米主導の有志連合はシリア領内で6回の爆撃を実施(2015年12月23日)

米中央軍(CENTCOM)は、12月23日にシリア、イラク領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して24回の空爆を行ったと発表した。

このうちシリア領内での空爆は6回で、アイン・イーサー市近郊(1回)、マーリア市近郊(1回)、マンビジュ市近郊(4回)のダーイシュに対して攻撃が行われた。

CENTCOM, December 24, 2015などをもとに作成。

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トルコ軍部隊がシリア領内のハサカ県マアバダ町近郊に侵入し進駐する一方、アレッポ県アフリーン市近郊で住民を殺害(2015年12月23日)

ARA News(12月23日付)は、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊の複数の消息筋の話として、トルコ軍部隊がハサカ県マアバダ町(カルキールキー)近郊に侵入し、国境から100メートルの位置するカリー・アフリートキー丘に進駐したと伝えた。

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アレッポ県では、ARA News(12月23日付)によると、トルコ軍が深夜、西クルディスタン移行期民政局の実効支配下にあるアフリーン市近郊の国境地帯で、トルコ領内に不法入国しようとした住民(トルコ人)に発砲、殺害した。

AFP, December 23, 2015、AP, December 23, 2015、ARA News, December 23, 2015、Champress, December 23, 2015、al-Hayat, December 24, 2015、Iraqi News, December 23, 2015、Kull-na Shuraka’, December 23, 2015、al-Mada Press, December 23, 2015、Naharnet, December 23, 2015、NNA, December 23, 2015、Reuters, December 23, 2015、SANA, December 23, 2015、UPI, December 23, 2015などをもとに作成。

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シリア軍とダーイシュ(イスラーム国)がダイル・ザウル市内各所で交戦(2015年12月23日)

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、シリア軍とダーイシュ(イスラーム国)がダイル・ザウル市内複数カ所で交戦した。

一方、SANA(12月23日付)によると、シリア軍がダイル・ザウル市工業地区でダーイシュ(イスラーム国)と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、シリア軍たタドムル市西部でダーイシュ(イスラーム国)と交戦した。

一方、SANA(12月23日付)によると、シリア軍がウンム・カッドゥーム丘、ハドス村、ダフラト・ドゥッカーン村、フーシュ・アブー・ファラジュ村、ハズム・ウンム・アイヤーシュ村、ハズム村、タイバ村・スフナ市街道、ウンク・ハワー村一帯でダーイシュ(イスラーム国)の拠点を空爆し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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アレッポ県では、SANA(12月23日付)によると、シリア軍がタッル・ハッターブ村、バーブ市アイン・バイダー村でダーイシュ(イスラーム国)の拠点を攻撃し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

一方、ARA News(12月23日付)によると、シリア民主軍は23日晩、アレッポ県アイン・アラブ市南部のスィッリーン町一帯でダーイシュ(イスラーム国)に対する第2次掃討作戦を開始したと発表した。

これを受け、シリア民主軍はスィッリーン町南部のサフリージュ村をダーイシュ(イスラーム国)との戦闘の末に制圧した。

AFP, December 23, 2015、AP, December 23, 2015、ARA News, December 23, 2015、Champress, December 23, 2015、al-Hayat, December 24, 2015、Iraqi News, December 23, 2015、Kull-na Shuraka’, December 23, 2015、al-Mada Press, December 23, 2015、Naharnet, December 23, 2015、NNA, December 23, 2015、Reuters, December 23, 2015、SANA, December 23, 2015、UPI, December 23, 2015などをもとに作成。

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シリア軍がラタキア県のトルコ国境地帯の要衝ヌーバ山を再び制圧(2015年12月23日)

ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シリア軍、国防隊、ヒズブッラー戦闘員、アラブ系・アジア系外国人戦闘員が、シャームの民のヌスラ戦線、トルキスターン・イスラーム党などからなるジハード主義武装集団との戦闘の末に、県北部山岳地帯の要衝ヌーバ山を再び奪還、制圧した。

一方、SANA(12月23日付)によると、シリア軍が人民防衛諸集団とともに、県北部アスワド・カビール山に近い458.5地点を制圧した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、アレッポ市南部郊外一帯で、シリア軍、国防隊、ヒズブッラー戦闘員、アラブ系・アジア系外国人戦闘員が、シャームの民のヌスラ戦線、トルキスターン・イスラーム党などからなるジハード主義武装集団と交戦した。

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ダマスカス郊外県では、AFP(12月23日付)によると、ドゥーマー市郊外のダマスカス・ヒムス国際幹線道路一帯、マルジュ・スルターン村一帯で、シリア軍と反体制武装集団が交戦した。

一方、SANA(12月23日付)によると、シリア軍がナシャービーヤ町一帯およびマルジュ・スルターン村一帯、ハラスター市郊外農場地帯で進軍を続け、イスラーム軍、首都の盾旅団、アジュナード・シャーム・イスラーム連合などとの交戦の末、通信大隊基地およびその周辺を制圧した。

シリア軍また、フーシュ・ダワーヒラ村、ザマルカー町でラフマーン軍団、イスラーム軍などの拠点を攻撃し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がハウラ地方を空爆した。

一方、SANA(12月23日付)によると、シリア軍がタッルドゥー市、タルビーサ市、ラスタン市、ティールマアッラ村でシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団の拠点を空爆し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ハマー県では、SANA(12月23日付)によると、シリア軍がマンスーラ村、ラハーヤー村でシャーム自由人イスラーム運動などファトフ軍と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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イドリブ県では、SANA(12月23日付)によると、シリア軍がビダーマー町でシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団を攻撃し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, December 23, 2015、AP, December 23, 2015、ARA News, December 23, 2015、Champress, December 23, 2015、al-Hayat, December 24, 2015、Iraqi News, December 23, 2015、Kull-na Shuraka’, December 23, 2015、al-Mada Press, December 23, 2015、Naharnet, December 23, 2015、NNA, December 23, 2015、Reuters, December 23, 2015、SANA, December 23, 2015、UPI, December 23, 2015などをもとに作成。

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シリア人権監視団「米主導の有志連合のシリア爆撃で民間人299人を含む3,712人が死亡」(2015年12月23日)

シリア人権監視団は、米軍主導の有志連合がシリア空爆を開始した2014年9月23日から2015年12月23日までの15ヶ月間で、有志連合の攻撃による死者数が4,166人を記録したと発表した。

このうち民間人は299人(子供81人、女性53人を含む)、ダーイシュ(イスラーム国)メンバーは3,712人、シャームの民のヌスラ戦線メンバーは136人、スンナ軍メンバーは10人だという。

