イスラーム国(ダーイシュ)をめぐる動き(2014年9月17日)

ロイター通信(9月17日付)は、シリア空爆の意思を表明したバラク・オバマ米大統領の演説(9月10日)以降、ダーイシュ(イスラーム国)がラッカ市の市街地から姿を消し、またインターネット上での活動も控えるなど、防御態勢に入っている、と伝えた。

またAFP(9月17日付)も、複数の活動家の話として、ダーイシュが米国の空爆を恐れ、ダイル・ザウル県内各所の拠点から撤退を開始した、と報じた。

一方、シリア人権監視団は、オバマ大統領の演説以降、イスラーム国に162人が新たに加入、アレッポ県の教練キャンプに入った、と発表した。

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ハサカ県では、SANA(9月17日付)によると、シリア軍がタッル・シャリーシャ村、大ハージヤ村、小ハージヤ村、タッル・マティーナ村、サッダ村、大ラヒーヤ村、小ラヒーヤ村、クバイバト・マターシール村、大シャルムーフ村、小シャルムーフ村、中シャルムーフ村、シャルムーフ・カルブ村、ハーッラ市、クッビーヤ村、ウワイナ村、タッル・ラフバ村とその周辺一帯を制圧し、治安と安定を回復した。

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アレッポ県では、ARA News(4月17日付)によると、ダーイシュ(イスラーム国)がアイン・アラブ市郊外で西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊と交戦の末、タッル・サイフィー村、カッル・ハディード村、ハルース村、クーシュミー村、ザルハク村を制圧した。

これを受け、西クルディスタン移行期民政局コバネ執行委員会は、アイン・アラブ(コバネ)市一帯で非常警報を発令し、住民らに対して武器を携帯し、ダーイシュとの戦闘に参加するよう呼びかけた。

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ダイル・ザウル県では、SANA(9月17日付)によると、ダイル・ザウル市ジュバイラ地区、ムーハサン市、シャアファ市、ハスラート村で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、ダーイシュ(イスラーム国)の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, September 17, 2014、AP, September 17, 2014、ARA News, September 17, 2014、Champress, September 17, 2014、al-Hayat, September 18, 2014、Kull-na Shuraka’, September 17, 2014、al-Mada Press, September 17, 2014、Naharnet, September 17, 2014、NNA, September 17, 2014、Reuters, September 17, 2014、SANA, September 17, 2014、UPI, September 17, 2014などをもとに作成。

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シリア国内の暴力:ヒムスに対する爆撃でイーマーン旅団、ハズム運動司令官らが死亡(2014年9月17日)

ヒムス県では、クッルナー・シュラカー(9月17日付)によると、シリア軍がタルビーサ市のジハード主義武装集団などを空爆し、イーマーン旅団の幹部7人を含む22人を殺害した。

空爆で死亡したのは、アブー・ハーティム・ダヒーク司令官(ムハンマド・スライマーン・ダヒーク)、アブドゥンナースィル・スライマーン・ダヒーク氏ら。

またクッルナー・シュラカーは、16日のシリア軍による空爆でも、ハズム運動南部地区司令官のアブー・ハーティム・ダヒーク氏が死亡したと付言した。

これに関して、シリア人権監視団は、シリア軍が15日から3日連続でタルビーサ市を「樽爆弾」で空爆し、女性8人、子供1人、ジハード主義武装集団戦闘員合わせて48人が死亡したと発表した。

一方、SANA(9月17日付)によると、ザアフラーナ村・アイン・フサイン村街道、ヒムス市ワアル地区農園地帯、ウンム・リーシュ村、ウンム・ハーラタイン村・マスウーディーヤ村間、アイン・フサイン村、タルビーサ市郊外、サムアリール村、カフルラーハー市、タッルドゥー市、サアン村、ティールマアッラ村、ウンム・シャルシューフ村で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダマスカス県では、シリア人権監視団によると、マズラア地区、シャアラーン地区に迫撃砲弾複数発が着弾、マズラア地区で住民1人が死亡した。

アジュナード・シャーム・イスラーム連合の「ロケット弾作戦第2弾」による攻撃だと思われる。

またジャウバル区で、シリア軍が反体制武装集団と交戦した。

一方、SANA(9月17日付)によると、ジャウバル区で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、ドゥーマー市、サクバー市、ハムーリーヤ市を、シリア軍が砲撃・空爆し、子供2人を含む7人が死亡、戦闘員ら10人以上が負傷した。

またカラムーン地方の無人地帯で、シリア軍、国防隊、ヒズブッラー戦闘員がシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団と交戦した。

ダーライヤー市でも、シリア軍と反体制武装集団が交戦した。

一方、SANA(9月17日付)によると、ドゥッハーニーヤ町一帯、アイン・タルマー渓谷、ハティータト・ジャルシュ町、ナシャービーヤ農場、アーリヤ農場、ドゥーマー市で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ハマー県では、ドゥラル・シャーミーヤ(9月17日付)によると、「革命家」はシリア軍との戦闘の末、兵士20人を殺害、士官1人を含む20人を捕捉し、ジャルマ村、タッル・ミルフ村、ズラーキーヤート村、トゥライムサ村を奪還した。

また、シリア人権監視団によると、ダイムー村で住民5人が何者かに殺害された。

一方、SANA(9月17日付)によると、ムーリク市、カフルズィーター市で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、外国人戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

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アレッポ県では、SANA(9月17日付)によると、アレッポ市ラームーサ地区・アーミリーヤ地区回廊、スッカリー地区、アーミリーヤ地区、ブアイディーン交差点、サイフ・ダウラ地区、マイサル地区、ライラムーン地区、バシュカーティーン村、ハーディル村、マスカナ市、フライターン市、カブターン・ジャバル村、マンスーラ村、ダイル・ハーフィル市、ハーン・アサル村、カフルハムラ村で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダルアー県では、SANA(9月17日付)によると、西ガーリヤ村、ビータール農場北部、アトマーン村、サムリーン村、インヒル市、ダルアー市マンシヤ地区などで、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、シャームの民のヌスラ戦線の戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

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SANA(9月17日付)によると、ダマスカス郊外県ルハイバ市、ジャイルード市で、反体制武装集団元メンバーや徴兵忌避者176人が地元和解プロセスの一環で当局に投降、その後放免となり、釈放された。

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イドリブ県では、SANA(9月17日付)によると、ハーン・シャイフーン市、サイヤード村、アーミリーヤ村で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, September 17, 2014、AP, September 17, 2014、ARA News, September 17, 2014、Champress, September 17, 2014、al-Durar al-Shamiya, September 17, 2014、al-Hayat, September 18, 2014、Kull-na Shuraka’, September 17, 2014、al-Mada Press, September 17, 2014、Naharnet, September 17, 2014、NNA, September 17, 2014、Reuters, September 17, 2014、SANA, September 17, 2014、UPI, September 17, 2014などをもとに作成。

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シリア反体制勢力の動き:シャーム自由人イスラーム戦線のテロ組織(アル=カーイダ)としての追加認定をめぐる動き(2014年9月17日)

