シャーム解放機構、「決戦」作戦司令室がアレッポ県、イドリブ県を攻撃、シリア軍がドローンを投入し、これを迎撃(2024年3月29日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、「決戦」作戦司令室が県西部のカフル・ハラブ村の前線でシリア軍兵士1人を狙撃し、殺害した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

また、シャーム解放機構がシリア政府の支配下にあるアウラム・スグラー村一帯のシリア軍陣地複数ヵ所への潜入を試み、シリア軍とシャーム解放機構が激しく交戦した。

同地では無人航空機(ドローン)が上空を飛来、戦闘ではシャーム解放機構のメンバー6人とシリア軍士官1人が死亡した。

シリア軍はまた、シャーム解放機構の支配下にあるダーラト・イッザ市郊外のハンミーコー医療品工場近くにある複数ヵ所を自爆型無人航空機(ドローン)3機で攻撃した。

カフル・アンマ村周辺、カフル・タアール村周辺でもシリア軍とシャーム解放機構が砲撃戦を行った。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、「決戦」作戦司令室がマアッラト・ニウマーン市近郊のダーナー村一帯でシリア軍兵士2人を狙撃し、殺害した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がシャーム解放機構の支配下にあるガーブ平原のヒルバト・ナークース村一帯で同機構のピックアップトラック1台を自爆型無人航空機(ドローン)1機で攻撃し、同機構のメンバー3人を殺害、複数を負傷させた。

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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、ジュダイダト・アルトゥーズ町で、レバノンのヒズブッラーに近いとされるシリア軍の士官(准将)の車に仕掛けられていた爆弾が爆発、乗っていたこの士官が死亡した。

AFP, March 29, 2024、ANHA, March 29, 2024、‘Inab Baladi, March 29, 2024、Reuters, March 29, 2024、SANA, March 29, 2024、SOHR, March 29, 2024などをもとに作成。

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