AFP, December 23, 2015、AP, December 23, 2015、ARA News, December 23, 2015、Champress, December 23, 2015、al-Hayat, December 24, 2015、Iraqi News, December 23, 2015、Kull-na Shuraka’, December 23, 2015、al-Mada Press, December 23, 2015、Naharnet, December 23, 2015、NNA, December 23, 2015、Reuters, December 23, 2015、SANA, December 23, 2015、UPI, December 23, 2015などをもとに作成。

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ロシア軍は18~23日の6日間で302回の出撃を行いシリア各地を爆撃、1,093の標的を攻撃:爆撃により民間人が犠牲となっているとのアムネスティ・インターナショナルの報告内容を否定(2015年12月23日)

ロシア国防省は、12月18日から23日までの6日間で、ロシア空軍のSu-24戦闘爆撃機、Su-34戦闘爆撃機などが、ラタキア県フマイミーム航空基地から302回の出撃を行い、アレッポ県、イドリブ県、ラタキア県、ヒムス県、ダイル・ザウル県で1,093の標的を攻撃した、と発表した。

ヒムス県での空爆では、Su-24戦闘爆撃機が、ダーイシュ(イスラーム国)の拠点、車輌を破壊した。

アレッポ県での空爆では、Su-34戦闘爆撃機が、シャーム自由人イスラーム運動の指令拠点を破壊した。

ダイル・ザウル県での空爆では、Su-34戦闘爆撃機が、ダーイシュの石油精製施設を破壊した。

イドリブ県での空爆では、Su-34戦闘機が反体制武装集団の教練キャンプを破壊した。

この教練キャンプは、CIS諸国出身者からなる「テロリスト」がトルコから潜入して、1週間前に設置したものだったという。

なお、このキャンプへの攻撃の数時間後、トルコの外務省はロシア軍が子供150人を含む民間人650人を殺害したとの喧伝を行ったという。

ロシア国防省はさらに、シリアでのロシア軍の空爆に民間人200人が巻き込まれ死亡しているとするアムネスティ・インターナショナルのレポート(https://www.amnesty.org/en/documents/mde24/3113/2015/en/)の内容を否定した。

AFP, December 23, 2015、AP, December 23, 2015、ARA News, December 23, 2015、Champress, December 23, 2015、al-Hayat, December 24, 2015、Iraqi News, December 23, 2015、Kull-na Shuraka’, December 23, 2015、al-Mada Press, December 23, 2015、Naharnet, December 23, 2015、NNA, December 23, 2015、Reuters, December 23, 2015、SANA, December 23, 2015、UPI, December 23, 2015などをもとに作成。

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米軍主導の有志連合がシリア領内で8回の爆撃を実施(2015年12月22日)

米中央軍(CENTCOM)は、12月22日にシリア、イラク領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して32回の空爆を行ったと発表した。

このうちシリア領内での空爆は8回で、フール町近郊(2回)、ハサカ市近郊(1回)、マンビジュ市近郊(2回)、マーリア市近郊(2回)、ラッカ市近郊(1回)のダーイシュに対して攻撃が行われた。

CENTCOM, December 23, 2015などをもとに作成。

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シリア軍がアレッポ県東部、ヒムス県中部でダーイシュ(イスラーム国)との戦闘を続ける(2015年12月22日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、戦闘機(所属不明)がダーイシュ(イスラーム国)の拠点都市の一つバーブ市、マスカナ市を空爆し、住民1人が死亡した。

一方、SANA(12月22日付)によると、シリア軍がバーブ市、アイシャ村、アイン・バイダー村、ナッジャーラ村、タッル・ハッターバート村、ジュルーフ村、シャルバア村、アイン・ジャフシュ村、タッル・アイユーブ村、ダイル・ハーフィル市、アルド・マッラーフ地区、タッル・ムサイビーン村、ビージャーン丘、スースィヤーン丘でダーイシュ(イスラーム国)の拠点を攻撃し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

他方、ARA News(12月22日付)によると、シャーム戦線がダーイシュ(イスラーム国)と交戦の末、米トルコが設置合意した「安全地帯」内のカッラ・マズラア町を制圧した。

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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がタドムル市一帯でダーイシュ(イスラーム国)と交戦した。

一方、SANA(12月22日付)によると、シリア軍がマヒーン町、ハドス村、ハズム村、フーシュ・アブー・ファラジュ村、ウンム・カッドゥーム丘、ダフラト・ドゥカーン丘、ドゥフール・フザイミーヤ村、ラスム・タウィール村、サワーナ町、タイバ村・スフナ市街道、タドムル市でダーイシュ(イスラーム国)の拠点を空爆し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダイル・ザウル県では、SANA(12月22日付)によると、ダイル・ザウル市ハラービシュ地区の学校校庭に迫撃砲弾複数発が着弾し、女子生徒9人が死亡、15人が負傷した。

AFP, December 22, 2015、AP, December 22, 2015、ARA News, December 22, 2015、Champress, December 22, 2015、al-Hayat, December 23, 2015、Iraqi News, December 22, 2015、Kull-na Shuraka’, December 22, 2015、al-Mada Press, December 22, 2015、Naharnet, December 22, 2015、NNA, December 22, 2015、Reuters, December 22, 2015、SANA, December 22, 2015、UPI, December 22, 2015などをもとに作成。

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ロシア軍、シリア軍がアレッポ県、ダマスカス郊外県、イドリブ県、ラタキア県での爆撃を続ける(2015年12月22日)

アレッポ県では、ドゥラル・シャーミーヤ(12月22日付)によると、アル=カーイダ系組織のシャーム自由人イスラーム運動などからなるファトフ軍は、アレッポ市南部郊外のズィルバ村への進攻を試みたシリア軍と交戦、これを撃退、またバッカーラ丘、バーニス村を奪還した。

シリア人権監視団によると、シリア軍の進攻と前後してロシア軍はズィルバ村、バーニス村、タッル・ハディーヤ村、ラスム・サフリージュ村を空爆した。

一方、 SANA(12月22日付)によると、シリア軍がアレッポ市シャイフ・サイード地区、シャイフ・ハドル地区、バニー・ザイド地区でシリア軍がジハード主義武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダマスカス郊外県では、クッルナー・シュラカー(12月22日付)によると、ロシア軍がマルジュ・スルターン村に近いブズィーナ村を空爆し、住民少なくとも30人が死亡した。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍と思われる戦闘機がサルマー町、クルド山およびトルクメン山一帯を20回以上にわたる空爆、また同地各所で、シリア軍、国防隊、ヒズブッラー戦闘員、外国人戦闘員がシャームの民のヌスラ戦線、トルキスターン・イスラーム党などからなるジハード主義武装集団と交戦した。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、戦闘機(所属不明)がビターマー町、ナージヤ村を空爆し、女性3人が死亡した。