イスラーム戦線のアレッポ地区アミールのアブドゥルアズィーズ・サラーマ氏は、シャーム自由人イスラーム運動をはじめとする過激派のテロ組織としての追加認定を検討しているとしたチャック・ヘーゲル米国防長官の発言を受け、「彼らはジハードの同胞であり、西にも東にも屈しない」と述べ、反対の意思を示した。

『ハヤート』(9月18日付)が伝えた。

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ドゥラル・シャーミーヤ(9月17日付)は、イドリブ県でのシャーム自由人イスラーム運動の幹部40人以上の殺害を受け、新アミールに就任したハーシム・シャイフ(アブー・ジャービル)氏に加えて、結成メンバーの一人であるハーリド・アビー・ウンス氏がアミール補佐に、アブー・サーリフ・タッハーンが軍事部門長(アブー・タルハ・アスカリー氏の後任)に、アブームハンマド・サーディク氏がイスラーム法部門長(アブー・アブドゥル・マリク氏の後任)に就任したと伝えた。

またアブー・ウンス氏は、イスラーム戦線アレッポ地区のアミール補佐(アブー・ヤザン・シャーミー氏の後任)に就任、アブー・バッラーを名乗る人物もアレッポ市東部郊外部隊のアミール(アブー・ジャービル氏の後任)に、アブー・ムハンマド・イドリビー氏がバドル旅団司令官(アブー・ヤマン・ラーム・ハムダーン氏の後任)に、アブー・バッラーを名乗る別の人物がイドリブ県のアッバース旅団司令官に、アブー・ハムザ・ハマウィー氏がイーマーン旅団司令官(アブー・ズバイル・ハマウィー氏の後任)に就任した。

AFP, September 17, 2014、AP, September 17, 2014、ARA News, September 17, 2014、Champress, September 17, 2014、al-Durar al-Shamiya, September 17, 2014、al-Hayat, September 18, 2014、Kull-na Shuraka’, September 17, 2014、al-Mada Press, September 17, 2014、Naharnet, September 17, 2014、NNA, September 17, 2014、Reuters, September 17, 2014、SANA, September 17, 2014、UPI, September 17, 2014などをもとに作成。

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イスラーム国(ダーイシュ)をめぐる動き(2014年9月16日追記)

ハサカ県では、ARA News(4月17日付)によると、ダーイシュ(イスラーム国)に忠誠を誓うグワイラーン自由人大隊が、シリア軍との停戦に合意した。

停戦合意は、ハサカ市グワイラーン地区からのグワイラーン自由人大隊戦闘員のアブドゥルアズィーズ山方面への退去、重火器引き渡しなどを骨子とする。

ARA News, September 17, 2014をもとに作成。

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諸外国の動き:ヘーゲル国防長官、シリアの反体制派支援効果に懐疑的(2014年9月16日)

チャック・ヘーゲル米国防長官は、上院軍事委員会の公聴会に出席し、シリアの反体制派への教練では「現地のパワー・バランスは変更できないことを我々は理解している」と証言した。

また、ダーイシュ(イスラーム国)掃討のため、シリア領内への空爆を含めた軍事計画を策定し、自身とマーティン・デンプシー統合参謀本部議長がこれを承認したと証言した。

また公聴会に出席したデンプシー統合参謀本部議長も、ダーイシュが米本土の脅威となった場合は、地上部隊の投入をバラク・オバマ米大統領に進言すると述べる一方、自らが承認した軍事計画が「シリア領内のダーイシュの「聖域」を標的とした軍事攻撃を含む」ことを明らかにした。

一方、シリア空爆と合わせてオバマ米大統領が行うとしているシリアの反体制武装集団への支援について、ヘーゲル国防長官は「反体制派への支援は、議会が承認しなければ、多くの時間が失われる」と警鐘を鳴らした。

ヘーゲル国防長官によると、反体制派支援は「穏健」な反体制派の戦闘員5,000人の教練を骨子とするが、「5,000人では現地のバランスを変更するには不充分で、我々はそのことを理解している」と白状した。

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イラン・イスラーム革命防衛隊のモハンマド・アリー・ジャアファリー総司令官は記者会見で、ダーイシュ(イスラーム国)の壊滅をめざすとする米国の姿勢に関して「この組織が自ら(米国)の目標を実現できないと感じて、戦おうとしている」と非難した。

ジャアファリー総司令官はまた「我々こそが最初から、シリアでダーイシュと戦い、その根絶に貢献しようとしてきた」としたうえで、「もしパリでの会合に招待されていたとしても、米国指導部を軸としている会合への出席を拒否していたろう」と述べた。

さらに、米国はダーイシュ以外の「テロ集団」を支援し続け、イラクでは北部のクルド人を支援するためだけに駐留している、と非難した。

そのうえで、米国がシリア空爆に踏み切れば、「米国は後悔することになるだろう…。イランはシリア政府の政策を支持し、政治支援を続ける。しかし軍事的に介入することはない」と強調した。

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トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領はカタールへの公式訪問を終え帰国し、記者団に対して、対シリア、イラク国境地帯に緩衝地帯を設置する意向を明らかにした。

AFP(9月16日付)などが伝えた。

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スタファン・デミストゥラ共同特別代表はフランスを訪問し、ローラン・ファビウス外務大臣ら外務省、大統領府高官と会談した。

また同日晩、パリ滞在中のサウジアラビアのサウード・ファイサル外務大臣とも会談を行った。

『ハヤート』(9月17日付)が伝えた。

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シリアでの人権侵害を調査するための国際調査委員会のパウロ・セルジオ・ピネイロ委員長は国連安保理で、シリアとイラクにおける人道状況についての報告を行った。

報告のなかで、ピネイロ委員長は、イラクとシリアの両国においてダーイシュ(イスラーム国)が行っている殺戮の実態を指摘・非難する一方、アサド政権に関して、「大多数の市民が…殺傷されたことの責任がある」と非難した。

AFP(9月16日付)、ロイター通信(9月16日付)などが伝えた。

AFP, September 16, 2014、AP, September 16, 2014、ARA News, September 16, 2014、Champress, September 16, 2014、al-Hayat, September 17, 2014、Kull-na Shuraka’, September 16, 2014、al-Mada Press, September 16, 2014、Naharnet, September 16, 2014、NNA, September 16, 2014、Reuters, September 16, 2014、SANA, September 16, 2014、UPI, September 16, 2014などをもとに作成。

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イスラーム国(ダーイシュ)をめぐる動き:ダーイシュがシリア軍戦闘機を撃墜(2014年9月16日)

ラッカ県では、『ハヤート』(9月17日付)などによると、ダーイシュ(イスラーム国)がシリア軍のMiG戦闘機をラッカ市近郊で撃墜した。

シリア人権監視団のラーミー・アブドゥッラフマーン代表によると、ダーイシュによる戦闘機撃墜はイラクのモスル市制圧後初めてだという。

同監視団によると、シリア軍はこの日ラッカ市に対して5度にわたって空爆を行った。

シリア・プレス(9月16日付)によると、撃墜されたMiG戦闘機は、ラッカ市各所をミサイルで攻撃中に撃墜され、ラッカ市郊外のハスィーワ地区の民家に墜落した。

この墜落で住民8人が死亡したという。

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アレッポ県では、クルド人戦線旅団広報局が声明を出し、アイン・アラブ市郊外のマガーラ村、アシマ村間、ハッラーブ・アトウ村、ズール・マガール村で、西クルディスタン移行期文民局人民防衛隊主体のユーフラテスの火山作戦司令室指揮下の部隊がダーイシュ(イスラーム国)と交戦し、ダーイシュ戦闘員17人を殲滅したと発表した。

