続け、子供3人を含む市民5人が死亡(2019年8月20日)

シリアのアル=カーイダと目されるシャーム解放機構が軍事・治安権限を掌握するイドリブ県、ハマー県北部、ラタキア県北部、アレッポ県西部の緊張緩和地帯では、シリア・ロシア軍が爆撃を激化させてから111日目を迎えた8月20日、シリア・ロシア軍は同地への攻撃を継続、シャーム解放機構などからなる反体制武装集団と交戦した。

シリア軍戦闘機による爆撃回数は95回を記録、ヘリコプターが「樽爆弾」70発を投下、ロシア軍も40回の爆撃を行った。

またシリア軍の地上部隊による砲撃は980発におよんだ。

シリア人権監視団によると、シリア・ロシア軍が緊張緩和地帯への攻撃を激化させた4月30日以降の戦闘による犠牲者数は前日より11人(民間人5人(うち女性0人、子供3人)、シリア軍兵士1人、反体制武装集団戦闘員0人)増えて3,674人となった。

うち、950人が民間人(女性172人、子供240人を含む)、1,254人がシリア軍兵士、1,460人が反体制武装集団戦闘員。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が戦闘機でカフルルーマー村、ハザーリーン村、ラカーヤー村、ヒーシュ村、タッル・タルイー村、マアッラト・ハルマ村、タッル・ジャアファル村、タッフ村、タマーニア町、バスィーダー村、ジャルジャナーズ町、タッル・マンス村、カフルサジュナ村、タフターヤー村、クファイル村、ジスル・シュグール市に対して爆撃を実施するとともに、ヘリコプターでタマーニア町、ヒーシュ村、ラカーヤー村およびその一帯、ダイル・シャルキー村、ジャルジャナーズ町、ガドファ村、タッル・タルイー村に「樽爆弾」を投下した。

またシリア軍は地上部隊が県南部の戦闘地域を砲撃した。

ロシア軍もガドファ村、マアッラト・ヌウマーン市、ダイル・シャルキー村、タマーニア町、ヒーシュ村、カフルナブル市、スィフヤーン村、タッフ村、ブナイン村、アルマナーヤー村一帯、バスィーダー村を爆撃した。

これにより、ガドファ村で市民1人、ヒーシュ村で子供1人を含む2人、カフルナブル市で男性2人、マアッラト・ヌウマーン市で男性2人、ブナイン村で子供1人が死亡した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍地上部隊がカフルハムラ村を砲撃し、子供1人が死亡した。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が戦闘機でカッバーナ村一帯に対して爆撃を実施するとともに、地上部隊が同地を砲撃した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を32件(ラタキア県16件、アレッポ県15件、イドリブ県1件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を6件(イドリブ県1件、ハマー県5件)確認した。

AFP, August 20, 2019、ANHA, August 20, 2019、AP, August 20, 2019、al-Durar al-Shamiya, August 20, 2019、Ministry of Defence of the Russian Federation, August 20, 2019、Reuters, August 20, 2019、SANA, August 20, 2019、SOHR, August 20, 2019、UPI, August 20, 2019などをもとに作成。

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シリア軍はハマー県ムーリク市のトルコ軍監視所を包囲、トルコ外相は「撤退の意思はない」と表明(2019年8月20日)

ステップ・ニュース(8月20日付)、シリア人権監視団などによると、シリア軍がハマー県北部とイドリブ県ハーン・シャイフーン市を制圧したことを受け、緊張緩和地帯設置合意に基づいて同県ムーリク市近郊に設置されていたトルコ軍の監視所(第9監視所)はシリア軍によって完全に包囲された。

その処遇は不明だが、同地には反体制武装集団が依然として残留しているという。

なお、TRT(8月20日付)は、トルコのメヴリュト・チャヴシュオール外務大臣が、包囲を受けている監視所に関して、「トルコはハマー県の第9監視所をどこにも撤退させる意思はない」と述べたと伝えた。

