イスラーム国による日本人拉致事件(続報、2015年1月24日)

ダーイシュ(イスラーム国)の人質となった湯川遥菜氏と見られる写真を持ち、同氏が殺害されたと話す後藤健二氏の静止画像がインターネット上に投稿された。

『読売新聞』(1月25日付朝刊)によると、画像は日本時間24日23時過ぎに公開された。

動画で後藤氏が持たされている写真には、後ろでに縛られ跪かされている湯川氏の写真、そして斬首されたあとの遺体が映っている。

動画に映っている後藤氏は英語で以下のように読み上げさせられている。

「私は後藤健二です…。安倍(首相)、あなたが遙菜(湯川氏)を殺した。あなたは私がとらえられているという脅しを真剣に受け止めず、72時間以内に行動しなかった…。彼らはもう金銭を要求しない…。テロリストに資金を与えることを心配しなくていい…。彼らはただ、投獄中のサージダ・リーシャーウィーの釈放を要求しているだけだ…。あなたが彼らにサジーダを渡せば、私はただちに釈放される…。サージダはヨルダンによって投獄されている…。私の命を救うことがどれだけ簡単かを強調したい…。(妻に対して)この言葉を私の最後にしないでください。安倍(首相)に私を殺させないで下さい」。

サージダ・リーシャーウィーはイラク人で、2005年にヨルダンの首都アンマンで発生したラディソン・ホテル爆破事件に関与したことで、ヨルダン政府に拘束されている人物。

アーラム・ヤウム(1月25日付)は、これに関連して、ヨルダン当局が2014年12月にラッカ市で墜落しダーイシュに拘束されたヨルダン軍戦闘機パイロットのムアーッズ・サーフィー・カサースィバ空軍中尉釈放のため、リーシャーウィーとの「捕虜交換」を検討していると複数メディアが24日に報じたと伝えた。

なお、これを受け、安倍晋三首相は記者団に対して「このようなテロ行為は言語道断であり、許しがたい暴挙だ。強い憤りを覚える。断固として非難する。改めて後藤健二さんに危害を加えないよう、そしてただちに解放するよう強く要求する」と述べるとともに、「日本政府としては引き続き、テロに屈することなく、国際社会とともに世界の平和と安定に積極的に貢献していく。今後も邦人の解放に向けて、政府を挙げて取り組んでいく」と強調した。

al-‘Alam al-Yawm, January 25, 2015、読売新聞などをもとに作成。

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レバノンの動き(2015年1月24日)

ナハールネット(1月24日付)によると、ベカーア県バアルベック郡ラアス・バアルベック村郊外で23日から続いていたレバノン軍と武装集団の戦闘で、レバノン軍兵士3人が死亡した。

AFP, January 24, 2015、AP, January 24, 2015、ARA News, January 24, 2015、Champress, January 24, 2015、al-Hayat, January 25, 2015、Iraqi News, January 24, 2015、Kull-na Shuraka’, January 24, 2015、al-Mada Press, January 24, 2015、Naharnet, January 24, 2015、NNA, January 24, 2015、Reuters, January 24, 2015、SANA, January 24, 2015、UPI, January 24, 2015などをもとに作成。

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ラッカ、アレッポでイスラーム国メンバーが大量離反・脱走、ヌスラ戦線が脱獄を支援(2015年1月24日)

ラッカ県では、ARA News(1月24日付)がラッカ市の複数の消息筋の話として、ダーイシュ(イスラーム国)に拘束されていたシャームの民のヌスラ戦線戦闘員12人が23日に、離反した元ダーイシュ戦闘員の助けを得て拘置所から脱獄した、と伝えた。

同消息筋によると、12人を脱獄させたダーイシュ離反戦闘員は6人で、いずれもダーイシュに忠誠を誓う前はヌスラ戦線に属していたという。

なおARA Newsによると、ラッカ市での戦闘員の逃走増加を受け、ダーイシュ(イスラーム国)は、ラッカ市やトルコ国境に位置するタッル・アブヤド市一帯に至る地域で23日に夜間外出禁止令を出すとともに、違反者にはむち打ち刑と24時間の投獄刑を科すと警告、ダーイシュ・メンバーに対しても無許可の外出を禁止したという。

また、ARA Newsによると、シリア国境に接するタッル・アブヤド市で、ダーイシュの司令官(アミール)の一人が何者かによって暗殺された。

この司令官は、アブー・ハミードを名のる地元部族出身者で、アイン・アラブ市での戦闘に参加していたという。

アブー・ハミードは、タッル・アブヤド市の国境通行所近くでバイクに乗った2人組に23日に襲われ、その後市内の病院に搬送されたが、24日早朝に死亡したという。

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シャームの民のヌスラ戦線メンバーでアブー・ウマル・フィラスティーニーを名のる男性は、ARA News(1月24日付)に対し、「ラッカ市で活動するヌスラ戦線の複数の細胞は、過去数ヶ月で、ダーイシュのメンバー11人を拉致した」としたうえで、「金曜日(23日)、ダーイシュの刑務所に収監されていた同胞の開放に成功するとともに、多くのダーイシュの同胞(メンバー)が武器をもって離反させ、安全な場所に移動したが、治安上の理由からその場所は空かせない」と述べた。

アブー・ウマル氏によると、「ヌスラ戦線はダーイシュのメンバー40人以上がラッカから武器をもって離反させた」と強調した。

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アレッポ県では、ARA News(1月24日付)が、アブー・ムハンマド・マンビジーを名のるマンビジュ市の住民の話として伝えたところによると、ダーイシュ(イスラーム国)戦闘員73人が逃走し、トルコ領内に逃げ込んだ。

73人はガンドゥール村でダーイシュを離反、ジャラーブルス市を経て、トルコ領内に逃げ込んだという。

アブー・ムハンマド氏によると、この脱走を受け、ダーイシュ当局はマンビジュ市、ジャラーブルス市で動員令をかけ、取締を強化したという。

またダーイシュは脱走を幇助したとの容疑で住民3人を拘束したという。

なおアブー・ムハンマド氏によると、脱走した73人は、ドイツ語で書かれたメッセージを残していったというが、その文面については明らかにしなかった。

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同じく、アレッポ県では、ARA News(1月24日付)によると、ダーイシュ(イスラーム国)の主要拠点の一つバーブ市に対して、シリア軍が複数回にわたって空爆を行った。