しかし、ARA News(9月16日付)によると、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊がダーイシュの攻撃を受け、ザイラク村、タアラク村の大部分から撤退した。

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ダイル・ザウル県では、SANA(9月16日付)によると、ダイル・ザウル市ハウィーカ地区、ムーハサン、マリーイーヤ市、ブーウマル、スィヤーサ橋で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、ダーイシュ(イスラーム国)の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ハサカ県では、ARA News(9月16日付)によると、カーミシュリー市のスエズ運河地区、ザイトゥーニーヤ、アッシリア地区、マイサルーン地区に、ダーイシュ(イスラーム国)が撃った迫撃砲弾が着弾、カーミシュリー国際空港一帯に展開するシリア軍がこれに対して応戦した。

一方、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊は声明を出し、タッル・ハミース市郊外の19の村と7つの農村をダーイシュから奪還、制圧したと発表した。

AFP, September 16, 2014、AP, September 16, 2014、ARA News, September 16, 2014、September 17, 2014、Champress, September 16, 2014、al-Hayat, September 17, 2014、Kull-na Shuraka’, September 16, 2014、al-Mada Press, September 16, 2014、Naharnet, September 16, 2014、NNA, September 16, 2014、Reuters, September 16, 2014、SANA, September 16, 2014、Syria Press Agency, September 16, 2014、UPI, September 16, 2014などをもとに作成。

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レバノンの動き:シリア人摘発続く(2014年9月16日)

NNA(9月16日付)によると、北部県アッカール郡のアクルーム村、マシュター・ハサン村、マシュター・ハンムード村のシリア人避難民の住居に対して、軍情報局が立ち入り調査を行い、シリア人複数を逮捕する一方、アッブーディーヤ村検問所でシリア人1人を逮捕した。

またベカーア県バアルベック郡のイーアート村を通る国際幹線道路の検問所で、軍情報局は「テロ組織」に属すシリア人3人を逮捕した。

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シャームの民のヌスラ戦線はツイッターを通じて、レバノン軍当局などによるシリア人避難民の逮捕などに抗議して、拘束中のレバノン軍兵士のムハンマド・マアルーフ・ハミーヤ氏を処刑すると脅迫した。

AFP, September 16, 2014、AP, September 16, 2014、ARA News, September 16, 2014、Champress, September 16, 2014、al-Hayat, September 17, 2014、Kull-na Shuraka’, September 16, 2014、al-Mada Press, September 16, 2014、Naharnet, September 16, 2014、NNA, September 16, 2014、Reuters, September 16, 2014、SANA, September 16, 2014、UPI, September 16, 2014などをもとに作成。

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シリア政府の動き:アサド大統領がイラク国家安全保障顧問と会談(2014年9月16日)

アサド大統領は、イラクのハイダル・アバーディー新首相の特使としてダマスカスを訪問したファーリフ・ファイヤード国家安全保障顧問と会談した。

会談でファイヤード顧問は、イラク情勢の近況をアサド大統領に報告し、「テロとの戦い」の分野でイラク・シリアの協力・強調の強化の重要性を訴えた。

これに対して、アサド大統領は、イラクとシリアにおける「テロとの戦い」がテロ支援国への圧力から始められるべきだとの見方を示す一方、イラク・シリアの治安部門での協力に満足の意を示した。

SANA(9月16日付)が伝えた。

SANA, September 16, 2014
SANA, September 16, 2014

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ウムラーン・ズウビー情報大臣はマナール・チャンネル(9月16日付)のインタビューに応じ、パリでの「イラクの平和と安全保障に関する国際会議」に関して、「カタール、サウジアラビア、トルコといったテロ支援国がテロとの戦いに参加すると宣言することは奇異で非論理的だ」と批判した。

AFP, September 16, 2014、AP, September 16, 2014、ARA News, September 16, 2014、Champress, September 16, 2014、al-Hayat, September 17, 2014、Kull-na Shuraka’, September 16, 2014、al-Mada Press, September 16, 2014、Naharnet, September 16, 2014、NNA, September 16, 2014、Qanat al-Manar, September 16, 2014、Reuters, September 16, 2014、SANA, September 16, 2014、UPI, September 16, 2014などをもとに作成。

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シリア反体制勢力の動き:イドリブで予防接種を受けた子供が死亡(2014年9月16日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、ジャルジャナーズ町で、麻疹の予防接種を受けた子供50人以上がアレルギー症状を発し、うち5人が死亡した。

クッルナー・シュラカー(9月16日付)によると、この予防接種はシリア革命反体制勢力国民連立の暫定内閣保健省が実施していたという。

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自由シリア軍アレッポ県軍事評議会メンバーのアンマール・ワーウィー空挺大尉は、米国による反体制武装集団への教練に関して、ロイター通信(9月16日付)に対して、「我々が必要なのは対空兵器、対戦車兵器だ。これが得られなければ、米国が何をしようと勝てない」と述べた。

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クッルナー・シュラカー(9月16日付)によると、シャームの民のヌスラ戦線はツイッターの公式ページを通じて、イドリブ県で対立を続けているシリア革命家戦線と和解に向けた準備をシャリーア法廷が行っているとの書き込みを行った。 しかしこの書き込みの後、ツイッターのページは閉鎖されたという。

Kull-na Shuraka', September 16, 2014
Kull-na Shuraka’, September 16, 2014

AFP, September 16, 2014、AP, September 16, 2014、ARA News, September 16, 2014、Champress, September 16, 2014、al-Hayat, September 17, 2014、Kull-na Shuraka’, September 16, 2014、al-Mada Press, September 16, 2014、Naharnet, September 16, 2014、NNA, September 16, 2014、Reuters, September 16, 2014、SANA, September 16, 2014、UPI, September 16, 2014などをもとに作成。

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レバノンの動き:シリア人摘発(2014年9月15日追記)

NNA(9月15日付)によると、北部県クーラ郡のバトルーン市、ディッダ村、フィーア村、カルハート村で、軍情報局がシリア人避難民の住居に立ち入り調査を行い、シリア人25人を逮捕、オートバイなどを押収した。

AFP, September 15, 2014、AP, September 15, 2014、ARA News, September 15, 2014、Champress, September 15, 2014、al-Hayat, September 16, 2014、Kull-na Shuraka’, September 15, 2014、al-Mada Press, September 15, 2014、Naharnet, September 15, 2014、NNA, September 15, 2014、Reuters, September 15, 2014、SANA, September 15, 2014、UPI, September 15, 2014などをもとに作成。

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諸外国の動き:パリでの国際会議、シリア爆撃について触れず(2014年9月15日)