チャヴシュオール外務大臣はまた、シリア政府に対して「火遊びをすべきではない」、「我々は我が軍の安全を守るため必要なあらゆることをする」と警告した。

AFP, August 20, 2019、ANHA, August 20, 2019、AP, August 20, 2019、al-Durar al-Shamiya, August 20, 2019、Reuters, August 20, 2019、SANA, August 20, 2019、SOHR, August 20, 2019、TRT, August 20, 2019、UPI, August 20, 2019などをもとに作成。

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シャーム解放機構、国民解放戦線などからなる反体制派はハマー県北部とイドリブ県ハーン・シャイフーン市から撤退、シリア軍は400平方キロメートルの地域を1日で制圧(2019年8月20日)

ステップ・ニュース(8月20日付)、シリア人権監視団などによると、シリア軍とロシアの支援を受ける民兵が、19日深夜から20日未明にかけてイドリブ県ハーン・シャイフーン市で反体制武装集団と激しく交戦、早朝までに同市を完全制圧した。

ハーン・シャイフーン市はM5高速道路沿いに位置する反体制武装集団の拠点都市。

シリア軍は19日、同市に進攻、北部と北東部の複数の街区を制圧していた。

シリアのアル=カーイダと目されるシャーム解放機構、トルコの支援を受ける国民解放戦線、バラク・オバマ前米政権の支援を受けていた「穏健な反体制派」のイッザ軍などからなる「必勝」作戦司令室は、シリア軍による砲撃、シリア・ロシア両軍による爆撃を受けて、ハーン・シャイフーン市の放棄を決断、これを受けてシリア軍が同地を完全制圧した。

「必勝」作戦司令室はまた、ハーン・シャイフーン市以南に位置するカフルズィーター市、ラターミナ町、ムーリク市、ラハーヤー村、ラトミーン村、マアルカバ村など県北部一帯からも撤退した。

これにより、シリア政府は、緊張緩和地帯第1ゾーン内のハマー県北部の反体制派支配地域全域約400平方キロメートルを掌握した。

シリア政府が1日にこれだけの広大な地域を奪還するのは異例。

AFP, August 20, 2019、ANHA, August 20, 2019、AP, August 20, 2019、al-Durar al-Shamiya, August 20, 2019、Reuters, August 20, 2019、SANA, August 20, 2019、SOHR, August 20, 2019、UPI, August 20, 2019などをもとに作成。

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アサド大統領は統一ロシアの使節団と会談(2019年8月20日)

アサド大統領はシリアを訪問中の統一ロシアの使節団と会談した。

会談では、ドミトリー・サーブリン連邦議会下院(ドゥーマ)議員を団長とする使節団が、イドリブ県での最近のシリア軍の勝利に祝意を示すとともに、こうした勝利を通じてシリア全土で治安と安定が回復することを確信していると表明した。

これに対して、アサド大統領は、トルコなど諸外国によるテロ支援にもかかわらず、国民と軍の不屈の精神によって勝利が実現していると答えた。

会談ではまた、社会、化学、文化といった分野での両国間関係の深化について意見を交わした。

SANA(8月20日付)が伝えた。

AFP, August 20, 2019、ANHA, August 20, 2019、AP, August 20, 2019、al-Durar al-Shamiya, August 20, 2019、Reuters, August 20, 2019、SANA, August 20, 2019、SOHR, August 20, 2019、UPI, August 20, 2019などをもとに作成。

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シリア軍の爆撃を受けたトルコ軍の車列はイドリブ県ヒーシュ村近郊に再集結(2019年8月20日)

トルコの支援を受ける国民解放戦線を主導するシリア・ムスリム同胞団系のシャーム軍団に近いムハッラル・ネット(8月20日付)は、19日のシリア軍による爆撃でイドリブ県マアッラト・ヌウマーン市近郊で足止めを食っていたトルコ軍の車列が、ヒーシュ村近郊に再集結している、と伝えた。

