シャーム解放機構がアレッポ県西部のカフル・ハラブ村を砲撃し、ヌッブル市出身の「イランの民兵」の戦闘員1人が死亡、イドリブ県でもアル=カーイダ系組織のアンサール・タウヒードがミラージャ村一帯で、シリア軍兵士1人を狙撃し、殺害(2024年10月30日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シャーム解放機構が県西部のカフル・ハラブ村を砲撃し、ヌッブル市出身の「イランの民兵」の戦闘員1人が死亡した。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、「決戦」作戦司令室に所属するアル=カーイダ系組織のアンサール・タウヒードがシリア政府の支配下にあるミラージャ村一帯で、シリア軍兵士1人を狙撃し、殺害した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

AFP, October 31, 2024、ANHA, October 31, 2024、‘Inab Baladi, October 31, 2024、Reuters, October 31, 2024、SANA, October 31, 2024、SOHR, October 31, 2024などをもとに作成。

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イスラエル軍はヒズブッラーのラドワーン部隊の副司令官のムスタファー・アフマド・シャハーディーを殲滅したと発表(2024年10月30日)

ナハールネット(10月30日付)、NNA(10月30日付)、マナール・チャンネル(10月30日付)などによると、イスラエル軍は、バアルベック市と同市郊外、アレイ市近郊のハハーラ村を移動中のヒズブッラーのワゴン車、ナバティーヤ市などを爆撃、ワゴン車に乗っていた2人が死亡した。

30日の戦況に関して、イスラエル軍は、テレグラムの公式アカウント(https://t.me/idfofficial)を通じて、イスラエル空軍がナバティーヤ市地域への爆撃で、ヒズブッラーのラドワーン部隊の副司令官のムスタファー・アフマド・シャハーディーを殲滅したと発表した。

一方、レバノン・イスラーム抵抗はテレグラムの公式アカウント(https://t.me/mmirleb)を通じて、10月30日にイスラエルおよびレバノン南部で、イスラエル軍に対して32回の攻撃を実施したと発表した。

イスラエル軍の発表によると、午後3時00分の時点で、ヒズブッラーは約50発の飛翔体をイスラエルに向けて発射した。

レバノンの保健省は29日のイスラエル軍の爆撃で330人が死亡、165人が負傷したと発表した。

これにより、9月23日以降の死者数は2,822人、負傷者数は12,937人となった。

AFP, October 30, 2024、ANHA, October 30, 2024、‘Inab Baladi, October 30, 2024、Naharnet, October 30, 2024、NNA, October 30, 2024、Qanat al-Manar October 30, 2024、Reuters, October 30, 2024、SANA, October 30, 2024、SOHR, October 30, 2024などをもとに作成。

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ロシア当事者和解調整センターは米主導の有志連合による「非紛争議定書」違反を6件、55キロ地帯への侵犯を14件確認したと発表(2024年10月30日)

ロシア当事者和解調整センターのオレグ・イグナシュク副センター長は、過去24時間にシリア領空での偶発的衝突を回避するために米国とロシアが2019年12月9日に交わした「非紛争議定書」への米主導の有志連合所属の無人航空機(ドローン)による違反を6件確認したと発表した。

イグナシュク副センター長はまた、米国が違法に占領するヒムス県ヒムス県タンフ国境通行所一帯地域(55キロ地帯)で、戦闘機による領空侵犯を14件確認したと発表した。

RIAノーヴォスチ通信(10月30日付)、タス通信(10月30日付)が伝えた。

RIA Novosti, October 30, 2024、TASS, October 30, 2024をもとに作成。

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ロシア当事者和解調整センターは過去24時間にシリア・レバノン国境の5つの国境通行所を通じて、難民3,801人がレバノンからシリアに入国したと発表(2024年10月30日)

ロシア当事者和解調整センターのオレグ・イグナシュク副センター長は、過去24時間にシリア・レバノン国境の5つの国境通行所(アリーダ、ジュースィヤ、ダブースィーヤ、ジスル・カマル(マトリバー)、ジュダイダト・ヤーブース)を通じて、難民3,801人がレバノンからシリアに入国したと発表した。

RIAノーヴォスチ通信(10月30日付)、タス通信(10月30日付)が伝えた。

RIA Novosti, October 30, 2024、TASS, October 30, 2024をもとに作成。

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イラク・イスラーム抵抗はイスラエル領内と占領下ゴラン高原の重要標的2ヵ所を無人航空機で攻撃したと発表(2024年10月30日)

イラク・イスラーム抵抗は午前5時8分、テレグラムのアカウント(https://t.me/ElamAlmoqawama)を通じて声明を出し、パレスチナ市民に対するイスラエルの攻撃への報復として、「我々の占領地」北部の重要標的1ヵ所を無人航空機で攻撃したと発表した。


また、午後10時46分にも声明を出し、占領下ゴラン高原の重要標的1ヵ所を無人航空機で攻撃したと発表した。

AFP, October 30, 2024、ANHA, October 30, 2024、‘Inab Baladi, October 30, 2024、Reuters, October 30, 2024、SANA, October 30, 2024、SOHR, October 30, 2024などをもとに作成。