空爆は、市内の市場、アッジャーン・モスク一帯に対して行われ、救急車輌などが破壊され、隊員1人が負傷した。

またアイン・アラブ市では、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊がダーイシュ(イスラーム国)と交戦、同市中心部の法律学校西部および南部の街区、工業地区・第48通り間の地区を制圧した。

 

また、クッルナー・シュラカー(1月25日付)によると、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊がアイン・アラブ市周辺でダーイシュ(イスラーム国)と交戦、同市南部のマーミード村、タルミーク村を制圧した。

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ハサカ県では、ARA News(1月24日付)によると、タッル・タムル町南西部前線で、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊とダーイシュ(イスラーム国)が深夜、散発的に交戦した。

AFP, January 24, 2015、AP, January 24, 2015、ARA News, January 24, 2015、January 25, 2015、Champress, January 24, 2015、al-Hayat, January 25, 2015、Iraqi News, January 24, 2015、Kull-na Shuraka’, January 24, 2015、al-Mada Press, January 24, 2015、Naharnet, January 24, 2015、NNA, January 24, 2015、Reuters, January 24, 2015、SANA, January 24, 2015、UPI, January 24, 2015などをもとに作成。

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シリア国内の暴力:ダマスカス郊外でシリア軍の攻撃激化(2015年1月24日)

ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、シリア軍はアルバイン市、サクバー市、バイト・サワー村を空爆し、子供1人を含む3人が死亡した。

一方、SANA(1月24日付)によると、バザダーニー市郊外のカフィール・ヤーブース村で、シリア軍が反体制武装集団と交戦の末、同地一帯を奪還・制圧した。

シリア軍はまた、タッル・クルディー町一帯、リーハーン農場一帯、ドゥーマー市、ザブディーン村一帯で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、イスラーム軍の戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダマスカス県では、ARA News(1月24日付)によると、ザバダーニー地区、バーブ・トゥーマー地区に反体制武装数段が撃った迫撃砲が着弾し、住民2人が死亡した。

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ダルアー県では、SANA(1月24日付)によると、イブタア町、シャイフ・マスキーン市、ヌアイマ村、カラク村、フラーク市、アトマーン村、ジャムリーン村、ダルアー市マンシヤ地区、ダム街道地区などで、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、シャームの民のヌスラ戦線(第101大隊)の戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

またスワイダー県ヒルバト・アウワード村に潜入しようとしていた反体制武装集団の車輌をシリア軍が攻撃、破壊した。

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クナイトラ県では、SANA(1月24日付)によると、マスハラ村、カフターニーヤ町で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、シャームの民のヌスラ戦線の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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イドリブ県では、SANA(1月24日付)によると、ブワイティー村、サラーキブ市、カフルラーター村、カフルナジュド村、アブー・ズフール町一帯、ナイラブ村一帯、サルミーン市で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、シャームの民のヌスラ戦線、ジュンド・アクサー、シャーム自由人イスラーム運動、シャームの鷹旅団の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ヒムス県では、SANA(1月24日付)によると、ラジャム・カスル村、ムシャイリファ村、ヒブラ村で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, January 24, 2015、AP, January 24, 2015、ARA News, January 24, 2015、Champress, January 24, 2015、al-Hayat, January 25, 2015、Iraqi News, January 24, 2015、Kull-na Shuraka’, January 24, 2015、al-Mada Press, January 24, 2015、Naharnet, January 24, 2015、NNA, January 24, 2015、Reuters, January 24, 2015、SANA, January 24, 2015、UPI, January 24, 2015などをもとに作成。

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人権団体発表(2015年1月24日)

シリア人権監視団は、シリア軍が過去4日間で、ダーイシュ(イスラーム国)との戦闘が続くハサカ県、ダイル・ザウル県のほか、クナイトラ県、ラタキア県各所で、504回にわたって空爆を行い、民間人157人(うち子供16人、女性13人)が死亡したと発表した。

AFP, January 24, 2015、AP, January 24, 2015、ARA News, January 24, 2015、Champress, January 24, 2015、al-Hayat, January 25, 2015、Iraqi News, January 24, 2015、Kull-na Shuraka’, January 24, 2015、al-Mada Press, January 24, 2015、Naharnet, January 24, 2015、NNA, January 24, 2015、Reuters, January 24, 2015、SANA, January 24, 2015、UPI, January 24, 2015などをもとに作成。

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反体制勢力が「モスクワ1」に向けて統一政治ビジョン(カイロ声明)を採択、発表(2015年1月24日)

エジプトのカイロで22日から開催されていたシリアの主要な反体制政治組織の代表らによる会合は、10項目からなる「カイロ声明」(全文はhttp://all4syria.info/Archive/189715、声明の日付は23日)を採択・発表して閉幕した。

カイロでの会合は、今月末にモスクワで予定されているシリア政府と反体制派の和平交渉(「モスクワ1」)の準備会合として位置づけられて、国内で活動する民主的変革諸勢力国民調整委員会、シリア国家建設潮流のほか、トルコや欧米諸国が支援するシリア革命反体制勢力国民連立が参加した。

「カイロ声明」の骨子は以下の通り:

1. 交渉プロセスは、民主制、文民主権国家への移行を目的とする。

2. 政治的自由、市民権、国民の民族的構成を踏まえた分権制を前提とした近代的民主国家を建設するための社会的契約、国民憲章を合意する。

3. ジュネーブ合意に基づき、国際社会、中東地域の庇護のもとでの現実的な政治解決をめざし、シリア国民およびその革命の要求を体現する。

4. 反体制派の努力が統合されていなかったことが、紛争持続の一因となっていたことを踏まえ、反体制派の姿勢の統一を国民的義務・要請とみなす。

5. すべての逮捕拘束者の釈放、国際人道法の尊重、戦争犯罪と民間人への攻撃の停止、食糧・人道支援の包囲地域への搬入・配給、経済制裁の解除を実現するための政治プロセスの開始。