AFP, August 20, 2019、ANHA, August 20, 2019、AP, August 20, 2019、al-Durar al-Shamiya, August 20, 2019、Reuters, August 20, 2019、SANA, August 20, 2019、Shabaka al-Muharrar al-I’lamiya, August 20, 2019、SOHR, August 20, 2019、UPI, August 20, 2019などをもとに作成。

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ロシアのラヴロフ外務大臣「緊張緩和地帯に対するいかなるテロ攻撃をも抑え込むとトルコに通告済」(2019年8月20日)

ロシアのセルゲイ・ラブロフ外務大臣は首都モスクワでの記者会見で、シリア情勢について言及、そのなかで「ロシア軍はイドリブ県の緊張緩和地帯に駐留している…。トルコ側に対して、ロシアは緊張緩和地帯に対するいかなるテロ攻撃をも抑え込むと通告済みである」と述べた。

AFP, August 20, 2019、ANHA, August 20, 2019、AP, August 20, 2019、al-Durar al-Shamiya, August 20, 2019、Reuters, August 20, 2019、SANA, August 20, 2019、SOHR, August 20, 2019、UPI, August 20, 2019などをもとに作成。

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トルコのチャヴシュオール外務大臣はシリア国民連合使節団と会談(2019年8月20日)

トルコのメヴリュト・チャヴシュオール外務大臣は、ツイッターの公式アカウント(https://twitter.com/mevlutcavusoglu)を通じて、シリア革命反体制勢力国民連立(シリア国民連合)の使節団と会談し、「イドリブ県に対する攻撃を停止させ、事態を収束することを約束した」ことを明らかにした。

AFP, August 20, 2019、ANHA, August 20, 2019、AP, August 20, 2019、al-Durar al-Shamiya, August 20, 2019、Reuters, August 20, 2019、SANA, August 20, 2019、SOHR, August 20, 2019、UPI, August 20, 2019などをもとに作成。

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米国務省報道官はトルコ軍車列に対するシリア軍の爆撃を非難(2019年8月20日)

米国務省のモーガン・オータガス報道官は19日にツイッターのアカウント(https://twitter.com/statedeptspox?lang=ja)を通じて、「アサド政権とその同盟者たちはイドリブ県で発効した停戦にただちに立ち返るべきだ。市民や人道・インフラ分野の活動家に対する野蛮な攻撃が続いた末に、トルコ軍の車列が今日(19日)、容赦のない爆撃によって標的となった。我々はこうした暴挙を非難する。止めねばならない」と綴った。

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米国防総省のショーン・ロバートソン報道官は報道向け声明を出し、「ロシアとアサド政権は無謀な空爆を直ちに止めねばならない」と表明した。

AFP, August 20, 2019、ANHA, August 20, 2019、AP, August 20, 2019、al-Durar al-Shamiya, August 20, 2019、Reuters, August 20, 2019、SANA, August 20, 2019、SOHR, August 20, 2019、UPI, August 20, 2019などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:レバノンから351人、ヨルダンから733人の難民が帰国、避難民0人が帰宅(2019年8月20日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(8月20日付)を公開し、8月19日に難民1,084人が新たに帰国したと発表した。