『ニューヨーク・タイムズ』(9月15日付)は、バラク・オバマ米大統領が、米国のシリア空爆をシリア軍が迎撃した場合、「米軍はアサド政権の防空体制を殲滅することになるだろう…。シリア政府の防空施設の場所は明らかなのでダーイシュ空爆より簡単だ」と述べた、と伝えた。

ダーイシュ掃討のためのイラクやシリアでの軍事作戦に関する米上院議員らとの会談で述べたという。

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パリで「イラクの平和と安全保障に関する国際会議」が開催され、米英仏露中、イラク、サウジアラビアなどアラブ諸国10カ国を含む26カ国首脳・外相、3機関の代表らが参加、ダーイシュをイラクだけでなく国際社会の脅威と位置づけたうえで、イラク政府の要請に基づき、軍事支援を含む必要なすべての措置をとることで一致した。

一方、サウジアラビアのサウード・ファイサル外務大臣は、「ダーイシュは、アサド政権の性格ゆえにシリア領に存在し、同地を訓練、兵站支援、自由な往来の場としている。ダーイシュ打倒のためのいかなる戦略も、彼らが存在するシリア領内を含めることが不可欠だ」と述べた。

しかし、『ハヤート』(9月16日付)によると、会議に参加したほとんどの国、機関は、シリア情勢への対応、とりわけバラク・オバマ米大統領が意思表明したシリアへの空爆についての発言、協議は避けられた。

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イラン最高指導者のアリー・ハーメネイー師は、ダーイシュ(イスラーム国)掃討に向けた米国との協調を改めて拒否した。

『ハヤート』(9月16日付)が伝えた。

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AFP(9月15日付)は、クナイトラ県ゴラン高原の非武装地帯に展開しているUNDOF隊員数百人がイスラエル領内に撤退した、と伝えた。

AFP, September 15, 2014、AP, September 15, 2014、ARA News, September 15, 2014、Champress, September 15, 2014、al-Hayat, September 16, 2014、Kull-na Shuraka’, September 15, 2014、al-Mada Press, September 15, 2014、Naharnet, September 15, 2014、The News York Times, September 15, 2014、NNA, September 15, 2014、Reuters, September 15, 2014、SANA, September 15, 2014、UPI, September 15, 2014などをもとに作成。

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イスラーム国(ダーイシュ)をめぐる動き:シリア軍がダイル・ザウルのダーイシュを完全包囲(2014年9月15日)

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、ダーイシュ(イスラーム国)が占拠するダイル・ザウル市の東部(ジャズィーラ地区)と同市西部を結ぶスィヤーサ橋をシリア軍が破壊、ジャズィーラ地区が完全に孤立した。

シリア軍はダイル・ザウル市西部のアイヤーシュ検問所、南部のパノラマ検問所、東部のハラービシュ検問所も制圧しており、ジャズィーラ地区のダーイシュへの兵站、住民への支援物資の陸路での搬入は不可能となった。

シリア軍はダーイシュ包囲と並行して、ダイル・ザウル市ハウィーカ地区、工業地区を空爆、またジュバイラ地区、ラシュディーヤ地区、マヤーディーン市のダーイシュシャリーア法廷でダーイシュと交戦した。

一方、ダーイシュは、シャフア村のモスクでの会合で、住民に対して武器と、ダーイシュの旗を引き下ろした犯人の引き渡しを求めるとともに、家宅捜査を行い犯人が見つかった場合、その家を爆破すると脅迫した。

他方、SANA(9月15日付)によると、ダイル・ザウル市ハウィーカ地区、ジュバイラ地区、ナズラト・ラディーサート地区、マヤーディーン市、ムーハサン市で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、ダーイシュ(イスラーム国)の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

Twitter, September 15, 2014
Twitter, September 15, 2014

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ハサカ県では、シリア人権監視団によると、タッル・ハミース市一帯で、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊がダーイシュ(イスラーム国)と交戦し、14日に制圧した村と合わせて14の村と農場を奪還した。

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アレッポ県では、ARA News(9月15日付)によると、スィッリーン町一帯で、ユーフラテスの火山合同作戦司令室指揮下の西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊、「自由シリア軍」がダーイシュ(イスラーム国)と砲撃戦を行った。

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西クルディスタン移行期民政局ジャズィーラ地区執行評議会は声明を出し、ハサカ県カーミシュリー南部で住民約50人の遺体が発見された事件に関して、ダーイシュ(イスラーム国)の犯行だと主張、人民防衛隊による「虐殺」だとする一部活動家による主張を否定した。

AFP, September 15, 2014、AP, September 15, 2014、ARA News, September 15, 2014、Champress, September 15, 2014、al-Hayat, September 16, 2014、Kull-na Shuraka’, September 15, 2014、al-Mada Press, September 15, 2014、Naharnet, September 15, 2014、NNA, September 15, 2014、Reuters, September 15, 2014、SANA, September 15, 2014、UPI, September 15, 2014などをもとに作成。

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シリア反体制勢力の動き:反体制武装集団がダマスカスへの砲撃を脅迫(2014年9月15日)

アジュナード・シャーム・イスラーム連合はビデオ声明を出し、16日早朝から「ロケット弾作戦の第2弾」を開始すると宣言、大統領府があるダマスカス県マーリキー地区、政権支持者が多いマッザ86地区などに対してカチューシャ砲、手製のロケット弾で砲撃を行うと脅迫し、住民に避難するよう呼びかけた。

東グータ地域でのシリア軍による「虐殺」への報復として砲撃を行うという。

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イドリブ県でシャームの民のヌスラ戦線と対立を続けるシリア革命家戦線は声明を出し、ヌスラ戦線との和解のための「撮影された公開の法廷」を開くよう呼びかけた。

AFP, September 15, 2014、AP, September 15, 2014、ARA News, September 15, 2014、Champress, September 15, 2014、al-Hayat, September 16, 2014、Kull-na Shuraka’, September 15, 2014、al-Mada Press, September 15, 2014、Naharnet, September 15, 2014、NNA, September 15, 2014、Reuters, September 15, 2014、SANA, September 15, 2014、UPI, September 15, 2014などをもとに作成。

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諸外国の動き:フランス人930人がシリア、イラクでの戦闘に参加(2014年9月14日)

フランスのベルナール・カズヌーヴ内務大臣は『ル・モンド・デュ・ディマンシュ』(9月14日付)で、シリアとイラクでフランス人および在仏外国人930人が戦闘に加わっている、と述べた。

カズヌーヴ内務大臣によると、うち350人が現地で戦闘に加わっており、そのなかには女性60人もいる、という。

また150人が戦闘参加のために出国、180人が既に帰国、220人が戦闘参加への意思を持つ、という。

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ロイター通信(9月14日付)などによると、ダーイシュ(イスラーム国)がイギリス人のデヴィッド・ヘインズ氏とされる男性を斬首する映像をインターネット上で公開した。

この男性は「私の処刑はデヴィッド・キャメロン英首相の責任だ…。あなた(キャメロン首相)はイスラーム国に対する米国との同名に自発的に参加した…。米国にノーという勇気を持てなかった」などと言わされたのち、イスラーム国のメンバーと思われる黒ずくめの男性に斬首された。

