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国内の動き
『ハヤート』(12月8日付)によると、ヒムス県ハウラ地方などで、反体制活動家が街頭デモを行い、「シャームの土地への平和維持軍(派遣)に反対」といったプラカードを掲げて、国際社会の介入への拒否の姿勢を示した。
同報道によると、このデモは「シリアを、アサド政権を支持する地域と反体制武装勢力を支持する地域に分割」することへの拒否を示すものだという。
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SANA(12月7日付)によると、アレッポ県アレッポ市サーリヒーン地区、マルジャ地区、マイサル地区、ジャズマーティー地区、インザーラート地区などで「武装テロ集団」の退去を求めるデモが発生した。
これに対して、反体制武装勢力が発砲し、インザーラート地区では4人が死亡した。
またバーブ市、マンビジュ市、マーリア市でも同様のデモが発生した。
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アレッポ県では、シリア・アラブ・テレビ(12月7日付)によると、アレッポ市内で徐々に電力が復旧していると報じた(未確認情報)。
反体制勢力の動き
シリア人権監視団のラーミー・アブドゥッラフマーン代表はロイター通信(12月7日付)に対して、ダマスカス郊外県での戦闘激化に関して、「戦闘が最終段階になったと期待することは非論理的だ」と述べた。
アブドゥッラフマーン代表はまた「大きな前進はメディア以外では生じていない。誰にとっても状況は確実に良いものではない。シリア経済は悪化しているが、革命家にとっても事態は良いものではない…。反体制勢力が制圧しているアレッポ市内の地区ではかろうじて食糧が手に入っているだけで、軍の砲撃に脅かされている…。しかし政府も多くの地区から撤退し、弱体化している」と述べた。
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ダマスカス軍事評議会のナビール・アーミルなる活動家は、ダマスカス国際空港が「戦争地帯」になったと宣言し、空港に近づく民間人と航空会社に「特別な責任」を負うよう警告し、無差別攻撃も辞さないとの意思を示した。
ダマスカス国際空港の攻略を指揮しているというアーミルは「武装集団は、同地域を軍事的標的とするまでの2週間、民間人と航空会社が避難するのを待っていた」と述べた。
アーミルは「空港に突入はしないが、空港への往来を阻止する」と付言した。
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『ハヤート』(12月8日付)によると、トルコのハタイ県アンタキヤ市で反体制武装勢力の代表263人が集まり、30人の離反士官からなる統合司令部を選出することで合意した。
同報道によると、統合司令部は「最高国防評議会」という名称になる予定で、シリア国内で活動する各勢力のバランスを配慮して選出され、国内を五つの前線に分割し、各戦線での戦闘の連携・統括にあたる、という。
議長にはサリーム・イドリース准将が選出され、各戦線の司令官5人が副議長に就任する予定。
また各戦線の民間人5人も副議長に就任し、現地の市民の生活を監督する、という。
「最高国防評議会」に選出された主な士官は以下の通り。
サリーム・イドリース准将(議長)
ジャマール・マアルーフ(イドリブ県ザーウィヤ山地方)
アフマド・イーサー(イドリブ県ザーウィヤ山地方)
アブドゥルバースィト・タウィール(イドリブ県ザーウィヤ山地方)
アブドゥルジャッバール・アカイディー(アレッポ県、副議長)
アブドゥルカーディル・サーリフ(アレッポ県)
リヤード・アスアド大佐、ムスタファー・シャイフ准将ら在外の上級士官は、「トルコにいる」との理由で排除される、という。
しかしこの両名は、最近になってシリア国内に入り、活動を行うと宣言していた。
こうした点を踏まえると、トルコで組織作りが進められている「最高国防評議会」もまた在外組織の域を脱しない可能性がある。
なお、会合には、米英仏、アラブ湾岸諸国、ヨルダンの治安関係者も出席しており、10日に暫定政府の人事を発表する予定であるシリア革命反体制勢力国民連立への武器供与を正当化するための「武器受入先」を形式的に作ろうとする動きとも理解できる。
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自由シリア軍司令官のリヤード・アスアド大佐は、トルコ国内で息子が誘拐されたとの一部情報に関して、『クウェート』(12月7日付)に「問題が発生したが…、おかげさまで彼は安全な場所にいる」と述べた。
またシリア革命反体制勢力国民連立との関係に関して、「私と連立との間に何の接触もない。今まで、彼らは私に連絡を取ってきていない…。しかし我々は彼らがやることを支持したいと思っている」と述べた。
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シリア革命調整連合は、反体制武装勢力がこれまで103機のシリア軍戦闘機・ヘリコプターを撃墜した、と発表した(未確認情報)。