https://www.facebook.com/mod.mil.rus/photos/a.1492313031011448/2414031145506294/?type=3&eid=ARBKxyXmkNWbp4IvDXxUZiYP6rQ8j4iKNwT5e2etUSe1U_KoRscWT-o4UWJViDuDzMNNusthm3vEUYqd&__xts__%5B0%5D=68.ARAenrSPWPglhmoV9TjB0Vz1nLDK7KKddq0FWVESh60MmLOqy2fBKzHTYiNEAoAnMmIgSMagVrMLYMD144hR6oCVKd0hNaGClSNsd0uL_l_lbLjXiSBHpVUAb2NTcUvwvjFxmEt_07QtB_45_LpqcGeWkXA5yZNAauYcP3dvAb0FRQ738c_qKw6uU6TSqV-L5g7J_9EMN_TyY3ZA0e3fJZdxoia8qiIG8nNkFlFqUcDygjcDUxU_mNBpBr7LZIaVO1eR-xUPiGLmifrQ-Ozb0KC7G5TqvRcey0QieN2cHrJhnoeo76cOo4mbJrZC_lzUrFYjZwoGgym95CbJAFPigfTlq-Xi&__tn__=EHH-R

このうちレバノンから帰国したのは351人(うち女性105人、子供179人)、ヨルダンから帰国したのは733人(うち女性220人、子供374人)。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は363,111人となった。

内訳は、レバノンからの帰国者115,078人(うち女性34,679人、子ども58,615人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者248,033人(うち女性74,443人、子ども126,485人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

また、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は 592,391人(うち女性177,780人、子供302,022人)となった。

なお、45カ国で難民登録したシリア人の数は6,634,214人(うち女性1,990,264人、子供3,383,449人)。

Ministry of Defence of the Russian Federation, August 20, 2019をもとに作成。

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ロシア・シリア軍は国連が提供するGPS座標を利用して、医療機関を意図的に爆撃か?(2019年8月19日)

『フォーリン・ポリシー』(8月19日付)は、国連が反体制派支配地域に医療施設のGPS座標をロシア政府と共有していると伝えた。

目的は、ロシア・シリア両軍が「誤爆しないようにするため」だという。

だが、実際にこのシステムは機能しておらず、シリア国内で活動するシリア・米医療協会(SAMS)によると、国連の支援リストに記載されているイドリブ県内に医療施設14カ所が爆撃によって狙われているという。

同誌は「言い換えると、ロシアとシリア政府は爆撃に際して、どこにこれらの施設があるのかを正確に知っていたことになる」とし、国連が提供する情報をもとに、シリア・ロシア軍が国連から得たGPS座標をもとに、医療関連施設を狙っていると暗に疑っている。

AFP, August 22, 2019、ANHA, August 22, 2019、AP, August 22, 2019、al-Durar al-Shamiya, August 22, 2019、Foreign Policy, August 22, 2019、Reuters, August 22, 2019、SANA, August 22, 2019、SOHR, August 22, 2019、UPI, August 22, 2019などをもとに作成。

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ロシアのプーチン大統領は、イドリブ県でのシリア軍によるトルコ軍車列爆撃について言及せず(2019年8月19日)

ロシアのヴラジミール・プーチン大統領は、フランスの首都パリでのエマニュエル・マクロン大統領との会談の冒頭、シリア情勢に言及、「ロシアはイドリブ県でテロリストを殲滅しようとするシリア軍の取り組みを支持する」と述べた。

プーチン大統領はまた「イドリブ県の90%はいわゆる「テロリスト」の支配下にあり、トルコはこの地域を無人偵察機で監視している…。ロシアもイドリブ県から世界の他の地域に戦闘員が移動している動きを監視しているが、これは極めて重大な問題だ」と付言した。

シャーム解放機構、国民解放戦線、イッザ軍などからなる反体制武装集団を支援するためにシリア領内に入ったトルコ軍の車列がシリア軍の爆撃を受けたことについては言及しなかった。

AFP, August 19, 2019、ANHA, August 19, 2019、AP, August 19, 2019、al-Durar al-Shamiya, August 19, 2019、Reuters, August 19, 2019、SANA, August 19, 2019、SOHR, August 19, 2019、UPI, August 19, 2019などをもとに作成。