6. 外国人戦闘員の排除に向けたすべてのシリア人当事者による合意形成。

7. 軍・治安機関の再編、独立と主権の保護。

8. テロの温床を枯渇させるための国際司法への働きかけおよび責任追及。諸外国による国連安保理決議第2170号、第2178号の遵守。

9. 民主的多元化を保証する政治解決、暴力と宗派主義への処罰。

10. 上記8点の実現を審議するための和平会議「シリア国民大会」を今春にカイロで実施することを準備するための準備委員会の設置。

Kull-na Shuraka', January 24, 2015
Kull-na Shuraka’, January 24, 2015

AFP, January 24, 2015、AP, January 24, 2015、ARA News, January 24, 2015、Champress, January 24, 2015、al-Hayat, January 25, 2015、Iraqi News, January 24, 2015、Kull-na Shuraka’, January 24, 2015、al-Mada Press, January 24, 2015、Naharnet, January 24, 2015、NNA, January 24, 2015、Reuters, January 24, 2015、SANA, January 24, 2015、UPI, January 24, 2015などをもとに作成。

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米国防総省報道官「イラク側が過去半年間で奪還したのはイスラーム国制圧地域の1%にも満たない」(2015年1月23日)

米国防総省のジョン・カービー報道官は、シリアの「穏健な反体制派」を教練するための米軍教官の第1陣を近日中にトルコに派遣すると発表した。

米国は最終的には教官400人を派遣し、ダーイシュ(イスラーム国)と戦うための「穏健な反体制派」戦闘員約15,000人に教練を施す予定。

一方、カービー報道官は、ダーイシュ(イスラーム国)のイラク側の支配地域が約5万4,000平方キロ(イラク国土の約12%)に達しているとの分析を明らかにしたうえで、イラク側が過去半年間で奪還したのは、ダーイシュ制圧地域の1%にも満たない約700平方キロにとどまっていることを明らかにした。

なお、ジョン・ケリー米国務長官はこれに先だって、「イラクでは、イスラーム国の勢いは確実に止まり、一部では後退している」と述べていた。

ダーイシュ掃討作戦に参加するロンドンでの有志連合に出席していたケリー国防長官は、イラク軍とイラク・クルディスタン地域のペシュメルガがダーイシュから「700万平方キロ以上の領土を奪還した」と強調、2000回におよぶ空爆で同組織に資金源となっている石油関連施設多数を破壊したほか、幹部戦闘員の半数を殺害したと説明し、「道のりは短期間でも、容易でもないが、重要な進捗を得た」と述べていた。

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イラクのモスル市では、ARA News(1月23日付)によると、イラク・クルディスタン地域のペシュメルガが、ダーイシュ(イスラーム国)による同市制圧(2014年6月)後初めて、市内を砲撃した。

AFP, January 24, 2015、AP, January 24, 2015、ARA News, January 24, 2015、Champress, January 24, 2015、al-Hayat, January 25, 2015、Iraqi News, January 24, 2015、Kull-na Shuraka’, January 24, 2015、al-Mada Press, January 24, 2015、Naharnet, January 24, 2015、NNA, January 24, 2015、Reuters, January 24, 2015、SANA, January 24, 2015、UPI, January 24, 2015などをもとに作成。

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「モスクワ1」をめぐる反体制勢力の動き(2015年1月23日)

エジプトのカイロで開催されているシリアの主要な反体制政治組織の代表らによる会合(22日に開幕)は、閉幕声明の内容を協議するための三者委員会を設置した。

三者委員会は、シリア革命反体制勢力国民連立のファーイズ・サーラ氏、民主的変革諸勢力国民調整委員会のハイサム・マンナーア氏、シリア国家建設潮流のムナー・ガーニム副代表からなる。

シリア革命反体制勢力国民連立のバッサーム・マリク氏によると、三者委員会は、「シリアを真に民主的社会に移行するための、全権を有する移行期政府の選出」方法などについて集中的に議論した、という。

マリク氏によると、在外の活動家(シリア反体制勢力国民連立)は移行期におけるアサド大統領、既存の治安機関の役割を拒否しているのに対して、国内の活動家(民主的変革諸勢力国民調整委員会、シリア国家建設潮流)は、カイロからの帰国後に投獄されることを懸念し、これに消極的だという。

『ハヤート』(1月24日付)が伝えた。

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ARA News(1月23日付)は、ロシア外務省筋の話として、シリア革命反体制勢力国民連立が今月末にモスクワで開催予定のシリア政府と反体制派の和平交渉(「モスクワ1」)への参加を拒否した、と伝えた。

これに関して、シリア革命反体制勢力国民連立のサーリム・ムスラト報道官は22日深夜、今月末にモスクワで開催予定のシリア政府と反体制派の和平交渉(「モスクワ1」)への正式な招待状を受け取っておらず、メンバーが参加した場合も、組織とは無関係で、個人としての参加になる、と述べた。

AFP, January 23, 2015、AP, January 23, 2015、ARA News, January 23, 2015、Champress, January 23, 2015、al-Hayat, January 24, 2015、Iraqi News, January 23, 2015、Kull-na Shuraka’, January 23, 2015、al-Mada Press, January 23, 2015、Naharnet, January 23, 2015、NNA, January 23, 2015、Reuters, January 23, 2015、SANA, January 23, 2015、UPI, January 23, 2015などをもとに作成。

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イスラーム国:ラッカ県で離反兵の脱獄・逃亡を支援したエジプト人、サウジ人戦闘員を処刑、戦闘員の離反、トルコへの逃亡が増加(2015年1月23日)

ラッカ県では、ARA News(1月23日付)が、ラッカ市消息筋の話として、ウカイラシー基地(刑務所)に収監されていたダーイシュ(イスラーム国)のサウジ人、エジプト人メンバー2人が処刑され、このことが多くの外国人戦闘員(ムハージリーン)、とりわけサウジ人メンバーの離反をもたらしている、と伝えた。

同消息筋によると、この2人は、ダーイシュが拘束していた外国人戦闘員の脱獄と逃走を支援していたとの容疑で、スルーク町で拘束され、1月12日にウカイラシー基地に移送され、取り調べを受けていたという。

