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国内の動き
ファイサル・ミクダード外務在外居住者副大臣は、シリア国民評議会総会やリヤード・サイフらによる反体制勢力大会の開催に関して、「アメリカが…反体制勢力のために開催する大会を見て、笑っている。今日はある当事者を支持し、別の当事者を支持するためにこの当事者を廃そうと動いている…。シリアにおける問題解決は、アサド大統領の指導のもと長期的にはなされるものであり、こうした当事者たちは(カタールの)ホテルで座っていないで、国民対話を行うために来ることになろう」と述べた。
反体制勢力の動き
自由シリア軍のアブー・マフムードを名のる離反士官は、AFP(11月6日付)に対して、「この(在外の)指導者たちを尊敬している者はシリアには一人もいない。なぜなら離反した士官は戦わねばならないからだ…。あいつらはただお茶をすすり、水たばこをふかし、おしゃべりしているだけだ」と述べ、在外の反体制組織・活動家を批判した。
また「組織化なしに、バッシャール・アサドを倒すことはできない…。我々には今組織がない。なぜならあの士官どもがトルコでくつろいできたからだ」と付言した。
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シリア国民評議会総会が、アブドゥルバースィト・スィーダー事務局長を議長として2日目の審議を行い、組織改編案を原案のまま承認した。
『ハヤート』(11月6日付)によると、この改編により、16の政治組織、24の地元評議会などがシリア国民評議会に新規参加する。
新規加入する主な組織は、人民自由潮流(ナセル主義組織)、トルクメン運動、シリア自由人連合(ドゥルーズ派)、シリア部族評議会、クルド民主諸勢力連合、シリア・クルド国民行動戦線、スィルヤーニー連合党などで、その多くがシリア国民を代表するのではなく、マイノリティの一部を代表している。
また組織改編の一環として、シリア国民評議会の「スリム化」が実行された。
『ハヤート』(11月6日付)によると、この「スリム化」により、286人だった評議員メンバーを418人に拡大する一方で、46人のメンバーが解任された。
複数の消息筋によると、解任の理由は、会員資格への違反、組織内での役割に関するもので、その是非をめぐって総会では激しい論戦が繰り広げられた。
これに関連して、政治ブロックに属していない無所属のメンバーの間からは、評議会における代表権が低下させられた、と非難した、という。
総会ではまた、内規、選挙規約などの修正も審議された。
この修正により、総会メンバーは非公式の比例代表式選挙で、事務局と執行部は直接自由投票で選出されることになった。
また事務局の定数は40人を上限、執行部は11人を上限とすることが定められた。
なお総会には、カタール、トルコ、アラブ連盟、米国、フランスなどの高官が参加した。
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シリア国民評議会のアブドゥルバースィト・スィーダー事務局長は、AFP(11月5日付)に対して、米国とリヤード・サイフ元議員が主導する反体制武装勢力の大会に関して、「木曜日(8日)だけで、結論に至ることは不可能だろう…。ここで月末まで(審議を)続けることになろう」と述べ、亡命政府発足に時間をかける必要があるとの意思を示した。
また、スィーダー事務局長は、「シリアの友連絡グループは、我々に多くを約束したが、シリアの災難の大きさからすると微々たることしかしていない…。シリア人は、自らに惨状を終わらせるためには何もしないと世界全体が合意している…と感じている」と欧米諸国を非難した。
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シリア国民評議会のブルハーン・ガルユーン前事務局長が『ハヤート』(11月6日付)の取材に応じた。
取材に対して、ガルユーン前事務局長は、シリア国民評議会総会に関して「多くのメンバーが刷新され、コンセンサスではなく選挙に基づいて諸委員会の再選出が行われる」と述べるとともに、事務局選出、政治決議、政治プログラムなどが審議されることを明らかにした。
また「新たなメンバーを吸収するためのスリム化を行った。一部の古いメンバーを排除せざるを得なかった」と述べ、組織再編に伴う一部メンバーの脱会を自己弁護するとともに、協議会のメンバーでなくとも、同組織内の事務局で活動できるとの見解を示した。
アメリカとリヤード・サイフ元議員が進める反体制武装勢力の大会(8日予定)に関して、「我々は指導部の組織改編のために通常の大会を開催しただけ」と述べ、亡命政府について審議する予定はないと述べた。
また「我々はほかの反体制勢力と(8日の)拡大会合で一同に会する。シリア国民評議会は自ら決定を下す。反体制勢力の統合…、亡命政府発足をめぐる協議を行ううえでの最善の形式は評議会が決定する」と強調し、暫定政府の発足が8日に実現することはなく、数ヶ月を要するだろうとの見方を示した。
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ジョルジュ・サブラー報道官らシリア国民評議会の使節団がカタールのハーリド・アティーや外務担当大臣と会談した。
会談で、サブラー報道官は、シリア国内の安全な解放地区に暫定政府を直ちに移転することを提案した。
国内の暴力
ハマー県では、シリア人権監視団のラーミー・アブドゥッラフマーン代表によると、ガーブ平野のズィヤーラ町にある軍所轄の農村開発センターで「シャームの民のヌスラ戦線に属する男が自爆」し、軍兵士と「シャッビーハ」約50人が殺害された。
アブドゥッラフマーン代表は、このテロが「ほかの大隊との協力のもとに行われ、彼らは同センター周辺に爆弾を仕掛けた」と付言し、反体制武装勢力もテロに関与していることを認めた。