またシリア軍がタマーニア町を砲撃した。

一方、SANA(12月22日付)によると、シリア軍がハーン・シャイフーン市で特殊作戦を行い、シャームの民のヌスラ戦線のメンバー6人を殲滅した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍と思われる戦闘機がカルアト・マディーク町を空爆した。

一方、SANA(12月22日付)によると、シリア軍がカフルズィーター市、ムーリク市、ラターミナ町、アトシャーン村でファトフ軍の拠点を空爆し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍と思われる戦闘機がラスタン市を4回にわたり空爆し、女性2人を含む3人が死亡した。

一方、SANA(12月22日付)によると、シリア軍がタルビーサ市、ティールマアッラ村、アイン・フサイン村でシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団の拠点を空爆し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダルアー県では、クッルナー・シュラカー(12月22日付)が、ヤアラブ・アドナーン特派員からの情報として、UNESCO世界文化遺産に指定されているブスラー・シャーム市のローマ劇場に対して、シリア軍が「樽爆弾」2発を投下したと伝えた。

AFP, December 22, 2015、AP, December 22, 2015、ARA News, December 22, 2015、Champress, December 22, 2015、al-Durar al-Shamiya, December 22, 2015、al-Hayat, December 23, 2015、Iraqi News, December 22, 2015、Kull-na Shuraka’, December 22, 2015、al-Mada Press, December 22, 2015、Naharnet, December 22, 2015、NNA, December 22, 2015、Reuters, December 22, 2015、SANA, December 22, 2015、UPI, December 22, 2015などをもとに作成。

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パワー米国連代表大使は「シリア政府とロシアは民間人を砲撃しないよう慎重に行動すべき」と警告(2015年12月22日)

国連安保理でシリアでの人道支援策に関する会合が行われ、サマンサ・パワー米国連代表大使が、「アサド政権と複数の国は、地上からテロリストを狙う一方で、空から民間人を空爆している…。シリア政府とロシアは民間人を砲撃しないよう慎重に行動すべきだ」と述べ、ロシア軍によるシリア空爆を批判した。

『ハヤート』(12月23日付)が伝えた。

AFP, December 22, 2015、AP, December 22, 2015、ARA News, December 22, 2015、Champress, December 22, 2015、al-Hayat, December 23, 2015、Iraqi News, December 22, 2015、Kull-na Shuraka’, December 22, 2015、al-Mada Press, December 22, 2015、Naharnet, December 22, 2015、NNA, December 22, 2015、Reuters, December 22, 2015、SANA, December 22, 2015、UPI, December 22, 2015などをもとに作成。

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ロシア大統領府は、ヒズブッラー幹部サミール・クンタール氏殺害へのイスラエルの関与への明言を避け、「テロとの戦い」におけるロシア・イスラエルの連携を強調(2015年12月22日)

ロシア大統領府によると、ヴラジミール・プーチン大統領はイスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相と電話会談を行い、シリアでの危機解決への方途や「テロとの戦い」における協力態勢について意見を交わした。

会談において、プーチン大統領は、国際社会の監督のもとでシリア人どうしの交渉を行う以外にシリアでの紛争を終息させる方途はないと述べる一方、ダーイシュ(イスラーム国)を初めとする過激派のシリア国内での活動に対して「断固として立ち向かう」必要があると強調した。

両首脳は、テロ対策における連携など、さまざまな側面で両国が対話を継続することで意見が一致したという。

一方、20日のダマスカス郊外県のジャルマーナー市でのヒズブッラー幹部サミール・クンタール氏の殺害に関して、ロシア大統領府のドミトリー・ペスコフ報道官は、「ロシア、イスラエル両国軍参謀本部間での情報交換のしくみが確立しており、イスラエルが提示するデータは(ロシアの)国防省に送られている」としたうえで、同氏殺害のデータをロシア側が受け取っていないと述べ、イスラエルの関与の有無に対しての明言を避けた。

AFP, December 22, 2015、AP, December 22, 2015、ARA News, December 22, 2015、Champress, December 22, 2015、al-Hayat, December 23, 2015、Iraqi News, December 22, 2015、Kull-na Shuraka’, December 22, 2015、al-Mada Press, December 22, 2015、Naharnet, December 22, 2015、NNA, December 22, 2015、Reuters, December 22, 2015、SANA, December 22, 2015、UPI, December 22, 2015などをもとに作成。

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米軍主導の有志連合がシリア領内で8回の爆撃を実施(2015年12月21日)

米中央軍(CENTCOM)は、12月21日にシリア、イラク領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して25回の空爆を行ったと発表した。

このうちシリア領内での空爆は8回で、ハサカ市近郊(1回)、フール町近郊(2回)、ラッカ市近郊(1回)、マーリア市近郊(4回)のダーイシュに対して攻撃が行われた。

CENTCOM, December 22, 2015などをもとに作成。

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シリア軍、ロシア軍がヒムス県中部、アレッポ県東部でダーイシュ(イスラーム国)の拠点を爆撃(2015年12月21日)

ヒムス県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がハドス村、マヒーン町一帯でダーイシュ(イスラーム国)と交戦した。

またロシア軍と思われる戦闘機がタドムル市各所を20回にわたり空爆し、複数の死傷者が出た。

一方、SANA(12月21日付)によると、シリア軍がハドス村、フワーリーン村、マヒーン町西部、タドムル市郊外のシャリーファ村、グナイマート村、タフハ村、ガズィーラ村、ウンク・ハワー村のダーイシュ(イスラーム国)の拠点を空爆し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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アレッポ県では、ARA News(12月21日付)によると、ロシア軍がダーイシュ(イスラーム国)の拠点都市であるバーブ市、マンビジュ市を空爆し、住民らが死傷した。

またクワイリス航空基地に駐留するシリア軍がダイル・ハーフィル市、アリーマ村などを砲撃した。

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スワイダー県では、SANA(12月21日付)によると、シリア軍がカスル村でダーイシュ(イスラーム国)の拠点を攻撃し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, December 21, 2015、AP, December 21, 2015、ARA News, December 21, 2015、Champress, December 21, 2015、al-Hayat, December 22, 2015、Iraqi News, December 21, 2015、Kull-na Shuraka’, December 21, 2015、al-Mada Press, December 21, 2015、Naharnet, December 21, 2015、NNA, December 21, 2015、Reuters, December 21, 2015、SANA, December 21, 2015、UPI, December 21, 2015などをもとに作成。

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シリア軍はダマスカス郊外県各所での爆撃を激化する一方、アレッポ市ラーシディーン地区南部の丘陵地帯に到達(2015年12月21日)

ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がダイル・マクラン町・イフラ村間の街道一帯を砲撃、またハーン・シャイフ・キャンプ一帯を「樽爆弾」で空爆した。

またシリア軍はマルジュ・スルターン村一帯などを戦闘機で21回にわたり空爆するとともに、同地を砲撃した。

シリア軍はこのほかにも、ダーライヤー市を「樽爆弾」で空爆した。

一方、SANA(12月21日付)によると、シリア軍がマルジュ・スルターン村・ナシャービーヤ町間の農場地帯、アルバイン市、ダーライヤー市で、イスラーム旅団などのジハード主義武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍によって奪還されたハーン・トゥーマーン市一帯では、シリア軍、国防隊、ヒズブッラー戦闘員、外国人戦闘員が、ジュンド・アクサー機構、トルキスターン・イスラーム党、シャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団と交戦、シリア軍がハーン・トゥーマーン市とアレッポ市ラーシディーン地区の間に位置する丘陵地帯を制圧した。

また、戦闘機(シリア軍かロシア軍かは不明)が、西クルディスタン移行期民政局の実効支配下にあるアレッポ市シャイフ・マクスード地区の第15通り一帯を空爆した。

一方、SANA(12月21日付)とシリア人権監視団によると、アレッポ市ナイル通りなどシリア政府支配地域内の複数カ所に反体制武装集団が撃った迫撃砲弾複数発が着弾し、住民3人が死亡、2人が負傷した。

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ダマスカス県では、SANA(12月21日付)によると、イスラーム軍が撃った迫撃砲弾1発がバルザ区(マサーキン・バルザ地区)に着弾し、住民1人が死亡、9人が負傷した。

一方、SANA(12月21日付)によると、シリア軍がジャウバル区でイスラーム軍と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

このほか、クッルナー・シュラカー(12月21日付)によると、シャームの民のヌスラ戦線の司令官の一人フサーム・アムーラ氏(アブー・ウダイ)が乗った車がヤルムーク・パレスチナ難民キャンプ内に仕掛けられた爆弾の爆発に巻き込まれ、同氏を含む戦闘員3人が死亡した。

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ハマー県では、SANA(12月21日付)とシリア人権監視団によると、反体制武装集団がスカイラビーヤ市を砲撃し、住民2人が死亡、8人が負傷した(シリア人権監視団によると負傷者数は25人)。

また県北部のバフサ村では、反体制派のナスル軍の戦車大隊司令官と第6旅団副司令官らがシリア軍の砲撃で死亡、シリア軍はこのほかにもハッダージュ村一帯を4回にわたり空爆し、1人が死亡、複数が負傷した。

一方、SANA(12月21日付)によると、シリア軍がスカイク村、ムーリク市東部、ラハーヤー村、ラトミーン村でファトフ軍拠点を空爆し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍と思われる戦闘機がハウラ地方を空爆、またシリア軍が同地を砲撃し、女性1人が死亡した。

これに対して、ジハード主義武装集団もハウラ地方一帯のシリア軍拠点を砲撃した。

一方、SANA(12月21日付)によると、シリア軍がティールマアッラ村でシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団の拠点を空爆し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、戦闘機(所属不明)がタマーニア町、スカイク村を空爆、これに対してジハード主義武装集団は、シリア政府支配下のカファルヤー町、フーア市各所を砲撃し、また同地一帯では、国防隊や地元民兵がシャームの民のヌスラ戦線、トルキスターン・イスラーム党などからなるジハード主義武装集団と交戦した。

一方、SANA(12月21日付)によると、シリア軍がフバイト村、ビダーマー町、タマーニア町でシャームの民のヌスラ戦線、ジュンド・アクサー機構、シャーム自由人イスラーム運動などからなる反体制武装集団の拠点を空爆などで攻撃し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シリア軍、国防隊、ヒズブッラー戦闘員、外国人戦闘員が、アティーラ村一帯などでシャームの民のヌスラ戦線、トルキスターン・イスラーム党などからなるジハード主義武装集団と交戦、ロシア軍戦闘機が同地一帯を空爆した。

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ダルアー県では、SANA(12月21日付)によると、シリア軍がダルアー市マンシヤ地区、雛民キャンプ一帯で反体制武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

一方、クッルナー・シュラカー(12月22日付)によると、ナマル町でサナマイン自由人大隊司令官のムハンマド・ムバーラク・アトマ氏が何者かによって暗殺された。

AFP, December 21, 2015、AP, December 21, 2015、ARA News, December 21, 2015、Champress, December 21, 2015、al-Hayat, December 22, 2015、Iraqi News, December 21, 2015、Kull-na Shuraka’, December 21, 2015、December 22, 2015、al-Mada Press, December 21, 2015、Naharnet, December 21, 2015、NNA, December 21, 2015、Reuters, December 21, 2015、SANA, December 21, 2015、UPI, December 21, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

米国はクルド民族主義政党のPYDを反体制派統一代表団に加えるべく、サウジアラビアとトルコを説得(2015年12月21日)

AKI(12月21日付)は複数の反体制筋の話として、国連安保理決議第2254号に従い、2016年1月に開始予定のシリア政府との政治移行に向けた和平交渉に参加する反体制派の統一代表団に、西クルディスタン移行期民政局を主導する民主統一党のサーリフ・ムスリム共同代表を加えるため、米国がサウジアラビアやトルコの説得を試みている、と伝えた。

トルコ政府は、PKK(クルディスタン労働者党)とつながりがある民主統一党、そして西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊をテロ組織に認定するよう求めており、サウジアラビア政府もリヤドで主催した反体制派合同会合、そして会合で新設された最高交渉委員会から民主統一党を排除している。

しかし、米国は、ロシア軍によるシリア空爆開始以降、アル=カーイダ系組織のシャームの民のヌスラ戦線やシャーム自由人イスラーム運動と共闘する「穏健な反体制派」への支援を断念、人民防衛隊主体のシリア民主軍への支援を強化している。

AFP, December 21, 2015、AP, December 21, 2015、AKI, December 21, 2015、ARA News, December 21, 2015、Champress, December 21, 2015、al-Hayat, December 22, 2015、Iraqi News, December 21, 2015、Kull-na Shuraka’, December 21, 2015、al-Mada Press, December 21, 2015、Naharnet, December 21, 2015、NNA, December 21, 2015、Reuters, December 21, 2015、SANA, December 21, 2015、UPI, December 21, 2015などをもとに作成。

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ヒズブッラーのナスルッラー書記長はクンタール氏暗殺に対して「イスラエルに適切な時に、適切な場所で、適切な方法で報復する」と宣言(2015年12月21日)