黒ずくめの男性は、処刑に先立って、英国を「米国の犬」などと非難、「攻撃を続ければ破壊を加速するだけだ」と警告した。

この映像に関して英外務省は、殺害された男性がヘインズ氏であることを確認したと発表した。

ヘインズ氏はスコットランド出身の44歳。1999年からバルカン半島、アフリカ、中東などで人道支援活動に参加し、2013年にシリアで拉致された。

AFP, September 14, 2014、AP, September 14, 2014、ARA News, September 14, 2014、Champress, September 14, 2014、al-Hayat, September 15, 2014、Kull-na Shuraka’, September 14, 2014、al-Mada Press, September 14, 2014、Le Monde du Demanche, September 14, 2014、Naharnet, September 14, 2014、NNA, September 14, 2014、Reuters, September 14, 2014、SANA, September 14, 2014、UPI, September 14, 2014などをもとに作成。

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イスラーム国(ダーイシュ)をめぐる動き:YPG、シリア軍がハサカで攻勢(2014年9月14日)

ハサカ県では、ハサカ県では、シリア人権監視団によると、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊がタッル・ハミース市郊外のラヒーヤ村、ハージヤ村、クバイブ村、ハーリカ村、アブー・ハザフ村およびその一帯を、ダーイシュ(イスラーム国)との戦闘の末に制圧した。

この戦闘で、ダーイシュ戦闘員15人が死亡した。

また同監視団によると、ダーイシュが占拠するタッル・ハミース市郊外のハージヤ村、タッル・ハリール村で少なくとも19人が死亡した。

これに関して、アリー・ハーリスを名乗る活動家らは、ダーイシュと交戦を続ける人民防衛隊と「シャッビーハ」がカーミシュリー市南部のタッル・ハリール村、ワカーア村、タッル・ハミース市郊外のハージヤ村で女性、子供を含む42人を処刑したと指摘している。

一方、シリア人権監視団によると、シリア軍がシャダーディー市南部一帯にあるダーイシュ拠点を空爆した。

またハサカ市グワイラーン地区東部で、シリア軍、国防隊が、ダーイシュに共鳴する反体制武装集団との戦闘を続けた。

このほか、ARA News(9月15日付)によると、カーミシュリー市各所にダーイシュが撃った迫撃砲弾が着弾し、住民3人が死傷した。

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ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がダーイシュ(イスラーム国)によって制圧されているティブニー軍事基地内にあるダーイシュの宿舎を空爆し、戦闘員17人と子供1人が死亡した。

死亡した子供は、宿舎の親戚を訪問中に空爆に巻き込まれたのだという。

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イドリブ県では、クッルナー・シュラカー(9月14日付)が、12日にシリア革命家戦線によって拘束された自爆未遂犯4人に関して、ダーイシュ(イスラーム国)の戦闘員だったことを明らかにしたうえで、同戦線がそのうちの2人を処刑したと報じ、遺体の写真を転載した。

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シリア革命家戦線、イスラーム軍はそれぞれ声明を出し、ダマスカス郊外県ハジャル・アスワド市でダーイシュ(イスラーム国)と停戦合意を交わしたとの報道を否定した。

AFP, September 14, 2014、AP, September 14, 2014、ARA News, September 14, 2014、September 15, 2014、Champress, September 14, 2014、al-Hayat, September 15, 2014、Kull-na Shuraka’, September 14, 2014、al-Mada Press, September 14, 2014、Naharnet, September 14, 2014、NNA, September 14, 2014、Reuters, September 14, 2014、SANA, September 14, 2014、UPI, September 14, 2014などをもとに作成。

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レバノンの動き:シリア軍が反体制派の地下トンネルを爆撃(2014年9月14日)

レバノンの声(9月14日付)によると、シリア軍がベカーア県バアルベック郡アルサール村近郊のマラーヒー地区を空爆、ワーディー・フマイドに通じる全長400メートルの地下トンネルを破壊した。

AFP, September 14, 2014、AP, September 14, 2014、ARA News, September 14, 2014、Champress, September 14, 2014、al-Hayat, September 15, 2014、Kull-na Shuraka’, September 14, 2014、al-Mada Press, September 14, 2014、Naharnet, September 14, 2014、NNA, September 14, 2014、Reuters, September 14, 2014、SANA, September 14, 2014、UPI, September 14, 2014、Voice of Lebanon, September 14, 2014などをもとに作成。

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シリア反体制勢力の動き:アレッポ県革命軍事評議会が司令官交代(2014年9月14日)

アレッポ県革命軍事評議会はビデオ声明を出し、アブドゥッサラーム・ハミーディー司令官(2014年6月に任命)の後任として、ザーヒル・サーキト准将を新司令官と任命したと発表した。

AFP, September 14, 2014、AP, September 14, 2014、ARA News, September 14, 2014、Champress, September 14, 2014、al-Hayat, September 15, 2014、Kull-na Shuraka’, September 14, 2014、al-Mada Press, September 14, 2014、Naharnet, September 14, 2014、NNA, September 14, 2014、Reuters, September 14, 2014、SANA, September 14, 2014、UPI, September 14, 2014などをもとに作成。

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シリア国内の暴力:反体制派が避難民キャンプを襲撃(2014年9月13日追記)

ARA News(9月14日付)によると、トルクメン山(ラタキア県北部ラビーア町一帯)にある避難民キャンプをアンサール・シャーム・イスラーム大隊が襲撃し、キャンプの責任者を拘束した。

同キャンプには避難民170世帯が身を寄せているという。

ARA News, September 14, 2014をもとに作成。

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シリア反体制勢力の動き:反体制派が軍による毒ガス使用を非難(2014年9月13日)

ARA News(9月13日付)は、アフマド・サッバーグを名乗る地元活動の話として、シリア軍がダマスカス県ジャウバル区に毒ガスを装填した爆弾を投下し、「自由シリア軍」戦闘員や民間人数十人が呼吸困難などの症状に襲われたと伝えた。

AFP, September 13, 2014、AP, September 13, 2014、ARA News, September 13, 2014、Champress, September 13, 2014、al-Hayat, September 14, 2014、Kull-na Shuraka’, September 13, 2014、al-Mada Press, September 13, 2014、Naharnet, September 13, 2014、NNA, September 13, 2014、Reuters, September 13, 2014、SANA, September 13, 2014、UPI, September 13, 2014などをもとに作成。

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イスラーム国(ダーイシュ)をめぐる動き(2014年9月13日)

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、ダーイシュ(イスラーム国)がクーリーヤ市郊外、マヤーディーン市のスーフィー聖者廟複数カ所を爆破・破壊した。

一方、SANA(9月13日付)によると、ダイル・ザウル市ハウィーカ地区、ラシュディーヤ地区、アルディー地区、ティブニー町、ムーハサン市、マリーイーヤ村で、シリア軍がダーイシュの追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ハサカ県では、クッルナー・シュラカー(9月13日付)によると、ハサカ県グワイラーン地区での反体制武装集団との戦闘で、シリア軍の大尉1人を含む4人が死亡した。