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トルコ軍の大規模車列がハーン・シャイフーン市方面に向けて南下、シリア軍がこれを爆撃(2019年8月19日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、バーブ・ハワー国境通行所を通じて、トルコ軍の車列がシリア領内に進入し、マアッラト・ヌウマーン市を経由し、アレッポ市とハマー市を結ぶM5高速道路を通って、シリア・ロシア軍の猛攻が続くハーン・シャイフーン市、ハマー県ムーリク市方面に向かった。

車列は、戦車7輌、装甲車6輌を含む車輌25台からなる大規模部隊。

しかし、ANHA(8月19日付)、ドゥラル・シャーミーヤ(8月19日付)などによると、シリア軍戦闘機がマアッラト・ヌウマーン市近郊のマアッル・ハッタート村でこの車列を爆撃し、南下を阻止した。

この爆撃で、車列に随行していた国民解放戦線に所属するシリア・ムスリム同胞団系のシャーム軍団の戦闘員(ムハンマド・フサイン・カースィム氏)が死亡した。

一方、トルコ国防省は声明を出し、「イドリブ第9監視所(ハマー県シール・マガール村)に向かっていた我が軍の車列が爆撃を受け、民間人3人が死亡、12人が負傷した」と発表、「攻撃は…ロシアと我々の合意、協力、対話に反するもので、我々はこれを厳しく非難する」と表明した。

ムーリク市は、近郊にトルコ軍監視所が設置されているが、カフルズィーター市、ラターミナ町、そしてイドリブ県ハーン・シャイフーン市とともにシリア・ロシア軍の猛攻撃を受けており、包囲の危機に直面している。

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ANHA(8月19日付)が複数の地元筋の情報として伝えたところによると、この爆撃により車列が足止めを食ったことを受け、トルコ軍は別の車列をバーブ・ハワー国境通行所からシリア領内に進入させ、ハーン・シャイフーン市方面に向かわせた。

ドゥラル・シャーミーヤ(8月19日付)によると、トルコ軍の車列は2回にわたり、シリア領内に入り、最初の車列はM5高速道路沿いに新たな監視所を設置し、シリア軍が反体制派の兵站路を遮断しないようにすることが、後続の車列はこれを支援することが目的だったという。

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シリアの外務在外居住者省の情報筋は、SANA(8月19日付)に対して、トルコ軍車列の進入を「あからさまな主権侵害」と非難した。

また、クルド民族主義組織の民主統一党(PYD)に近いANHA(8月19日付)は、M5高速道路沿いに新たな監視所を設置する試みが、ロシア、イランとトルコが交わした緊張緩和地帯設置合意に違反するものだと批判した。

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SANA(8月19日付)やスプートニク・ニュース(8月19日付)は、シリア軍の爆撃を受けた車列が、イドリブ県南部やハマー県北部で活動を続けるシャーム解放機構などの戦闘員らの退路を確保するために進入したとしたうえで、実際にサラーキブ市でシャーム解放機構の戦車2輌を匿ったと伝えた。

AFP, August 19, 2019、ANHA, August 19, 2019、AP, August 19, 2019、al-Durar al-Shamiya, August 19, 2019、Reuters, August 19, 2019、SANA, August 19, 2019、SOHR, August 19, 2019、Sputnik News, August 19, 2019、UPI, August 19, 2019などをもとに作成。

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トルコ軍はイドリブ県でシリア軍から爆撃を受けた直後、シリア軍ではなくアレッポ県のYPGを砲撃(2019年8月19日)

トルコ国防省は、ツイッターの公式アカウント(https://twitter.com/tcsavunma/)を通じて、声明を出し、車列がシリア軍戦闘機に狙われたこと直後に、アレッポ県北部に設置されているトルコ軍の部隊が、北・東シリア自治局とシリア政府の共同支配下にあるタッル・リフアト市一帯の人民防衛部隊(YPG)の拠点複数カ所を砲撃したと発表した。