SANA(11月5日付)も、農村開発センターでテロリストが自爆したと報じた。
同報道によると爆発物は1トンに及んだという。
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ダマスカス県では、SANA(11月5日付)によると、マッザ区(マッザ・ジャバル86地区)で、しかけ爆弾が爆発し、11人が死亡、女性・子供を含む数十人が負傷した。
またタダームン区に、軍・治安部隊が砲撃を加えた、という。
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ダマスカス郊外県では、SANA(11月5日付)によると、サイイダ・ザイナブ町の廟の近くで反体制武装勢力が仕掛けた爆弾が爆発し、複数のメディアによると6人が死亡した。
またハラスター市で、軍・治安部隊が反体制武装勢力と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、武装勢力が保有する対空砲など、装備を破壊した。
さらに、ハジャル・アスワド市に、軍・治安部隊が砲撃を加えた、という。
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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、ハーリム市への軍の空爆で、反体制武装勢力の戦闘員約20人が死亡した。
同監視団によると、この空爆の後、反体制武装集団が同市内の軍・治安部隊の拠点に対して砲撃を行った、という。
反体制活動家によると、ハーリム市で死亡した戦闘員のなかにはイドリブ殉教者旅団の司令官らが含まれていた。
また、シリア革命総合委員会によると、カフルニブル市に対して、軍が空爆を行い、少なくとも14人が死亡した。
同委員会によると、犠牲者はマアッラト・ヌウマーン市からの避難民ら。
一方、SANA(11月5日付)は、ハーリム市に対する軍の特殊作戦で、イドリブ殉教者旅団のバースィル・イーサー司令官ら複数の戦闘員を殺害した、と報じた。
またサラーキブ市、マアッラト・ヌウマーン市、タフタナーズ市、マアッラト・ナアサーン村などで、軍・治安部隊が反体制武装勢力と交戦し、多数の戦闘員を殺傷、装備を破壊した。
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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、アレッポ市ザフラー地区の空軍情報部施設近くで、軍・治安部隊と反体制武装勢力が激しく交戦した。
AFP(11月5日付)によると、この戦闘で、隣接するシリア赤新月社の倉庫が全焼し、支援物資が消失した。
このほかシャフバー地区、ライラムーン交差点などでも軍・治安部隊と反体制武装勢力が激しく交戦した。
一方、SANA(11月5日付)によると、アレッポ市南部のICARDA近く、アウラム・クブラー町、カフルハムラ村、アレッポ市スッカリー地区、マアーディー地区などで、軍・治安部隊が反体制武装勢力の拠点などを攻撃し、多数の戦闘員を殺傷した。
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ダイル・ザウル県では、SANA(11月5日付)によると、ダイル・ザウル市内で軍・治安部隊が反体制武装勢力を追撃し、多数の戦闘員を殺傷した。
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ダルアー県では、SANA(11月5日付)によると、ダルアー市で軍・治安部隊が反体制武装勢力を追撃し、多数の戦闘員を殺害した。
レバノンの動き
NNA(11月5日付)は、ベカーア県ヘルメル郡ハウシュ・サイイド村に隣接するヒムス県スィフサーフ村の民家に迫撃砲が着弾し、レバノン人1人が死亡した、と報じた。
諸外国の動き
ロシアのセルゲイ・ラブロフ外務大臣は、エジプトはムハンマド・カーミル・アムル外務大臣と会談した。
会談後の共同記者会見でラブロフ外務大臣は、「我々は反体制勢力に決定的な影響力を持っていない…。こうした影響力を持つ者はジュネーブ合意実施に向けて努力すべきであり…、反体制勢力に政府との交渉のテーブルに着かせ、移行期間のプログラム、日程を審議させるべきだ」と述べ、西側諸国を暗に批判した。
また「我々は何度も繰り返し、シリア政府の誰かに関心があるのではないと言ってきた。我々の関心はシリア国民にあり、彼らが安堵して暮らすには、両当事者の暴力停止が不可欠である」と付言した。
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AFP(11月5日付)は、トルコのアフメト・ダウトオール外務大臣が、アンマンに亡命中のリヤード・ファリード・ヒジャーブ前首相と反体制勢力再編に関して協議したと報じた。
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ヨルダンのザアタリー国営避難民キャンプで避難生活を送るシリア人の数が40,000人に達した。
ヨルダン国営のペトラ通信などが伝えた。
AFP, November 5, 2012、Akhbar al-Sharq, November 5, 2012、al-Hayat, November 6, 2012, November 7, 2012、Kull-na Shuraka’, November 5, 2012、al-Kurdiya News, November 5, 2012、Naharnet, November 5, 2012、NNA, November 5, 2012、Reuters, November 5, 2012、SANA, November 5, 2012などをもとに作成。
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