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アナトリア通信(9月13日付)などによると、米国によるシリア領内でのダーイシュ(イスラーム国)掃討のための空爆を恐れ、アレッポ県バーブ市などダーイシュが占拠する地域の住民が避難している、と報じた。

AFP, September 13, 2014、Anadolu Ajansı, September 13, 2014、AP, September 13, 2014、ARA News, September 13, 2014、Champress, September 13, 2014、al-Hayat, September 14, 2014、Kull-na Shuraka’, September 13, 2014、al-Mada Press, September 13, 2014、Naharnet, September 13, 2014、NNA, September 13, 2014、Reuters, September 13, 2014、SANA, September 13, 2014、UPI, September 13, 2014などをもとに作成。

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シリア国内の暴力:ヌスラ戦線がクナイトラで攻勢(2014年9月13日)

クナイトラ県では、シリア人権監視団によると、シャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団がラワーディー村、ハミーディーヤ村をシリア軍との戦闘の末に制圧した。

これによりシリア軍はクナイトラ県の都市・町・村の80%をヌスラ戦線に奪われたことになるという。

一方、SANA(9月13日付)によると、ウンム・バーティナ村、ビイル・アジャム村、スワイサ村、ナブア・サフル村、マムティナ村で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ハマー県では、SANA(9月13日付)によると、前日のハラファーヤー市一帯における治安回復に続き、シリア軍がタイバト・イマーム市、ルワイブダ村、ズール・アブー・ザイド村、ハラファーヤー橋で、「テロ集団」を放逐し、同地の治安と安定を回復した。

またカフルズィーター市で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダマスカス郊外県では、SANA(9月13日付)によると、ドゥッハーニーヤ町、アイン・タルマー村、ハラスター市、ドゥーマー市、アルバイン市、ザブディーン村郊外、ダイル・アサーフィール市郊外、ナシャービーヤ農場で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

なおクッルナー・シュラカー(9月13日付)によると、ドゥッハーニーヤ町での戦闘には、イスラーム戦線、ハビーブ・ムスタファー旅団、アジュナード・シャーム・イスラーム連合、シャーム自由人イスラーム運動、ラフマーン大隊などが参加しているという。

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ダマスカス県では、SANA(9月13日付)によると、ジャウバル区で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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アレッポ県では、SANA(9月13日付)によると、カブターン・ジャバル村、アルド・マッラーフ地区郊外、ダイルハーフィル市、アフタリーン市、タッル・リフアト市、アナダーン市、フライターン市、カフルナーハー町、ダーラト・イッザ市、アンジャーラ村、マンバジ市、バーブ市、ハンダラート・キャンプ、バービース村、ウワイジャ地区、マンスーラ村、アレッポ市バニー・ザイド地区、スッカリー地区、シャイフ・サイード地区、ハナーヌー地区、インザーラート地区、ラーシディーン地区、ライラムーン地区などで、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ヒムス県では、SANA(9月13日付)によると、ヒムス市ワアル地区、ファルハーニーヤ村、アブー・サナースィル丘、ウンム・シャルシューフ村、ウカイリバート町、スフナ市東部、ラスタン市、ラッフーム村、ウンク・ハワー村、西サラーム村、タルビーサ市で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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イドリブ県では、SANA(9月13日付)によると、カフルラーター村、シュワイハ村、アブー・ズフール町、フマイマート・ダーイル村、サルキーン市、サラーキブ市、バシーリーヤ村、マアッラト・ヌウマーン市、カフルナブル市で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ラタキア県では、SANA(9月13日付)によると、ハーン・ジャウズ村で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダルアー県では、SANA(9月13日付)によると、ダーイル町、アトマーン村・タファス市街道、ラジャート高原、サムリーン村、インヒル市、ヤードゥーダ村、タファス市、アトマーン村、ジーザ町などで、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, September 13, 2014、AP, September 13, 2014、ARA News, September 13, 2014、Champress, September 13, 2014、al-Hayat, September 14, 2014、Kull-na Shuraka’, September 13, 2014、al-Mada Press, September 13, 2014、Naharnet, September 13, 2014、NNA, September 13, 2014、Reuters, September 13, 2014、SANA, September 13, 2014、UPI, September 13, 2014などをもとに作成。

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諸外国の動き:上海協力機構首脳会議がシリア紛争の政治的解決を改めて主唱(2014年9月12日)

上海協力機構首脳会議がタジキスタンの首都ドゥシャンベで開催され、外交政策と包括的なシリア人どうしの対話に基づくシリアでの紛争の正常化などを求める閉幕声明を採択した。

SANA(9月12日付)が伝えた。

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ダマスカスを訪問中のスタファン・デミストゥラ・シリア問題担当国連アラブ連盟共同特別代表は、シリア市民同盟(女性団体、市民団体などの連合組織)のマジュドゥーリーン・ハサン女史と会談し、シリア国内情勢などについて意見を交わした。

クッルナー・シュラカー(9月13日付)が伝えた。

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カタール外務省は声明を出し、シャームの民のヌスラ戦線がクナイトラ県ゴラン高原で拉致していたUNDOFフィージー部隊45人が解放されたことに関して、「タミーム首長の指示のもと、カタールの努力が成功した」と発表、隊員解放の仲介が奏功したことを自賛した。

AFP, September 12, 2014、AP, September 12, 2014、ARA News, September 12, 2014、Champress, September 12, 2014、al-Hayat, September 13, 2014、Kull-na Shuraka’, September 12, 2014、September 13, 2014、al-Mada Press, September 12, 2014、Naharnet, September 12, 2014、NNA, September 12, 2014、Reuters, September 12, 2014、SANA, September 12, 2014、UPI, September 12, 2014などをもとに作成。

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イスラーム国(ダーイシュ)をめぐる動き(2014年9月12日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、アイン・アラブ市西方にあるダーイシュ(イスラーム国)の拠点を西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊が砲撃、これに対してダーイシュもダクルマーン村、タアラク村、ブーザール村を、ダーイシュ(イスラーム国)が砲撃した。

両者の戦闘は11日にマフムーディーヤ村一帯でも発生し、アイン・アラブ市東部のカイズ村が砲撃を受けていた。

またシリア軍はダーイシュが占拠するバーブ市のファーティマ・モスク近郊を空爆し、住民4人が死亡した。

さらにARA News(9月13日付)によると、シリア軍はアイン・アラブ市南部のクーザーク村にあるダーイシュ(イスラーム国)の拠点複数カ所を空爆した。

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ラッカ県では、SANA(9月12日付)によると、ラッカ市カッラ・クーザーク橋近くのダーイシュ(イスラーム国)拠点複数カ所をシリア軍が攻撃、破壊し、外国人戦闘員を殺傷した。

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ダイル・ザウル県では、現地活動家によると、シリア軍がタリーフ村の製塩工場にあるダーイシュ(イスラーム国)拠点をシリア軍が空爆し、ダーイシュ戦闘員5人が死亡、20人以上が負傷した。