 

ARA News(1月24日付)によると、処刑されたのはアブー・ズバイル、アブー・アースィムを名のる戦闘員で、刑の執行はアブー・サラーム・アンバーリーを名のるラッカ州の治安部門高官によって行われたという。

事件に伴う外国人戦闘員の逃走を受け、ダーイシュはラッカ市内で厳戒態勢を敷き、離反者の摘発にあたっているという。

またARA Newsは、複数の活動家の話として、この事件に先立って、ダーイシュ(イスラーム国)戦闘員数十人が22日にラッカ市を脱出し、トルコ領内に逃走したと報じた。

アブドゥッラー・ジャースィムを名のる現地の活動家は、この数十人の逃走の動機に関して「彼らとダーイシュの間の教義上の意見対立が原因だと思われる」と述べた。

一方、『ハヤート』(1月24日付)によると、米国など有志連合が、ダーイシュ(イスラーム国)拠点に対して空爆を行った。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、ダーイシュ(イスラーム国)が制圧するバーブ市各所をシリア軍が3度にわたって空爆、住民9人が死亡した。

また、アイン・アラブ市のムハッダサ学校北東部で西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊が進軍を続け、ダーイシュ(イスラーム国)と交戦した。

このほか『ハヤート』(1月24日付)によると、米国など有志連合は、アイン・アラブ市一帯のダーイシュ拠点などを10回にわたり空爆した。

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ハサカ県では、マサールプレス(1月23日付)によると、ハサカ市南部郊外で、ダーイシュ(イスラーム国)西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊を襲撃、隊員複数が死亡した。

また、『ハヤート』(1月24日付)によると、米国など有志連合が、ダーイシュ(イスラーム国)拠点に対して空爆を行った。

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シリア人権監視団は、2014年9月23日から2015年1月22日までの4ヶ月間での米国など有志連合の空爆で、1,408人が死亡したと発表、そのほとんどがダーイシュ(イスラーム国)戦闘員であることを明らかにした。

AFP, January 23, 2015、AP, January 23, 2015、ARA News, January 23, 2015、January 24, 2015、Champress, January 23, 2015、al-Hayat, January 24, 2015、Iraqi News, January 23, 2015、Kull-na Shuraka’, January 23, 2015、al-Mada Press, January 23, 2015、Masar Press Agency, January 23, 2015、,Naharnet, January 23, 2015、NNA, January 23, 2015、Reuters, January 23, 2015、SANA, January 23, 2015、UPI, January 23, 2015などをもとに作成。

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シリア国内の暴力:シリア軍がダマスカス郊外県のハムーリーヤ市を爆撃、イスラーム軍が報復として首都を砲撃(2015年1月23日)

ダマスカス郊外県では、ARA News(1月23日付)などによると、シリア軍が金曜礼拝後の時間帯にハムーリーヤ市に対して空爆を行い、32人が即死(シリア人権監視団によると52人が死亡)、多数が重軽傷を負った。

地元の活動家らによると、空爆は市内の市場などに対して行われたという。

またシリア人権監視団によると、リーハーン村各所、ハーン・シャイフ・キャンプ郊外をシリア軍が空爆、同地一帯で反体制武装集団と交戦した。

一方、SANA(1月23日付)によると、ドゥーマー市東部の郊外で、「テロ組織」による攻撃や蛮行から逃れ、避難していた住民数十世帯をシリア軍が保護し、ドゥワイル市の仮設住宅に移送した。

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ダマスカス県では、クッルナー・シュラカー(1月23日付)によると、マッザ86地区のブスターン検問所近くに迫撃砲弾1発が着弾し、兵士1人が死亡、3人が負傷した。

このへの砲撃に関して、『ハヤート』(1月24日付)によると、イスラーム軍は声明を出し、シリア軍による「一連の虐殺への報復」だと発表、砲撃を認めた。

またクッルナー・シュラカー(1月23日付)によると、イスラーム軍司令官のザフラーン・アッルーシュ氏は、25日に首都ダマスカスを砲撃すると脅迫、住民に外出を控えるよう警告した。

一方、SANA(1月23日付)は、マッザ86地区とバーブ・トゥーマー地区に迫撃砲弾複数発が着弾し、住民4人が負傷した、と伝えた。

このほか、シリア人権監視団によると、ジャウバル区をシリア軍が空爆し、反体制武装集団と交戦した。

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スワイダー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がハルハラ航空基地東部に位置するタッル・ダフラアでジハード主義武装集団と交戦の末、同地を奪還した。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、アルマー町、アトマーン村、フラーク市、スーラ町、ヌアイマ村をシリア軍が「樽爆弾」などで空爆した。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、カフルナブル市、ヒザーリーン村、アブー・ズフール航空基地一帯をシリア軍が空爆した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、アレッポ市サブア・バフラート地区、サラーフッディーン地区、サイファート村、ハンダラート・キャンプ一帯で、シリア軍、国防隊、バアス大隊が、ジハード主義武装集団と交戦した。

またシリア軍はフライターン市近郊の英国人墓地地区を空爆した。

AFP, January 23, 2015、AP, January 23, 2015、ARA News, January 23, 2015、Champress, January 23, 2015、al-Hayat, January 24, 2015、Iraqi News, January 23, 2015、Kull-na Shuraka’, January 23, 2015、al-Mada Press, January 23, 2015、Masar Press Agency, January 23, 2015、Naharnet, January 23, 2015、NNA, January 23, 2015、Reuters, January 23, 2015、SANA, January 23, 2015、UPI, January 23, 2015などをもとに作成。

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イドリブ、ハマーで、反政府デモ、反ヌスラ戦線デモ、親ヌスラ戦線デモ(2015年1月23日)

クッルナー・シュラカー(1月23日付)は、イドリブ県、ハマー県の複数の村で、シリア政府による「犯罪」を非難し、シリア革命反体制勢力国民連立および同暫定政府に対して国内の住民状況に関心を示すよう求めるデモが発生したと報じた。

またクッルナー・シュラカーによると、マアッラト・ヌウマーン市では、シャームの民のヌスラ戦線に市政への不関与を求めるデモと、ヌスラ戦線やシャーム自由人イスラーム運動への支持を訴えるデモが発生した。