ナハールネット(12月21日付)などによると、20日のイスラエル軍によると思われるダマスカス郊外県ジャルマーナー市への攻撃で死亡したヒズブッラーの幹部サミール・クンタール氏の葬儀がベイルート県南部郊外(ダーヒヤ)のグライビー地区で執り行われ、住民やヒズブッラー支持者数千人が参列した。

Naharnet, December 20, 2015
Naharnet, December 20, 2015

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葬儀後、ハサン・ナスルッラー書記長がテレビ演説を行い、イスラエルに対して「適切な時に、適切な場所で、適切な方法で報復する」と明言した。

ナスルッラー書記長は、クンタール氏殺害に関して「イスラエルという敵があからさまな軍事攻撃による暗殺の背後にいることは疑う余地がない…。イスラエルの戦闘機が誘導ミサイルで(クンタール氏がいた)建物を攻撃した…。シオニストという敵がサミール・クンタール氏を暗殺したことを明白且つ公に非難する」と述べた。

クンタール氏殺害に関しては、「自由シリア軍」を名乗るハウラーンの騎士大隊が関与を認めるビデオ声明を公開していたが、ナスルッラー書記長はこれを否定し、イスラエルの犯行だと断じた。

Naharnet, December 20, 2015
Naharnet, December 20, 2015

 

AFP, December 21, 2015、AP, December 21, 2015、ARA News, December 21, 2015、Champress, December 21, 2015、al-Hayat, December 22, 2015、Iraqi News, December 21, 2015、Kull-na Shuraka’, December 21, 2015、al-Mada Press, December 21, 2015、Naharnet, December 21, 2015、NNA, December 21, 2015、Reuters, December 21, 2015、SANA, December 21, 2015、UPI, December 21, 2015などをもとに作成。

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中国外交部は北京でのシリア政府と反体制派代表の対話会合主催への意向を表明(2015年12月21日)

中国外交部の洪磊報道官は、シリア紛争解決に向けた停戦・政治移行プロセスの行程を定めた国連安保理決議第2254号採択を受け、中国が近く、シリア政府と反体制派の代表を招聘し、同国における危機の政治的解決に貢献するため積極的な役割を果たすとの意向を表明した。

シリアの複数の反体制筋が『ハヤート』(12月22日付)に伝えたところによると、中国政府は同国が招聘可能な反体制活動家のリストを用意しているという。

このリストは、ロシアが用意した反体制活動家のリスト(443人が記載)、米国のリスト(15人が記載)、アラブ諸国のリスト(20人が記載)、そしてリヤドの反体制派の最高交渉委員会メンバー34人を総合して作成されているという。

AFP, December 21, 2015、AP, December 21, 2015、ARA News, December 21, 2015、Champress, December 21, 2015、al-Hayat, December 22, 2015、Iraqi News, December 21, 2015、Kull-na Shuraka’, December 21, 2015、al-Mada Press, December 21, 2015、Naharnet, December 21, 2015、NNA, December 21, 2015、Reuters, December 21, 2015、SANA, December 21, 2015、UPI, December 21, 2015などをもとに作成。

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ロシア軍の爆撃でアル=カーイダ系のヌスラ戦線、シャーム自由人イスラーム運動などからなるファトフ軍の事実上の統括者と目されるサウジアラビア人説教師のムハイスィニー氏が再び負傷(2015年12月20日)

アル=カーイダ系組織のシャームの民のヌスラ戦線、シャーム自由人イスラーム運動などからなるファトフ軍の事実上の統括者と目されるサウジアラビア人説教師のアブドゥッラー・ムハイスィニー氏(ジハード布教者センター代表)は、アレッポ市南部郊外の前線に滞在中にロシア軍の攻撃を3度にわたって受けて負傷した。

ムハイスィニー氏が負傷するのは、今回が4度目で、最近では12月4日にラタキア県北部のトルコ国境地帯で負傷していた。

ムハイスィニー氏は搬送中の車内で撮影されたビデオ・メッセージ(https://youtu.be/WHshfEQSYqk)で、アル=カーイダ系組織のジュンド・アクサー機構、トルクメン人戦闘員の活動を賞賛するとともに、ヌスラ戦線の最高指導者のアブー・ムハンマド・ジャウラーニー氏、シャーム自由人イスラーム運動指導者のムハンナド・ミスリー氏(アブー・ヤフヤー・ハマウィー、アブー・ヤフヤー・ガーブ)らを讃えた。

Youtube, December 20, 2015
Youtube, December 20, 2015

 

AFP, December 21, 2015、AP, December 21, 2015、ARA News, December 21, 2015、Champress, December 21, 2015、al-Hayat, December 22, 2015、Iraqi News, December 21, 2015、Kull-na Shuraka’, December 21, 2015、al-Mada Press, December 21, 2015、Naharnet, December 21, 2015、NNA, December 21, 2015、Reuters, December 21, 2015、SANA, December 21, 2015、UPI, December 21, 2015などをもとに作成。

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アル=カーイダ系組織のジュンド・アクサー機構は音声声明でリヤドでのシリア反体制派の合同会合に参加した武装集団を「意志のない奴隷」と厳しく非難(2015年12月20日)

イドリブ県やアレッポ県で活動するアル=カーイダ系組織のジュンド・アクサー機構は音声声明(https://youtu.be/dngyS-JOBY0)を出し、サウジアラビアの首都リヤドでのシリア反体制派の合同会合に参加した武装集団に関して「反逆、愚行、裏切りであり、意志のない奴隷」と非難した。

AFP, December 21, 2015、AP, December 21, 2015、ARA News, December 21, 2015、Champress, December 21, 2015、al-Hayat, December 22, 2015、Iraqi News, December 21, 2015、Kull-na Shuraka’, December 21, 2015、al-Mada Press, December 21, 2015、Naharnet, December 21, 2015、NNA, December 21, 2015、Reuters, December 21, 2015、SANA, December 21, 2015、UPI, December 21, 2015などをもとに作成。

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米主導の有志連合はシリア領内で3回の爆撃を実施(2015年12月20日)

米中央軍(CENTCOM)は、12月20日にシリア、イラク領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して15回の空爆を行ったと発表した。

このうちシリア領内での空爆は3回で、マーリア市近郊(2回)、アイン・イーサー市近郊(1回)のダーイシュに対して攻撃が行われた。

CENTCOM, December 21, 2015などをもとに作成。

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トルコ外務省は声明で国連安保理決議第2254号への支持を表明、アサド大統領らシリア政府の完全排除を主唱(2015年12月20日)

トルコ外務省は声明を出し、ウィーンでのISSGの二つの合意(10月30日、11月14日)に従ってシリア紛争の停戦プロセスおよび政治移行プロセスの行程を定めた国連安保理決議第2254号に関して、「対話を通じた権力移譲を定めた2012年6月30日のジュネーブ合意に基づく政治移行プロセスを期限付きで規定する安保理決議を支持する」と表明した。