同連合によると、イドリブ県で43機、アレッポ県で19機、ダイル・ザウル県で17機、ダマスカス県・ダマスカス郊外県で16機、ダルアー県で3機、ラタキア県、ハマー県、ラッカ県でそれぞれ1機を撃墜した、という。
また103機のうち、59機がヘリコプター、44機が戦闘機。27機を空港で破壊、76機を撃墜した、という。
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シリア国民評議会は、アサド政権による化学兵器使用の可能性に関して、国際社会に「早急な行動」、「言葉でなく行動」を求めるとの声明を出した。
国内の暴力
ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、ダーライヤー市、ムウダミーヤト・シャーム市を軍が包囲し、砲撃を加えた。
またドゥーマー市、ハラスター市、東グータ地方一帯で軍が反体制武装勢力と交戦した。
一方、SANA(12月7日付)によると、軍がフサイニーヤ町、ズィヤービーヤ町、ダーライヤー市、マディーラー市、ミスラーバー市、アルバイン市などでシャームの民のヌスラ戦線と交戦し、外国人戦闘員を含む複数の戦闘員を殺傷、装備を破壊した。
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ダマスカス県では、SANA(12月7日付)によると、カダム区、アサーリー地区で、軍が反体制武装勢力の戦闘員複数を殲滅した。
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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、マンナグ航空基地周辺、アレッポ市ライラムーン地区で軍と反体制武装勢力の戦闘が続いた。
一方、SANA(12月7日付)によると、ダーラ・イッザ市、カフルナーハー村、ハンダラート・キャンプ、アレッポ市ブスターン・バーシャー地区、旧市街などで、軍がシャームの民のヌスラ戦線など反体制武装勢力と交戦し、多数の戦闘員を殺傷、装備を破壊した。
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ハサカ県では、シリア人権監視団によると、マナージール村でシャッラービーン部族の民兵が反体制武装勢力と交戦し、反体制武装勢力の戦闘員12人を殲滅した。
戦闘は、反体制武装勢力が穀物庫を擁する同村を襲撃したことを受けて発生した。
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ヒムス県では、SANA(12月7日付)によると、ヒムス市トゥルクマーン地区、バーブ・フード地区などで、軍が「預言者支援者大隊」、「ハーリド・ブン・ワリード末裔大隊」を名乗る反体制武装勢力と交戦、複数の戦闘員を殺傷した。
またクサイル市では、軍が反体制武装勢力を要撃するなどして、複数の戦闘員を殺傷した。
一方、ヒムス市のインシャーアート地区のモスク近くでシャームの民のヌスラ戦線が仕掛けた爆弾が爆発し、15人が負傷した。
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ハマー県では、SANA(12月7日付)によると、ハマー市各所、サラミーヤ市郊外で軍がシャームの民のヌスラ戦線と交戦し、複数の戦闘員を殺傷した。
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イドリブ県では、SANA(12月7日付)によると、ザーウィヤ山のサルジャ村、アイン・ハムラー村、ハーッス村、カフルルーマー村、ラービー村などで、軍が反体制武装勢力に対する特殊作戦を行い、多数の戦闘員を殺傷した。
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ダルアー県では、SANA(12月7日付)によると、ブスラー・シャーム市で軍がシャームの民のヌスラ戦線と交戦し、複数の戦闘員を殺傷した。
諸外国の動き
国連の潘基文事務総長は、アサド政権による化学兵器使用の可能性に関して、「確認はとれないが、実際に使用されれば、非道な犯罪になるだろう」と述べた。
AFP, December 7, 2012、Akhbar al-Sharq, December 7, 2012、AKI, December 7, 2012、al-Hayat, December 8, 2012、Kull-na Shuraka’, December 7, 2012、al-Kurdiya News,
December 7, 2012、Naharnet, December 7, 2012、al-Ra’y, December 7, 2012、Reuters, December 7, 2012、SANA, December 7, 2012などをもとに作成。
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