AFP, January 23, 2015、AP, January 23, 2015、ARA News, January 23, 2015、Champress, January 23, 2015、al-Hayat, January 24, 2015、Iraqi News, January 23, 2015、Kull-na Shuraka’, January 23, 2015、al-Mada Press, January 23, 2015、Naharnet, January 23, 2015、NNA, January 23, 2015、Reuters, January 23, 2015、SANA, January 23, 2015、UPI, January 23, 2015などをもとに作成。

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ロンドンで「シリアの友連絡グループ」外相会合(2015年1月22日)

イスラーム国に対抗する米国など有志連合の中核的参加国によるロンドンでの外相級会合に合わせて、「シリアの友連絡グループ」(ロンドン11)の外相級会合が開かれ、「モスクワ1」(ロシア主催によるシリア政府と反体制勢力の和平交渉)、スタファン・デミストゥラ・シリア問題担当国連アラブ連盟共同特別代表によるアレッポ市の「戦闘中止」イニシアチブへの対応などが協議された。

しかし、『ハヤート』(1月23日付)によると、会合後の記者会見では、トルコ経由でシリアに潜入する外国人戦闘員の通路となっているルーマニア、ブルガリアの治安機関との諜報分野での協力態勢の構築が表明されるにとどまった。

AFP, January 22, 2015、AP, January 22, 2015、ARA News, January 22, 2015、Champress, January 22, 2015、al-Hayat, January 23, 2015、Iraqi News, January 22, 2015、Kull-na Shuraka’, January 22, 2015、al-Mada Press, January 22, 2015、Naharnet, January 22, 2015、NNA, January 22, 2015、Reuters, January 22, 2015、SANA, January 22, 2015、UPI, January 22, 2015などをもとに作成。

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レバノン:イスラーム国が人質2人を釈放(2015年1月22日)

NNA(1月22日付)は、ダーイシュ(イスラーム国)の武装集団が、ベカーア県バアルベック郡アルサール村郊外で2日前に拘束したレバノン人2人を釈放した、と伝えた。

AFP, January 22, 2015、AP, January 22, 2015、ARA News, January 22, 2015、Champress, January 22, 2015、al-Hayat, January 23, 2015、Iraqi News, January 22, 2015、Kull-na Shuraka’, January 22, 2015、al-Mada Press, January 22, 2015、Naharnet, January 22, 2015、NNA, January 22, 2015、Reuters, January 22, 2015、SANA, January 22, 2015、UPI, January 22, 2015などをもとに作成。

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トルコ:欧米諸国に外国人戦闘員に関するさらなる情報提供を求める(2015年1月22日)

トルコ外務省報道官は、プレス向け声明で、関係国に対して、トルコ経由でシリアに潜入した戦闘員に関する名簿へのさらなる情報提供を要請したと発表した。

同報道官によると、これまでにトルコ経由でシリアに潜入した戦闘員の名簿には、7,833人の氏名が記載されており、うち1,056人がトルコ当局によって潜入を阻止され、その後トルコから退去させられている、という。

ARA News(1月21日付)が伝えた。

AFP, January 22, 2015、AP, January 22, 2015、ARA News, January 22, 2015、Champress, January 22, 2015、al-Hayat, January 23, 2015、Iraqi News, January 22, 2015、Kull-na Shuraka’, January 22, 2015、al-Mada Press, January 22, 2015、Naharnet, January 22, 2015、NNA, January 22, 2015、Reuters, January 22, 2015、SANA, January 22, 2015、UPI, January 22, 2015などをもとに作成。

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イスラーム国をめぐる動き:YPGがアイン・アラブ市内の病院を奪還(2015年1月22日)

アレッポ県では、ARA News(1月22日付)によると、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊が、ダーイシュ(イスラーム国)との戦闘の末、アイン・アラブ市南部のジャディード病院を奪還した。

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ハサカ県では、ARA News(1月22日付)によると、シリア軍が、タッル・ハミース市一帯のイスラーム国(ダーイシュ拠点)を空爆、またズィーブ村、ヒルバ村などで双方が交戦した。

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ヒムス県では、SANA(1月22日付)によると、クルマス村、ラッフーム村で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、ダーイシュ(イスラーム国)の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

SANAによると、ラッフーム村はヒムス県におけるダーイシュ最大の拠点だという。

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ダイル・ザウル県では、ARA News(1月23日付)によると、ダイル・ザウル市フワイジャト・サクル地区で、ダーイシュ(イスラーム国)とシリア軍が交戦した。

AFP, January 22, 2015、AP, January 22, 2015、ARA News, January 22, 2015、January 23, 2015、Champress, January 22, 2015、al-Hayat, January 23, 2015、Iraqi News, January 22, 2015、Kull-na Shuraka’, January 22, 2015、al-Mada Press, January 22, 2015、Naharnet, January 22, 2015、NNA, January 22, 2015、Reuters, January 22, 2015、SANA, January 22, 2015、UPI, January 22, 2015などをもとに作成。

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反体制派が「モスクワ1」に向けて統一ビジョンとりまとめのためカイロで会合(2015年1月22日)

エジプトのカイロで、シリアの主要な反体制政治組織の代表らが一堂に会し、今月末にロシアで予定されているシリア政府との和平交渉(「モスクワ1」)に臨むための統一ビジョンとりまとめのため審議した。

会合は、エジプト外務評議会(ECFA-Egypt)のムハンマド・シャーキル議長が主催し、民主的変革諸勢力国民調整委員会、シリア革命反体制勢力国民連立などが参加した。

会議では、民主的変革諸勢力国民調整委員会が提示した「未来行程表」(6項目提案)とシリア革命反体制勢力国民連立が提示した13項目の擦り合わせなどが行われる。

『ハヤート』(1月23日付)が伝えた。

AFP, January 22, 2015、AP, January 22, 2015、ARA News, January 22, 2015、Champress, January 22, 2015、al-Hayat, January 23, 2015、Iraqi News, January 22, 2015、Kull-na Shuraka’, January 22, 2015、al-Mada Press, January 22, 2015、Naharnet, January 22, 2015、NNA, January 22, 2015、Reuters, January 22, 2015、SANA, January 22, 2015、UPI, January 22, 2015などをもとに作成。

