シリア国民評議会の使節団がアラブ連盟事務総長と会談、シャームの民のヌスラ戦線は2月6日にハマー県で発生した爆破テロの犯行を主張(2013年2月24日)

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シリア政府の動き

クッルナー・シュラカー(2月24日付)は、アリー・ハイダル国民和解問題担当国務大臣が、カイロのシリア革命反体制勢力国民連立とイスタンブールのシリア国民評議会に密使を派遣したと報じた。

同報道によると、密使は、アサド政権の危機解決政治プログラムに基づく国民対話への参加を求めることが目的だという。

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SANA(2月24日付)は、メディア筋の話として、アサド政権の使節団が在外反体制組織と秘密会談したとの報道を否定した。

反体制勢力の動き

クッルナー・シュラカー(2月24日付)は、ハサカ県ダルバースィーヤ市にシャームの民のヌスラ戦線メンバーが乗った自動車4台が入ったと報じた。

同報道によると、4台の自動車とともに、民主統一党の旗が掲げられた自動車数台も同市に入ったという。

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シリア国民評議会の使節団がカイロでアラブ連盟のナビール・アラビー事務総長と会談した。

使節団は、ジョルジュ・サブラー事務局長、アブドゥルバースィト・スィーダー前事務局長、アフマド・ラマダーン、サイード・ラフドゥー、スライマーン・ヒラーキー、タグリード・ハジャリーによって構成されていた。

サブラー事務局長によると、会談で使節団は、アラビー事務総長に、シリア国内でのアサド政権による「ジェノサイド」へのアラブ連盟の沈黙に抗議し、シリア国内での殺戮・破壊を停止させるために、アサド政権に圧力をかけるよう求めた。

これに対して、アラビー事務総長は、アレッポ市東部への軍による地対地ミサイルでの攻撃(22日)と、反体制武装勢力によるダマスカス県サウラ通りでの爆破テロ(21日)の双方を批判した。

そのうえで、国連安保理に対して、即時暴力停止に向けて断固たる姿勢をとるよう求めるとともに、アレッポ市など被災地への人道支援の必要を強調した。

さらに、移行期政府樹立や、合意された期間内に政権交代を実現するための政治プロセス開始に向けた努力を続ける必要があることを確認した。

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シャームの民のヌスラ戦線は、2月6日にハマー県ブラーク市の工場(防衛工場機構)近くで発生した爆破テロの犯行声明をインターネット上で発表した。

声明によると、爆破テロには2.5トンの爆発物が使用され、「ヌサイリー派(アラウィー派)とその支持者たちの犯罪に苦しむスンナ派イスラーム教徒の子供たちのための復讐」として犯行に及んだという。

このテロでは約60人の市民が死亡している。

AFP(2月24日付)が報じた。

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アラブ社会主義者運動アブドゥルガニー・アイヤーシュ派は声明を出し、シリア革命反体制勢力国民連立のシリアの友連絡グループ会合への参加見合わせ決定を「失政」と非難した。

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AFP(2月26日付)は、ダイル・ザウル県ダイル・ザウル市で反体制勢力の地元評議会メンバー(定数5人)を選出するための「自由選挙」が軍による砲撃が続くなかで実施されたと報じた。

同報道によると、自由シリア軍が投票には参加せず、また司令官の一人は「民間人の声を聞くチャンスだ。我々は体制と戦わねばならない」と述べたという。

国内の暴力

アレッポ県では、反体制武装勢力がハーン・アサル村の警察学校を包囲しているとシリア人権監視団が発表した。

同監視団によると、軍が駐留しているこの警察学校を制圧すれば、反体制武装勢力はアレッポ県西部全土を掌握したことになるという。

一方、SANA(2月24日付)は、ハーン・アサル村の警察学校を反体制武装勢力が襲撃したが、軍が撃退し、ムウタスィム・ビッラー旅団メンバーなど複数の戦闘員を殺傷、装備を破壊したと報じた。

またカフルナーハー村、カフルダーイル村、アウラム・クブラー町、アターリブ市、タッル・ハースィル村、タアーナ村、タッル・サラムー村、ズィフニーヤ村、ナッカーリーン村などで、軍が反体制武装勢力の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点装備を破壊した。

アレッポ市では、カルム・マイサル地区、カラム・トゥラーブ地区、シャッアール地区、カッラーサ地区、ブスターン・カスル地区、バーブ・アンターキヤー地区などで、軍が反体制武装勢力の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点装備を破壊した。

