イスラーム国をめぐる動き:ダイル・ザウルで礼拝時間のWi-Fi使用禁止令(2014年12月11日)

ダイル・ザウル県では、クッルナー・シュラカー(12月12日付)は、ダイル・ザウル市内の複数の活動家の話として、同市を統括するダーイシュ(イスラーム国)のワーリー、アブー・ファールーク・トゥーニスィー氏が同市郊外の丘陵地帯でのシリア軍との戦闘で死亡した、と報じた。

Kull-na Shuraka', December 12, 2014

Kull-na Shuraka’, December 12, 2014

ダイル・ザウル県では、SANA(12月11日付)によると、ダイル・ザウル航空基地周辺、ダイル・ザウル市フワイジャト・サクル地区で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、ダーイシュ(イスラーム国)の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

ヒムス県では、マサール・プレス(12月11日付)によると、対イラク国境(ワリード国境通行所)のタンフ国境通行所周辺で、シリア軍とダーイシュ(イスラーム国)が交戦し、シリア軍兵士9人が死亡した。

一方、SANA(12月11日付)によると、ラッフーム村で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、ダーイシュ(イスラーム国)の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、ラアス・アイン市南西部および南部郊外で西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊とダーイシュ(イスラーム国)が交戦した。

**

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、アイン・アラブ市および同市周辺各所で、ダーイシュ(イスラーム国)が西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊と交戦する一方、米国など有志連合が同市内のダーイシュ拠点を2度にわたって空爆した。

**

またARA News(12月11日付)によると、人民防衛隊とダーイシュは、ハサカ市西部郊外のウンム・トゥワイナ村、タッル・マジュダル村などで交戦する一方、シリア軍、国防隊もハサカ市東南部のマアスーム村、ウワイナ村、ハッジ・ハサン村、タッバ村、マアルーフ村、ナスラート村でダーイシュと交戦し、同地を制圧した。

**

イスラーム国ハイル州(ダイル・ザウル県)のワーリーは、ダイル・ザウル市内の喫茶店などのすべての店主に対して、礼拝時間中にWi-fiサービスを停止するよう要請した。

Wi-fiサービス停止はダイル・ザウル市の宗教警察(ヒスバ)局によって決定されたという。

シリア人権監視団が、複数の活動家の話として発表した。

また同監視団によると、ダーイシュ(アレッポ州)は、教員に「シャリーア・コース」に従った教育を行わせるため、マンビジュ市の複数の学校での教育を一時停止した。

ダーイシュは、ダイル・ザウル県各地のほぼすべての学校においても同様の措置をとっているという。

AFP, December 11, 2014、AP, December 11, 2014、ARA News, December 11, 2014、Champress, December 11, 2014、al-Hayat, December 12, 2014、Kull-na Shuraka’, December 11, 2014、December 12, 2014、al-Mada Press, December 11, 2014、Masar Press Agency, December 11, 2014、Naharnet, December 11, 2014、NNA, December 11, 2014、Reuters, December 11, 2014、SANA, December 11, 2014、UPI, December 11, 2014などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.