AFP, September 12, 2014、AP, September 12, 2014、ARA News, September 12, 2014、September 13, 2014、Champress, September 12, 2014、al-Hayat, September 13, 2014、Kull-na Shuraka’, September 12, 2014、September 13, 2014、al-Mada Press, September 12, 2014、Naharnet, September 12, 2014、NNA, September 12, 2014、Reuters, September 12, 2014、SANA, September 12, 2014、UPI, September 12, 2014などをもとに作成。

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シリア反体制勢力の動き:自由シリア軍が民主統一党との連携をめぐり分裂(2014年9月12日)

クッルナー・シュラカー(9月12日付)は、民主統一党に近い消息筋の話として、米軍によるシリア空爆に備えるかたちで、ハサカ県ラアス・アイン市で、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊と「自由シリア軍」が秘密交渉を行い、対応を協議した。

米軍がダーイシュ(イスラーム国)掃討のためにラアス・アイン市一帯を空爆した際、トルコとの国境通行所を「自由シリア軍」に引き渡すとともに、同市内に「自由シリア軍」拠点を設置することなどが話し合われたという。

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ARA News(9月13日付)によると、トルコが保護する自由シリア軍参謀委員会に所属するアブドゥルカリーム・ウバイド氏(アブー・ムハンマド)はハサカ県ラアス・アイン市とされる場所で、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊と前線で戦う「自由シリア軍」が結成したユーフラテスの火山合同作戦司令室に対抗するかたちで、「解放旅団」の結成を発表した。

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イスラーム戦線に所属するイスラーム軍のザフラーン・アッルーシュ司令官は、イスラーム軍が捕捉しているシリア軍パイロット全員を処刑する命令を下したことをツイッター(9月12日付)を通じて明らかにした。

ダマスカス郊外県東グータ地方でのシリア軍による11日の攻撃で80人以上が戦死、200人以上が負傷したことに対する報復だという。

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シリア革命反体制勢力国民連立は声明を出し、元メンバーで反体制活動家のカマール・ルブワーニー氏が対テロ国際会議に出席するためにイスラエルを訪問したことに関して、「個人的な動きで、連立を代表していない」と関与を否定した。

AFP, September 12, 2014、AP, September 12, 2014、ARA News, September 12, 2014、September 13, 2014、Champress, September 12, 2014、al-Hayat, September 13, 2014、Kull-na Shuraka’, September 12, 2014、al-Mada Press, September 12, 2014、Naharnet, September 12, 2014、NNA, September 12, 2014、Reuters, September 12, 2014、SANA, September 12, 2014、UPI, September 12, 2014などをもとに作成。

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イスラーム国(ダーイシュ)をめぐる動き:イスラーム過激派(自由シリア軍)とダーイシュがダマスカスで初の停戦(2014年9月11日追記)

シリア人権監視団は、ダマスカス郊外県ハジャル・アスワド市で潜伏・活動するダーイシュ(イスラーム国)と反体制ジハード主義武装集団が11日、停戦合意を結んだと発表した。

停戦合意は、①戦闘の停止、②民間人、戦闘員双方への背教宣告の禁止、③「ヌサイリー・ラーフィディーン(シーア派)政権」を根本的な敵とみなす、ことなどを骨子とするという。

停戦合意に署名したのはガーブの鷹司令官のアブー・アブドゥッラフマーン氏とアブー・ファフド氏、シリア革命家戦線司令官のアブー・フィダー氏、アブー・ハサン氏、アブー・マーズィン氏、アブー・アラブ大尉、ダーイシュのハジャル・アスワド地区指導者のアブー・ヒシャーム。

Kull-na Shuraka', September 12, 2014
Kull-na Shuraka’, September 12, 2014

 

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アレッポ県では、ユーフラテスの火山合同作戦司令室が声明を出し、アイン・アラブ市南部のクーザーク村橋の近くで、初となるダーイシュ(イスラーム国)掃討作戦を実施し、ダーイシュ戦闘員15人を殲滅したと発表した。

ユーフラテスの火山合同作戦司令室は、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊とアイン・アラブ市で活動する「自由シリア軍」からなる組織。

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アレッポ県では、SLN(9月12日付)によると、クワイリス航空基地近くでシリア軍ヘリコプターが墜落し、ダーイシュ(イスラーム国)がパイロットのマティーア・アッバース氏を捕捉した。

Kull-na Shuraka’, September 12, 2014、SLN, September 12, 2014などをもとに作成。

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シリア国内の暴力:アレッポでシリア軍と反体制武装集団が捕虜交換(2014年9月11日追記)

アレッポ県では、ARA News(9月12日付)によると、アレッポ市カラージュ・ハジャズ通行所(ブスターン・カスル地区・マシャーリカ地区間)でシリア軍と反体制武装集団が捕虜交換を行った。

捕虜交換では、シリア軍のワッダーフ・ジャミール・アサド大尉(アサド大統領のいとこ)、ユースフ・イスタンブーリー兵卒と、女性1人を含む民間人3人が交換されたという。

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イドリブ県では、SLN(9月12日付)によると、マアッラト・ヌウマーン市東部のガドファ村・アブー・ダフナ村間を移動中のシャーム軍団のフサイン・カースィム司令官と報道活動家のムハンマド・カースィム氏が何者かの襲撃を受け、暗殺された、と報じた。

ARA News, September 12, 2014、SLN, September 12, 2014などをもとに作成。

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シリア反体制勢力の動き:デミストゥラ共同特別代表が国内の反体制組織代表と会談(2014年9月11日追記)

ダマスカスを訪問中のスタファン・デミストゥラ・シリア問題担当国連アラブ連盟共同特別代表は滞在先のシェラトン・ホテルで、民主的変革諸勢力国民調整委員会使節団と会談した。

同委員会が発表した。

使節団は、ハサン・アブドゥルアズィーム代表、サフワーン・アッカーシュ氏、アースィフ・ダアブール氏、サーリフ・ナバワーニー氏、ムハマド・イーバシュ氏、ヤフヤー・アズィーズからなり、3時間半以上にわたってデミストゥラ共同特別代表と政治的解決の方途などについて意見を交わした。

Kull-na Shuraka’, September 12, 2014、SLN, September 12, 2014などをもとに作成。

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諸外国の動き:オバマ大統領演説への反応(2014年9月11日)

国連のステファン・デュジャリック報道官(潘基文事務総長付報道官)は、10日のバラク・オバマ米大統領の演説に関して、「ダーイシュ(イスラーム国)への強迫は…国際社会の支援のもとでなされねばならないし、そうすることで歓迎される…。オバマ大統領がシリアでの(紛争の)政治的解決を順守することを歓迎する…。ダーイシュは政治的がなされないことで生じた」と述べた。

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ロシア外務省報道官は、10日のバラク・オバマ米大統領の演説に関して、「米大統領は合法的な政府の同意なく、シリアでダーイシュ(イスラーム国)の拠点を攻撃するかもしれないと述べた。国連安保理の決定を欠いたこうしたイニシアチブは、国際法に対する敵対行為であり、明白な違反だ」と発表した。

AFP(9月10日付)が伝えた。

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中国外交部報道官は、10日のバラク・オバマ米大統領の演説に関して、シリアへの空爆に反対の意思を示した。