声明はまた、シリア政府との交渉にあたる反体制派の統一代表に関して「リヤドで先週招集されたリヤド大会から代表団がもたらされる必要がある」とする一方、「(シリアの)治安と安定は、公正な選挙を通じて、シリア国民が正当な権利を得て、バッシャール・アサドを筆頭とする現政権メンバー全員を排除することでのみ実現する」と強調した。

AFP, December 20, 2015、AP, December 20, 2015、ARA News, December 20, 2015、Champress, December 20, 2015、al-Hayat, December 21, 2015、Iraqi News, December 20, 2015、Kull-na Shuraka’, December 20, 2015、al-Mada Press, December 20, 2015、Naharnet, December 20, 2015、NNA, December 20, 2015、Reuters, December 20, 2015、SANA, December 20, 2015、UPI, December 20, 2015などをもとに作成。

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シリア軍がアレッポ県東部、ヒムス県中部でダーイシュ(イスラーム国)との戦闘を続ける(2015年12月20日)

アレッポ県では、SANA(12月20日付)によると、シリア軍が、バーブ市、シャワーヤー丘、ビージャーン村、ラスム・サフリージュ村、シャルバア村、ナッジャーラ村、ジュルーフ村でダーイシュ(イスラーム国)の拠点に空爆などで攻撃を行い、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ヒムス県では、SANA(12月20日付)によると、シリア軍が、タール山西部、ワーディー・ザカーラ、ウンク・ハワー村、マヒーン町西部一帯でダーイシュ(イスラーム国)拠点を空爆などで攻撃し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, December 20, 2015、AP, December 20, 2015、ARA News, December 20, 2015、Champress, December 20, 2015、al-Hayat, December 21, 2015、Iraqi News, December 20, 2015、Kull-na Shuraka’, December 20, 2015、al-Mada Press, December 20, 2015、Naharnet, December 20, 2015、NNA, December 20, 2015、Reuters, December 20, 2015、SANA, December 20, 2015、UPI, December 20, 2015などをもとに作成。

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シリア軍がヌスラ戦線など反体制武装集団の拠点の一つハーン・トゥーマーン市(アレッポ市南部)を制圧(2015年12月20日)

アレッポ県では、SANA(12月20日付)によると、シリア軍が人民防衛諸集団とともに、アレッポ市南部郊外におけるシャームの民のヌスラ戦線などジハード主義武装集団の最大拠点と目されるハーン・トゥーマーン村とその周辺一帯を完全制圧した。

シリア軍はまた、ズィルバ村、アレッポ市バニー・ザイド地区、ラームーサ地区、ライラムーン地区、カルム・タッラーブ地区、ハーン・アサル村、ジュッブ・ガブシャ村などでヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団との交戦を続けた。

一方、シャーム軍団は声明を出し、アレッポ市南部郊外のハーン・トゥーマーン市でイラン人戦闘員2人を捕捉したと発表した。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シリア軍、国防隊、バアス大隊、ヒズブッラー戦闘員、外国人戦闘員が、クルド山、トルクメン山一帯でシャームの民のヌスラ戦線、トルキスターン・イスラーム党などからなるジハード主義武装集団と交戦、ロシア軍が同地を空爆した。

一方、SANA(12月20日付)によると、シリア軍が人民防衛諸集団とともに、カビーラ村および同村周辺の山岳地帯(453.5地点、535.5地点、538.5地点)でジハード主義武装集団戦闘員数十人を殲滅し、同地を制圧した。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍と思われる戦闘機が、ファトフ軍によって占拠されているイドリブ市内のシリア政府施設(バアス党イドリブ支部など)を空爆し、民間人15人を含む36人が死亡、50人以上が負傷した。

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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がラスタン市各所を「樽爆弾」で空爆、またタルビーサ市・ガントゥー市間の街道を攻撃した。

一方、SANA(12月20日付)によると、シリア軍がウンム・シャルシューフ村、南マシュジャル村、ティールマアッラ村、ラスタン市でシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団の拠点を攻撃し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、反体制武装集団がラハーヤー村で米国製のTOW対戦車ミサイルでシリア軍戦車を破壊した。

一方、SANA(12月20日付)によると、シリア軍がアトシャーン村でジュンド・アクサー機構の拠点を攻撃し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がマルジュ・スルターン村一帯でシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団と交戦した。

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ダルアー県では、SANA(12月20日付)によると、シリア軍がダルアー市マンシヤ地区でシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダマスカス県では、SANA(12月20日付)によると、オートストラード・マッザ区に反体制武装集団が撃った迫撃砲弾1発が着弾し、9人が負傷した。

AFP, December 20, 2015、AP, December 20, 2015、ARA News, December 20, 2015、Champress, December 20, 2015、al-Hayat, December 21, 2015、Iraqi News, December 20, 2015、Kull-na Shuraka’, December 20, 2015、al-Mada Press, December 20, 2015、Naharnet, December 20, 2015、NNA, December 20, 2015、Reuters, December 20, 2015、SANA, December 20, 2015、UPI, December 20, 2015などをもとに作成。

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アラブ連盟のアラビー事務総長は国連安保理決議2245号を支持(2015年12月20日)

アラブ連盟のナビール・アラビー事務総長は、ウィーンでのISSGの二つの合意(10月30日、11月14日)に従ってシリア紛争の停戦プロセスおよび政治移行プロセスの行程を定めた国連安保理決議第2254号に関して、「シリア危機への真摯に対応する機会を初めて与えた」と高く評価した。

AFP(12月20日付)が伝えた。

AFP, December 20, 2015、AP, December 20, 2015、ARA News, December 20, 2015、Champress, December 20, 2015、al-Hayat, December 21, 2015、Iraqi News, December 20, 2015、Kull-na Shuraka’, December 20, 2015、al-Mada Press, December 20, 2015、Naharnet, December 20, 2015、NNA, December 20, 2015、Reuters, December 20, 2015、SANA, December 20, 2015、UPI, December 20, 2015などをもとに作成。

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ヒズブッラーの幹部サミール・クンタール氏がイスラエル軍によると思われる攻撃によりダマスカス郊外県ジャルマーナー市で死亡(2015年12月20日)

SANA(12月20日付)は、ヒズブッラーのメンバーで、約30年間(1979年に捕捉)のイスラエルでの投獄生活の末に2008年の捕虜交換で解放されたサミール・クンタール氏が19日晩、ダマスカス郊外県ジャルマーナー市南部にある住宅街に対する「テロ砲撃」で死亡した、と伝えた。