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シリア国民連合暫定政府首班「米国による穏健な反体制派教練は2月に開始」(2015年1月22日)

シリア革命反体制勢力国民連立のアフマド・トゥウマ暫定内閣首班は、米国による「穏健な反体制派」への教練が2月に開始されると述べた。

ARA News(1月22日付)が伝えた。

AFP, January 22, 2015、AP, January 22, 2015、ARA News, January 22, 2015、Champress, January 22, 2015、al-Hayat, January 23, 2015、Iraqi News, January 22, 2015、Kull-na Shuraka’, January 22, 2015、al-Mada Press, January 22, 2015、Naharnet, January 22, 2015、NNA, January 22, 2015、Reuters, January 22, 2015、SANA, January 22, 2015、UPI, January 22, 2015などをもとに作成。

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ハサカ市にYPGの増援部隊到着(2015年1月21日)

ハサカ県では、ARA News(1月22日付)によると、シリア軍、国防隊との戦闘が続くハサカ市に、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊が増援部隊を派遣した。

増援部隊は、ダルバースィーヤ市、アームーダー市、カーミシュリー市に展開していた部隊で、重火器なども増援されたという。

AFP, January 22, 2015、AP, January 22, 2015、ARA News, January 22, 2015、Champress, January 22, 2015、al-Hayat, January 23, 2015、Iraqi News, January 22, 2015、Kull-na Shuraka’, January 22, 2015、al-Mada Press, January 22, 2015、Naharnet, January 22, 2015、NNA, January 22, 2015、Reuters, January 22, 2015、SANA, January 22, 2015、UPI, January 22, 2015などをもとに作成。

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欧米諸国、湾岸諸国、トルコが「モスクワ1」、アレッポ市「戦闘中止」イニシアチブへの対応を協議(2015年1月21日)

「シリアの友連絡グループ」(別称「ロンドン11」)が、ロンドンで高官級会合を開き、「モスクワ1」(ロシア主催によるシリア政府と反体制勢力の和平交渉)、スタファン・デミストゥラ・シリア問題担当国連アラブ連盟共同特別代表によるアレッポ市の「戦闘中止」イニシアチブへの対応について協議した。

『ハヤート』(1月22日付)が伝えた。

AFP, January 21, 2015、AP, January 21, 2015、ARA News, January 21, 2015、Champress, January 21, 2015、al-Hayat, January 22, 2015、Iraqi News, January 21, 2015、Kull-na Shuraka’, January 21, 2015、al-Mada Press, January 21, 2015、Naharnet, January 21, 2015、NNA, January 21, 2015、Reuters, January 21, 2015、SANA, January 21, 2015、UPI, January 21, 2015などをもとに作成。

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ロシア外相、「ジュネーブ2会議の過ちを克服したい」(2015年1月21日)

ロシアのセルゲイ・ラブロフ外務大臣は記者会見で、シリア政府と反体制勢力の和平会合(「モスクワ1」)に関して、「ジュネーブ2会議」(2014年2月)が「イスタンブールを拠点とする一当事者しか招待されず、多くの反体制勢力の当事者が欠席を余儀なくされ、無視された」としたうえで、「この過ちを克服したい」と述べた。

また「(会議において)提示されていた諸問題をめぐって深淵で責任を伴った対話ではなく、政治的な論評」に重きが置かれてしまったと振り返った。

さらにラブロフ外務大臣は「シリアにおける現下の最大の任務はテロとの戦いの努力を一つにまとめること」だと述べた。

AFP, January 21, 2015、AP, January 21, 2015、ARA News, January 21, 2015、Champress, January 21, 2015、al-Hayat, January 22, 2015、Iraqi News, January 21, 2015、Kull-na Shuraka’, January 21, 2015、al-Mada Press, January 21, 2015、Naharnet, January 21, 2015、NNA, January 21, 2015、Reuters, January 21, 2015、SANA, January 21, 2015、UPI, January 21, 2015などをもとに作成。

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イスラーム国をめぐる動き:シリア軍、米国など有志連合がラッカを爆撃(2015年1月21日)

ラッカ県では、ARA News(1月21日付)によると、シリア軍がスルーク町のダーイシュ(イスラーム国)拠点を空爆し、ダーイシュ戦闘員3人を殺害した。

またこれと並行して米国など有志連合は、アイン・イーサー市、ラッカ市郊外のサフル村などのダーイシュ拠点を空爆した。

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ダイル・ザウル県では、ARA News(1月21日付)によると、シリア軍がムーハサン市のダーイシュ(イスラーム国)拠点を空爆、またダイル・ザウル市フワイジャト・サクル地区などで、シリア軍とダーイシュが交戦した。

AFP, January 21, 2015、AP, January 21, 2015、ARA News, January 21, 2015、Champress, January 21, 2015、al-Hayat, January 22, 2015、Iraqi News, January 21, 2015、Kull-na Shuraka’, January 21, 2015、al-Mada Press, January 21, 2015、Naharnet, January 21, 2015、NNA, January 21, 2015、Reuters, January 21, 2015、SANA, January 21, 2015、UPI, January 21, 2015などをもとに作成。

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ハサカ市でのシリア軍、国防隊とYPG、アサーイシュの戦闘続く(2015年1月21日)

ハサカ県では、ARA News(1月21日付)によると、ハサカ市で、シリア軍、国防隊と西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊、アサーイシュが交戦し、人民防衛隊隊員4人、アサーイシュ隊員8人、民間人4人が死亡した。

AFP, January 21, 2015、AP, January 21, 2015、ARA News, January 21, 2015、Champress, January 21, 2015、al-Hayat, January 22, 2015、Iraqi News, January 21, 2015、Kull-na Shuraka’, January 21, 2015、al-Mada Press, January 21, 2015、Naharnet, January 21, 2015、NNA, January 21, 2015、Reuters, January 21, 2015、SANA, January 21, 2015、UPI, January 21, 2015などをもとに作成。