同報道官は「中国はあらゆるテロに反対し、国際社会がそれを撲滅し、国内の治安と安定を維持しようとする関係国の努力を支援しなければならないということに同意する。しかし同時に国際法、主権、独立、領土保全が尊重されなければならない」と述べた。

AFP(9月10日付)が伝えた。

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イラン外務省のマルズィーヤ・アフハム報道官は、10日のバラク・オバマ米大統領の演説に関して、「曖昧さに包まれている。テロを完全に根絶しようとする誠実さ、そして真剣さに疑問を感じる」と述べた。

アフハム報道官はまた「(米国を中心とする有志)同盟への参加国の一部が、イラクとシリアでテロリストに資金を支援している」と付言し、イランが有志同盟に参加することは不可能だとの見解を示した。

『ハヤート』(9月12日付)が伝えた。

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フィリップ・ハモンド英国防大臣は訪問先のベルリンで、10日のバラク・オバマ米大統領の演説に関して、「明らかにしておきたい。英国はシリアでの空爆には参加しないだろう」と述べた。

しかし、英首相報道官は、「空軍に関して、首相はいかなるものも排除しない」と述べ、シリア空爆への参加の有無について明言を避けた。

ロイター通信(9月11日付)などが伝えた。

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ジョン・ケリー米国務長官はサウジアラビアのジェッダを訪問し、アラブ湾岸諸国、トルコ、ヨルダン、エジプトなど11カ国の外相級会合に出席した。

会合後、サウジアラビアのサウード・ファイサル外務大臣は、ケリー米国防大臣と共同会見を開き、ダーイシュ(イスラーム国)への対応について話し合われたとしたうえで、会合参加国が、10日のバラク・オバマ米大統領の演説への支持を表明したことを明らかにした。

またファイサル外務大臣は、ダーイシュ撲滅に向け、関係国が責任を分担する必要を強調するとともに、「ダーイシュはイラク・シリア国境を廃し、イラクで空爆が激化すれば、シリア領を避難所とする」と警鐘を鳴らした。

一方、シリアの反体制武装集団への支援策をめぐってサウジアラビアとトルコの調整が難航しているとの一部情報を否定、トルコ領内のシリアの反体制武装集団の訓練基地に関して質問がなされると、ファイサル外務大臣は「周辺諸国に反体制派の訓練基地(複数)がある」と答えた。

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バラク・オバマ米大統領は、国民向けの演説に先立って、サウジアラビアのアブドゥッラー国王と電話で会談し、シリアの反体制勢力の支援策などについて意見を交わした。

『読売新聞』(9月11日夕刊)によると、電話会談では、シリアの反体制勢力への軍事支援に対する米議会の承認が得られた場合、サウジアラビア国内で教練を行うことなどが話し合われたという。

サウジアラビア国内で教練がなされる勢力が、米国が支援を模索してきた「穏健な反体制勢力」(自由シリア軍参謀委員会、ハズム運動など)かどうかは不明。

サウジアラビアは、アル=カーイダのメンバーが指導してきたシャームの民のヌスラ戦線などからなるイスラーム戦線を支援しているとされる。

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Fox TV(9月11日付)は、10日のバラク・オバマ米大統領の演説に関して、米国防総省高官の話として、米軍によるシリア空爆は「30日以内に開始されるだろう」と報じた。

『ワシントン・ポスト』(9月11日付)は、10日のバラク・オバマ米大統領の演説に関して、米軍によるシリア空爆が、米航空母艦、トルコ、カタール、クウェートの米軍基地を拠点として行われるだろうと伝えた。

AFP, September 11, 2014、AP, September 11, 2014、ARA News, September 11, 2014、Champress, September 11, 2014、Fox TV, September 11, 2014、al-Hayat, September 12, 2014、Kull-na Shuraka’, September 11, 2014、al-Mada Press, September 11, 2014、Naharnet, September 11, 2014、NNA, September 11, 2014、Reuters, September 11, 2014、SANA, September 11, 2014、UPI, September 11, 2014、The Washington Post, September 11, 2014、『読売新聞』2014年9月11日夕刊などをもとに作成。

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イスラーム国(ダーイシュ)をめぐる動き(2014年9月11日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、ダーイシュ(イスラーム国)が制圧するバーブ市に対して、シリア軍が6回にわたり空爆を行い、標的となった市場などで住民11人が死亡、17人が負傷した。

同監視団によると、バーブ市では数日前に、ダーイシュがシリア軍の空爆に備えて、住民に避難勧告を行っていたという。

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ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、ダイル・ザウル市のハウィーカ地区、ジュバイラ地区、タバンイー町のダーイシュ(イスラーム国)本部・拠点などに対して、シリア軍が3度にわたって空爆を行い、ダーイシュ戦闘員複数名が死傷した。

またブーカマール市で住民ら多数が「何者か」に逮捕された。

この摘発活動は、ブーカマール市を占拠するダーイシュ戦闘員を標的とした襲撃事件が頻発することに対処するため、ダーイシュ「ユーフラテス州」がパトロール活動を強化したことと時を一にしているという。

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ハサカ県では、シリア人権監視団によると、ダーイシュ(イスラーム国)に協力的なグワイラーン自由人大隊などの武装集団が潜伏するハサカ県グワイラーン地区で、シリア軍、国防隊が同武装集団と交戦し、同地区西部(西グワイラーン地区)の複数カ所を制圧した。

シリア人権監視団によると、戦闘で軍、国防隊側に28人の戦死者が出るとともに、住民数万人が避難した。

AFP, September 11, 2014、AP, September 11, 2014、ARA News, September 11, 2014、Champress, September 11, 2014、al-Hayat, September 12, 2014、Kull-na Shuraka’, September 11, 2014、al-Mada Press, September 11, 2014、Naharnet, September 11, 2014、NNA, September 11, 2014、Reuters, September 11, 2014、SANA, September 11, 2014、UPI, September 11, 2014などをもとに作成。

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レバノンの動き:シリア人避難民キャンプ設営の動き(2014年9月11日)

ラシード・ディルバース社会問題大臣はAFP(9月11日付)に、レバノン政府が対シリア国境地帯の2カ所にシリア人避難民キャンプに設置することを決定し、その準備を進めていると語った。

ディルバース社会問題大臣によると、シリア人避難民キャンプは、ベカーア県ザフラ郡マスナア国境通行所近く、北部県に設営予定は、各キャンプの収容人数は1万人を見込んでいるという。

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NNA(9月11日付)によると、ベカーア県バアルベック郡アルサール村で8月に武装集団(シャームの民のヌスラ戦線、ダーイシュ(イスラーム国)に拘束された内務治安軍総局隊員らのうち2人が解放され、ヒズブッラーのムハンマド・ヤズバク司法会議議長によって身柄を保護された。

AFP, September 11, 2014、AP, September 11, 2014、ARA News, September 11, 2014、Champress, September 11, 2014、al-Hayat, September 12, 2014、Kull-na Shuraka’, September 11, 2014、al-Mada Press, September 11, 2014、Naharnet, September 11, 2014、NNA, September 11, 2014、Reuters, September 11, 2014、SANA, September 11, 2014、UPI, September 11, 2014などをもとに作成。

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