この砲撃は、タッル・リフアト市一帯で活動するYPGが「ユーフラテスの盾」地域を攻撃していることへの対抗措置だという。

AFP, August 19, 2019、ANHA, August 19, 2019、AP, August 19, 2019、al-Durar al-Shamiya, August 19, 2019、Reuters, August 19, 2019、SANA, August 19, 2019、SOHR, August 19, 2019、UPI, August 19, 2019などをもとに作成。

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トルコとその支援を受ける反体制武装集団が、北・東シリア自治局とシリア政府の共同支配下にあるタッル・リフアト市近郊を砲撃(2019年8月18日)

アレッポ県では、ANHA(8月18日付)によると、トルコとその支援を受ける反体制武装集団が、北・東シリア自治局とシリア政府の共同支配下にあるタッル・リフアト市近郊のシャワーリガ村、マーリキーヤ村(いずれもアフリーン郡シャッラー村近郊)を砲撃した。

トルコ軍と反体制武装集団はまた、マルアナーズ村、アルカミーヤ村、アイン・ダクナ村、マンナグ村に対しても砲撃を行った。

一方、アフリーン解放軍団は声明を出し、17日にトルコ占領下のアフリーン市、マーリア市近郊、アアザーズ市でシャーム自由人イスラーム運動、シャーム戦線などの検問所、拠点、車輌を攻撃し、6人を殺害したと発表した。

AFP, August 18, 2019、ANHA, August 18, 2019、AP, August 18, 2019、al-Durar al-Shamiya, August 18, 2019、Reuters, August 18, 2019、SANA, August 18, 2019、SOHR, August 18, 2019、UPI, August 18, 2019などをもとに作成。

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シリア軍が反体制派の拠点都市ハーン・シャイフーン市に迫るなか、ロシア軍はホワイト・ヘルメットの救急チーム、ウマイヤ朝カリフの廟などを爆撃(2019年8月18日)

シリアのアル=カーイダと目されるシャーム解放機構が軍事・治安権限を掌握するイドリブ県、ハマー県北部、ラタキア県北部、アレッポ県西部の緊張緩和地帯では、シリア・ロシア軍が爆撃を激化させてから109日目を迎えた8月18日、シリア・ロシア軍は同地への攻撃を継続、シャーム解放機構などからなる反体制武装集団と交戦した。

シリア軍戦闘機による爆撃回数は120回を記録、ヘリコプターが「樽爆弾」40発を投下、ロシア軍も65回の爆撃を行った。

またシリア軍の地上部隊による砲撃は1,500発におよんだ。

シリア人権監視団によると、シリア・ロシア軍が緊張緩和地帯への攻撃を激化させた4月30日以降の戦闘による犠牲者数は前日より101人(民間人4人(うち女性0人、子供1人)、シリア軍兵士35人、反体制武装集団戦闘員62人)増えて3,592人となった。

うち、945人が民間人(女性172人、子供237人を含む)、1,228人がシリア軍兵士、1,419人が反体制武装集団戦闘員。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍地上部隊が反体制派の拠点都市の一つハーン・シャイフーン市北西部に進攻し、反体制武装集団と激しく交戦した。

SANA(8月18日付)によると、シリア軍がシャーム解放機構などからなる反体制武装集団との戦闘の末、ハーン・シャイフーン市西方を新たに制圧した。

ムラースィルーン(8月18日付)によると、シリア軍が制圧したのはハーン・シャイフーン市西のナール丘。

一方、シャーム解放機構のアブー・ハーリド・シャーミー報道官は報道向け声明を出し、シリア軍がハーン・シャイフーン市内に突入したとの一部情報を否定、シャーム解放機構、国民解放戦線、イッザ軍などからなる「必勝」作戦司令室が、同市西のファキール村一帯でシリア軍、「イランの民兵」、「ロシアの民兵」と激しく交戦中だと発表した。

