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シリア国内の動き
ダイル・ザウル県では、ARA News(6月23日付)によると、ティーム油田を掌握していた自由シリア軍ダイル・ザウル軍事評議会がダーイシュに「忠誠」を誓い、ダーイシュが同油田を再制圧した。
ティーム油田は、22日にシャームの民のヌスラ戦線、ムジャーヒディーン・シューラー評議会などからなるジハード主義武装集団の襲撃を受けていたが、これらの武装集団は油田地帯から撤退したという。
また、シリア人権監視団によると、ダーイシュは、フシャーム町、タービヤト・ジャズィーラ村一帯を「軍事地区」に指定し、住民に退去を要請した。
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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、アレッポ市東部のタッル・マディーク村周辺で、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)がシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団と交戦した。
また両者はアフタリーン市周辺でも交戦、ダーイシュがヌスラ戦線などに対して砲撃を行った。
さらにSMART News(6月23日付)によると、タッル・シャイール村では、クルド人戦線旅団がダーイシュと交戦の末、ダーイシュ戦闘員8人を殲滅し、同村を制圧した。
戦闘には、北の太陽大隊、イスラーム軍も参加し、クルド人戦線旅団を支援した。
なお戦闘に先立ち、ダーイシュはアレッポ市と対トルコ国境のラーイー村を結ぶ街道に位置するアブラ村、タッル・ジージャーン村、カッサール村、サルサーナ村、サラースィーナ村、バールーザ村を制圧したという。
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ラッカ県では、シリア人権監視団によると、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)が制圧するラッカ市内のユーフラテス川推理管理局ビルをシリア軍が空爆し、5人が死亡した。
イラク国内の戦況
ジョン・ケリー米国務長官がイラクを訪問し、ヌーリー・マーリキー首相、ホシェル・ゼバリ外務大臣らと会談し、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)の攻勢への対応などについて協議した。
AP(6月23日付)は、イラクの複数の高官の話として、マーリキー首相はケリー国務長官に対し、米軍によるシリア領内のダーイシュの拠点、基地、車両を空爆するよう要請した、と伝えた。
しかしケリー国務長官は、民間人を巻き込み兼ねない空爆によって、米軍が「スンナ派を標的にしている」との非難を受けかねないとして、慎重な姿勢を示したという。
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アンバール県では、シリア人権監視団によると、自由シリア軍参謀委員会東部戦線元司令官でイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)のブーカマール地区アミールのサッダーム・ジャマル氏が率いるダーイシュ部隊が、シリアのダイル・ザウル県ブーカマール市郊外の砂漠地帯(カム地方)からイラクのアンバール県カーイム地方に進入した。
シリア人権監視団によると、カーイム地方でのイラク軍とダーイシュの戦闘激化を受けて、イラク領内から多数の避難民がシリアのダイル・ザウル県ブーカマール市に流入した。
また、同監視団によると、カーイム地方でイラク国境警備隊が拘束・興隆していたシリア人戦闘員、密輸業者、民間人の遺体約30体が発見された。
彼らは、イラク国境警備隊がカーイム市から撤退する際に処刑したものと思われる。
一方、『ハヤート』(6月24日付)によると、カーイム国境通行所に続いて、ダーイシュが対シリア国境のワリード国境通行所と対ヨルダン国境のトゥライビール国境通行所を掌握した。
イラク治安筋によると、ダーイシュはまた対サウジアラビア国境に位置するアルアル国境通行所の制圧も試みているという。
これに関して、アンバール県議会のファーリフ・イーサーウィー副議長はマダー・プレス(6月23日付)に、「トゥライビールは国防省が制圧している」と述べ、ダーイシュによるトゥライビール国境通行所制圧を否定する一方、ワリード国境通行所についてはイラク軍が技術的撤退を行ったと述べ、ダーイシュによって制圧されたことを認めた。
他方、マダー・プレス(6月23日付)によると、イラク軍と部族民兵からなる合同部隊が、ファッルージャ市東部のカルマ郡、同市南部のヌアイミーヤ地方などでイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)の掃討作戦を行い、ダーイシュ戦闘員32人を殺害、車両16台を破壊した。
またイラク軍はハディーサ郡とアンバール県南部を結ぶフジャイミー橋を破壊した。
ダーイシュの東進を阻止するのが目的だという。
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ワースィト県では、マダー・プレス(6月23日付)によると、サラーフッディーン県サーマッラー市奪還をめざすイラク軍とイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)が県内各所で交戦し、ダーイシュ20人以上が死亡した。
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バービル県では、マダー・プレス(6月23日付)によると、アクラブ刑務所から収監者を乗せて移動中の車両をイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)が襲撃し、乗っていたダーイシュ・メンバーら22人が殺害された。
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ディヤラ県では、マダー・プレス(6月23日付)によると、イラク軍がヤアクーバ市北部のアズィーム地区で、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)と交戦、ダーイシュ戦闘員6人を殲滅し、同地を奪還した。
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サラーフッディーン県では、マダー・プレス(6月23日付)によると、アラム地区での戦闘の逃れて、フワイジャ郡に避難しようとしていた住民57人がイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)に拉致された。
AFP, June 23, 2014、AP, June 23, 2014、ARA News, June 23, 2014、Champress, June 23, 2014、al-Hayat, June 24, 2014、Kull-na Shuraka’, June 23, 2014、al-Mada Press, June 23, 2014、Naharnet, June 23, 2014、NNA, June 23, 2014、Reuters, June 23, 2014、SANA, June 23, 2014、SMART News, June 23, 2014、UPI, June 23, 2014などをもとに作成。
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