ARA News, December 20, 2015
ARA News, December 20, 2015
SANA, December 20, 2015
SANA, December 20, 2015

この砲撃では、クンタール氏のほかにも複数人が死亡したという。

これに関して、人民議会は声明を出し、クンタール氏殺害について「シリアと地域が曝されているテロは、イスラエル占領政体を筆頭とする欧米および中東地域諸国が指導するシオニスト・タクフィール主義という一つのテロだ」と非難し、イスラエルの関与を断じた。

一方、ヒズブッラーはマナール・チャンネルを通じて声明を出し、クンタール氏がイスラエル軍の空爆で殺害されたと断じた。

声明において、ヒズブッラーは「19日午後10時15分、シオニストの敵機がダマスカス郊外県のジャルマーナー氏の住居ビルを空爆し、イスラエルの刑務所での投獄後に釈放されたレバノン人捕虜の中心人物であるレジスタント、ジハード戦死のサミール・クンタール氏と多くのシリア人住民が殉教した」と発表した。

また、ウムラーン・ズウビー情報大臣、バアス党シリア地域指導部、そしてレバノンのエミール・ラッフード元大統領、シリア民族社会党アスアド・ハルダーン党首、レバノン民主党タラール・アルスラーン党首、アマル運動政治局、シーア派イスラーム評議会アブドゥルアミール・カバラーン副議長、ドゥルーズ派のナスルッディーン・ガリーブ師(シャイフ・ムワッハディーン)、PFLP-GC、ファトフ・インティファーダ派、バアス党イエメン地域指導部、イラン外務省が、イスラエルの越境空爆を非難するとともに、クンタール氏の死に哀悼の意を表明した。

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『ハヤート』(12月21日付)によると、ダマスカス郊外県への空爆に関して公式声明を発表していないが、対レバノン国境地帯での厳戒態勢を強化したという。

また、クンタール氏の死亡が報じられた数時間後、レバノン南部(カリーラ村)からカチューシャ・ロケット弾3発がイスラエルに向けて撃ち込まれたが、イスラエルのメディアによると死傷者、物的被害はなかったという。

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なお、9月30日にロシア軍がシリア領内での空爆を開始した直後の10月15日、ラタキア県フマイミーム航空基地に本営を構えるシリア駐留ロシア空軍とイスラエル軍は、ホットラインを開設し、シリア領空での飛行に関する情報交換をしており、以降、イスラエル軍は、10月30日、11月12日、11月24日、12月4日にシリア領空のヒズブッラー拠点やシリア軍拠点を攻撃するなど、越境空爆を頻発化させている。

また、クンタール氏が攻撃を受けた同市内の建物に滞在していた情報をイスラエル軍(ないしは反体制武装集団)がどのように入手したかは不明。

ジャルマーナー市はダマスカス県とダマスカス国際空港の間に位置する都市で、シリア政府支持者が多く暮らしている。

jaramana

AFP, December 20, 2015、AP, December 20, 2015、ARA News, December 20, 2015、Champress, December 20, 2015、al-Hayat, December 21, 2015、Iraqi News, December 20, 2015、Kull-na Shuraka’, December 20, 2015、al-Mada Press, December 20, 2015、Naharnet, December 20, 2015、NNA, December 20, 2015、Qanat al-Manar, December 20、Reuters, December 20, 2015、SANA, December 20, 2015、UPI, December 20, 2015などをもとに作成。

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米主導の有志連合はシリア領内で3回の爆撃を実施(2015年12月19日)

米中央軍(CENTCOM)は、12月18日にシリア、イラク領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して20回の空爆を行ったと発表した。

このうちシリア領内での空爆は3回で、アイン・イーサー市近郊(2回)、マンビジュ市近郊(1回)のダーイシュに対して攻撃が行われた。

CENTCOM, December 19, 2015などをもとに作成。

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シリア軍がヒムス県中部、アレッポ県東部などでダーイシュ(イスラーム国)との交戦を続ける(2015年12月19日)

ヒムス県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が県中部のマヒーン町、サダド市でダーイシュ(イスラーム国)と交戦した。

一方、SANA(12月19日付)によると、シリア軍がハドス村、フワーリーン村、カルヤタイン市、タール山、タドムル市西部入り口付近、アルーン農場一帯で、ダーイシュ(イスラーム国)と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がダーイシュ(イスラーム国)の支配下にあるダイル・ハーフィル市一帯を砲撃した。

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ラッカ県では、シリア人権監視団によると、戦闘機(所属不明)がラッカ市各所を空爆した。

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ハサカ県では、シリア人権監視団によると、有志連合の航空機がダーイシュ(イスラーム国)の拠点都市の一つシャッダーディー市一帯にビラを散布し、同地一帯への攻撃を予告した。

AFP, December 19, 2015、AP, December 19, 2015、ARA News, December 19, 2015、Champress, December 19, 2015、al-Hayat, December 20, 2015、Iraqi News, December 19, 2015、Kull-na Shuraka’, December 19, 2015、al-Mada Press, December 19, 2015、Naharnet, December 19, 2015、NNA, December 19, 2015、Reuters, December 19, 2015、SANA, December 19, 2015、UPI, December 19, 2015などをもとに作成。

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アル=カーイダ系組織のヌスラ戦線、トルコマン・イスラーム党などがラタキア県北部の要衝ヌーバ山をシリア軍から奪還(2015年12月19日)

ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シャームの民のヌスラ戦線、トルキスターン・イスラーム党などからなるジハード主義武装集団が、シリア軍、国防隊、ヒズブッラー戦闘員、外国人戦闘員らとの戦闘の末、県北部の要衝ヌーバ山を奪還した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍、国防隊、ヒズブッラー戦闘員、外国人戦闘員が、アル=カーイダ系組織のシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団の拠点であるハーン・トゥーマーン村一帯およびズィルバ村一帯で、ヌスラ戦線、トルキスターン・イスラーム党などと交戦した。

一方、SANA(12月19日付)によると、ヌッブル市とザフラー町の人民諸委員会が、ザフラー町東部に進入しようとしたシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団と交戦し、これを撃退した。

他方、クッルナー・シュラカー(12月19日付)によると、ロシア軍がフライターン市を夜間空爆し、住民6人が死亡した。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍と思われる戦闘機がタマーニア町、カンスフラ村、マアッラト・ヌウマーン市を空爆した。

一方、SANA(12月19日付)によると、シリア軍がカンスフラ村、ジスル・シュグール市一帯、ハーン・シャイフーン市郊外で、シャームの民のヌスラ戦線などからなるファトフ軍の拠点を攻撃し、戦闘員少なくとも7人を殲滅した。