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シリア国内の暴力:ヒムス市での爆弾テロで200人以上死傷(2015年1月21日)

ヒムス県では、『ハヤート』(1月22日付)によると、ヒムス市アクラマ地区で爆弾が仕掛けられた車が爆発し、200人以上が死傷した。

ヒムス県のタラール・バラーズィー知事によると、このテロで、7人が死亡、30人が負傷した。

一方、シリア人権監視団によると、このテロにより、大学生4人を含む10人が死亡した。

ヒムス市は2014年2月の停戦合意により、ワアル地区以外がシリア政府の支配下に置かれており、アクラマ地区は「アラウィー派」住民が多いことで知られている。

SANA, January 21, 2015
SANA, January 21, 2015

一方、クッルナー・シュラカー(1月21日付)によると、シリア軍がカフルラーハー市、タッル・ザハブ町を「樽爆弾」で攻撃し、住民多数が死傷した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、タッル・リフアト市をシリア軍が空爆し、男性5人が死亡した。

またシリア軍はフライターン市、マーイル町、ヌッブル市、ザフラー町一帯を空爆した。

一方、クッルナー・シュラカー(1月21日付)によると、カフルハムザ村・カースティールー地区街道で男性2人の銃殺体が発見された。

遺体には拷問を受けた傷が残っていたという。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、フラーク市、マール村、ダイル・アダス村、タスィール町をシリア軍が空爆し、1人が死亡した。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がサラーキブ市、ヒザーリーン村を空爆し、12人が死亡した。

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クナイトラ県では、SANA(1月21日付)によると、ウーファーニヤー村、ウンム・バーティナ村、西サムダーニーヤ村、マスハラ村で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、シャームの民のヌスラ戦線の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ロイター通信(1月21日付)は、「シリア電子軍」がフランス日刊紙『ル・モンド』のホープページに対してサイバー攻撃をしかけ、同ホームページが一時閲覧不能となった、と伝えた。

AFP, January 21, 2015、AP, January 21, 2015、ARA News, January 21, 2015、Champress, January 21, 2015、al-Hayat, January 22, 2015、Iraqi News, January 21, 2015、Kull-na Shuraka’, January 21, 2015、al-Mada Press, January 21, 2015、Naharnet, January 21, 2015、NNA, January 21, 2015、Reuters, January 21, 2015、SANA, January 21, 2015、UPI, January 21, 2015などをもとに作成。

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シリア外相、「モスクワ1」に諸外国は参加しない(2015年1月21日)

SANA(1月21日付)によると、ワリード・ムアッリム外務在外居住者省は、ロシアで開催予定のシリア政府と反体制勢力の和平交渉「モスクワ1」に関して、諸外国の代表が参加することはない、と述べた。

ムアッリム外務在外居住大臣は、「モスクワ1」の目的がロシア外務省からの招待状によって規定されているとしたうえで、「(目的は)シリアの将来像を確定するためのシリア人とシリア人の対話実施で合意すること」だと述べた。

また「モスクワには反体制派が私人として参加する…。それゆえモスクワでの会合では、対立する当事者の一方を支持したり、介入したりする国家は参加しない。これはシリア人どうしの対話、シリア人どうしの会合、シリア政府代表と反体制派個々人との会談だ」と強調した。

一方、22日からカイロで開催される反体制勢力の全体会合に関しては「我々はこうした会合の開催に関して意見を求められてない。意見を求められていない問題を、我々は評価できないし、考慮することもない。しかし、モスクワでの会合を頓挫させようとするいかなる努力も、政治的正常化の可能性に打撃を与えるものだ」と述べた。

AFP, January 21, 2015、AP, January 21, 2015、ARA News, January 21, 2015、Champress, January 21, 2015、al-Hayat, January 22, 2015、Iraqi News, January 21, 2015、Kull-na Shuraka’, January 21, 2015、al-Mada Press, January 21, 2015、Naharnet, January 21, 2015、NNA, January 21, 2015、Reuters, January 21, 2015、SANA, January 21, 2015、UPI, January 21, 2015などをもとに作成。

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反体制メディアはシリア軍がナパーム弾を使用していると喧伝(2015年1月21日)

シリアの反体制派メディアのSLN(1月21日付)は、シリア政府がナパーム弾を使用しているとしたうえで、その製造場所や保管場所を把握していると伝えた。

同報道によると、ナパーム弾は、ヒムス県、ダルアー県、アレッポ県などで使用され、またダマスカス郊外県ドゥマイル市近郊のハーン・アブー・シャーマート、ヒムス県フルクルス町一帯で製造・保管されているのだという。

ナパーム弾は1980年に国連で採択された特定通常兵器使用禁止制限条約(CCW)において使用が禁止されているが、イラク戦争において米国などによって使用されている。

SLN, January 21, 2015をもとに作成。

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ジハード主義武装集団がヌスラ戦線に人道支援のためアルバイン市への通行所を開放するよう要求(2015年1月21日)

ダマスカス郊外県アルバイン市を拠点とするジハード主義武装集団は共同声明を出し、シャームの民のヌスラ戦線に対して、市内に通じる通行所を開放し、包囲されている住民への人道支援搬入を認めるよう求めた。

共同声明を出したのは、イスラーム軍スンナの兵旅団、アジュナード・シャーム・イスラーム連合、ウンム・クラー旅団、アルバイン体制維持大隊。

なお、クッルナー・シュラカー(1月21日付)によると、シリア政府はアルバイン市を占拠する武装集団に対して、①発砲停止、②幹線道路の地雷撤去、③市内入口に至る地区でのシリア軍の検問所設置、④人道支援物資搬入のための通行所の開放、を求めている。

AFP, January 21, 2015、AP, January 21, 2015、ARA News, January 21, 2015、Champress, January 21, 2015、al-Hayat, January 22, 2015、Iraqi News, January 21, 2015、Kull-na Shuraka’, January 21, 2015、al-Mada Press, January 21, 2015、Naharnet, January 21, 2015、NNA, January 21, 2015、Reuters, January 21, 2015、SANA, January 21, 2015、UPI, January 21, 2015などをもとに作成。

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イスラーム国は、拘束中の日本人2人の殺害を警告(2015年1月20日)