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ダマスカス郊外県では、SANA(2月24日付)によると、ドゥーマー市、ハラスター市、ザマルカー町、アルバイン市、ナブク市、ヤブルード市などで、軍が反体制武装勢力の追撃を続け、イスラーム旅団メンバーら複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダマスカス県では、SANA(2月24日付)によると、カッサーア地区のカシュラ通りにあるカトリック教会に迫撃砲が着弾した。死傷者は出なかったが建物の一部が破損した。

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ヒムス県では、SANA(2月24日付)によると、レバノン領からタッルカラフ市郊外に潜入しようとした反体制武装勢力を軍が撃退した。

またディーバ村、シャムスィーン村、タルビーサ市郊外、タッル・ザハブ町、ダブア市、タッルドゥー市などで、軍が反体制武装勢力の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点装備を破壊した。

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イドリブ県では、SANA(2月24日付)によると、ワーディー・ダイフ軍事基地周辺、ハーミディーヤ航空基地周辺、マジャーズィル村、ダイル・ザグド村、サラーキブ市などで、軍が反体制武装勢力の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点装備を破壊した。

レバノンの動き

NNA(2月24日付)は、北部県アッカール郡ワーディー・ハーリド地方で、シリア領からヒーシャ村方面に発砲・砲撃があり、レバノン人男性1人が銃弾を受けて死亡したと報じた。

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ミシェル・スライマーン大統領は声明を出し、ワーディー・ハーリド地方でシリアからの発砲により、23、24日に男性2人が死亡したことに遺憾の意を表明、「シリア側」に発砲・砲撃を自制するよう求めた。

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ナジーブ・ミーカーティー首相は声明を出し、ワーディー・ハーリド地方でシリアからの発砲により、23、24日に男性2人が死亡したことに関して、「我々は無関係なレバノン人が殺害されたことを非難する。シリア当局に適切な措置を講じ、こうした事件の再発を防ぐよう求める」と発表した。

また「外務大臣に対して、シリア当局にこうした行為を拒否するとの意思を公式に伝えるよう指示した」と付言した。

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ヒズブッラーのムハンマド・ヤズバク政治会議議長は、シリアの反体制武装勢力に殺害されたレバノン人の葬儀(ベカーア県ヘルメル郡カスル村)に参列し、「シリアの村に在住し、危害と不正に苦しむレバノン人住民を防衛するため、すべてのレバノン人が声を上げねばならない…。我々は誰も攻撃はしないが、誰にも攻撃させない。我々の民、女性、子供が攻撃されているのに怠けていることはできない」と述べた。

また「自分たちを強いと思っている者は、(パレスチナの)聖地を解放しなければならない…。なぜ彼らはパレスチナ解放のために戦闘員を送らないのか」とシリアの反体制武装勢力を非難、「シリアでの問題解決は政治と対話以外にない」と強調した。

諸外国の動き

フランス外務省は、フリーの写真家オリヴィエ・ヴォワザン氏が、21日にイドリブ県の反体制武装勢力を取材中に重傷を負い、搬送先のトルコのアンタキア国際病院で死亡した、と発表した。

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ドイツのアンゲラ・メルケル首相は、トルコの対シリア国境地帯に展開するドイツ軍(NATO軍)を視察、「中国とロシアは、シリアのアサド大統領が去らねばならないということを充分理解すべきだ」と述べた。

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トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン首相は訪問先のUAEシャルジャで、「シリアでは多くの無実の人々が毎日命を落としている。我々は自国民に対して犯罪を行う者たちに沈黙することはない。我々は不正な独裁者、すなわちシリアの口のきけない悪魔がやっていることに沈黙できない」と述べた。

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インマール・ハムード・シリア避難民問題担当報道官は、AFP(2月24日付)に対して、ヨルダン国内に避難したシリア人が40万6079人に達したと述べた。

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アフバール・シャルク(2月24日付)は、米政府高官の話として、28日にローマで開催予定のシリアの友連絡グループ会合への参加見合わせを発表したシリア革命反体制勢力国民連立に対して、西側諸国が出席を説得している、と報じた。

同報道によると、カイロにある連立の本部には、米国、フランス、英国、イタリア、ノルウェーの大使が訪問し、出席を説得したという。

AFP, February 24, 2013、Akhbar al-Sharq, February 24, 2013、al-Hayat, February 25, 2013、Kull-na Shuraka’, February 24, 2013, February 26, 2013、al-Kurdiya
News, February 24, 2013、Naharnet, February 24, 2013、NNA, February 24, 2013、Reuters,
February 24, 2013、SANA, February 24, 2013、UPI, February 24, 2013などをもとに作成。

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