シリア国内の暴力:ダマスカス郊外県などで激戦(2015年1月28日)

ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、ドゥーマー市各所、アイン・タルマー村、フーシュ・ファーラ村、ザバダーニー市西部山岳地帯をシリア軍が激しく砲撃、またハラスター市一帯やカラムーン地方郊外無人地帯で、シリア軍、国防隊、ヒズブッラー戦闘員が、シャームの民のヌスラ戦線などジハード主義武装集団と交戦した。

一方、SANA(1月28日付)によると、ドゥーマー市、リーハーン農場、ザバダーニー市東部郊外、マダーヤー農場で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、アクラバー村などでシリア軍と反体制武装集団が交戦、シリア軍が砲撃・空爆を加えた。

またクッルナー・シュラカー(1月28日付)によると、タファス市郊外の住宅密集地区で、爆弾が仕掛けられた車が爆発し、少なくとも10人が死亡した。

これに関して、カラムーン広報局長を名のる人物は、爆発直前に、シリア軍が無線で同地一帯の検問所に、「解放地区」に入る車輌4台の通行を許可するよう司令を出していたのを、「自由シリア軍」が傍受していたと主張した。

このほか、クッルナー・シュラカー(1月28日付)は、シャームの民のヌスラ戦線がダルアー県シャイフ・マスキーン市の第82旅団基地制圧時に、シリア軍将兵複数を捕捉、そのなかにイラン人戦闘員1人が含まれていたと伝えた。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、アレッポ市ザフラー協会地区、バニー・ザイド地区、ハーリディーヤ地区、マサーキン・サビール地区、ティシュリーン通り、ラーシディーン地区などで、シリア軍、国防隊、ヒズブッラー戦闘員がジハード主義武装集団と交戦した。

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ヒムス県では、SANA(1月28日付)によると、ジュッブ・ジャッラーフ村、マスアダ村、マクサル・ヒサーン村などで、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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イドリブ県では、SANA(1月28日付)によると、アブー・ズフール町、タッル・サラムー町一帯、ハーン・シャイフーン市、トゥバイシュ村、タマーニア町、アームーディーヤ村、ヒーシュ村、カンスフラ村で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、シャームの民のヌスラ戦線、シャーム自由人イスラーム運動の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ラタキア県では、SANA(1月28日付)によると、アブー・クライスティーン農場、マジュダル・キーヒヤー村、ワーディー・シャイハーン村、ダルーシャーン村、マルジュ・シーリー村、ブルジュ・カバトゥー村、ナブア・サームール村で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, January 28, 2015、AP, January 28, 2015、ARA News, January 28, 2015、Champress, January 28, 2015、al-Hayat, January 29, 2015、Iraqi News, January 28, 2015、Kull-na Shuraka’, January 28, 2015、al-Mada Press, January 28, 2015、Naharnet, January 28, 2015、NNA, January 28, 2015、Reuters, January 28, 2015、SANA, January 28, 2015、UPI, January 28, 2015などをもとに作成。

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