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ハマー県では、SANA(12月19日付)によると、シリア軍がアトシャーン村でファトフ軍の拠点を攻撃し、戦闘員9人を殺害した。

シリア軍はまたラトミーン村一帯でイッザ旅団大隊連合の司令官2人を殺害、さらにスカイク村ではシャーム自由人イスラーム運動の拠点を破壊した。

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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、ダマスカス・ベイルート街道上にあるシリア軍第4機甲師団の検問所近くで爆弾を仕掛けられた車が爆発し、シリア軍兵士複数が死傷した。

またマルジュ・スルターン村一帯では、シリア軍とジハード主義武装集団が交戦した。

一方、SANA(12月19日付)によると、シリア軍がマイダアー町・ドゥマイル市間の街道で、反体制武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダルアー県では、SANA(12月19日付)によると、シリア軍がアトマーン村一帯、ヌアイマ村、西ガーリヤ村北西部、ダルアー市各所で反体制武装集団の拠点を攻撃し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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スワイダー県では、SANA(12月19日付)によると、シリア軍がダイル・ダーマー村で、反体制武装集団の拠点を攻撃し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ヒムス県では、SANA(12月19日付)によると、シリア軍がジャッブーリーン村、アブー・サナースィル村、ウンム・シャルシューフ村でシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, December 19, 2015、AP, December 19, 2015、ARA News, December 19, 2015、Champress, December 19, 2015、al-Hayat, December 20, 2015、Iraqi News, December 19, 2015、Kull-na Shuraka’, December 19, 2015、al-Mada Press, December 19, 2015、Naharnet, December 19, 2015、NNA, December 19, 2015、Reuters, December 19, 2015、SANA, December 19, 2015、UPI, December 19, 2015などをもとに作成。

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アル=カーイダ系組織「ヌスラ戦線」のサウジ人指導者が、軍事連合である「ファトフ軍」に代わる新たな政治連合の結成を主唱(2015年12月19日)

アル=カーイダ系組織のシャームの民のヌスラ戦線、シャーム自由人イスラーム運動などからなるファトフ軍の事実上の統括者と目されるサウジアラビア人説教師のアブドゥッラー・ムハイスィニー氏(ジハード布教者センター代表)はツイッターの自身のアカウントを通じて、ファトフ軍という軍事同盟に代わる新たな政治同盟の結成を呼びかけた。

ムハイスィニー氏は「解決策はファトフ軍の交代」と銘打たれた一連の書き込みのなかで、「我々は、強力な軍事同盟が解決策であった段階を通り越した…。今日、ファトフ軍という枠では充分ではなく、シャームの戦場が通過している困難な段階の諸要求に対応しきれなくなっている」としたうえで、「軍事的、合法的、行政的、司法的、政治的な同盟への早急な転換が必要だ」と主唱した。

AFP, December 19, 2015、AP, December 19, 2015、ARA News, December 19, 2015、Champress, December 19, 2015、al-Hayat, December 20, 2015、Iraqi News, December 19, 2015、Kull-na Shuraka’, December 19, 2015、al-Mada Press, December 19, 2015、Naharnet, December 19, 2015、NNA, December 19, 2015、Reuters, December 19, 2015、SANA, December 19, 2015、UPI, December 19, 2015などをもとに作成。

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国連安保理決議第2254号採択を受けた各国首脳・外相の反応:欧米諸国、トルコはアサド政権の正統性を改めて否定する一方、ロシア、中国、イランは政権退陣はシリア国民が決するべきと主張(2015年12月18日)

バラク・オバマ米大統領は、国連安保理決議第2254号の採択に関して、「シリアでの流血を止め、すべての当事者が前進できるようにするため、アサドが去らねばならないと考えている…。アサドは正統性を完全に失っており…、彼が権力の座にとどまることは…不可能だ…。我々は、この国の大多数が正統だと承認する政府が樹立されない限り、シリアに和平をもたらし、内戦を終わらせることはできないと見ている」と述べた。

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フランスのローラン・ファビウス外務大臣は、国連安保理決議第2254号の採択に関して、「バッシャール・アサドを退任させる保証が必要だ…。彼が(大統領)選挙に再出馬することは、我々には受け入れられない」と述べた。

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英国のフィリップ・ハモンド外務大臣は、国連安保理決議第2254号の採択に関して、聞き解決に向けた「偉大なる前進」としつつ、「シリアの当事者どうしの対話への道が開かれ、シリアから殺人者アサドの体制を遠ざける移行期に至ろうしている」と述べた。

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トルコのアフメト・ダウトオール首相は、国連安保理決議第2254号の採択に関して「アサドが権力の座にとどまることは聞き解決をもたらさない。彼がとどまればさらなる蛮行が行われ、安定が損なわれる…。我々はアサド抜きで真摯にシリアの聞きを解決しようとするすべての国連決議を支持する」と述べた。

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ロシアのヴラジミール・プーチン大統領は、国連安保理決議第2254号の採択に関して「シリア危機に関して、我々は、アサド大統領と米国が容易に協力し合えると考えている。このことについて、最近、オバマ大統領や、サウジアラビアなどのアラブ諸国の友人たちと話した」と述べた。

RT(12月19日付)などロシアの複数のメディアが伝えた。

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イランのホセイン・エミール・アブドゥッラフヤーン外務副大臣(アラブ・アフリカ担当)は、国連安保理決議第2254号に関して、「我々はシリアへの支援を継続する」としたうえで、「政治プロセス終了後にバッシャール・アサドの(大統領選挙への)出馬するかどうかは彼個人にかかわる問題だ。最終的にはそれはシリア人が決めることだ」と述べた。

IRNA(12月19日付)が伝えた。

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中国の王毅外交部長は、国連安保理決議第2254号の採択に関して、「シリア人が国連憲章に従って政治プロセスを主導しなければならない。またシリア国民がシリア人の指導者を選ばねばならない」と述べた。

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シリアのバッシャール・ジャアファリー国連代表大使は、国連安保理決議第2254号の採択に関して「シリアでの政治プロセスが成功するには、シリア政府がそれに主要な当事者として関与することが求められており、我々が成功を望むのなら、このプロセスにかかわるさまざまな側面でシリア政府と連携・協力がなされるべきだ」と述べた。

AFP, December 19, 2015、AP, December 19, 2015、ARA News, December 19, 2015、Champress, December 19, 2015、al-Hayat, December 20, 2015、Iraqi News, December 19, 2015、IRNA, December 19, 2015、Kull-na Shuraka’, December 19, 2015、al-Mada Press, December 19, 2015、Naharnet, December 19, 2015、NNA, December 19, 2015、Reuters, December 19, 2015、RT, December 19, 2015、SANA, December 19, 2015、UPI, December 19, 2015などをもとに作成。

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