ダーイシュ(イスラーム国)は20日、フルカーン広報制作機構を通じて、拘束中の日本人2人の映像(https://www.youtube.com/watch?v=GfB5IhhJ8w4)を公開し、日本政府が72時間以内に2億ドルを支払わなければ、この2人を殺害すると脅迫した。

映像に映っている2人は、2013年8月にシリアのアレッポ県で不法入国中に拘束されたとされていた湯川春菜さんと、インデペンデント・プレスのジャーナリスト後藤健二さんの2人と思われる。

2人はオレンジ色の囚人服を着て、後ろ手に縛られ、跪かされており、その後ろには覆面に黒服姿の英国人とされる戦闘員「ジョン・ジハーディー」が立ち、メッセージを表明している。

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なお安倍晋三総理大臣は、16日から21日の日程でエジプト、ヨルダン、イスラエルなどを訪問中で、イスラーム国などのイスラーム過激派対策として、エジプトに対して430億円、ヨルダンに対して120億円の円借款供与を表明している。

AP, January 20, 2015などをもとに作成。

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ロシア外務省、アレッポ市での「戦闘中止」イニシアチブへの支持を表明(2015年1月20日)

ロシア外務省は声明を出し、スタファン・デミストゥラ・シリア問題担当国連アラブ連盟共同特別代表によるアレッポ市での「戦闘中止」イニシアチブへの支持を表明した。

AFP, January 20, 2015、AP, January 20, 2015、ARA News, January 20, 2015、Champress, January 20, 2015、al-Hayat, January 21, 2015、Iraqi News, January 20, 2015、Kull-na Shuraka’, January 20, 2015、al-Mada Press, January 20, 2015、Naharnet, January 20, 2015、NNA, January 20, 2015、Reuters, January 20, 2015、SANA, January 20, 2015、UPI, January 20, 2015などをもとに作成。

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反体制勢力の約半数が「モスクワ1」への出席を確定(2015年1月20日)

『ハヤート』(1月21日付)によると、1月26~29日の予定でロシアで開催予定のシリア政府と反体制勢力の和平交渉(「モスクワ1」)に関して、ロシア外務省が招待した反体制活動家のほぼ半数の出席が確定した、と伝えた。

同報道によると、出席するのは、民主的変革諸勢力国民調整委員会のハサン・アブドゥルアズィーム代表、ハイサム・マンナーア渉外局長、民主統一党のサーリフ・ムスリム共同党首、ハーリド・イーサー欧州代表、アーリフ・ダリーラ氏、ハーリド・ハッブー氏、サフワーン・アッカーシュ氏、カドリー・ジャミール前副首相、マーズィン・マグリビーヤ氏、ファーティフ・ジャームース氏、ハイカール・ラシード氏、国民呼びかけフォーラムのサミール・イータ氏、スハイル・サルミーニー氏、マジド・ニヤーズィー氏、ナウワーフ・ムルヒム氏。

和平会議のボイコットを決定したのは、欧米諸国が支援してきた駐トルコのシリア革命反体制勢力国民連立のハーリド・ハウジャ議長、アフマド・ウワイヤーン・ジャルバー元議長、ハーディー・バフラ前議長、シリア・ムスリム同胞団のファールーク・タイフール氏、サラーフ・ダルウィーシュ氏、ミシェル・キールー氏、アブドゥルバースィト・スィーダー氏、バドル・ジャームース氏、アブドゥルアハド・アスティーフー氏の9人と、無所属のアフマド・ムアーッズ・ハティーブ氏、シリア国家建設潮流のルワイユ・フサイン代表(収監中)、ムナー・ガーニム副代表。

AFP, January 20, 2015、AP, January 20, 2015、ARA News, January 20, 2015、Champress, January 20, 2015、al-Hayat, January 21, 2015、Iraqi News, January 20, 2015、Kull-na Shuraka’, January 20, 2015、al-Mada Press, January 20, 2015、Naharnet, January 20, 2015、NNA, January 20, 2015、Reuters, January 20, 2015、SANA, January 20, 2015、UPI, January 20, 2015などをもとに作成。

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ハサカ県郊外のイスラーム国拠点をシリア軍が「樽爆弾」で爆撃、ラッカの赤新月社をイスラーム国が追放(2015年1月20日)

ハサカ県では、ARA News(1月20日付)などによると、シリア軍が、ダーイシュ(イスラーム国)が占拠するタッル・ハミース市郊外のハンサー村を「樽爆弾」などで空爆し、20人以上が死亡、数十人が負傷した。

これに関して、SANA(1月20日付)は、ハンサー村で住民を虐殺し、石油を盗掘・密売してきたダーイシュ戦闘員数十人を殲滅したと伝えた。

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ラッカ県では、ドゥラル・シャーミーヤ(1月20日付)によると、ダーイシュ(イスラーム国)がラッカ市内のシリア赤新月社の全施設を掌握し、施設内の医療機器・物資を押収するとともに、スタッフ全員を追放した。

ドゥラル・シャーミーヤによると、シリア赤新月社は、ダーイシュの許可を得てラッカ市内で1年以上にわたり医療活動を続けてきたが、ダーイシュの救援局長が突如、その活動を禁止したという。

活動禁止の理由は明らかではない。

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ダイル・ザウル県では、SANA(1月20日付)によると、マリーイーヤ村で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、ダーイシュ(イスラーム国)の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ARA News(1月21日付)によると、米国など有志連合は、シリア、イラク領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点に対して10回にわたって空爆を行った。

空爆が行われたのはアイン・アラブ市(アレッポ市)、ハサカ県など。

AFP, January 20, 2015、AP, January 20, 2015、ARA News, January 20, 2015、January 21, 2015、Champress, January 20, 2015、al-Durar al-Shamiya, January 20, 2015、al-Hayat, January 21, 2015、Iraqi News, January 20, 2015、Kull-na Shuraka’, January 20, 2015、al-Mada Press, January 20, 2015、Naharnet, January 20, 2015、NNA, January 20, 2015、Reuters, January 20, 2015、SANA, January 20, 2015、UPI, January 20, 2015などをもとに作成。

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