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米中央軍(CENTCOM)は10月28日にシリア領内のダーイシュのキャンプとして知られる複数ヵ所を爆撃し、メンバー35人を殺害したと主張(2024年10月30日)

米中央軍(CENTCOM)は声明(第20241030-01号)を出し、10月28日にシリア領内のダーイシュ(イスラーム国)のキャンプとして知られる複数ヵ所を爆撃し、メンバー35人を殺害したと発表した。

爆撃はシリア国内の砂漠地帯にあるダーイシュの拠点複数ヵ所にいる幹部らを狙ったものだという。

ただし、28日に米軍がシリア領内で爆撃を行ったとの記録はない。

AFP, October 30, 2024、ANHA, October 30, 2024、‘Inab Baladi, October 30, 2024、Reuters, October 30, 2024、SANA, October 30, 2024、SOHR, October 30, 2024などをもとに作成。

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ヒューマン・ライツ・ウォッチ:イスラエルのレバノンへの攻撃激化を受けて、レバノンからシリアに逃れたシリア人が逮捕、拷問、拘留中の死亡といった抑圧の危険に晒されていると主張(2024年10月30日)

米国のヒューマン・ライツ・ウォッチは、イスラエルのレバノンへの攻撃激化を受けて、レバノンからシリアに逃れたシリア人が逮捕、拷問、拘留中の死亡といった抑圧の危険に晒されていると主張した。

ヒューマン・ライツ・ウォッチが発表したレポートによると、2024年9月末以降、少なくとも4人の帰還シリア人が当局に逮捕されているという。

レポートはまた、ヒューマン・ライツ・ウォッチがレバノン在住のシリア人3人、帰還後に当局によって逮捕されたという5人の親戚を含むシリア人8人、シリア人人権研究者2人に対して行ったというインタビューの内容についても紹介している。

それによると、逮捕されたという5人のうち2人はヒムス県ダブースィーヤ国境通行所で、2人はアレッポ県とイドリブ県の県境の検問所で、軍事情報局によって逮捕されたという。

このうちの1人は、元シリア軍兵士で、13年間にわたってレバノンで暮らていたが、イスラエルの攻撃が激化するなかで、避難勧告を受け、10日、レバノン国内で路上生活をしたのち、10月7日に妻と4人の子供を連れて、ダブースィーヤ国境通行所を経由してシリアに避難した。

妻によると、この男性は予備役に服していなかったが、シリア政府の恩赦の対象となり免罪されると考えていたが、国境通行所で軍事情報局に逮捕されたという。

また、別の1人(34歳の男性)は、リビア行きのビザ取得に失敗した後、ダブースィーヤ国境通行所を経由して10月7日にシリアに帰還、その場で軍事情報局に逮捕されたという。

さらに、27歳の男性2人は、兵役忌避で逮捕されることを恐れ、密輸業者に金銭を支払い、シリアに密入国したが、アレッポ県とイドリブ県の県境の検問所で軍事情報局によって、同行していた2人とともに逮捕された。

2人の逮捕を家族に知らせたのは密輸業者。

業者は当局と釈放交渉を行っているとしたうえで、釈放するには1人につき、1,000ドルを支払うことを求められていると家族に伝えたという。

なお、シリア人権ネットワークによると、9月以降、レバノンから帰国したシリア人26人が逮捕されているという。

AFP, October 30, 2024、ANHA, October 30, 2024、‘Inab Baladi, October 30, 2024、Reuters, October 30, 2024、SANA, October 30, 2024、SOHR, October 30, 2024などをもとに作成。

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首相府はイスラエルの攻撃激化を受けて急増しているレバノンからの避難民の入国を円滑化するため、入国時にシリア人に対して100米ドルの換金措置を11月15日まで停止すると発表(2024年10月30日)

首相府はフェイスブックの公式アカウント(https://www.facebook.com/SyrianPrimeMinistry)を通じて声明を出し、イスラエルの攻撃激化を受けて急増しているレバノンからの避難民の入国を円滑化するため、入国時にシリア人に対して100米ドルあるいはそれに相当する指定外貨の金額を換金することを定めて2020年の閣議決定第46号およびその修正条項の実施を11月15日まで停止すると発表した。

首相府は9月29日から1週間、同様の措置を実施し、10月15日に同月までの措置延長を決定していた。

AFP, October 30, 2024、ANHA, October 30, 2024、‘Inab Baladi, October 30, 2024、Reuters, October 30, 2024、SANA, October 30, 2024、SOHR, October 30, 2024などをもとに作成。

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フランスの海運会社CMA CGMはラタキア港のコンテナ・ターミナルの管理にかかるシリア政府との契約を更新(2024年10月30日)