国民解放戦線のナージー・ムスタファー報道官(大尉)も、シリア軍をハーン・シャイフーン市西方の前線で撃退したと発表した。

なお、シリア人権監視団によると、シリア軍は戦闘機でハーン・シャイフーン市、ラカーヤー村、タッル・タルイー村、カフルサジュナ村、マアッラト・ヌウマーン市、マアッラト・ハルマ村、ハーミディーヤ村、タマーニア町、ヒーシュ村、ハーッス村に対して爆撃を実施するとともに、ヘリコプターでシリア政府支配地域と反体制派支配地域の境界地帯に「樽爆弾」を投下した。

またシリア軍は地上部隊が県南部の戦闘地域を砲撃した。

ロシア軍もカフルサジュナ一帯、ダイル・シャルキー村、ハザーリーン村、ヒーシュ村、シャイフ・ダーミス村、ハーン・シャイフーン市、タッル・マンス村、ハーミディーヤ村、ハーッス村を爆撃した。

ドゥラル・シャーミーヤ(8月18日付)によると、ロシア軍戦闘機はマアッラト・ヌウマーン市を爆撃した後、負傷者の救出に駆けつけたホワイト・ヘルメットの救急チームに対しても爆撃を加え、市民1人を殺害、隊員2人を負傷させたという。

ロシア軍はまたダイル・シャルキー村にあるウマル・ブン・アブドゥルアズィーズ(ウマイヤ朝第8代カリフ)の廟を爆撃した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が戦闘機でカフルズィーター市、ラターミナ町、ムーリク市、ラハーヤー村に対して爆撃を実施するとともに、地上部隊が県北部および北西部の戦闘地域を砲撃した。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シリア軍ヘリコプターがカッバーナ村一帯に「樽爆弾」を投下するとともに、地上部隊が同地を砲撃した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を35件(アレッポ県15件、イドリブ県2件、ラタキア県18件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を11件(イドリブ県2件、ハマー県9件)確認した。

AFP, August 18, 2019、ANHA, August 18, 2019、AP, August 18, 2019、al-Durar al-Shamiya, August 18, 2019、Ministry of Defence of the Russian Federation, August 18, 2019、Murasilun , August 18, 2019、Reuters, August 18, 2019、SANA, August 18, 2019、SOHR, August 18, 2019、UPI, August 18, 2019などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:レバノンから312人、ヨルダンから647人の難民が帰国、避難民0人(うちルクバーン・キャンプからの帰還者0人)が帰宅(2019年8月18日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(8月18日付)を公開し、8月17日に難民959人が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは312人(うち女性94人、子供159人)、ヨルダンから帰国したのは647人(うち女性194人、子供330人)。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は360,988人となった。

内訳は、レバノンからの帰国者114,365人(うち女性34,465人、子ども58,251人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者246,623人(うち女性74,020人、子ども125,766人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

また、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は 590,268人(うち女性177,143人、子供300,939人)となった。

なお、45カ国で難民登録したシリア人の数は6,634,214人(うち女性1,990,264人、子供3,383,449人)。

Ministry of Defence of the Russian Federation, August 18, 2019をもとに作成。

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ダイル・ザウル県ブーカマール市近郊のイラン・イスラーム革命防衛隊の拠点が所属不明の航空機の爆撃を受ける(2019年8月17日)

ダイル・ザウル県では、ユーフラテス・ポスト(8月17日付)によると、所属不明の航空機が、県南東部のブーカマール市近郊のイラン・イスラーム革命防衛隊の拠点の一つに対して爆撃を行った。

この爆撃で「イランの民兵」多数が死傷、ブーカマール市のムシャーハダ地区にあるクドス病院に死傷者を搬送する車輌複数が目撃されたという。

AFP, August 17, 2019、ANHA, August 17, 2019、AP, August 17, 2019、al-Durar al-Shamiya, August 17, 2019、Euphrates Post, August 17, 2019、Reuters, August 17, 2019、SANA, August 17, 2019、SOHR, August 17, 2019、UPI, August 17, 2019などをもとに作成。

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