シリア外務在外居住者省は「テロとの戦い」を口実とした英仏豪によるシリア領内での一方的爆撃を主権侵害と非難、政府の許可を得るよう求める(2015年9月17日)

シリアの外務在外居住者省は、国連安保理議長および事務総長に宛てて書簡を送り、そのなかで、英国、フランス、オーストラリアによるシリア領内でのダーイシュ(イスラーム国)を狙った空爆に関して、これらの国が国連憲章第51条を根拠に軍事行動を行っていることへの異議を申し立てるとともに、この軍事行動が国連憲章、国連安保理決議第2170号、2178号、2199号などの諸決議に明らかに違反すると表明した。

書簡において、外務在外居住者省は、シリア政府および軍が、サウジアラビア、カタール、トルコ、ヨルダンといった国々の支援を受けるダーイシュ(イスラーム国)、シャームの民のヌスラ戦線などのテロ組織との戦いを行っており、「テロとの戦い」を口実に、シリア政府の許可なくシリアの領土、領空、領海内で武力行使することは、シリアへの主権侵害だ訴えるとともに、シリア国内で軍事行動を行う場合は、シリア政府の許可、ないしは国連安保理での承認が必要だと述べた。

国連憲章第51条は以下のように規定している。

この憲章のいかなる規定も、国際連合加盟国に対して武力攻撃が発生した場合には、安全保障理事会が国際の平和及び安全の維持に必要な措置をとるまでの間、個別的又は集団的自衛の固有の権利を害するものではない。この自衛権の行使に当って加盟国がとった措置は、直ちに安全保障理事会に報告しなければならない。また、この措置は、安全保障理事会が国際の平和及び安全の維持または回復のために必要と認める行動をいつでもとるこの憲章に基く権能及び責任に対しては、いかなる影響も及ぼすものではない。

AFP, September 17, 2015、AP, September 17, 2015、ARA News, September 17, 2015、Champress, September 17, 2015、al-Hayat, September 18, 2015、Iraqi News, September 17, 2015、Kull-na Shuraka’, September 17, 2015、al-Mada Press, September 17, 2015、Naharnet, September 17, 2015、NNA, September 17, 2015、Reuters, September 17, 2015、SANA, September 17, 2015、UPI, September 17, 2015などをもとに作成。

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