フランスの海運会社CMA CGMは、ラタキア港(ラタキア県)のコンテナ・ターミナルの管理にかかるシリア政府との契約を更新した。

CMA CGMが2009年にシリア政府と交わしていた管理契約は9月に満了となる予定だったが、シリア政府が契約更新の入札にCMA CGMを招致し、契約が更新された。

契約は、CMA CGMが子会社であるCMAターミナルズを通じてラタキア国際コンテナターミナル(LICT)の99%を管理することを定めている。

シリア・レポート(10月29日付)が伝えた。

AFP, October 30, 2024、ANHA, October 30, 2024、‘Inab Baladi, October 30, 2024、Reuters, October 30, 2024、SANA, October 30, 2024、SOHR, October 30, 2024、The Syria Report, October 30, 2024などをもとに作成。

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ダイル・ザウル県ウマル油田に違法に設置されている米軍(有志連合)の基地がシリア政府支配下のマヤーディーン市近郊の「イランの民兵」の拠点複数ヵ所を砲撃(2024年10月30日)

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、ダイル・ザウル民政評議会(北・東シリア地域民主自治局)の支配下にあるウマル油田に違法に設置されている米軍(有志連合)の基地が、シリア政府の支配下にあるマヤーディーン市近郊の「イランの民兵」の拠点複数ヵ所を砲撃した。

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ハサカ県では、シリア人権監視団によると、北・東シリア地域民主自治局の支配下にあり、米軍が違法に基地を設置しているハッラーブ・ジール村の農業用空港に、輸送機1機が軍装備品や兵站物資を輸送した。

AFP, October 30, 2024、ANHA, October 30, 2024、‘Inab Baladi, October 30, 2024、Reuters, October 30, 2024、SANA, October 30, 2024、SOHR, October 30, 2024などをもとに作成。

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ダーイシュ(イスラーム国)がラッカ県ラサーファ市近郊で軍用車輛1輌を含むシリア軍の車3台を襲撃し、士官3人を含む兵士7人と民間人1人を殺害(2024年10月30日)

ラッカ県では、シリア人権監視団によると、ダーイシュ(イスラーム国)がラサーファ市近郊のシュワイハーン基地(シュワイハーン村)に至る街道沿線(シャンナーン村南西)で軍用車輛1輌を含むシリア軍の車3台を襲撃し、士官3人を含む兵士7人と民間人1人を殺害した。

同監視団によると、重傷を負っていた国防隊の隊員1人が31日に死亡した。

AFP, October 30, 2024、ANHA, October 30, 2024、‘Inab Baladi, October 30, 2024、Reuters, October 30, 2024、SANA, October 30, 2024、SOHR, October 30, 2024、October 31, 2024などをもとに作成。

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トルコ軍がシリア政府と北・東シリア地域民主自治局の共同支配下にあるアレッポ県タッル・リフアト市近郊のスムーカ村を砲撃(2024年10月30日)

アレッポ県では、ANHA(10月30日付)によると、トルコ軍がシリア政府と北・東シリア地域民主自治局の共同支配下にあるタッル・リフアト市近郊のスムーカ村を砲撃した。

AFP, October 30, 2024、ANHA, October 30, 2024、‘Inab Baladi, October 30, 2024、Reuters, October 30, 2024、SANA, October 30, 2024、SOHR, October 30, 2024などをもとに作成。

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国防省はシリア軍部隊がアレッポ県とイドリブ県の農村地帯で、シリア軍の陣地は周辺の町村を攻撃するために「テロ組織」が発射した無人航空機10機を撃破したと発表(2024年10月30日)

国防省はフェイスブックの公式アカウント(https://www.facebook.com/mod.gov.sy/)で、シリア軍部隊がアレッポ県とイドリブ県の農村地帯で、シリア軍の陣地は周辺の町村を攻撃するために「テロ組織」が発射した無人航空機10機を撃破したと発表した。

https://youtu.be/R7kKuVT8gSI




SANA(10月30日付)が伝えた。

AFP, October 30, 2024、ANHA, October 30, 2024、‘Inab Baladi, October 30, 2024、Reuters, October 30, 2024、SANA, October 30, 2024、SOHR, October 30, 2024などをもとに作成。

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保健省はイスラエルのレバノン攻撃激化を受けてシリアに避難・帰還したシリア人やレバノン人37,000人以上に対してこの35日間に85,000件以上の無料医療サービスを提供したと発表(2024年10月30日)

保健省はフェイスブックの公式アカウント(https://www.facebook.com/MinistryOfHealthSYR/)で、イスラエルのレバノン攻撃激化を受けてシリアに避難・帰還したシリア人やレバノン人37,000人以上に対してこの35日間に85,000件以上の無料医療サービスを提供したと発表した。

提供場所別の内訳は以下の通り

ダマスカス県、タルトゥース県、ヒムス県の国境通行所:38,641件
収容センター:44,905件
病院:769件
救急車:914件

AFP, October 30, 2024、ANHA, October 30, 2024、‘Inab Baladi, October 30, 2024、Reuters, October 30, 2024、SANA, October 30, 2024、SOHR, October 30, 2024などをもとに作成。

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