シャーム解放機構が主導する「攻撃抑止の戦い」軍事作戦局は首都ダマスカスを制圧(2024年12月8日)

「攻撃抑止の戦い」軍事作戦局はテレグラムの専用アカウント(https://t.me/aleamaliaat_aleaskaria/)を通じて、以下の通り発表した。
午前0時8分、ヒムス市内に進攻を始めたと発表。

午前0時30分、ヒムス中央刑務所に収容されていた3500人以上の収監者を解放したと発表。

午後0時52分、ジャウラーニー指導者がヒムス市の解放が間近であるとするビデオ・メッセージを発表。メッセージの内容は以下の通り。

我々はヒムス市解放の最後のひと時のなかにいる。この歴史的な出来事は、正義と虚偽を分ける分岐点となるであろう。我々は、以前と同様に、兄弟であるジハード戦士(ムジャーヒディーン)に対し、住民に慈悲を示すこと、武器を捨てた者を安全に保護すること、逃げた者を追跡しないよう勧告する。


午前1時13分、ハサン・アブドゥルガニー司令官はヒムス市を完全に解放したと発表。

午前2時49分、ジャウラーニー指導者が実名のアフマド・シャルアで声明を発表。

声明の内容は以下の通り。

誇り高きシリア国民へ、我々の意思は揺るぎなく、決意は崩れることはない。我々は革命の諸目的を達成するために、毅然として行動を続ける。それは、誇り、尊厳、自由、そして正義のために始まったものであり、後退する余地はない。我々は、2011年に始めた道を、どんな困難にも屈せず、最後まで歩み続けると決意している。
我々は革命の理念に忠実であり続け、偉大なるシリア国民のすべての権利を実現するまで闘いを止めない。未来は我々のものであり、アッラーの助けを借りて、勝利への道を進み続ける。


午前4時45分、首都シリアへの進入を開始したと発表。

午前4時45分、サイドナーヤー中央刑務所の抑圧の時代を終わらせたと発表。

午前6時16分、独裁者アサドは逃走したと発表。

午前6時16分、ダマスカス市は独裁者バッシャール・アサドから自由になったことを宣言する、と発表。

午前6時20分、「世界中の避難民よ、自由シリアはあなた方を待っている」と呼びかける。

午前6時24分、「バアスの支配のもとでの50年にわたる抑圧、13年にわたる犯罪、専制、強制移住を経て、長年の闘争とすべての占領勢力との戦いを続けた結果、本日2024年12月8日、この暗黒時代の終焉とシリアにおける新たな時代の幕開けをここに宣言する」、と発表。

午前6時37分、体制から離れ、支援を止めたサイイダ・ザイナブ町の住民と名士の勇敢な姿勢の価値を称えるとともに、武器を捨てたすべての者の安全を保障するとするハサン・アブドゥルガニー司令官のメッセージを発表。

午前6時39分、「ダマスカス市のすべての軍部隊へ、正式に引き渡されるまで、前首相の監督下に留まることになる公的機関に近づくことを固く禁じる。また、空砲を禁じる」とするジャウラーニー指導者ことアフマド・シャルア司令官のメッセージを発表。

午前6時41分、ダイル・ザウル市への進入を開始したと発表。

午前7時40分、ダイル・ザウル県西部郊外に進軍していると発表。

午前8時21分、ジャウラーニーことアフマド・シャルア指導者の声明を発表。
内容は以下の通り:

自由人たる革命家同胞へ
アッラーに感謝を捧げ、その助けを借りて勝利を成し遂げられたことに感謝しなさい。ダマスカスに入る際には、額を地に付けて礼拝し、謙虚に頭を垂れなさい。家族や仲間に対しては優しさをもって接し、羽を広げるようにして彼らに守りなさい。アッラーの使徒が語ったように、最良の兵士であることを示しなさい。
公的機関とその財産を保護しなさい。それらは偉大なるシリア国民のものであり、諸君らはその守護者である。現代史において最大の革命として記録される勝利の絵を共に、完成させよう。


午後4時16分、ジャウラーニーことアフマド・シャルア指導者が首都ダマスカスに到着し、アッラーのために跪き祈る映像を公開。

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タルトゥース県では、シリア人権監視団によると、アサド政権の崩壊を受けて、タルトゥース市にあるハーフィズ・アサド前大統領の銅像が倒された。

バーニヤース市では、アサド政権の崩壊を祝うデモが夜間に行われた。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、アサド政権の崩壊を受けて、ラタキア市のシャイフ・ダーヒル広場にあるハーフィズ・アサド前大統領の銅像が倒された。

AFP, December 8, 2024、ANHA, December 8, 2024、‘Inab Baladi, December 8, 2024、Reuters, December 8, 2024、SANA, December 8, 2024、Sham FM, December 8, 2024、SOHR, December 8, 2024などをもとに作成。

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