シリア軍はイドリブ県とクナイトラ県でドローン3機を撃墜する一方、アレッポ県とハマー県をドローン8機で攻撃、シャーム解放機構側もイドリブ県でシリア軍兵士を殺害(2024年3月7日)

国防省はフェイスブックの公式アカウント(https://www.facebook.com/mod.gov.sy/)を通じて声明を出し、シリア軍部隊がイドリブ県南部方面で、軍の陣地複数ヵ所を襲撃しようとしたシャーム解放機構(旧シャームの民のヌスラ戦線)に属するテロ・グループと交戦、メンバーらを殺傷、1名を拘束したと発表した。


また、イドリブ県とクナイトラの農村地帯で、無人航空機(ドローン)3機を撃墜したと合わせて発表した。






SANA(3月7日付)が伝えた。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シャーム解放機構がシリア政府の支配下にあるルワイハ村近郊でシリア軍兵士1人を狙撃し、殺害したほか、同地でシリア軍と交戦した。

シャーム解放機構はまた、ザーウィヤ山地方でシリア軍兵士1人を狙撃し、殺害した。

さらに、新興のアル=カーイダ系組織の一つアンサール・タウヒードがシリア政府の支配下にあるミラージャ村のシリア軍陣地複数ヵ所を砲撃した。

一方、シリア軍はザーウィヤ山地方のファッティーラ村、スフーフン村、フライフィル村を砲撃した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がシャーム解放機構の支配下にあるカフル・アンマ村、カフル・タアール村を砲撃した。

シリア軍はまた、ダーラト・イッザ市東部郊外の第112連隊基地一帯を自爆型無人航空機(ドローン)7機で攻撃、これにより民間人2人(ホワイト・ヘルメットの発表によると1人)が死亡した。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、県北部でシリア軍と「決戦」作戦司令室が砲撃戦を行った。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がシャーム解放機構の支配下にあるガーブ平原のカーヒラ村近郊を自爆型ドローン1機で攻撃した。

一方、国民解放戦線に所属するナスル軍がシリア政府の支配下にあるアムキーヤ村にあるシリア軍の陣地複数ヵ所を砲撃した。

AFP, March 7, 2024、ANHA, March 7, 2024、‘Inab Baladi, March 7, 2024、Reuters, March 7, 2024、SANA, March 7, 2024、SOHR, March 7, 2024などをもとに作成。

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